2018/10/29
絶対に聴くべき!チープ・トリックのおすすめの名曲バラード7選!
Cheap Trickの珠玉のバラード曲を7曲チョイス!
絶対に聴くべきチープ・トリックのグッとくるようなおすすめのバラード曲を7曲選びました!
前々回はアメリカを代表するハードロック・バンドのボン・ジョヴィの絶対に聴くべきグッとくるようなバラード曲を12曲選んでご紹介しました。
珠玉の名曲がたくさん!ボン・ジョヴィのバラード曲12選
そしてその次は、ボン・ジョヴィとは対になる感じで英国を代表するハードロック・バンドのデフ・レパードのバラード曲を7曲選んでご紹介してみました。
珠玉の名曲がたくさん!デフ・レパードのバラード曲7選
今回はその2バンドよりも先輩に当たる70年代から今も活動を続けているアメリカのハードロック・バンドのチープ・トリックのご紹介です。
チープ・トリックと言えば、同時期にデビューしたエアロスミスやキッスと比べられることがよくありますね。
僕はエアロスミスが昔から大好きなんで、昨年このサイトをブログ化した際に先にエアロスミスのバラード選の記事を書いていました。
エアロスミスの埋もれてしまった!?名バラード6曲を選んでみました。
あれから1年以上が経ちましたが、今回はチープ・トリックのバラード曲を7曲に絞ってご紹介したいと思います。
それではさっそく、僕がおすすめしたいチープ・トリックの絶対に聞くべきバラード曲7曲のご紹介です!
01.Voices
まずはこの曲!
今でもライヴで演奏されることも多い”Voices”です。
この分厚いコーラスのメロディーラインが美しい名曲は1979年の4作目『Dream Police』の6曲目に収録されていました。
MVを観てもらえばわかるのですが……
ブロンドヘアーの王子様風ボーカリストのロビン・ザンダーとブルネットでちょい悪そうなベーシストのトム・ピーターソンのイケメン2人……
その2人とは対照的な、帽子を被った愉快なギタリストのリック・ニールセンと、くわえタバコのおじさんドラマーのバン・E・カルロスというコミカルな2人がいる。
そんなわかりやすい4人のキャラクターが揃ってチープ・トリックというバンドが出来上がっています。
見た目こそコミカルなのですが、チープ・トリックのほとんどの曲はギタリストのリックが書いています。
この美しい名バラードの”Voices”もリックのペンによるものです。
単なるコミカルなギタリストってだけじゃなくって、才能のある作曲家でもあります!
ロビンやトムも曲を書くことはありますが、やはりリックの書く曲の方がレベルが高いと思います。
個人的に、高校生の頃にチープ・トリックの曲をギターでコピーしてみた際に驚いたことがありました。
アルバム『Dream Police』に収録されているタイトル曲の”Dream Police”をコピーしてみたときです。
繋ぎのブリッジ部分のギターコードが半音ずつ上がっていくのですが全て「7thコード」でした。
こういったロックバンドって基本的に「パワーコード」と呼ばれる主音(ルート)と5度上の音「5th」の2音だけでコードを弾くことが多いんです。
「パワーコード」という呼び名通りにパワフルな音が鳴るのでロックにピッタリのコードです。
しかしこの”Dream Police”では、ブルースやジャズで使うことが多い「7thコード」が出てきました。
特にこの場合は、ギターの3~5弦を中心に弾くジャズ系の「7thコード」の使い方です。
こういったちょっとしたオシャレなコード使いが他のロックバンドとチープ・トリックの曲が違っている部分ではないかな?と自分でコピーして気づいたことがありました。
バラード曲にしてもどこかオシャレに聞えるのはリックの作曲能力による部分が大きいと思います。
“Voices”は、初期のチープ・トリックを代表する名バラードですね♪
02.If You Want My Love
こちらも初期のチープ・トリックを代表するような名バラード曲のIf You Want My Love(永遠のラヴ・ソング)“です。
1982年の6作目『One on One』の3曲目に収録されていました。
チープ・トリックのライヴでは毎回のように演奏されている定番曲でもあります。
この時期はトムが一時的に脱退していました。
なのでベースはジョン・ブラントが弾いています。
MVの方にもトムではなくジョン・ブラントが出演しています。
「永遠のラヴ・ソング」なんていう邦題が付けられていますが、ついつい一緒に口ずさみたくなるようなコーラスの美しさはいつ聴いても感動的ですね。
もちろんこの曲もリックのペンによるものです。
文句なしに名曲だと思います♪
ちなみに2001年発表のチープ・トリック25周年記念ライヴ『Silver』でこの曲を演奏する際に、ゲストに当時スマッシング・パンプキンズのメンバーだった紅一点ベーシストのダーシーがコーラスに参加していました。
ダーシーの可愛らしい歌声がこの曲調にピッタリでしたね♪
スマパンのビリー・コーガンは、チープ・トリックに大きな影響を受けています。
スマッシング・パンプキンズの間に……ズワンという名のバンド
そのビリー・コーガンと昔付き合っていた故カート・コバーンの未亡人であるホールのコートニー・ラヴもチープ・トリックの大ファンです。
オルタナ/グランジ系のミュージシャンは、チープ・トリックから影響を受けている人が多くいます。
03.The Flame
トムが脱退してからのチープ・トリックは、音楽シーンにおけるハードロック・バンドの低迷期と重なって不遇の数年間を送ることとなります。
しかしボン・ジョヴィやモトリー・クルーなんかのヒットに後押しされて復活することになります。
ボン・ジョヴィやモトリー・クルーのような産業ロックと呼ばれる派手なハードロック・バンドは、70年代に活躍したエアロスミスやチープ・トリックの影響を大きく受けていました。
彼らがリスペクトするエアロスミスやチープ・トリックをインタビューなんかで「影響を受けたミュージシャン」として発信していく内に、再び70年代のロックバンドたちが脚光を集めることになります。
1987年にオリジナルメンバーに戻って制作した『Permanent Vacation』の大ヒットで復活を果たしたエアロスミスから遅れること約1年……
1988年にチープ・トリックにもトムが戻ってきてオリジナルメンバーが揃いました!
そしてその年にリリースされた『Lap Of Luxury(永遠の愛の炎)』の大ヒットでチープ・トリックは復活することになります。
アルバム『Lap Of Luxury(永遠の愛の炎)』の3曲目に収録されていたこの曲”The Flame”は、バンドにとって初の全米No.1ソングとなりました。
もちろん今でも彼らの代表曲としてライヴの定番曲となっていますが、実はこの曲はリックが書いたわけでも他のメンバーが書いたわけでもありません。
当時のエアロスミスと同じく、「ソングドクター」と呼ばれる曲作りに特化した外部の人間が書いた提供曲です。
しかしそれでも「どこかチープ・トリックらしさ」を持ち合わせたこの曲は、今となっては文句なしにチープ・トリック印の名バラードだと言えますね♪
04.Ghost Town
4曲目にご紹介するのは、実は僕が一番好きなチープ・トリックのバラード曲です♪
ライヴでは滅多に演奏されることのない地味な曲なんですが……一応シングルカットもされていてMVも制作され、全米33位を記録しています。
“The Flame”と同じくアルバム『Lap Of Luxury(永遠の愛の炎)』に収録されています。
この曲はリックとダイアン・ウォーレンの曲作になります。
リックが曲作りに参加しているので”The Flame”以上にチープ・トリックの良さが出ていますね。
しかしチャート上では”The Flame”の方が大ヒットを記録しました……皮肉なもんですね。
ちなみにダイアン・ウォーレンは、後にエアロスミスの大ヒット曲”I Don’t Want to Miss a Thing”を書いた女性ソングライターです。
彼女はこの頃から、ちょっと甘々なパワーバラード系の曲を書いていました。
05.Wherever Would I Be
この曲”Wherever Would I Be”は、1990年にリリースされた『Busted』の3曲目に収録されていました。
曲順といい明らかに前作『Lap Of Luxury(永遠の愛の炎)』の”The Flame”の次の大ヒットになるように狙っていますね!(笑)
しかし二番煎じは通用せず、”The Flame”のような大ヒットを記録することは出来ませんでした。
ちなみにこの曲もダイアン・ウォーレンの提供曲になります。
どことなく”I Don’t Want to Miss a Thing”を彷彿させる曲調ではないでしょうか?
悪い曲ではないのですがね……。
しかしもし”I Don’t Want to Miss a Thing”をエアロスミスではなく、チープ・トリックに提供していたなら……運命は変わっていたでしょうね。
この”Wherever Would I Be”以降、チープ・トリックは、外部ソングライターを起用するのをやめていきます。
逆にエアロスミスは、その後も外部ソングライターを起用して”I Don’t Want to Miss a Thing”で初の全米No.1ソングを世に放ち、世界中で知られるようなビッグなバンドになりました。
どちらのバンドも今も変わらず活動は続けていますが、誰もが知るような有名なバンドとなったエアロスミスと、自分たちのバンドとしての信念を貫きこそしたけれども地味なバンドとなってしまったチープ・トリック……どこで運命が分かれるのか?は神のみぞ知るといったところでしょうか⁉
06.Never Run Out Of Love
1994年リリースの『Woke up with a Monster(蒼い衝動)』の4曲目に収録されていた”Never Run Out Of Love(君だけを信じて)“です。
この曲ではまだ外部ソングライターを起用していますが、基本はリックのペンによるものです。
コーラスの作り方なんかが”If You Want My Love”ぽかったりするまさにチープ・トリック印の名バラードだと思います!
『Woke up with a Monster(蒼い衝動)』というアルバムは、チープ・トリックのキャリアの中では地味なアルバムなのですが、この曲の頃のロビンの歌い方がすごく好きです。
この頃にほぼリアルタイムでチープ・トリックを聴いた僕にとっては思い入れのある作品です♪
07.Too Much
最後にご紹介するのは2003年リリースの『Special One』の2曲目に収録されていた”Too Much”です。
このアルバムでは、ほとんどの曲をリック、ロビン、トムの3人が共作で曲を書いています。
なのでチープ・トリック印の曲が満載の名盤となりました。
個人的には、このアルバムでのリックのギターの音が好きです♪
特にこの曲”Too Much”や”Words”といったバラード曲のギターソロなんかで盛り上げる際にオーバードライヴで歪ませたギターのトーンが堪りません♪
以上、『珠玉の名曲がたくさん!チープ・トリックのバラード曲7選』でした。
いかがでしたでしょうか?
ボン・ジョヴィやデフ・レパードの次は、エアロスミスと同時期に活躍した70年代を代表する米国のハードロック・バンドのチープ・トリックのご紹介でした。
チープ・トリックは、現在はドラムがオリジナルメンバーだったバン・E・カルロスが抜けてリックの息子のダックス・ニールセンが参加していますが、他の3人は今も元気にバンドを続けています!
そういったわけで、チープ・トリックは今も現役で活動しているバンドですので、これからも素晴らしい名バラードを発表し続けてくれることを期待しましょう!
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