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2023/03/26

90年代にリリースされた女性シンガーが歌うカントリー・ポップのおすすめアルバム10選

90年代にリリースされた女性シンガーが歌うカントリーポップのおすすめアルバムを10枚選んでご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

90年代にリリースされた女性シンガーが歌うカントリーポップのおすすめアルバムを10枚選んでご紹介します。

以前このブログで僕が好きな90年代の女性シンガーの曲を6つ選んでご紹介していました。

 

もう5年も前のブログ記事になりますが、下記のリンク先にそちらのブログ記事がございます。

 

アラニス・モリセットにカーディガンズも…90年代の女性シンガーで好きだった曲6選!

 

その続きと言うことで、今回はカントリー・ポップのおすすめアルバムを10枚ご紹介します。

 

もちろん今回も女性シンガーの作品に絞っています。

 

その理由は単純で、単に僕が男性シンガーの歌よりも女性シンガーの歌の方が好きだからです。

 

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なぜ90年代なのか?

さて、今回は女性シンガーが歌うカントリー・ポップのおすすめアルバムを10枚ご紹介するということなのですが、年代も90年代に絞っています。

 

これはなぜかというと、もちろん僕が子供の頃に聴いた世代なので思い入れがあるというのが一番の理由です。

 

そういった思い出の部分もあるのですが、カントリー・ポップだけに限らず、ロックでもファンクでもR&Bでも僕は90年代の「音」が好きです。

 

どうしても60~70年代の音楽は僕の耳には古く感じてしまうんです…。

 

当然時代的にも今と比べると録音技術は発展しておらず、音が良くないのは仕方ないことです。

 

むしろそういった音がお好きで60~70年代の音楽が好きだって方が多いのも納得は出来ます。

 

しかし僕に取ってはあまり好みの「音」ではありません。

 

そして80年代なのですが…この時代はギラつき過ぎていているのと、シンセサイザーのような機械的な「音」が派手すぎてあまり好きではありません。

 

90年代になると原点回帰というか、オーガニック・ソウル等の流行りもあって「生楽器の音」が復活した時代でもありました。

 

その「生楽器の音」をレコーディングする機材のクオリティーが60~70年代と比べると遙かに進化しています。

 

またスタジオ・ミュージシャンの演奏技術も90年代の方が上がっていると感じます。

 

そういった「音」や「演奏」のクオリティーが高いのが僕が90年代の音楽を好きな理由の1つです。

 

それではその90年代にリリースされた女性シンガーが歌うカントリー・ポップのおすすめアルバムを10枚ご紹介したいと思います。

 

カントリー・ポップと日本ではあまり馴染みのないであろうジャンルを取り上げてはいますが、この時代のカントリー・ポップは、もはや「カントリー・ミュージックの風味をちょっと足したポップ・ミュージック」だと思って下さい。

 

今で言うテイラー・スウィフトやキャリー・アンダーウッドのような感じです。

 

60~70年代のカントリー・ポップは、もっとカントリー・ミュージックの要素が強かったのですが…90年代になるとポップ・ミュージックの要素の方が強くなっています。

 

その分、普通の軽快なポップ・ミュージックとして聴きやすさが増しています。

 

というわけで、今回ご紹介する10枚もポップ・ミュージック好きの方にももちろんおすすめできる作品ばかりになっております。

 

ぜひ最後まで読んで頂けたら幸いです。

 

それではアーティスト名のアルファベット順でご紹介します。

 

 

90年代のおすすめカントリー・ポップ作品10選

01.Alison Krauss -『Forget About It』

近年ではレッド・ツェッペリンのボーカリストだったロバート・プラントとのデュエットの相手としての方が知名度が上がったような気がするアリソン・クラウスは、米国イリノイ州 メイコン郡 出身のカントリー・シンガーです。

 

歌だけでなくピアノやフィドルも演奏することが出来る才能ある女性ミュージシャンです。

 

ちなみにフィドルとは、ヴァイオリンのことでカントリー・ミュージックを語る際は「フィドル」と呼ばれています。

 

アリソン・クラウスは、映画『オー・ブラザー』のサントラにも参加していました。

 

サントラではゴスペルの伝承歌”Down in the River to Pray”を歌っていました。

 

浸礼の儀式について歌ったとされるこのスピリチュアル・ソングをアリソンはソフトな歌声で歌いあげています。

 

ゴスペルと言えば、どうしても声を張り上げて歌うイメージを持ってしまいますが、そこはやはりカントリーのフィールドで活躍する彼女ならではの歌い方なのでしょう。

 

さて、今回ご紹介するアリソンのアルバムは、1999年にリリースされた『Forget About It』です。

 

その前作にあたる1997年にリリースされたアリソン・クラウス&ユニオン・ステーション名義でリリースされたアルバム『So Long So Wrong』でグラミー賞を受賞しているのでうが、そちらは厳密にはアリソンのソロではないので今回は『Forget About It』を選びました。

 

1曲目の”Stay”はビルボードのアダルト・コンテンポラリー部門で28位、2曲目のタイトル・トラック”Forget About It”はカントリー・シングルのチャートで67位を記録しました。

 

2曲とも要所要所でマンドリンの音やラップ・スティール・ギターの音が入っておりカントリー・ミュージックらしい味付けはされていますが、通常のポップ・ミュージックとして聴くことも出来ます。

 

ユニオン・ステーションと共演した数々のアルバムや2017年にリリースされた現時点での最新ソロ・アルバム『Windy City』では、軽快なカントリー・ソングが多く収録されていたりするのですが、本作『Forget About It』は静謐な楽曲が多いので気に入っています。

 

どうしてもカントリー・ミュージックの中には、少々騒がしいパーティ・ソングとでも言えそうな楽曲があったりするのですが、本作にはそれはありません。

 

むしろ「カントリー・ミュージックというよりもフォーク・ミュージック」と呼んだ方がしっくりくるのかも知れません。

 

とにかく、アリソンの美しい歌声を堪能するのに本作以上に適したアルバムはありません。

 

きっと彼女の優しい歌に聴く者の心は癒されることでしょう。

 

何か辛いことがあったり、ストレスが堪った時なんかに本作を聴いて一度立ち止まってみてはいかがでしょうか。

 

02.Deana Carter -『Did I Shave My Legs For This?』

アリソン・クラウスと比べると日本での知名度は低いですが、ディーナ・カーターも僕のお気に入りのカントリー・ミュージシャンです。

 

『Did I Shave My Legs for This?』は、1996年にリリースされたディーナのデビュー・アルバムで、彼女の一番の傑作です。

 

ディーナは1995年にシングル”Angel Without a Prayer”でデビューを果たしているのですが、米国で発売されたオリジナル盤には収録されていませんでした。

 

本作のUK盤にのみ収録されていた曲ですが、そもそもこのデビュー曲の時点で彼女の才能を感じ取ることが出来るような名曲でした。

 

デビュー曲こそオリジナル盤には収録されていませんでしたが、本作には彼女の代表曲である”Strawberry Wine”を始め、爽やかなポップ・ソングの “We Danced Anyway”や、ピアノやフィドルの音色が美しい名バラード曲”Count Me In”に、アコギのバッキングが軽やかなポップ・ソング”How Do I Get There”、そしてタイトル・トラックの”Did I Shave My Legs for This?”といった楽曲がそれぞれシングル・ヒットしました。

 

特に”Strawberry Wine”は、90年代のカントリー・ポップの名曲を選んぶといった際に米国では必ずのように10位以内にランク・インしているような名曲です。

 

僕はなんとなくディーナのブロンドでスリムな見た目や歌い方にシェリル・クロウを重ねてみていたのですが、”Strawberry Wine”はシェリル・クロウが歌っても似合いそうな楽曲です。

 

“Strawberry Wine”は米国では大人気の曲ですが、日本では単に知名度がないだけで一度聴いてさえもらえたら、きっと多くの洋楽ファンに気に入ってもらえる名曲だと思います。

ぜひ”Strawberry Wine”を聴いて、本作『Did I Shave My Legs For This?』がいかに素晴らしいアルバムなのか体験してみて下さい。

 

ちなみに2021年に発売25周年を記念した『Did I Shave My Legs For This? (25th Anniversary)』がリリースされています。

 

今本作を購入するならそちらをおすすめします。

 

そちらには現在のディーナが再録した”Strawberry Wine”の2021年バージョンが収録されています。

 

同世代で活躍したマルティナ・マクブライドや、ローレン・アライーナにアシュリー・マクブライドといった若手といった豪華な共演者が歌い上げたバージョンです。

 

MVが何とも泣けます…。

このブログを通してディーナ・カーターという才能あるミュージシャンをもっと多くの音楽ファンに知ってもらいたいと願ってます。

 

“Strawberry Wine”は、永遠に色褪せることのない名曲です♪

 

03.Dixie Chicks -『Wide Open Space』

現在はザ・チックスと名を変えたディクシー・チックスの1998年の4作目『Wide Open Spaces』です。

 

ディクシー・チックスは、元々はエミリーとマーティのエルウィン(旧姓)姉妹とボーカリストのローラ・リンチとロビン・リン・メイシーの4人組のバンドでした。

 

エルウィン姉妹の妹エミリーは、現在は結婚してエミリー・ロビソンになり、2013年に再婚して今はエミリー・ストレーヤーに変わっています。

 

彼女は主にマンドリンやギターを担当することが多いのですが、他にもピアノやアコーディオンも演奏できるマルチなミュージシャンです。

 

姉のマーティの方も結婚してマーティ・マグワイアと姓名が変わっています。

 

彼女はフィドルを演奏することが多いのですが、アコースティック・ギターやマンドリン等も演奏できるマルチ・プレイヤーです。

 

ロビン・リン・メイシーは1992年に音楽性の違いで脱退しており、ローラ・リンチも1995年に年齢の関係上脱退しています。(ローラはエルウィン姉妹より10歳以上年上だったため。)

 

その後、新たにボーカリストとしてナタリー・メインズが加入して、現在までエミリー&マーティにナタリーを加えた3人組で活動しています。

 

『Wide Open Spaces』は、ナタリー加入後初のアルバムで、日本で初めてリリースされたディクシー・チックスのアルバムになります。

 

当時まだ10代の学生だった僕も彼女らの華やかな見た目に魅了されました。

 

『Wide Open Spaces』は、洋楽専門誌『Inrock』にも掲載されていたので、その流れで僕はディクシー・チックスを知りました。

 

『Inrock』は、古くはスパイス・ガールズやバックストリート・ボーイズにブリトニー・スピアーズといったアイドル風の華やかな見た目のミュージシャンが多く取り上げられていた雑誌でした。

 

その中に本来はカントリー・ミュージックに分類されるディクシー・チックスも並んで掲載されていたということは、その見た目だけでなくポップ・ミュージック好きが聴いても気に入ってもらえるような音楽性であったことも1つの理由だと思われます。

 

まず最初にアルバムからの1stシングルにも選ばれた1曲目 “I Can Love You Better”を聴いてみると、フィドルやスティール・ギターといったカントリーでよく使われる楽器こそ混じっていますが、ナタリーのロックで少し無骨な歌い方は当時10代だった僕にはすごく聴きやすかったです。

カントリーだから…と敬遠しなくってもこういったロック調の楽曲なら誰の耳にも心地良いでしょうからね。

 

続く2曲目のタイトル・トラック”Wide Open Spaces”もアルバムからの3枚目のシングルに選ばれた名曲です。

ディクシー・チックスを代表する名バラード曲ですね♪

 

4曲目に収録された “There’s Your Trouble”は、アルバムからの2枚目のシングルに選ばれた曲で、こちらも軽快なポップ・ソングでとても聴きやすいです♪

 

他にもパワー・バラード調の”You Were Mine”もアルバムからの4枚目のシングルに選ばれた名曲です。

軽快なポップ・ソングも良いバンドですが、どちらかっていうとこういったカントリー調のバラード曲こそが彼女たちの真骨頂だと僕は思ています。

 

シングル・カットこそされていませんが本作3曲目に収録されたクリス・クリストファーソンとリタ・クーリッジのデュエット曲のカバー”Loving Arms”もおすすめです♪

 

一時期はレーベルとの対立やブッシュ大統領によるイラク侵攻に反対の意思を表明したナタリーの政治的発言があったりと混乱の時期がありましたが、今でも現役で精力的に活動を行っているのは喜ばしいことです。

 

04.Faith Hill -『Faith』

映画『パール・ハーバー』のサントラに収録された”There You’ll Be”が全米チャートのNo.1に輝くという大ヒットのおかげで2001年に一躍時の人となったファイス・ヒルですが、彼女はもともとはカントリー・シンガーです。

 

ちなみにこの”There You’ll Be”は、エアロスミスの全米No.1ソング”I Don’t Wanna Miss a Thing”の作者で有名な ダイアン・ウォーレンが書いたパワー・バラードです。

 

ダイアン・ウォーレンは、古くはチープ・トリックの復活にも貢献した”The Flame”というバラード曲も提供していた、いわゆるヒット・メイカーでもあります。

 

彼女が書く「お涙頂戴」系の派手なパワー・バラード曲を10代だった頃の僕はあまり好きではありませんでした。(大人になった今は「こういった曲もありだな!」と逆に好きになりましたが…)

 

そんなフェイス・ヒルが、”There You’ll Be”で大ヒットする前に1998年にリリースした3作目のアルバム『Faith』を今回はおすすめします。

 

何と言ってもアルバムの1曲目に収録された大ヒットしたシングル曲 “This Kiss”が一番の聴き所です♪

 

当時、日本のランキング番組でこの曲のMVを何度も目にする機会がありました。

 

僕はショート・カットのキュートなフェイス・ヒルの見た目に魅了されました。

もちろんそれだけでなく、彼女の圧倒的歌唱力にも驚きました!

 

「こんなにキュートでポップな曲を歌っているのに、歌上手すぎだろ!!!!」と子供ながらにビックリしたんです。

 

かと思ったら、2ndシングルとしてカットされた8曲目の”Just to Hear You Say That You Love Me”のような大人な雰囲気のバラード曲もあります。

この曲では、男性カントリー・シンガーの人気者ティム・マグロウとデュエットしており、これがきっかけで2人は結婚しました。

 

フェイス・ヒルとティム・マグロウは今でも仲睦まじいおしどり夫婦として有名です。

 

ちなみにティム・マグロウは、テイラー・スウィフトの憧れの人物で、テイラーは2006年のデビュー・アルバムの1曲目の”Tim McGraw”というそのままのタイトル曲を作っているぐらいです。

 

また他にも3枚目のシングルに選ばれた”Let Me Let Go” もしっとりとしたジャジーな雰囲気の名曲です。

もちろんそういったしっとりとしたバラード曲だけでなく5枚目のシングルに選ばれた”The Secret of Life”のようなロックっぽいバラード曲も素晴らしいです。

今回ご紹介する中でもフェイス・ヒルは飛びぬけて歌唱力の高いシンガーです。

 

そのためどうしてもバラード曲で目立った曲が多いのですが、僕は”This Kiss”のような軽快なポップ・ソングを歌う彼女が好きです♪

 

05.Jo Dee Messina -『I’m Alright』

美しい赤毛が目を引くジョー・ディー・メッシーナは、日本での知名度こそ低いですが、爽やかなカントリー・ポップを得意としたシンガーです。

 

『I’m Alright』は、1998年にリリースされた彼女にとって2作目のアルバムです。

 

2曲目に収録されたタイトル・トラックの “I’m Alright”は、ポップスだけでなくロック好きの人でも好きになってもらえそうな軽快な楽曲です。

中盤のロック調のギターソロもかっこいいです!

 

アルバムの6曲目に収録されている”Bye, Bye”もおすすめです。

 

この曲はアルバムからのリード・トラックとして先にシングル発売されていました。

彼女の良さが最も発揮されたロック調のナンバーです。

 

もちろんロック調の楽曲だけでなく”Stand Beside Me”や”Because You Love Me”といったバラード曲もおすすめです。

 

カントリー・ポップ系のシンガーは何だかんだで歌唱力が高い人ばかりなので、バラード曲はみんなお得意ですからね♪

 

発表したアルバムの数も少なく、どうしても日本ではあまり知られた存在ではありませんが、ジョー・ディー・メッシーナも90年代に活躍した素晴らしいカントリー・シンガーでした。

 

06.Martina McBride -『Evolution』

先ほどのジョー・ディー・メッシーナよりは日本でも知名度はあるかと思われるマルティナ・マクブライドがここで登場です。

 

彼女は1992年にデビューしており、現在までに14枚のオリジナル・アルバムをリリースしている程、多作なミュージシャンです。

 

本国アメリカでは圧倒的な人気を誇っています。

 

もちろん彼女の歌声を聴くと一発でそれも納得いくことでしょう。

 

なんていうか、アメリカ受けしそうな「力強い女性シンガー」といった感じの歌声です。

 

彼女の歌声を聞くと「可愛らしさ」よりも「自立した強い女性」のイメージを持ちます。

 

それでいて女性らしい「美しさ」も兼ね備えています。

 

そんな実力派で人気者のマルティナ・マクブライドが1997年にリリースした4作目の『Evolution』が僕は一番好きです。

 

アルバム1曲目の”I’m Little but I’m Loud”は、1950年代に活躍したカントリー・シンガーのリトル・ジミー・ディケンズの曲で、マルティナが歌うのではなくこれをイントロに使っています。

 

そして2曲目”Happy Girl”から本編が始まります。

 

アコースティック・ギターの軽快なカッティングが心地良いこの曲は、アルバムからの4枚目のシングルとしてカットされました。

 

次の3曲目”Be That Way”も力強いサビ部分が印象に残る楽曲です。

 

そして4曲目にマルティナを代表する名バラード曲 “A Broken Wing”が収録されています。

ゴスペルっぽいサビ部分のコーラスが美しいこの曲は、彼女にとって初めてビルボード・ホット・100にチャートインした楽曲でした。

 

他にも男性カントリー・シンガーのクリント・ブラックとデュエットしたアルバムからのリード・トラックとなった”Still Holding On”や”Wrong Again”といったバラード曲も大ヒットしました。

 

バラード曲が多めではありますが、大ヒットしたのも頷ける名盤です!

 

現在は2018年にリリースされたマルティナにとっての2作目となったクリスマス・アルバム『It’s the Holiday Season』以降は新作がリリースされていませんが、今も現役で活動しています。

 

まずは名曲揃いのこの『Evolution』から聴き始めてはいかがでしょうか?

 

07.Mary Chapin Carpenter -『Shooting Straight in the Dark』

これまた日本での知名度は低いミュージシャンではありますが、メアリー・チャピン・カーペンターの3作目『Shooting Straight in the Dark 』もおすすめです。

 

本作は1990年にリリースされており、ギリギリ今回のテーマに合いました。

 

本作は、7曲目に収録されている”Down At The Twist And Shout”が1991年にアルバムからの3枚目のシングルとしてカットされてカントリー・チャートで2位という大ヒットを記録しました。

リズムは軽快ですが、かなりカントリー色の濃い曲ですね。

 

それよりも1stシングルに選ばれたロック調の”You Win Again”の方が聴きやすいかもしれません。

この曲や2ndシングルに選ばれた”Right Now”といったロックな楽曲が本作のおすすめ曲です。

 

メアリーも現在までに16枚ものアルバムをリリースしている多作なミュージシャンですが、渋い曲調が多くなった近年のアルバムよりも、90年代の初期のアルバムの方が聴きやすいと思います。

 

まずはこの『Shooting Straight in the Dark 』がおすすめです!

 

08.Pam Tillis -『Homeward Looking Angel』

ここまでご紹介していた7名は、もしかしたらカントリー・ポップがお好きな人でしたらそこそこ知っている方も多くいらっしゃるかも知れませんが、こちらのパム・ティリスはなかなか知っている人はいないのではないでしょうか!?

 

残念ながらそれぐらい日本での知名度はないに等しいですが…パムも現在までに14作品もリリースしているアメリカでは人気のシンガーです。

 

本作『Homeward Looking Angel』は、1992年にリリースされた3作目のアルバムです。

 

僕はパムのキュートな歌声が凄く好きです♪

 

本作からの一番のおすすめは、アルバムの2曲目に収録された”Shake the Sugar Tree”です。

 

この曲はアルバム発売の1ヶ月前に1stシングルとしてリリースされてカントリー・チャートの3位を記録した大ヒット曲です!

 

おとぎ話の風景のような凝ったMVも必見です!

他にも名曲はあります。

 

7曲目のバラード曲”Let That Pony Run”は、アルバムからの2ndシングルに選ばれ、カントリー・チャートの4位を記録しました。

また3rdシングルに選ばれた楽しげな曲”Cleopatra, Queen of Denial”もパム自身がクレオパトラに扮したMVが凝っていて面白いです。

 

ポップ・ソングもいけるバラードもいけるパム・ティリスの作品をもっと日本でも聴くようになってもらえたら…と思います。

 

まずはこの『Homeward Looking Angel』が聴きやすくっておすすめです♪

 

 

09.Shania Twain -『Come on Over』

今回ご紹介する10作品の中で、最も売れたアルバムです。

 

そしてこの時代に音楽を聴き始めた僕は、なんだかんだでシャナイア・トゥエインが今回ご紹介する中で最も好きなミュージシャンです。

 

日本での知名度も、今回ご紹介する中では圧倒的にシャナイアが一番有名でしょうからね。

 

先にマニアックなパム・ティリスをご紹介しましたが、やはりシャナイア・トゥエインを無視することなんて出来ません。

 

あまりにもベタなチョイスではありますが、でもこの『Come on Over』を選ばないなんて、それこそおかしな話です。

 

本作『Come on Over』は、1997年にリリースされたシャナイアにとって3作目のアルバムに当たります。

 

日本では翌年の1998年に”You’re Still the One”が大ヒットしてからアルバム・ジャケットや曲順を代えてリリースされました。

 

ちなみに海外盤の『Come on Over』は下記のジャケットでした。

 

現在流通している日本盤では”You’re Still The One”のシングル・バージョンが1曲目に収録されています。

この曲はシャナイアを代表するだけでなく、90年代という時代を代表する名曲でもあります。

 

この曲は、彼女の夫であり、デフ・レパードやザ・カーズを手がけたこともあるヒット・メイカーにして名プロデューサーのジョン・”マット”・ランジとの共作です。

 

そのゆったりとした美しい曲調だけでなく、「他人が何と言おうとも、私たちなら大丈夫!2人ならどんな困難にだって立ち向かっていける!」という強い意志が感じられる歌詞がとても素晴らしいです。

 

シャナイアは1995年にリリースした前作『The Woman in Me』でも既に1,000万枚以上者セールスを記録していました。

 

その頃からヒット・メイカーであるマット・ランジがプロデュースを手がけており、それによって古いカントリー・ファンからは「売れ線ミュージシャン!」と大いに批判を受けたことでしょう。

 

でもね、音楽で生活しているプロのミュージシャンが、他ジャンルの音楽が好きな人でも気に入るようなヒット曲を出して何が悪いんですか?ってことですよね。

 

そういったことも踏まえて”You’re Still The One”では、「あの2人じゃ無理って言う人もいるけれども、私たちは今もこうして一緒にいるわ。まだまだこれからなのよ!」といった歌詞にもシャナイアとマットのメッセージが込められていると感じられます。

 

あまりにも素晴らしい曲なので、”You’re Still The One”の話だけで長くなっちゃいそうですが…シャナイアについてはいつか別枠でブログ記事にしたいと思います。

 

『Come on Over』は、もちろん”You’re Still The One”以外にも素晴らしい楽曲がたくさん収録されています。

 

どことなくZZトップの”La Grange”を思わせるブギ調の”Man! I Feel Like A Woman”や、爽やかなポップ・ソング”When”、かっこいいロック曲”Honey, I’m Home”のようにバラード曲以外も良いものがいくつかあります。

 

また男性カントリー・シンガーのブライアン・ホワイトとデュエットした壮大なバラード曲”From This Moment On”も大ヒットした曲です。

この曲も当時はTVやラジオでよく聴きました。

 

サビ前の”I give my hand to you with all my heart~♪”の部分のメロディーが大好きです♪

 

ちなみにこの曲でギターソロを弾いているのは、数多くの作品でギターを弾いた名セッション・ギタリストのダン・ハフです。

 

短いながらもさすがの存在感ですね!

 

1998年から2000年にかけて、日本のメディアでシャナイアの音楽を聴く機会が多くありました。

 

当時の洋楽好きでシャナイアを避けて通るのは難しいぐらいでした。

 

もしかしたら「あえて避けていた」人もいるかもしれません。

 

それこそ「どうせ売れ選ミュージシャンだろ!」みたいに偏見を持って避けていた人もいらっしゃると思います。

 

当時の僕も「激しいギターが暴れまわるハード・ロックやメタルにパンク」とかの音楽の方がどちらかっていうと好きでした。

 

しかしある時、素直な気持ちでシャナイアを聴いてみると…”You’re Still The One”を聴いてとても感動したのを思い出します。

 

「売れ選狙いのヒット曲だからと決めつけて、こういった素晴らしい楽曲をひねくれた気持ちで避ける意味って何かあるんだろうか?」

 

「それこそ”音楽好き”を自称しているくせに、こういった世界的大ヒット曲を聴かず嫌いして、何か得することって1つでもあるんだろうか?」

 

成人する前に僕はこういった素直な気持ちで音楽を聴けるようになれて本当に良かったと思います。

 

でなければ、今こうしてカントリーポップについてのブログ記事なんて書けなかったですからね。

 

それもこれもシャナイア・トゥエインを素直な気持ちで聴くことが出来たからです。

 

シャナイアは今年2月に6作目となる新作『Queen of Me』をリリースしたばかりです。

 

キャリアのわりに寡作ではありますが、その分「ハズレ作品」がないのも彼女の魅力の1つです。

 

とにかくベタな選出ではありますが、90年代の音楽好きでこの『Come on Over』を聴いていないなんて、あまりにももったいないです!

 

それどころか、今回のテーマを無視してでも全音楽ファンにおすすめしたい人類史に残る名盤です!

 

聴かず嫌いしないで素直な気持ちで『Come on Over』を聴いてみて下さい♪

 

ついつい好きなアルバムだから長くなってしまいましたが、シャナイア・トゥエインについてはいつか別枠でも取り上げて書いてみたいと思います。

 

リアルタイムでシャナイア・トゥエインの名盤を体験できたことは、僕の人生にとって大きな大きな意味がありました。

 

10.Wynonna Judd -『Revelations』

最後は、エリック・クラプトンのカヴァーで有名な名曲”Change The World”が収録されたワイノナ・ジャッドのアルバム『Revelations』です!

 

もしかしたら「え?あれってクラプトンが書いた曲じゃないの?」と思う人もたくさんいらっしゃるかと思いますが違うんです。

 

もしくは「え?ベイビー・フェイスの曲じゃないの?」と思う人もいるかも知れません。

 

しかしこの曲は作曲家のゴードン・ケネディとウェイン・カークパトリック、そしてベーシストのトミー・シムズの手によって書かれた曲です。

 

最初に歌ったのがこのワイノナ・ジャッドになります。

 

クラプトンのバージョンをプロデュースしたのがベイビー・フェイスだから「ベイビー・フェイスの書いた曲」だと勘違いしている人もちょくちょくいらっしゃいます。

 

もちろんベイビー・フェイス自身がアンプラグドでも歌っていましたからね。

 

僕は趣味のバンド活動やセッションに行ったりした時に、クラプトン好きのギタリストやベイビー・フェイス好きのR&Bファンによく出会うことがあります。

 

その際に上記で書いたように「クラプトンの曲じゃないの?」とか「ベイビー・フェイスの曲でしょ?」と何度もなりました。

 

どうしても日本の音楽好きはカントリー・ミュージックを聴かない傾向にあるのが少し残念に思います。

 

そういったこともあって今回はこういったテーマのブログ記事を書くことにしました。

 

クラプトンの”Change The World”も文句なしに素晴らしいアレンジですが、ワイノナ・ジャッドのオリジナル・バージョンもちゃんと聞いて欲しいなって思います。

 

語弊を恐れずに言うと…クラプトンはお世辞にも歌唱力の高いミュージシャンではありません。

 

あくまでも「ギターの神さま」なので、ギターが本職です。

 

しかしワイノナは、カントリー・シンガーだけあって、その歌唱力の高さは折り紙付きです!

 

本当に歌が上手いです!

 

ワイノナの歌う”Change the World”は、今回選んだこのアルバム『Revelations』の3曲目に収録されています。

 

『Revelations』は、1996年にリリースされたワイノナにとって3作目のアルバムです。

 

ちなみにワイノナは”Change the World”をシングルとしてはリリースしていません。

 

本作からは1曲目の”To Be Loved by You”と2曲目の”Somebody to Love You”と6曲目の”Heaven Help My Heart”、そして9曲目の”My Angel Is Here”の4曲がシングル化されました。

 

どちらかっていうと、しっとりとした大人な雰囲気のバラード曲に良い曲が多いです。

 

ワイノナはこれまでに9作品のアルバムをリリースしており、今のところ最新作は2020年にリリースされた5曲入りのEP『Recollections』で止まっています。

 

まだまだ現役のシンガーなので、シャナイアのように今年辺りに新作を出してもらいと期待しています。

 

まずは日本でも人気の曲”Change the World”のオリジナル・バージョンが収録されたこの『Revelations』から聴いてみて下さい♪

 

 

 

以上、【90年代にリリースされた女性シンガーが歌うカントリー・ポップのおすすめアルバム10選】でした。

 

いかがだったでしょうか?

 

今回は「カントリー・ポップをもっと色んな人に聴いて欲しい!」という気持ちで書きました。

 

これまでカントリー・ポップというジャンルをあまり聴いたことがないな~と言う方に、ぜひ今回ご紹介したこの10枚からカントリー・ポップを聴くきっかけとなれたら嬉しいです。

 

いつの日にか「このブログからカントリー・ポップの良さを知った!」と後に思って頂けたら幸いです。

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