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カテゴリー:Music

2019/01/17

デイヴィッド・T.・ウォーカーのワウギターが活躍するレア・グルーヴ系のアルバム3選!

デイヴィッド・T.・ウォーカーのかっこいいワウギターが聴けるおすすめの3作品!

前回に引き続き今回もデイヴィッド・T.・ウォーカー(以下:デビT)がサイドマンで参加した3枚のアルバムをご紹介します。

 

前回がデビTの歌伴が聴ける歌もの作品だったのに対して、今回はインストものです。

 

しかもバッキングだけでなくワウギターの名手でもあるデビTのワウ奏法が存分に味わえる作品ばかりです。

 

ちなみにどの作品も1973~1974年の間にメインストリーム・レコードからリリースされたレア・グルーヴ系のアルバムになります。

 

 

 

 

メインストリーム・レコードからリリースされたレア・グルーヴ系の3作品

今回ご紹介する3作品は、デビTがサーサー・ライトと組んでアフリーク名義で制作した1973年の作品『Soul Makossa』と、ジャズ・トランぺッターでこの時期に多くのジャズ・ファンク作品をメインストリーム・レコードに残したブルー・ミッチェルの1973年の作品『The Last Tango Blues』、サックス奏者のポール・ジェフリーが1974年にリリースしたセルフ・タイトル作の『Paul Jeffrey』です。

 

どれもレア・グルーヴ系の作品として扱われることの多いアルバムです。

 

基本的に3作品とも、ジャンル的にはインストものジャズ・ファンクです。

 

それでは、1枚ずつご紹介していきたいと思います。

 

 

 

Afrique – 『Soul Makossa』

デイヴィッド・T.・ウォーカーがギタリストのアーサー・ライトと組んでアフリーク名義でリリースした1973年の『Soul Makossa』です。

 

ベースにチャック・レイニー、オルガンにチャールズ・カイナードと、この時期のメインストリーム・レコードの多くの作品に参加しているミュージシャンが脇を固めています。

 

ちなみにこの作品にもポール・ジェフリーがサックスで参加しています。

 

1曲目”Soul Makossa”は、カメルーン生まれのサックス奏者マヌ・ディバンゴの1973年のダンサンブルなアフロ・ナンバーです。

 

クラブ・ミュージックやサンプリングネタとしても有名な曲です。

 

ソウル・ミュージック好きの「まこっさん」というあだ名の日本人はこの曲名でいじられるっていう定番ネタでもあります。

 

「ママクママサママクサ~♪ヘ~イ、マコッサ♪」という歌メロでいじられます。

 

そういった意味でも定番のこの曲を、デビTのワウギターのカッティングを中心にカヴァーしています!

 

その上をエレクトリック・サックスのテーマメロディーが派手に鳴り響きます!もちろん「ママクママサママクサ~♪ヘ~イ、マコッサ♪」の掛け声もそのまま収録されています。

 

この曲はギターソロなしで終始ワウギターのカッティングのみです。

 

次の2曲目ビル・ウィザーズの”Kissing My Love”からワウギターを使ったデビTのギターソロが登場します!

 

お得意のダウンチョーキングを多用した、まるで人間の声のようなワウペダルの使い方が絶妙です♪

 

3曲目”Sleepwalk”は、ラリー・カールトンやエイモス・ギャレットのカヴァーでも有名なサント&ジョニーのゆったりした名曲です。

 

1分20秒辺りからサックスソロのバックで「ワカチョコ♪ワカチョコ♪」と鳴っているワウギターのカッティングがグルーヴィーです♪

 

4曲目ピープルズ・チョイスの曲”Let Me Do My Thing”でもさっそく左チャンネルからデビTのワウカッティングが聴こえてきます。

 

終盤にはワウギターのソロもあります!

 

右チャンネルから聴こえてくる歪んだファズギターの音はアーサー・ライトによるものです。

 

ギャンブル・ハフ作の5曲目”Slow Motion”もイントロからワウギターのカッティングで始まります。

 

前半にデビTのワウギターソロ、後半にアーサー・ライトのファズギターソロがそれぞれ聴けます♪

 

これ以降はリチャード・フリッツ作の曲が続きます。

 

実は前半の有名曲のカヴァー曲集よりも本作の聴きどころは6曲目以降のここからになります!

 

なぜかというと、全ての曲でデビTがワウギターでソロを弾きまくっているからです!

 

特にアニマルズの”The House of the Rising Sun(朝日のあたる家)“と似た曲名の7曲目”House of the Rising Funk”や、曲英通りにギターが決闘をするような8曲目の”Dueling Guitars”が凄まじいです!

 

ギターソロだけでなくグルーヴィーなワウカッティングも聴きどころです♪

 

アルバム全編を通してデビTがここまでワウギターを弾きまくったアルバムは、この『Soul Makossa』以外ありません!

 

デビTの卓越したワウギターの演奏を聴きたいなら、まずはこの作品からです!

 

ネタ要素の強いタイトルトラックの”Soul Makossa”や有名曲の”Sleepwalk”よりも、実は6曲目以降のアーサー・ライトとのギターソロの絡み合いが聴ける楽曲こそが聴きどころです!

 

特にブレイクビーツの古典的ネタとしても定番の”House of the Rising Funk”が一番のすすめ曲です♪

 

 

Blue Mitchell – 『The Last Tango Blues』

ジャズ・トランペット奏者のブルー・ミッチェルが1973年にリリースしたメインストリーム・レコードでの4作目にあたる『The Last Tango Blues』です。

 

この作品にもデビTは、チャック・レイニーやチャールズ・カイナードと共にサイドマンとして参加しています。

 

ウォルター・ビショップJr.の名曲カヴァー”Soul Turn Around”からアルバムは幕を開けます。

 

基本はコード・バッキングに徹していますが、ホーン隊のソロが終わると最後にデビTがワウギターでソロを弾きます。

 

ブラックネス溢れるグルーヴィーなワウペダルの使い方が独特です!

 

次のロバータ・フラックでお馴染みの曲”Killing Me Softly With His Song”はワウギターはお休みです。

 

クリーントーンのギターの音色でバッキングに徹しています。

 

といっても、いつものダブルストップを多用したバッキングもさすがの出来なので聴きどころは十分にあります!

 

3曲目”The Message”は、UKアフロ・ファンクのサイマンデのカヴァー曲です。

 

バッキングはクリーントーンで弾いていますが、ギターソロの番になると、ワウペダルをオンにしてウネウネと粘っこくソロを弾いています♪

 

リチャード・フリッツによる4曲目”Steal the Feel”では、イントロからサイケデリックなデビTのワウギターが聴けます。

 

ギターソロはありませんが、ずっとワウギターを使ってリズムカッティングを弾いています。

 

5曲目”Last Tango In Paris”は、アルゼンチン生まれのサックス奏者ガトー・バルビエリ作のオシャレな曲です。

 

タイトルトラックに選んでいるだけもあって、本作収録曲では一番クォリティーの高い演奏です。

 

デビTもバッキングからソロまでワウペダルを駆使してギターを弾いています。

 

特にこの曲で聴けるワウギターソロは絶品です♪

 

6曲目の”One For Russ”は、アルフ・クロウセン作のワルツ曲です。

 

素晴らしい曲ですが、残念ながらこの曲ではデビTはクリーントーンでのコード弾きのみで目立った演奏はしていません。

 

次の7曲目ホレス・シルヴァーの曲”Peace”でも同じくコード弾きのみです。

 

最後の8曲目”P.T. Blues”は、ブルー・モッチェルのオリジナル曲です。

 

デビTのソロはありませんが、ワウカッティングが聴ける曲です。

 

デビTのワウギターソロが聴けるのは、3曲のみですが、それでもどれも素晴らしい名演ですのでおすすめです♪

 

 

Paul Jeffrey – 『Paul Jeffrey』

セロニアス・モンクやチャールズ・ミンガスといったアクの強いジャズ・ミュージシャンのバンドでサックス奏者として参加していたポール・ジェフリーの1974年のセルフタイトル作『Paul Jeffrey』です。

 

目立たないサックス奏者ではありますが、メインストリーム・レコードには3作ほどリーダー作を残しています。

 

そのうちの1枚にデビTが参加して高速ワウギター・カッティングを披露しています。

 

それがこの作品で、1曲目の”Soul Revival”から始まります。

 

かなり速いテンポの曲で、デビTはワウカッティングにワウギターソロと卓越したテクニックで披露しています。

 

2曲目は本作唯一のカヴァー曲で少年時代のマイケル・ジャクソンの有名バラード曲”Ben”です。

 

この曲以外は全てポール・ジェフリーのオリジナル曲です。

 

“Ben”ではワウペダルを使用していませんが、その代わりお得意のバッキングが聴けます。

 

しっとりとしたバラード曲の次は、3曲目の”Hip Soul Sister”でまた高速ファンク・ナンバーに戻ります。

 

デビTは、ワウギターでソロを披露しています。

 

ただし実はデビTのワウギターソロが聴けるのはこの2曲のみです。

 

しかしこの時期のデビTの数少ないワウギターソロが聴ける作品としては、この曲も十分に貴重な演奏だと感じられます。

 

ちなみに本作にもベースにチャック・レイニー、オルガンにチャールズ・カイナードが参加しています。

 

更に先ほどの作品でも登場したブルー・モッチェルがトランペットで参加していたり、デビTとも何回も共演しているクルセイダーズのジョー・サンプルがピアノで参加しています。

 

今こうやってみてみると豪華な面子が参加したアルバムですよね!

 

むしろリーダーのポール・ジェフリーが一番知名度が低いぐらいですね。

 

デビTのワウギターソロは2曲のみですが、豪華な参加メンバーが入り乱れて演奏する楽曲をぜひ聴いてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

以上、【デイヴィッド・T.・ウォーカーのワウギターが活躍するレア・グルーヴ系のアルバム3選!】のご紹介でした。

 

僕が自分でギターを演奏する際にワウペダルを使う時は、いつもデビTのこれらのアルバムを参考にしています。

 

ワウギターソロが好きな僕が影響を受けたのは、ジミヘンでもスティーヴィー・レイ・ヴォーンでもなくって、デビTの弾き方の方でした。

 

まるでボーカリストが歌を歌っているかのような表現力豊かなデビTのワウギターの使い方はとても魅力的です♪

 

ワウギターが活躍するファンクやジャズ・ファンクがお好きな方は、今回ご紹介したレア・グルーヴ系の3枚のアルバムをおすすめします♪

 

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