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カテゴリー:Music

2018/12/10

オルガンの女王シャーリー・スコットがアトランティック・レーベルに残した3枚のソウルジャズ作品!

オルガンの女王シャーリー・スコットがアトランティック・レーベルに残した3枚のソウルジャズ作品をご紹介します!

女性オルガン奏者のシャーリー・スコット

今回は僕の好きなオルガン系ソウルジャズ/ジャズファンク作品を3枚ご紹介します。

 

それもジミー・スミスやジミー・マクグリフとかの男性オルガン奏者ではなくって、女性オルガン奏者のシャーリー・スコットです。

 

彼女もジミー・スミスと同じようにもとはピアノを演奏していましたが、ジミー・マクグリフの手ほどきを得てオルガン奏者へと転身しました。

 

そのためか、ピアノのような鍵盤捌きで軽快に演奏をするため、オルガン独特のイナタさが感じられず少し軽い演奏に聴こえてしまう点もあります。

 

また通常奏者はフット・ペダルを利用して左手でベースラインを弾くことが多いのですが、彼女はそれも苦手だったようで、オルガンジャズ作品であっても彼女の作品にはベーシストが参加することが常でした。

 

例えば1967年のオルガントリオの名作『Girl Talk』なんかでも、オルガンのシャーリー・スコット以外のメンバーは、ベースのジョージ・デュヴィヴィエとドラムのミッキー・ロッカーが参加していました。

 

 

通常、オルガントリオの作品と言えば、ベーシスト不在でギターとドラムが参加するものです。

 

ベースラインは、オルガンがメロディラインと兼用して弾くことが多いのですが、彼女の場合はギタリストの代わりにベーシストが参加していました。

 

こういった点でも、まるでピアノ奏者のようなオルガン奏者とも言えなくないはずです。

 

なので、今回のソウルジャズ作品にも全て名ベーシストが参加しています。

 

しかしこれが逆に功を奏していると僕は思っています。

 

というのも、オルガンをバリバリ弾く系のミュージシャンがリーダーのソウルジャズ/ジャズファンク作品にはベーシストが不在のため、ソウルミュージックの最も重要と言えなくもない低音がスカスカになってることが多くあります……。

 

それがベースラインを弾くのが苦手なシャーリー・スコットの作品の場合は、ボブ・クランショウやジェリー・ジェモット、チャック・レイニーのような超一流のベーシストがバックを支えているので、よりソウルフルな演奏を聴くことが出来ます。

 

やはり、ソウルやファンクをやる上でオルガンのベースラインでは物足りないんですよね……。

 

こういったブラックミュージックには、動き回る名ベーシストが不可欠だと思います!

 

なんならファンクミュージックの主役はベースだったりしますからね!

 

ベーシストの低音なしでファンクミュージックは形にならないと言っても過言ではないです!

 

ミーターズがあんなにもかっこいいバンドになれたのは、ドラムのジガブーだけの力ではなくって、ジョージー・ポーターJr.という名ベーシストがいたお蔭でもありますからね!

 

【ファンクおすすめの名盤シリーズ③】ザ・ミーターズ初期の名盤3選+α

僕自身はギター弾きなのですが、ベースやドラムのリズム隊を軽く見ているミュージシャンのことが好きではありません。

 

ボーカルやギターなどフロントに立つ人は、何かとリズム隊のせいにしたりと少し自分よがりな人が多い気がしなくもないですが……僕らフロントマンが気持ちよく演奏できているのは、バックを支えてくれているベーシストやドラマーのお陰なんだから一緒に演奏してくれていることに感謝しないといけないと思います。

 

リズム隊がいない状態で音楽をやるのって、あまり面白くないですからね……。

 

やはり音楽は、ベースとドラムがあってこそ!です。

 

僕もこういった「バンドサウンド」が好きなので、ジャズ系の作品を聴く際はギターやオルガンだけでなく、ベースやドラムにどのミュージシャンが参加しているのか?毎回チェックして購入しています。

 

これも音楽をしっかりと聴く上で、とても重要なことだと思っています。

 

そんなわけで、今回ご紹介するシャーリー・スコットの3作品には名ベーシストと名ドラマーが参加しています!

 

ぜひそこもチェックしてこれらの作品を多くの人に聴いていただければ……と思います。

 

またギター好きの僕のおすすめとしても、今回の3作品には僕も尊敬する名セッション・ギタリストのエリック・ゲイルが全ての作品に参加しています。

 

エリック・ゲイルがKUDUレーベルに残した唯一のリーダー作『Forecast』を聴こう♪

言うまでもなく、本当に上手いギタリストですのでギタープレイの方もぜひ聴いていただきたいと思います。

 

 

 

オルガンの女王シャーリー・スコットがアトランティック・レーベルに残した3枚のソウルジャズ作品

今回ご紹介するのはシャーリー・スコットがアトランティック・レーベルに残した3枚のソウルジャズ作品1968年の『Soul Song』、1969年の『Shirley Scott & The Soul Saxes』、1970年の『Something』です。

 

どの作品も当時流行っていたR&Bやポップスなどをインストでカヴァーした作品です。

 

曲によっては、シャーリー・スコット自身が歌っていたり、インストのバックに女性コーラスが入っていたりもします。

 

1960年代後半は、ジャズというジャンルにとって不遇の時代でした……。

 

ビートルズやモータウンの勢いに負け、ジャズを聴くファンは徐々に減っていた時代です。

 

この時代のジャズミュージシャンは、仕方なくアルバムを売るためにレコード会社の指示に従い当時ヒットチャートを賑わしていたR&Bやポップスの曲を演奏していました。

 

中には、本当はジャズがやりたかったのに仕方なくソウルやファンクの曲をやらされたルー・ドナルドソンやジョー・パスもいれば、喜んでそういった曲を取り上げて自身の音楽へと昇華していったグラント・グリーンもいます。

 

おそらくシャーリー・スコットも後者のグラント・グリーンと同じようにこれらのR&Bやポップスの曲を楽しんで録音していたんじゃないかな?と僕は想像します。

 

なぜなら、これらの3作品は本当に聴いていて楽しくなるような曲ばかり収録されているからです。

 

しかも普段ジャズ系のインスト音楽を聴かない方でも、ビートルズの曲やモータウン系の有名曲が収録されているので、知っている曲も多いと思います。

 

初めてジャズのインスト・ミュージックを聴くぞ!って方にもぜひおすすめしたい作品です。

 

たまにこういったオルガンジャズ作品を「こんなの軽すぎてジャズじゃない!」みたいに偏見を持っている方もいらっしゃったりしますが、果たしてそうでしょうか?

 

ジャズってしかめっ面して聴かないといけないもんですか?

 

歴史を辿れば元はと言えば、遊郭の売春宿で客を楽しませるために演奏していた音楽が「ジャズ」です。

 

「ジャズ」は、本来「楽しむ」ものです。

 

ジョン・コルトレーンやソニー・ロリンズを10代の頃に聴いてジャズに目覚めた僕も、こういった楽しいソウルジャズ/ファズファンク作品は凄く好きです。

 

「ジャズ」聴いてる歴なら僕も一応20年を過ぎています。

 

しかしジャズを「楽しむ」ことを悪いことだとひとつも思いません!

 

僕はむしろもっと多くの方にこういった楽しいソウルジャズ/ファズファンク作品を聴いていただいて「なぁんだ~ジャズって小難しい音楽だとばかり思ってたけど、こんなに楽しくって聞きやすいのもあるんだな~♪」と思って頂きたくってこういった作品に日の目が当たるようにブログで取り上げていっています。

 

音楽ってひとりで楽しむものじゃないと思います。

 

みんなで共有して聴くからこそ、楽しいものです♪

 

ライヴを観るのもひとりより複数で観に行った方が楽しいですし、音楽だってソロで演奏するよりもバンドで演奏した方が楽しいです。

 

バンドでライヴする際に、2~3人のお客さんの前で演奏するよりも20~30人の前で演奏する方が楽しいもんです。

 

それと同じように、ひとりでも多くの人が僕のこのブログを通して「ジャズ」を聴くようになってくれて、「ジャズ」について気軽に語れるような環境が訪れた方が、絶対に楽しいですからね♪

 

僕の思う本当の「音楽好き」の使命は、排他的に初心者を拒むものではなくって、せっかく詳しくなった知識をもっと多くの人にこの素晴らしい音楽を聴いてもらえるように「おすすめ」することだと思っています。

 

なので、ぜひともこのブログを通して「ジャズ」ファンが一人でも多く増えてくれれば……という思いでいつも書いています。

 

「ジャズ」は小難しい音楽ではなくって「楽しい」音楽なんです。

 

それではそんな「楽しい」ジャズが聴ける3作品をご紹介したいと思います♪

 

 

 

 

1枚目のおすすめアルバム – 『Soul Song』

1枚目にご紹介するのは1968年に録音された『Soul Song』という作品です。シャーリー・スコット以外の参加ミュージシャンは当時彼女の夫であった(後に離婚)サックス奏者のスタンリー・タレンタインと、ギターにエリック・ゲイル、ベースは曲によってボブ・クランショウとローランド・マルチネスが交代で弾いています。そしてドラムはレイ・ルーカスとスペックス・パウエルにバーナード・パーディがそれぞれ曲ごとに別々で参加しています。特にこういったソウル系の楽曲で輝くのがバーナード・パーディですね!2曲目のパーシー・スレッジの名曲”When A Man Loves A Woman(男が女を愛する時)“や、5曲目に収録されているシャーリー・スコットのオリジナル・ソウル曲”Soul Song”をパーディが叩いています。特に”Soul Song”はアルバムのタイトルトラックになってるだけあって、この作品の一番お聴き所です!スタンリーの優しく暖かみのある音色のサックスに導かれてソウルフルな曲が始まります。テーマの合間合間にパーディのグルーヴィーなドラムブレイクが挿入されています。こんなにもソウルフルな曲を書けるのだからシャーリー・スコットは、こういったソウルジャズ系の音楽を楽しんでいたと思います。この曲以外は全てカヴァー曲になります。1曲目の”Think”は、アレサ・フランクリンの有名曲の方ではなくって、R&Bグループの5ロイヤルズが1957年に歌った曲の方です。原曲とほぼ同じギターのイントロで始まります。他には、3曲目にカントリー系のシンガーのレイ・スティーブンス(プロレスラーではない方ですよ!笑)が1968年に歌った”Mr. Businessman”や、4曲目にはボブ・ディランの超有名曲”Blowin’ In The Wind(風に吹かれて)“など聴きやすいインストナンバーが収録されています。そして最後の6曲目にブラジルのソングライターのドリ・カイミが書いてセルジオ・メンデスが取り上げた”Like A Lover”が収録されています。この曲ではシャーリー・スコットがボーカルを取っているのも見逃せません!歌唱力はそこまで高くはないのですが……ヘタではないです。以上の全6曲収録で聴きやすい作品に仕上がっています。特に”When A Man Loves A Woman(男が女を愛する時)“や”Blowin’ In The Wind(風に吹かれて)“のような人気曲が聴きやすくっておすすめです♪なんだかんだで誰しもが知るような名曲はハズレがないですね!その名曲を一流ミュージシャンたちがインストカヴァーするのですから悪くなりようがありません!この2曲とシャーリー・スコットのオリジナル曲”Soul Song”をぜひ聴いてみて下さい!

 

 

 

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おすすめ曲は、#2 #4 #5

 

2枚目のおすすめアルバム – 『Shirley Scott & The Soul Saxes』

ウルジャズ系のサックス奏者好きなら誰しもが名前を聴いただけで心躍る3人の名手が参加した1969年の名盤『Shirley Scott & The Soul Saxes』です!キング・カーティスにハンク・クロフォードにデヴィッド・“ファットヘッド”・ニューマンの3人は、みなアトランティック・レーベルで数多くの名作を残しています。僕もこの3人の奏者は大好きなので、それらの作品は(未発表・未発売ではない限り)ほぼ全て聴いていますので、いずれこのブログでも1つずつ取り上げていきたいと思っています。そんな素晴らしすぎるソウルサックスの名手以外にも、ベースにモータウン系の名手ジェリー・ジェモットとチャック・レイニー、ドラムにバーナード・パーディ、そしてギターにエリック・ゲイルという最強のソウルフル・リズム隊を従えたこの作品は本当に名盤です♪アルバムジャケットのカラフルな黒人民族衣装を纏ったシャーリー・スコットの見た目もファンキーです♪もちろん僕は大好きな作品なので紙ジャケで購入しました!1曲目にアイズレー・ブラザーズの名ファンク曲”It’s Your Thing”、2曲目はキャロル・キングの曲でアレサ・フランクリンの歌で有名な”(You Make Me Feel Like) A Natural Woman”、3曲目にニーナ・シモンが歌ったジャズピアニストのビリー・テイラーが書いた曲”I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free”、5曲目にベン・E・キングの大人気曲”Stand By Me”、6曲目にビートルズの名曲”Get Back”、7曲目にパット・アップトンが書いた曲”More Today Than Yesterday”なんかが収録されています。”More Today Than Yesterday”は同時期にオルガン奏者のチャールズ・アーランドが取り上げていたり、1971年にグラント・グリーンも演奏しています。ちなみに4曲目の”You”はアイビージョーハンターが書いた曲です。有名曲が多く取り上げられているので、とても聴きやすい作品に仕上がっています。特に”Get Back”は凄まじいグルーヴで演奏されているので、ソウルジャズ/ジャズファンク好きの方は必聴です!チャック・レイニーのベースがやばいことになってます!(笑)うますぎて意味わかんないぐらいです!ソウル系のベーシストは絶対に聴かないといけないお手本のような素晴らしい演奏ですよ♪その他にもこの作品に収録された曲は、捨て曲やイマイチな演奏が一曲もないアルバムなので、取り合えずすぐに購入して聴いてください!って感じです。(笑)僕が直接知り合って出会ったに「ソウルジャズ/ジャズファンク系の作品でおすすめ」を聴かれた際に真っ先に紹介する作品のひとつです!本当におすすめです!

 

 

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おすすめ曲は、全曲です!
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ベーシストにもおすすめです!“Get Back”は必聴ですよ♪

3枚目のおすすめアルバム – 『Something』

後にご紹介するのは、ジョージ・ハリスンの名曲中の名曲”Something”がアルバムタイトルになった1970年の作品『Something』です。この作品にはエリック・ゲイルだけでなくビリー・バトラーもギターで参加しています。ベースは引き続きチャック・レイニーで、ドラムはジミー・ジョンソンに代わっています。1曲目にカントリー系のシンガーソングライターのジョー・サウスのヒット曲”Games People Play(孤独の影)“、2曲目に”Something”と同じくビートルズの『Abby Road』収録曲の”Because”、3曲目にR&Bシンガーのタイロン・デイヴィスの曲”Can I Change My Mind”、4曲目にダイアナ・ロス&シュープリームスの”Someday We’ll Be Together(またいつの日にか)“、5曲目にビートルズの”Something”、6曲目にジャクソン5の”I Want You Back(帰ってほしいの)“、7曲目にダスティン・スプリングフィールドの”Brand New Me”と、1曲を除いて全てカヴァー曲になります。6曲目の”Messie Bessie”のみシャーリー・スコットの自作曲です。しかし他の曲との違和感を感じさせないようなソウル系の曲です。アルバムジャケットのデザインが暗いのがマイナス点なのですが……どれも素晴らしい曲ばかりなのでおすすめの作品となっております。ちなみにギタリスト目線で……左チャンネルに聴こえてくるのがエリック・ゲイルです。時にワウペダルも使って本作では基本的にリズムギターを弾いています。16分でのカッティングのキレはさすがです!右チャンネルのリードギターを弾くのがビリー・バトラーです。エリック・ゲイルのギターソロは、どちらかっていうとチョーキングを多用したブルージーな演奏なのですが、逆にビリー・バトラーはグラント・グリーン系のジャズ・ギターソロを弾きます。どちらも本当に上手いギタリストなので、本作はぜひとも僕のようなソウルジャズ/ジャズファンク系の音楽が好きなギタリストに聴いてもらいたい作品です♪

 

 

 

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おすすめ曲は、#3 #4 #5 #6
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“Something”のビリー・バトラーのギターソロは絶品です♪

 

 

以上、【オルガンの女王シャーリー・スコットがアトランティック・レーベルに残した3枚のソウルジャズ作品!】のご紹介でした。

 

どれもソウルフルで聴きやすくって「楽しい」ジャズが聴ける作品ばかりです♪

 

有名曲や人気曲が多数収録されているアルバムばかりですのでジャズ初心者の方にも、ぜひおすすめしたい作品です♪

 

ジャズって堅苦しい音楽ではないんです。

 

本来は誰しもが楽しめる大衆音楽です!

 

ぜひ多くの方に、こういった「楽しい」ソウルジャズ/ジャズファンクを聴いてもらえれば……と思います。

 

 

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