2024/06/13
日本での知名度は低い!?ぜひ知って欲しいおすすめのジャム・バンド5選
今こそ聴きたいおすすめのジャム・バンド5選!
米国では人気だけれども日本での知名度が低いジャム・バンド
今回は僕がおすすめするジャム・バンドを5バンドご紹介します。
その5バンドはどのバンドも演奏力が高くライヴ演奏の素晴らしさにも定評があるバンドです。
ジャム・バンドの本領はライヴにあり!
ジャム・バンドと言えば、古くはオールマン・ブラザーズ・バンドやグレイトフル・デッドのようにアドリヴ演奏を得意としたバンドで、スタジオ録音のアルバムよりもライヴでこそ真の力を発揮する実力派のバンドであることが特徴です。
もちろん今回ご紹介する5つのバンドも全てライヴで真の力を発揮する実力派です。
しかしこれら5つのバンドは、本国アメリカでは人気が高いのに、ここ日本ではあまり知られていないことが多いです。
僕自身もこれまでに身近で知り合ったバンド仲間や音楽友達に、今回ご紹介するバンドの話をして相手が知っていたことは一度もありませんでした…。
個人的にはどれも好きなバンドなので、こういったバンドの話を共有できないのはとても寂しく感じます。
そこで今回はこのブログでご紹介することで、こういったアメリカでは人気のジャム・バンドを知る人が1人でも増えてくれたら嬉しいな~と思い書くことにしました。
ちなみにこういったバンドが日本での知名度が低い理由は、おそらくめったに(もしくは全く)来日公演を行わないからってのが大きいんじゃないのかな?と思います。
どうしてもこういったジャム・バンドは、スタジオ・アルバムがヒットすることがありません。
そうなると本国以外では話題にならず、遠く離れた日本には(いくらインターネットがあったとしても)口コミで情報が入ってこないからと言うのがあるのでしょう。
こういったジャム・バンドは、本国アメリカでは毎月のように州をまたいで十数公演をこなしています。
ライヴに定評があるジャム・バンドなので、実際に目の前で演奏を観てみないことにはそのバンドの真の魅力に気付くことは難しいかと思われます。
アメリカでは毎月のようにどこかの州でどれかのジャム・バンドがライヴを行っていることでしょう。(その度にブートも出回っていますからね…。)
しかし来日公演を行わないのでここ日本ではこういったジャム・バンドの魅力に気付くことは難しいでしょう。
たとえライヴ盤(やブートレグ)が出ていたとしても、生で演奏を観るに超したことはないですからね…。
僕がこのブログでご紹介することで少しでもこういったジャム・バンドの人気が日本でも出てくれたら、もしかしたら将来的に来日公演も行われるのかも?…と淡い期待を抱きながらご紹介します。
そういったわけで今回は僕がおすすめする5つのジャム・バンドの簡単なご紹介とそれぞれのおすすめアルバムを1枚ずつご紹介いたします。
ここでご紹介するジャム・バンドはどれもライヴに定評があるバンドばかりなのですが、あえてスタジオ・アルバムをご紹介します。
今回はこれらのバンドの存在を知ってもらうのを目的として書いていきますので、まずはスタジオ・アルバムから聴いてみて下さい。
そしてぜひ最後までこのブログ記事を読んでみてください。
ご紹介する順番はバンド名のアルファベット順になります。
おすすめのジャム・バンド5選!
Circles Around The Sun(サークル・アラウンド・ザ・サン)
サークル・アラウンド・ザ・サンは、ライアン・アダムズ&ザ・カーディナルズやクリス・ロビンソン・ブラザーフッド等で活動していたギタリストのニール・カサールを中心にL.A.で結成されたバンドです。
残念ながらニール・カサールは2019年に亡くなってしまったので、現在はジョン・リー・シャノンにギタリストが代わっています。
メンバーは代わりましたが、その音楽性に変わりはありません。
基本はギターとキーボードを主体としたインスト・バンドです。
わかりやすい例えとしたらクルアンビンに近いバンドです。
サークル・アラウンド・ザ・サンの方が60年代風サイケデリック色が濃いです。
ただしジャム・バンドと言っても、グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアやオールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマンのようにギターソロをバリバリ弾きまくるタイプではありません。
どちらかというとバンドのアンサンブルを基調にしたバンドです。
そのためBGMとして聴くにはもってこいです。
おすすめアルバムは、2015年にリリースされた『 Interludes For The Dead』です。
ライヴでもよく演奏されている”Gilbert’s Groove”や”Farewell Franklins”に”Scarlotta’s Magnolias”といった曲がおすすめです。
スタジオ・アルバムでも”Hallucinate A Solution”や”Farewell Franklins”は20分を超す長尺曲です。
しかしギターがゴリゴリとソロを弾きまくるのではなく、あくまでボーカル・パートのように楽曲のメロディー部分をなぞる落ち着いた演奏なので聴いていてしんどくなることはあまりないかと思います。
ニール・カサールがいなくなっても今でもアルバム制作やライヴ活動を続けているバンドです。
Dopapod(ドパポッド)
次にご紹介するバンドは、マサチューセッツ州ボストン出身のバンド、ドパポッドです。
2007年にバークリー音楽大学の学生で結成されたバンドです。
先ほどご紹介していたサークル・アラウンド・ザ・サンはボーカリストのいないインスト・バンドでしたが、こちらのドパポッドはキーボードのエリ・ウィンダーマンとギタリストのロブ・コンパがボーカルを務めています。
どことなく同じジャム・バンドのフィッシュを彷彿させます。
以前このブログでレディオヘッドのご紹介をしていたのですが…
レディオヘッドのオリジナル・アルバムを勝手にベスト5!
ドパポッドはライヴで”The National Anthem”をカバーしていました。
ドパポッドも他のジャム・バンドと同じように演奏力の高いバンドで、ライヴでこそ本領を発揮します。
そんなドパポッドのおすすめアルバムは、2017年にリリースされた5作目『Megagem』です。
ストリングスを大胆に取り入れた”Please Haalp”や短いインスト曲ながらロブのカッティングが冴える”Zonk”、アニメーションMVも制作されたキャッチーな”Mucho”やギターを中心にした渋いインスト曲”Buster Brown”等、質の高い楽曲が収録されています。
バークリー音楽大学の元生徒だけあってメンバー全員の演奏力の高さが魅力のバンドです。
Spafford(スパフォード)
スパフォードについては以前このブログでも一度取り上げていました。
なのでぜひそのブログ記事を読んでいただきたいと思います。
その時のブログ記事は下記になります。
今年で結成10周年!新世代のジャムバンド Spafford(スパフォード)を聴こう♪
今回ご紹介するバンドの中で僕が一番好きなのもこのスパフォードです。
このバンドはやはりボーカル兼ギタリストのブライアン・モスの歌の上手さとギターの上手さが一番の魅力です。
今回は2018年にリリースされた2ndアルバム『For Amusement Only』をおすすめします。
レゲェ調の”Leave the Light On”で始まり、ライヴでも度々演奏されているファンク・ロック調の”Ain’t That Wrong”やグレイトフル・デッドからの影響を感じさせるインスト曲の”The Postman”等おすすめ曲満載です♪
スパフォードは僕が今一番目の前でライヴを観てみたいバンドです!
Sound Tribe Sector 9(サウンド・トライブ・セクター9)
サウンド・トライブ・セクター9こと通称STS9はカリフォルニア州サンタクルーズで結成されたバンドです。
このSTS9は、何度か来日公演を行ってはいるので今回ご紹介する中では一番知名度が高いかもしれません。
まぁそれでも少なくとも僕の身近な知り合いでこのバンドを知る人はいなかったのですが…。
さてSTS9は今回ご紹介するバンドの中では一番特殊で、彼ら自身は自分たちの音楽性をポストロック・ダンスミュージックと呼んでいてジャム・バンドだとは思っていないようです。
彼らのスタジオ作品を聴いてみると確かにそういうのもわかる気がします。
僕は2011年にリリースされた5曲入りEPの『When the Dust Settles』が好きでよく聴きます。
1曲目”Scheme”からエレクトロニカ調のシンセサイザーが印象的です。
続く”When the Dust Settles”もデジタルなビートにダンサンブルなキーボードの音に…「いや、これもうジャム・バンドじゃねーよ!!!!」とロック好きの人なら思ってしまうかも知れません。
しかしライヴだとSTS9は生演奏を主体にしています。
ジャム・バンドと呼ばれるのは、生演奏を使って長尺演奏をしているからでしょう。
スタジオ・アルバムで聴くよりも実際に目の前でライヴ演奏を味わいたいバンドですね♪
Widespread Panic(ワイドスプレッド・パニック)
ワイドスプレッド・パニックは、米国ジョージア州アセンズで1986年に結成されたロック・バンドです。
ボーカル兼ギタリストのジョン・ベルを中心としたバンドですが、何と言ってもこのバンドにはハード・フュージョン系ギタリストのジミー・ヘリングが参加しているのがデカイです!
オリジナル・メンバーだったギタリストのマイケル・ハウザァが2002年に亡くなった後、2006年からジミー・ヘリングがこのバンドに参加しています。
僕はこのジミー・ヘリングが好きでこのバンドの作品を聴くようになりました。
もう何て言うか、陳腐なコメントしか出来ないんですが…ジミー・ヘリングのギターの上手さは異次元レベルです!
ジミー・ヘリングはソロでもリーダー作をいくつか出しており、ワイドスプレッド・パニック以外の色んなプロジェクトも行っています。(いつかこのブログでもそれらを取り上げる予定です。)
そんなジミー・ヘリングですがこのバンドではボーカルのジョン・ベルを主役にしてサイドマンに徹しています。
それでもあまりにもギターが上手いので目立ってしまうんですがね…。
ワイドスプレッド・パニックの公式YouTubeチャンネルにドアーズの”Riders On The Storm”を演奏している動画があるのですが、ぜひ一度観て下さい。
特に終盤の渋いギターソロ…無駄の一切ないフレージングにテレキャスターの良さを最大限に発揮させたギタートーンはまさに完璧な演奏です!
そんなワイドスプレッド・パニックのおすすめアルバムは、ジミー・ヘリングが参加してから2作目のアルバムとなる2010年の11作目『Dirty Side Down』です。
煌びやかなスライドギターにロング・ディレイを使った伸びやかなトーン、ジミー・ヘリングのギターがどうしても目立ってしまう作品です。
しかしワイドスプレッド・パニックの特徴である70年代アメリカン・ロック風の程よく枯れたサウンドを邪魔していないのが素晴らしいです。
今回ご紹介している5作品の中では僕は本作が一番好きなアルバムです♪
古き良き時代のアメリカン・ロック好きの人には特におすすめです!
以上、【日本での知名度は低い!?ぜひ知って欲しいおすすめのジャム・バンド5選】でした。
ぜひこのブログ記事をきっかけに今回ご紹介した5バンドを聴く人が増えてくれたら嬉しいことです。
そしてもしどなたかコンサートプロモーターさんとお知り合いもしくは自身がコンサートプロモーターさんとかで、このブログをきっかけにこれらのバンドを気に入ってもらえたのなら、いつの日にか来日公演を企画していただけたら嬉しい限りです。
残念ながら僕にはそのような権力や企画力はない単なるしがない一般人なのでこうやってブログで発信する以外には何も出来ません…。
でも少しでもこういったジャム・バンドを好きになってくれる人がこのブログをきっかけに増えてくれたら嬉しいことです。
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