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2019/10/05

【ジャムバンド界最強のコラボ⁉】メデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッドのデビュー作『Out Louder』を聴こう♪

 
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メデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッドのデビュー作『Out Louder』をご紹介します。

メデスキ、マーティン&ウッド+ジョン・スコフィールド=最強のジャム・バンド!

今回は、以前ご紹介していたジョン・スコフィールド(以降:ジョンスコ)のジャズファンク・アルバム『A Go Go』の続きのような形になります。

 

ジョン・スコフィールドがメデスキ、マーティン&ウッドと初コラボした名作『A Go Go』を聴こう♪

『A Go Go』は、当時ジャム・バンド界の新鋭だったオルガン・トリオ、メデスキ、マーティン&ウッドが全面的に制作に参加していました。

 

ジョンスコとメデスキ達は一回り程、年齢が離れているのですが……しかしどちらもアヴァンギャルドなメロディーを強靭なグルーヴに乗せて演奏するスタイルに共通点がありました。

 

そのため『A Go Go』の演奏は、まるで長年一緒に音楽活動してきたかのような抜群の相性でした。

 

その2アーティストがそのままコラボレーションしたのが今回ご紹介する最強のジャム・バンド『メデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッド』になります!

 

 

何かが足りていなかったメデスキ、マーティン&ウッド……

僕がメデスキ、マーティン&ウッドを聴き始めたのは2006年にアルバム『Uninvisible(2002年リリース作品)』を後追いで聴いてからになります。

 

当時の僕はジミー・スミスやジミー・マクグリフなんかのオルガン系ジャズファンクにちょうどハマっていた頃でした。

 

なので「現行のオルガン・バンドも聴いてみたい!」と色々と探していた頃でした。

 

ちょうど2006年に発売された『ジャズでめぐるニューヨーク』という本を読んで最新のNYのジャズを探していたりもしました。

 

その本でメデスキ、マーティン&ウッドを知ったのですが……そもそも僕は世代的にもヒップホップに抵抗を持たずに聴いていたので、こういったヒップなリズムにも免疫がありました。

 

「こんなのジャズじゃない!」なんて思わずに「これがNYの最新のジャズか!進んでる!」と直ぐにハマってしまいました。

 

基本編成は、オルガンにウッドベースにドラムという通常のオルガン・トリオなのですが、そこにスクラッチノイズや奇抜なSEなど様々な要素が、それこそジャムのように混ぜられていました。

 

「こんな最先端のバンドがいたのか!」と驚くと同時に……「でも何かが足りない気がする⁉」とも感じました。

 

その「足りていない何か?」は、僕自身がギター演奏をするので違和感に気づいたんだと思います。

 

そう、オルガンと最も相性の良い楽器「ギター」が抜けているんですよね!

 

グラント・グリーンやメルヴィン・スパークス好きの僕としては、「新世代のオルガン・ジャズにも最新のギターが必要!」と少し不満を感じていました。

 

そんな矢先に「あのフュージョン界の大御所ギタリストのジョン・スコフィールドとメデスキ、マーティン&ウッドがコラボしてアルバムをリリース!」という情報が出回ってきました。

 

メデスキ、マーティン&ウッドにギタリストが足りないと思っていたのですが、まさかのジョンスコの参加に当時の僕は驚きました!

 

その当時は『A Go Go』をまだ聴いていなくって、先に「ジョン・スコフィールドとメデスキ、マーティン&ウッドのコラボ」を聴いたことになります。

 

でも「これは凄い作品になるな!」と思ったのと同時に「何か新しいバンド名を付けるんだろうか?」とも思いました。

 

そしたらまさかの『メデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッド』という単純極まりないバンド名に肩透かしを食らった気分でした。(笑)

 

でもわかりやすい名前なんでこれはこれでありだなって。

 

それから秋になり『メデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッド』のデビュー作がリリースされました。

 

今回はそのデビュー作『Out Louder』をご紹介したいと思います。

 

本作は後にライヴ音源付き2枚組CDとしてもリリースされています。

 

僕はこういったジャムバンドのサウンドがモロに好みなので、『Out Louder』は2種類持っています。

 

今回は通常盤と、2枚組のライヴ音源についてご紹介します。

 

 

Medeski Scofield Martin & Wood – 『Out Louder』

 

01.Little Walter Rides Again
02.Miles Behind
03.In Case the World Changes Its Mind
04.equila and Chocolate
05.Tootie Ma Is a Big Fine Thing
06.Cachaça
07.Hanuman
08.Telegraph
09.What Now
10.Julia
11.Down the Tube
12.Legalize It

 

Personnel:
John Medeski – Keyboards
John Scofield – Guitar
Chris Wood – Bass
Billy Martin – Drums, Percussion

 

アルバムの内容

メデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッドの記念すべきデビュー作『Out Louder』は、2006年の1月に録音され9月にリリースとなりました。

 

3曲を除いて他9曲はどれも4人のメンバーによる作曲です。

 

まずは1曲目”Little Walter Rides Again”からジョンスコの曲で始まります。

 

『A Go Go』と同じ路線の緩~いジャズファンク曲です。

 

ジョンスコらしいユニークなテーマメロディーに、その意思を汲み取って完璧に呼応するかのようなメデスキのオルガン・コンピングが相性抜群です!

 

テーマが終わるとギターソロはいつも通りにアウトフレーズ満載で弾いています。

 

ジョンスコらしいギターソロが終わるとメデスキも同じようにアウト感覚溢れるオルガンソロを披露します。

 

その後にクリス・ウッドによるメロディーラインを崩して弾いたちょっとしたベースソロも挿入されています。

 

当時この1曲目を聴いた僕はすぐに気づきました。

 

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Ryo
これだよこれ!やっぱギターが足りなかったんだよ!

 

そして、こう確信しました。

 

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Ryo
この1曲目を聴いただけで名作だとわかる♪

 

その通りでした。

 

やはりこの4人の相性は抜群なんです!

 

2曲目”Miles Behind”は、エレクトリック・マイルス期のハチャメチャなファンク音楽をオマージュしたような曲です。

 

メンバー4人による作曲で書かれていますが、おそらくスタジオ内でのジャムセッションから曲へと発展していったのかな?といった感触です。

 

そもそもジョンスコは80年代にマイルス・バンドに参加して名声を得ましたからね。

 

そういった意味ではマイルスの意志を継ぐ者の一人です。

 

その曲名からもマハヴィシュヌ・オーケストラの『Birds of Fire』収録の”Miles Beyond”を思い出しますが……しかしアヴァンギャルド具合ではこちらの方が上です!

 

3分もない短い曲ですが、その勢いは凄まじく……もうムチャクチャにハッチャケてます!(笑)

 

ジョンスコのモジュレーション系のエフェクターも総動員!といった感じです。

 

そういえば、ジョン・マクラフリンはジョンスコにとってはマイルス・バンドの先輩ですからね。

 

凄まじい勢いの2曲目の次は、ゆったりとした3曲目”In Case the World Changes Its Mind”で少し落ち着きます。

 

この曲はいつものメデスキ、マーティン&ウッド風の楽曲にジョンスコが参加したような曲で、メデスキお得意のピアニカのメロディーも登場します。

 

先ほどの曲が勢いありすぎたので、ちょうどよい箸休めのような曲です。

 

4曲目”Tequila and Chocolate” は、クリス・ウッドによるベースの独奏イントロから始まるエキゾチックで怪しげな雰囲気の曲です。

 

ジョンスコのギターソロも「これって本当にギターの音なの?」と感じてしまうようなエフェクターを最大限に活かしたアヴァンギャルドな演奏です。

 

ジョンスコにとってはいつもながらのことではありますが、そのアイデアの豊富さに驚かされます。

 

5曲目”Tootie Ma Is A Big Fine Thing”は、まさかの古き良き時代のディキシーランド・ジャズの曲です。

 

ニューオーリンズのセカンドライン系のブラスバンドが挙って演奏するスタンダード曲で、今ではパブリックドメイン(著作権が消失)の楽曲になっています。

 

ジョンスコはミーターズの”Cissy Strut”をカヴァーしたり、80年代の頃からニューオーリンズ系のリズムを取り上げていました。

 

後にニューオーリンズをテーマにしたリーダー作を制作することになるのですが、先にこのメデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッドでもニューオーリンズ音楽の登場です!

 

しかしこのメンバーがニューオーリンズ音楽を取り上げて「普通の演奏」で終わるわけがありません!(笑)

 

同じ楽器演奏をする者として「どうやったらこんな奇抜なアイデアでアレンジが出来るようになるの?」と、その才能に嫉妬……どころかもはや謎にすら感じます。

 

6曲目”Cachaça”はベースのイントロから始まるクリス・ウッドの自作曲です。

 

これまた怪しげなテーマメロディーを持つ曲ですが、ライヴでもよく演奏されている曲です。

 

上手いことメロディーをアウトさせてギターソロを弾いてますが、リズムは絶対にアウトしないのがジョンスコの素晴らしさですね。

 

メデスキによると、ジョンスコはリズムパターンが豊富で彼ら3人も色々と教えてもらっていいたようです。

 

僕もギター弾きだからわかる部分もあるのですが、大体の場合ギター、キーボード、ベース、ドラムといたらギタリストが一番リズム感悪かったりします……。

 

僕の場合だったらよっぽど初心者と一緒にやらない限りは、リズム隊2人には負けるのでリズム面では出しゃばらないように気を付けています。

 

しかしジョンスコは他の3人の若い演奏陣よりもリズムパターンが豊富だというのは、やはり彼が天才ギタリストと言われる要因なんでしょうね。

 

1曲目以降はメデスキ、マーティン&ウッド風の楽曲がずっと続いていましたが、ここでジョンスコ風の7曲目”Hanuman”が始まります。

 

『A Go Go』に収録されていても可笑しくないようなギターがメインの楽曲です。

 

凄いのが3分28秒辺りでギターソロからキーボードソロに移る箇所で、エフェクティヴなギターとキーボードのメロディーが絡み合うところです。

 

そのまま過激にキーボードを弾き倒すメデスキは本領発揮といったところでしょうか。

 

8曲目”Telegraph”は、それこそマハヴィシュヌ・オーケストラの様なアヴァンギャルドな楽曲です。

 

本作の中でも特にフリーキーな演奏ですね。

 

9曲目”What Now”は、ライヴ映えする勢いある楽曲です。

 

教会音楽のようなメデスキのキーボードから始まり、そのままギラギラした鍵盤捌きで過激な楽曲が始まります。

 

どことなくトニー・ウィリアムス・ライフタイム風?といった曲調で、ジョンスコもジョン・マクラフリンに負けじとアヴァンギャルドなギターソロを披露します。

 

モジュレーション系のエフェクターにエクスプレッション・ペダルを付けてワウのように操作して人間の声のような「喋るギターソロ」を弾きまくっています!

 

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もはやコピー不可能な程にジョンスコの個性が溢れ出ています!

 

過激な楽曲が終わると次はまさかのビートルズです!

 

『ホワイトアルバム』収録曲で、ジョン・レノンが泣き母のジュリアに捧げた名バラード曲”Julia”です。

 

この選曲はジョンスコによるものでしょうね。

 

ジョンスコってアヴァンギャルドなギターを弾きはしますが、50年代~60年年代の一般的な音楽が好きだったりしますからね。

 

ビートルズにレイ・チャールズにドアーズに、そしてまさかのB.B.キングからも影響を受けていたりします。

 

ジョンスコはギターのフレージングこそメジャーペンタ中心のB.B.と違って、ホールトーン・スケールを多用したアウトフレーズを得意としていますが……しかしこの曲のよう歌メロのテーマを弾く際にはまるでB.B.のように「ギターを歌わせる」かのように感情を込めて弾きこなすことが出来ます。

 

カヴァー曲ではありますが、しかもこのメンバーにしては普通のアレンジでもありますが……本作のハイライトの1つと言っても良い程に素晴らしい演奏です。

 

涙が出てきそうな程美しい名曲の後は、これまたジョンスコらしい過激な11曲目”Down The Tube”が始まります。

 

もうテーマからソロまで奇抜すぎて聴く方の頭が付いていきません……。(笑)

 

でも本当にかっこいい楽曲です♪

 

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最後の12曲目も驚きのカヴァー曲です。

 

この曲”Legalize It”は、ボブ・マーリーが「ザ・ウェイラーズ」の前に組んでいた3人組コーラスバンド「ウェイラーズ」の一員だったピーター・トッシュのソロアルバムからの曲です。

 

原曲は「マリファナの合法化を!」と歌ったイケナい楽曲なのですが……(笑)

 

レゲェの名曲をジャズファンクに変えて演奏しています。

 

もちろんピーター・トッシュのように歌うメンバーはいないのでオルガンがテーマを弾くインストナンバーです。

 

メデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッドのデビュー作『Out Louder』は、意外なカヴァー曲で終わります。

 

しかし3曲のカヴァー曲を含め、捨て曲が一切ない粒揃いの高クォリティーの楽曲が並んだ名作だと言えます。

 

期待以上の出来に当時の僕も満足でした♪

 

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おすすめ曲は、#1 #2 #6 #7 #9 #10 #11

それでは引き続き、2枚組バージョンの[Disc 2]に収録されていたライヴ音源をご紹介したいと思います。

 

Medeski Scofield Martin & Wood – 『Out Louder (2CD Version)』

 

[Disc 2]

 

01.A Go Go
02.Cachaça
03.The Tube
04.Amazing Grace
05.Deadzy
06.What Now

 

アルバムの内容

6曲のライヴ音源を収録した『Out Louder』の2枚組バージョンです。

 

[Disc 1]は通常の『Out Louder』で、[Disc 2]のライヴ音源が目玉となります。

 

なので、通常の『Out Louder』を未購入で、今このブログを通して本作に興味を持たれたという方は、ライヴ音源付きの2枚組のみで購入を考えてもいいかも知れません。

 

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Ryo
それぐらいライヴ演奏が素晴らしいんです♪

 

そもそもジョンスコもメデスキ、マーティン&ウッドもライヴ演奏に定評のあるミュージシャンですからね。

 

ちなみに『A Go Go』から、本作1曲目の”A Go Go”と5曲目の”Deadzy”が演奏されています。

 

この4人の代表曲とも言える本作収録の1曲目の”A Go Go”は、2011年にリリースされたライヴ2枚組アルバム『Msmw Live: In Case The World Changes Its Mind』に収録されていた音源とは別物です。

 

なので、あのライヴ盤を持ってる人でも楽しめるライヴ音源ですね♪

 

『Out Louder』収録曲は2曲目の”Cachaça”と6曲目の”What Now”の2曲のみで、スタジオ・アルバム未発表ライヴ音源が2曲収録されています。

 

3曲目の”The Tube”は、この4人ならではの自由な発想でジャムったようなアヴァンギャルドな楽曲です。

 

ジョンスコとメデスキ、マーティン&ウッドと、どちらの良さも最大限に活かしたような曲です。

 

そしてこれまた驚きのカヴァー曲が4曲目のイギリス発祥の讃美歌”Amazing Grace”です。

 

『Out Louder』収録の”Julia”同様に、ジョンスコがギターを歌わせるようにテーマを弾きます。

 

ちょうど2005年にレイ・チャールズのトリビュート・アルバムをリリースしていたのですが、あのアルバムに収録されている楽曲の様なソウルフルな演奏が素晴らしいです♪

 

2曲の未発表曲に名曲”A Go Go”の再演など、「ジャムバンド好きなら聞き逃し厳禁!」な贅沢な6曲です。

 

 

 

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Ryo
おすすめ曲は、#1 #2 #3 #6

 

 

以上、【メデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッドのデビュー作『Out Louder』を聴こう♪】でした。

 

ジョンスコ・ファンはもちろんメデスキ、マーティン&ウッドのファンも、そして全ジャムバンド・ファン必聴のアルバムです!

 

メデスキ、マーティン&ウッドに足りていなかったギターが入ることで(しかもベテラン!)「ジャムバンドとは?」といった疑問に答えてくれるお手本のような作品が完成しました!

 

ライヴ音源付きの2枚組もおすすめですが、『Out Louder』の方だけでもぜひ聴いて欲しい名作です♪

 

それでは今後もメデスキ、スコフィールド、マーティン&ウッドの他の作品や、ジョン・スコフィールドにメデスキ、マーティン&ウッドそれぞれの作品もこのブログでご紹介していきたいと思いますので、ぜひまた読みに来てください。

 

 

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