2021/05/29
メインストリーム・レコードのおすすめジャズ・ファンク作品20選!
数多くのジャズ・ファンクの名作を残した『メインストリーム・レコード』のおすすめ作品をまとめてご紹介!
ジャズ・ファンク好きの方にぜひ聴いてもらいたい僕のおすすめ20作品!
今回は、1つのレコード会社に絞っておすすめアルバムをご紹介したいと思います。
それは1964年にプロデューサーのボブ・シャッドによって設立された『メインストリーム・レコード』に残された作品になります。
このレコード会社には、数多くのジャズ・ファンクの名作が残されており、興味深いことにデイヴィッド・T・ウォーカーやコーネル・デュプリーといったR&B/ソウル系ギタリストが参加している作品がいくつか存在していたりします。
もちろんデビTやコーネル・デュプリー好きの僕がこの『メインストリーム・レコード』を知った理由も、その2人のギター演奏を聴きたかったのが始まりになります。
しかしそれだけでなく、本当にこのレコード会社に残された作品群は、70年代ジャズ・ファンクを語る上で外せない名作ばかりなのも見逃せません。
そこで今回は、僕が好きな『メインストリーム・レコード』のアルバムを20作品に絞ってご紹介したいと思います。
ご紹介順は、いつものようにアーティスト名のABC順になります。
どうしてもこれを書いている僕自身がギター弾きなので、どちらかっていうとギタリスト目線でのご紹介とはなりますが…その辺はご了承ください。
それでは一気にご紹介していきたいと思います。
Afrique – 『Soul Makossa』
まずはこの作品から…。
以前このブログでも詳しくご紹介していましたアフリークの名作『Soul Makossa』です。
デビTがギタリストのアーサー・ライトと組んで1973年にアフリーク名義で『メインストリーム・レコード』からリリースしたアルバムです。
何と言ってもデビTのワウギターです!
本作は、ファンク度数120%のデビTのワウプレイが魅力の作品です。
カメルーン生まれのサックス奏者マヌ・ディバンゴのカヴァー曲”Soul Makossa”からビル・ウィザーズの”Kissing My Love”にラリー・カールトンやエイモス・ギャレットのカヴァーで有名な”Sleepwalk”等の楽曲も聴き所ですが、本作一番の聴き所は8曲目の”Dueling Guitars”になります。
「dueling=決闘」という曲名通りに、デビTとアーサー・ライトのギターが激しく絡み合うこの曲こそジャズ・ファンク・ギター好きにおすすめしたい1曲となります。
しかしここまでデビTがワウペダルを踏みまくった作品は他にありません。
アルバム全体を通してデビTのグルーヴィーなワウギター・プレイを堪能できるギター好き必聴のアルバムです。
Barry Miles – 『White Heat』
こちらのアルバムは、ピアニストのバリー・マイルスが1971年に『メインストリーム・レコード』に残した『White Heat』です。
ジャズ・ファンクというよりも、クロスオーバー系の初期フュージョン作品のようにも感じられますが…しかしジャズ・ファンク好きにもおすすめしたいアルバムです。
アルバム冒頭を飾るバリー・マイルス作の1曲目”Little Heart Of Pieces”は、フェンダー・ローズの美しい音色に乗せ、ファルセット・ボイスでスキャットするゆったりとした曲調の楽曲です。
2曲目”White Heat”もバリー・マイルスのオリジナル曲で、本作に参加しているギタリストのジョン・アバークロンビーの過激なギターソロが魅力のハード・フュージョン曲です。
そしてジョニ・ミッチェルのカヴァー曲”Woodstock”では、そのジョン・アバークロンビーがワウギター用いてファンキーな演奏を披露しています。
とにかくこの曲のグルーヴが凄いので、ジャズ・ファンク好きにはおすすめの1曲となっております。
過激にグルーヴするワウギターの上を、ルー・タバキンのフルートが暴れまわる名演です!
他にもドラムのテリー・シルバーライトがファットバックなリズムを提供する5曲目”Foot Mother”もジャズ・ファンク好き必聴のかっこいい楽曲です。
アルバム最後の”Sound Song”も美しいバラード曲で、ルー・タバキンの歌心溢れるサックス演奏がとても素晴らしいです。
どことなく遺影のようなアルバム・ジャケットこそ活気がありませんが…中身の作品は凄腕ミュージシャン達がそれぞれの楽器を持って暴れまくっている名作になります!
ジャズ・ファンクだけでなく、テクニカルなハード・フュージョンがお好きな方にもおすすめ出来るアルバムです。
Blue Mitchell – 『The Last Tango Blues』
ここから数作品、トランペット奏者のブルー・ミッチェルの作品が続きます。
理由は…ブルー・ミッチェルのブルージーな演奏を僕が好きだからです。
まずは1973年のこの『The Last Tango Blues』からのご紹介なのですが、こちらのアルバムも実は以前このブログでも詳しくご紹介しておりました。
詳しくは、『デイヴィッド・T.・ウォーカーのワウギターが活躍するレア・グルーヴ系のアルバム3選!』というブログ記事を参照していただきたいのですが…今回もこの作品は20選の中にランクインです。
この作品も、やはり何と言ってもデビTのワウギターです!
とにかく1曲目の”Soul Turn Around”がかっこいいです♪
ジャズ・ピアニストのウォルター・ビショップのカヴァー曲になるのですが、デビTのギターが入ることで、ファンキーな演奏に仕上がっています。
そして何よりも聴き所となるのは、2分31秒から始まるデビTのワウギターのソロ演奏です。
とにかくこのギターソロが凄いんです!
僕と同じくジャズ・ファンク系のギターがお好きな方には、この1曲だけでも本作を手に入れる価値はあると言えます!
デビT好きで本作を未聴だという方も、ぜひともこの”Soul Turn Around”のギターソロを聴くために手に入れてもらいたい作品です。
もちろんその他にも、”The Message”や”Steal the Feel”に”P.T. Blues”等のかっこいいジャズ・ファンク曲も満載です。
また2曲目には、ロバータ・フラックが歌った名バラード曲”Killing Me Softly With His Song”なんかも収録されています。
ブルー・ミッチェルの吹くテーマ・メロディーも素晴らしいのですが、こちらの楽曲でもデビT節と言えるあの特徴的なリズム・ギター演奏が魅力となっております。
お得意のハープ奏法やソウルフルなダブルストップ等、昨今流行りのネオソウル・ギターの元ともいえるデビT流R&B/ソウル・ギター奏法の極意ともいえる名演奏を堪能することが出来ます。
本作は、ブルー・ミッチェル名義のアルバムではありますが、デビTのファンこそ絶対に聴くべきアルバムと言えるでしょう。
Blue Mitchell – 『Graffiti Blues』
こちらもブルー・ミッチェルの作品で、1973年に録音された『Graffiti Blues』というアルバムになります。
何やらヒップホップを彷彿さえるストリート感覚溢れるジャケ写が印象的ですが、アルバムの中身はブルージーなジャズ・ファンク満載となっております。
1曲目の”Graffiti Blues”の冒頭から聴くことが出来るドン・ベイリーのハーモニカの音色がモロにブルースしています。
元はブルース好きから音楽にハマった僕にとっては、なんとも心地よく聴きやすいアルバムがこの作品です。
肩の力を抜いて、とにかくゆったりと曲に合わせてリズムを取れば、何も難しい説明などいらなくなります。
本作にもジャズ・ファンク系ギタリストの重要人物が参加しています。
このブログでも過去に何度かご紹介していたフレディ・ロビンソンが参加しています。
フレディ・ロビンソンは、コーネル・デュプリーのようにブルースに根差したギター演奏が得意なジャズ・ファンク系ギタリストになります。
しかしコーネル・デュプリーと同じように独特のタメを効かせたフレーズが得意なギタリストかと思いきや…ジョージ・ベンソンやカルヴィン・キーズのようなジャズ・ギタリスト特有のクロマチックを活かしたレガート・フレーズも得意なギタリストでもあります。
コーネル・デュプリーは日本での人気こそ絶大ではありますが、ジャズ・ギタリストと比べるとテクニックの面では正直「イマイチ」ではありますからね…。
その点ではこちらのフレディ・ロビンソンは、かなりのテクニックを持ったギタリストになります。
特に早いパッセージで弾き倒すレガート・フレーズは、コーネル・デュプリーにはない魅力だと言えます。
そのため、フレディ・ロビンソンの参加作品は、バッキングのみならずギター・ソロにも注目したいところです。
さて、本作には目立った名曲こそないものの、全編をとして一貫したブルージーな演奏を聴くことが出来るアルバムです。
Blue Mitchell – 『Blue’s Blue』
引き続こブルー・ミッチェルの作品『Blue’s Blue』のご紹介です。
本作もアルバム・タイトル通りにブルージーなジャズ・ファンクが収録された作品です。
興味深いのは、ザ・ブルースブレイカーズでお馴染みジョン・メイオールがハーモニカで参加している点です。
といっても、スティーヴィー・ワンダーのように一聴して誰だかわかるような特徴的な演奏ってわけでもないのですが、ブルージーな作品としてイメージ付けるのには一躍買ってると言えるでしょう。
引き続きフレディ・ロビンソンが参加した本作も、『Graffiti Blues』と同じように、目立った名曲があるわけではないのですが、捨て曲もありません。
ギター好きには5曲目”I Didn’t Ask To Be”がおすすめです。
ブルージーなだけじゃないジャジーなスウィープ奏法も上手く取り入れたフレディ・ロビンソンのテクニカルなギター・ソロを聴くことが出来ます。
全体を通して一貫した楽曲ばかり収録されているので、ブルージーなジャズがお好きな方におすすめ出来るアルバムです。
『Graffiti Blues』の延長として併せて聴きたいアルバムですね♪
Blue Mitchell – 『Many Shades of Blue』
今回ご紹介するブルー・ミッチェルの作品の最後の一作は、この『Many Shades of Blue』です。
1974年に録音されており、来るフュージョン時代に向けた質の高い楽曲や演奏が満載のアルバムです。
ギタリストにも、ジョン・トロペアとジョー・ベックが参加しており、単純な演奏テクニックだけで見ると、先のデビTやフレディ・ロビンソンよりもレベルの高い演奏が出来るスタジオ系ミュージシャンになります。
この2人の演奏テクニックに関しては、フュージョン好きの人にとっては、言うまでもない!といったところでしょうか。
今回ご紹介したブルー・ミッチェルの4作品の中でも、一番の演奏クォリティーを誇るのがこの『Many Shades of Blue』です。
ワウを駆使したエレキ・ギターだけでなく、この2人はアコースティック・ギターも得意なため、サウンドの幅が広くなりそれぞれの曲調に活かされています。
2曲目の”Harmony of the Underworld”がそのもっともたる好例で、アコギのキレの良いバッキングにワウギターが乗っかり、何とも言えない心地よいグルーヴが醸し出されています。
かと思ったら、シンプルな曲名通りにオーソドックスなジャズ・ファンクが繰り広げられる”Funky Walk”や”Blue Funk”が収録されていたりと、楽曲の多彩さも兼ね備えた本作は、今回ご紹介する20選の中でも一番最初に聴いてもらいたいおすすめ作品だと言えます。
イナタいワウギターがかっこいい7曲目”Funny Bone”も最高です♪
演奏レベルの高さと楽曲のクォリティーを求めるジャズ・ファンク好きにおすすめしたい名盤です!
Buddy Terry – 『Lean On Him』
漆黒の極太テナー・サックス奏者バディ・テリーの『メインストリーム・レコード』の作品になります。
1973年に録音されたこの『Lean On Him』は、ゴスペル調の1曲目”Lean On Me (Lean On Him)”から心の琴線に触れるようなソウル・ミュージック好きには堪らない歌メロが美しい楽曲が並びます。
コーラス隊も参加したゴスペル系のジャズ・ファンク作品といったところでしょうか⁉
ドラムには、こういったソウルフルな楽曲の演奏を得意とするバーナード・パーディが参加しています。
ギターには、この後ご紹介するジェイ・バーリナーが参加していたり、ピアノにはラリー・ウィリスが参加していたり、とこの辺のジャズ・ファンク好きにはお馴染みのミュージシャンが名を連ねています。
コーラス隊が参加したゴスペル・ライクな楽曲もよいのですが…僕の一番のおすすめ曲は、バディ・テリーの大空を自由に羽ばたく鳥のようなスムーズな演奏を聴くことが出来る5曲目”Inner Peace”です。
どことなくキース・ジャレットのヨーロピアン・カルテットの作品『My Song』に参加していたヤン・ガルバレクの澄んだサックスのトーンを彷彿させます。
ボーカル曲も収録されており心地よく聴けるアルバムです。
Charles Kynard – 『Woga』
こちらのオルガン奏者チャールズ・カイナードの1972年の作品『Woga』も以前このブログで取り上げていました。
詳しくは下記のリンク先のブログ記事を読んで頂きたいのですが…
オルガン奏者チャールズ・カイナードおすすめのジャズファンク2作品!
この作品も『メインストリーム・レコード』のジャズ・ファンク作品を語る上では、欠かせないアルバムだと思います。
チャック・レイニーとポール・ハンフリーという鉄壁のリズム隊に、こういったジャズ・ファンク作品を得意としたギタリストのアーサー・アダムスの参加も目を引きます。
特に”Hot Sauce”と”Slop Jar”や”Shout”といったリチャード・フリッツ作のかっこいいジャズ・ファンク曲がおすすめのアルバムです。
Charles McPherson – 『Charles McPherson』
ジャズ・ファンクだけでなく、フュージョンやあらゆるインスト系の音楽に於いても大人気の楽曲、マーヴィン・ゲイの名曲”What’s Going On”で始まるこのチャールズ・マクファーソンの1971年作品『Charles McPherson』も、聴きやすくゴキゲンなアルバムです。
1971年当時としては、最新のヒット曲だった”What’s Going On”なのですが、今となっては「いかにも狙った収録曲!」と言えそうなベタな選曲に思えてしまいますね。
ただ、ロン・カーターのスウィンギーなウォーキング・ベースがノリの良い2曲目”Serenity”や定番ジャズ・スタンダードの3曲目”My Funny Valentine”なんかを聴いていると、やはりソウルというよりも基本はジャズなんだな~と感じる作品です。
1曲目の”What’s Going On”の曲名を見て、インスト・ソウルを期待するとその後のジャジーな収録曲に拍子抜けしてしまいますので、ご注意を!
あくまでもジャズ・ファンクなのです!
ジャズがお好きではない方には、あまりおすすめできません…。
あくまでも、「ソウルやファンクも好きだけど、それだけでなくジャズが大好きだ!」という大前提で本作を聴いてください。
Charles Williams – 『Trees, Grass and Things』
こちらのサックス奏者チャールズ・ウィリアムの『Trees, Grass and Things』も以前このブログで詳しくご紹介いしていました。
サックス奏者チャールズ・ウィリアムのレア・グルーヴ盤『Trees, Grass and Things』を聴こう♪
もちろん今回の20選にも入っております。
本作には、日本でも絶大なる人気を誇るコーネル・デュプリーが参加していたり、後にファットバック・バンドの中心人物になるウィリアム・カーティスがドラムを叩いていたりします。
コーネル・デュプリーのファンキーなギターリフで始まるラテンな楽曲Trees, Grass and Things”や、ドン・プーレンのチープなオルガンがレア・グルーヴな雰囲気を醸し出す”Moving Up”等、ジャズ・ファンク好きには堪らない収録曲が続きます。
しかし一番の聴き所は、2曲目の”Chop! Chop!”でしょう。
アルバート・キングからの影響も濃いコーネルによる深いポルタメント・チョーキングが堪りません。
マイナー調の重苦しいブルースではありますが、こういった楽曲でこそコーネルのタメを効かせたブルース・ギターが光ります!
この1曲を聴くだけでも、コーネル・デュプリーというギタリストがいかに表現力を持ったギタリストなのかを知ることが出来るでしょう!
といっても、スタッフからコーネルを知ったといおう方が、なかなかにレアな本作に辿り着くには、それなりの情報収集能力と運が必要となるかもしれません⁉
だからこそ、僕のこのブログでこういった隠れた名作をもっと多くの音楽好きに知ってもらえる機会となれば…と思います。
コーネル・デュプリー好きで未聴の方はぜひ!
Charles Williams – 『Stickball』
こちらもチャールズ・ウィリアムの『メインストリーム・レコード』作品となります。
1972年に録音された本作『Stickball』には、コーネル・デュプリーだけでなく、デイヴィッド・スピノザまでもがギターで参加しています。
どちらもテレキャスター系のギターを使うセッション・ギタリストという共通点がありますね。
1曲目”Who Is He (And What Is He To You)”のイントロから、自身の名作『Teasin’』でも披露していたお得意のポルタメント・チョーキングで特徴あるトーンを醸し出すコーネルのギターを聴くことが出来ます。
バックでリズムギターを弾くスピノザのプレイは、ロックに根差したものです。
ちなみに本作でベースを弾くのは、後にコーネルと同じくスタッフのメンバーとなるゴードン・エドワーズです。
トランペット奏者のフレディ・ハバードも取り上げたスタイリスティックスのカヴァー曲”People Make The World Go Round”やロバータ・フラックとダニー・ハサウェイのデュオで知られる”Where Is The Love”等、キャッチーで聴きやすい楽曲が収録されているのが特徴です。
『Trees, Grass and Things』と比べると、かなり聴きやすいアルバムに仕上がっています。
コーネル・デュプリー好きには、やはりタイトルにもブルースが付く”Ain’t No Blues”が見逃せません。
相変わらず味のあるブルース・ギターを披露してくれています。
アルバム最後がジャズ・スタンダードの”Willow Weep For Me”なのが、なんとも「基本はジャズ」だということを思い出させてくれる締めですね。
そうです、本作はキャッチーなR&Bの曲やファンキーな楽曲も収録されていますが、大きく分類するとJAZZに属するアルバムです。
ジャズが好きであることを前提に聴いてください。
いくらスタイリスティックスの曲やブルージーなコーネルのギターを堪能できる曲が収録されているからと言っても、ジャズが好きでなければツマラナイ作品に感じてしまうかもしれませんからね…。
Ernie Wilkins & His Orchestra – 『Hard Mother Blues』
アレンジャーのアーニー・ウィルキンスが率いる豪華なビッグバンド作品の『Hard Mother Blues』もまた『メインストリーム・レコード』の必聴作品のひとつです。
豪華なホーン隊のみならず、チャック・レイニーのウネるベースに、グラディ・テイトのキレのあるドラム、そしてデイヴィッド・スピノザの職人技なギター…と、バックの演奏陣も超一流です!
1曲目”Evil Ways”からスピノザの卓越したギター・ソロが凄まじいです!
ウィルソン・ピケットの”Midnight Hours”や、オーティス・レディングの”Dock Of The Bay”(Sittin’ On The Dock Of The Bayのこと)や”Respect”に加え、スライ&・ザ・ファミリー・ストーンの”Thank You”に、ハウリン・ウルフの歌唱で有名なウィリー・ディクソン作のブルース曲”Spoonful”等、様々な楽曲が収録されています。
知る人ぞ知るレアな作品で終わらせるには、あまりにも豪華でもったいない作品だと思います。
ジャズ・ファンクのみならず、全ブラック・ミュージック・ファンに聴いてもらいたい隠れた名作です!
Jay Berliner – 『Bananas Are Not Created Equal』
ジェイ・バーリナーの 『Bananas Are Not Created Equal』も以前このブログでご紹介していた作品になります。
詳しくは下記のリンク先のブログ記事を読んで頂きたいのですが…
数多くのレコーディングに参加したスタジオ・ミュージシャン ジェイ・バーリナーの 『Bananas Are Not Created Equal』を聴こう♪
やはりコーネル・デュプリーとゴードン・エドワーズのスタッフ組が参加しているのが目玉のアルバムですね。
1曲目”Getting The Message”や、ファンク期のテンプテーションズのカヴァーで3曲目の”Papa Was A Rolling Stone”に、ジェリー・バトラーのカヴァーで4曲目の”Hey Western Union Man”、そして8曲目”Stickball”のようなジャズ・ファンク曲が魅力の作品です。
John White – 『John White』
こちらも過去にこのブログで取り上げていたジョン・ホワイト唯一の作品『John White』です。
詳しくは下記のリンク先のブログ記事を参照して下さい。
謎のファンク・ロック系ギタリスト ジョン・ホワイト唯一の作品『John White』を聴こう♪
この作品は、ジャズ・ファンクというよりもジミヘン直系のファンク・ロックといった感触のアルバムです。
ジョン・ホワイト以外のハードリー・カリマンが書いた曲”Granite And Concrete”が一番ジャズ・ファンクしているのがなんとも言えないアルバムではありますが、たまには激しく歪んだロックギターも聴きたいなって時におすすめのアルバムです。
Johnny Coles – 『Katumbo』
正直言って、ジョニー・コールズというイマイチなトランペット奏者の演奏に感銘を受けたことは一度もないのですが…ジャクソン5の名曲”Never Can Say Goodbye”で始まる本作もジャズ・ファンク/ソウル・ジャズ系の作品としては、なかなか悪くないアルバムです。
バラード調で静かに始まり途中からスウィンギーにテンポ・アップする”September of My Years”や、熱いハード・バップ曲”728″に、ジャズ・ロック期のマイルス・デイヴィスの楽曲”Petits Machins”等、わりとかっこいい楽曲が収録された作品です。
Mel Dancy – 『A Little Lovin’』
こちらのメル・ダンシーの1972年作品『A Little Lovin’』にもコーネル・デュプリーが参加しています。
ただ、インスト作品ではなく、メル・ダンシーのなんともイマイチなボーカルが入っています。
ジャジーでソウルフルな楽曲は良いんですがね…ボーカルは本当にイマイチです。
しかしコーネル・デュプリーのバッキング演奏が聴けるレアな作品としてなら聴く価値はあります。
コアなデュプリー・ファン向けのアルバムです。
The Night Blooming Jazzmen – 『The Night Blooming Jazzmen』
ジャズ評論家にしてピアノも演奏するレナード・フェザー率いる豪華なオールスター・セッション・バンドのナイト・ブルーミング・ジャズメンの1971年作品です。
こちらにもフレディ・ロビンソンが参加しており、1曲目の”Naam M’Yhoho Ren’Ge Kyo”から卓越したギター・ソロを弾いています。
トランペット奏者のブルー・ミッチェルに、オルガン奏者のチャールズ・カイナードも参加しており、豪華なジャズ・ファンク曲が続きます。
興味深い点では、曲名通りにカリプソとソウル・ミュージックを合わせた3曲目の”Calypsoul”です。
アーニー・ワッツのフルートが良い感じで、カリプソ系のゆったりとした曲調にあっています。
フレディ・ロビンソンの熱いギター・ソロを聴きたいって方には、5曲目の”Donte’s Inferno”やタイトル曲の7曲目”The Night Blooming Jazzmen”がおすすめです。
豪華メンバーの参加に間違いのないジャズ・ファンク曲が続々と並ぶ名作です。
The Night Blooming Jazzmen – 『Freedom Jazz Dance』
引き続きレナード・フェザー率いるナイト・ブルーミング・ジャズメンの1972年作品『Freedom Jazz Dance』です。
マイルス・デイヴィスもカヴァーしたエディ・ハリスの曲”Freedom Jazz Dance”に始まり、レナード・フェザー自身が書いたボッサ曲”Rio”や、テキサス出身の歌姫キティ・ドズウェルが歌うブルース曲”Countin’ My Tears”等、多彩な楽曲が並びます。
相変わらずボッサ曲の”Rio”では、アーニー・ワッツのフルートがいい味を出しています。
またブルース曲の”Countin’ My Tears”では、フレディ・ロビンソンがお得意のブルース系のリズム・ギターをしっかりとバックで弾いています。
また後半の3曲には、なんとあのジョー・パスが参加しており、特に最後の6曲目”Twelve Tone Blues”ではアウト感覚溢れる卓越したギター・ソロを聴くことも出来ます。
前作よりも多彩な楽曲に、ジョー・パス参加曲まで聴くことが出来る名作です。
Paul Jeffrey – 『Paul Jeffrey』
この作品も過去にこのブログでご紹介していた作品でもあります。
デビTの恐ろしいぐらいグルーヴしたアップ・テンポのワウギターが最高なアルバムです♪
特に1曲目”Soul Revival”と3曲目”Hip Soul Sister”と6曲目”Acrema”のワウギターは、あまりにもグルーヴィーすぎて唯一無二な至高の演奏と言えます。
もはやデビTのワウギターを聴くためだけのアルバムだと乱暴に片付けてしまいたくなるようなジャズ・ファンク作品です!
Peter Yellin- 『It`s The Right Thing』
スティーヴィー・ワンダーの名曲中の名曲で始まる”You Are The Sunshine Of My Life”ピート・イェリン の『It`s The Right Thing』『メインストリーム・レコード』のジャズ・ファンク作品の名作です。
クリント・ヒューストンの派手に動き回るベースが、アルバム全編を通してすごく気になりますが…ジャック・ウィルキンスやローランド・プリンスのテクニカルなギター・ソロも負けていません!
1曲目以外にも、”It`s The Right Thing”や”Tojo”のようなクロスオーバー系の楽曲や、アップ・テンポで取り上げたジャズ・スタンダード曲の”Softly As In The Morning Sunrise”がかっこいいアルバムです。
…にしても、よく動き回るベースが気になります。
ベーシストにこそおすすめしたいアルバムです!
以上、【メインストリーム・レコードのおすすめジャズ・ファンク作品20選!】でした。
この20作品の中から、気になる順番で1つずつでも聴いてみて下さい。
その過程で、みなさんのお気に入りのアルバムが見つかると幸いです。
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ブルースも歌うジャズファンク・ギタリスト フレディ・ロビンソンの『At The Drive-In』を聴こう♪
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