カテゴリー:Music

2021/10/01

一風変わったグラント・グリーン参加作品まとめ

 
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ストレートなジャズ作品だけでなくボーカルものにもいくつか参加したグラント・グリーンの一風変わったサイド・ワークスをまとめてご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

グラント・グリーンの一風変わった参加作品を聴こう!

数多くの作品にサイドマンとしても参加したグラント・グリーン

このブログでも過去に何度か取り上げたグラント・グリーンのサイド・ワークスを今回はいつもと違った形でご紹介したいと思います。

 

以前はグラント・グリーンが参加したオルガン・ジャズの作品をいくつかご紹介していたり…

 

グラント・グリーンがサイドマンで参加したオルガンジャズの名盤6選

女性ジャズ・ピアニストのメアリー・ルー・ウィリアムスのアルバム『アンデスの黒いキリスト』等をご紹介していました。

 

グラント・グリーンも参加したメアリー・ルー・ウィリアムスのおすすめアルバム『アンデスの黒いキリスト』

しかしそういったアルバムはそこまで知名度が低くレアな作品というわけでもなかったので、今回は「よっぽどグラント・グリーンのことを好きでなければまず聴くことがない」であろうアルバムをまとめてご紹介していきます。

 

それでは録音が古い順にどうぞ。

 

 

Grant Green – 『The Holy Barbarian: St Louis 1959』

グラント・グリーンがブルーノート・レコードで初リーダー作を録音したのが1961年1月28日の『Grant’s First Stand』でした。

 

それ以前にもテナー奏者ジミー・フォレストやオルガン奏者のベイビー・フェイス・ウィレットの作品に参加しています。

 

そんなグラント・グリーンの初期の録音作品がこのライブ音源です。

 

4曲目以外は全て1959年12月25日の演奏です。

 

4曲目の”Caramu (Blue Caribou)”のみ1960年2月20日の音源になります。

 

グラント・グリーン以外の参加メンバーはテナー・サックス奏者のボブ・グラフにオルガン奏者のサム・レイザー、そしてチャウンシー・ウィリアムスがドラムを担当しています。

 

当時のグラント・グリーンはサム・レイザーの作品でサイドマンとしてギターを弾いていました。

 

本作はグラント・グリーン名義でリリースこそされていますが、主役は明らかにサム・レイザーだと思います。

 

オルガンの方が目立つソロ演奏が多いですからね。

 

しかし翌年すぐにリーダー作を吹き込むことになるグラント・グリーンのギター演奏は既にこの頃から完成しています。

 

3曲目のお得意のジャズ・ブルース曲”The Holy Barbarian Blues”では、シグネチャー・リックとでもいうべきしつこい繰り返しのシーケンス・フレーズが登場します。

 

ただやけにギターの音が細いのですが、これはおそらくこのアルバムのジャケット写真にもあるようにシングルコイルのストラトキャスターを弾いてるんだと思います。

 

1954年にフェンダー社から発売されたストラトキャスターは、当時としては最新のギターだったでしょうからね。

 

ブルースの世界では、ジョン・リー・フッカーの従兄弟にあたるアール・フッカーが使っているところを見たバディ・ガイやオーティス・ラッシュが真似して使うようになり、そのバディ・ガイの影響からジミヘン→エリック・クラプトンという流れでロック・ギターの花形にまで上り詰めたギターです。

 

しかしジャズの世界では、どうしてもフルアコースティックのふくよかなサウンドに負けてしまい、フュージョンが誕生するまではほとんど使うギタリストがいなかったギターでもあります。

 

そんなストラトキャスターをグラント・グリーンが使っていたとは!

 

グラント・グリーンはその後、同じシングルコイルのピックアップを搭載したフルアコのES-330を使い、そのキレが良く軽やかなトーンがグラントの特徴とも言うべきサウンドとなるのですが…当の本人は自身のサウンドに満足していなかったのだとか。

 

グラントが求めていたサウンドは、立ち上がりの速いマイルドなトーンなのかな?と想像しますが、もし今の時代に生きていれば、僕が今メインで使っているディアンジェリコのソリッド・ギターをおすすめしてあげたいところ…。

 

現代的なギター・サウンドこそグラント・グリーンの奏法に合っていたのかも知れませんね。

 

R&Bやファンクの要素も交えた単なるジャズ・ギタリストではないところも晩年のグラント・グリーンの魅力ですが、この最初期の音源を聴いていても、既にストレートなジャズとはちょっと違ったポップな聴きやすさすら感じられます。

 

さて、本作は録音された年代も古く、おそらく公式でリリースする予定ではなかった音源なのか?音質はお世辞にも良いとは言えません。

 

しかし既に完成されたグラント・グリーンのギター演奏を聴くことができ、またサム・レイザーの熱いオルガン弾きまくり演奏を聴くことが出来るのも魅力となっております。

 

また8曲目にグラント・グリーンが敬愛するジョン・コルトレーンの”Blue Train”を取り上げているのも聴き所となります。

 

グラントの面白いところは、たとえその曲がマイルス・デイヴィスの”So What”であろうが、ソニー・ロリンズの”Airegin”であろうが、チャーリー・パーカーの”The Song Is You”であろうが、テクニックを見せつけるかのように難しく弾かずにどこまでもシンプルで我が道を進んでいるところです。

 

「だってこの曲が好きなんだもん!」てな感じで、まるで鼻歌をギターで口ずさむかのごとくわかりやすいメロディーを奏でます。

 

だいたいのジャズ・ギタリストはこういった名曲をカヴァーすると時は「他のギタリストが弾かないようなオレ様独自のテクニカルなフレーズやアウト感覚を取り入れてやる!」って感じで、難しく難しく弾いたりしていますよね。

 

それってよっぽどギター演奏が好きな人以外には、聴きにくくって退屈になってしまう可能性すらあります。

 

しかしグラント・グリーンのシンプルなギター演奏は、聴く人誰しもが鼻歌で「フフフ~ン♪フフン♪フフン♪」となぞって歌えるぐらいメロディアスです。

 

テクニックをひけらかすためにカヴァー曲を取り上げたというよりも、本当にその曲が好きで好きで堪らないんだっていう音楽愛を感じさせます。

 

Ryo@Dixiefunk Lab.のTwitterアイコン
Ryo
僕がグラント・グリーンを好きな理由もまさにそこです!

 

本作も初期の頃からそういったグラント・グリーンのわかりやすいギター・ソロを聴くことが出来る貴重な音源です。

 

ただ、「グラント・グリーン最初の1枚」としては適していません。

 

まずは『Idle Moments』や『Feelin’ The Spirit』等の絶対的名盤を聴いてからにしましょう!

 

Joe Carroll – 『Man with A Happy Sound』

ディジー・ガレスピーとも共演したボーカリストのジョー・キャロルのアルバムにグラント・グリーンが参加した音源を含むアルバムです。

 

グラント・グリーンが参加した曲は1曲目の”(Get Your Kicks on) Route 66″と4曲目の”Wha-Wha Blues”、8曲目の”Bluest Blues”、9曲目の”Have You Got a Penny Benny?”、11曲目の”On the Sunny Side of the Street”の計5曲のみです。

 

グラント・グリーンの貴重な歌伴を聴くことが出来るアルバムなのですが、リズムギターはほぼ弾いておらずギター・ソロが中心です。

 

しかしこれが凄いのなんの!

 

定番曲の「ルート66」から飛ばしてます!

 

僕が初めてこの音源を聴いたときは「なんだ!この勢いは!」とびっくりしました。

 

24小節を一気に弾ききります!

 

この曲だけでなく8曲目のジャンプなジャズ・ブルース曲”Bluest Blues”でもノリに乗った演奏を披露しています。

 

ちなみに巧みなスキャットやワウワウ音を歌で表現するジョー・キャロルのボーカルも強烈です!

 

ジャンプ系のブルースがお好きな方におすすめした元気いっぱいのアルバムです♪

 

Dodo Greene – 『My Hour Of Need』

グラント・グリーンの歌伴作品としてはこちらのドド・グリーンのアルバムの方がジョー・キャロルの作品よりもちょびっとばかし有名です。

 

ジャズ…というよりも50年代風ポップスにも聞こえる女性ボーカル・アルバムです。

 

こちらのアルバムでは落ち着いた曲調も多く、万人受けする作品だとも言えます。

 

また珍しくグラント・グリーンがボーカルのバックでR&Bギタリストばりにリズムギターを弾いているのも聴き所です。

 

あくまでもドド・グリーンのボーカルが主役なので、ギター・ソロは弾いていない曲の方が多いです。

 

なので、グラント・グリーンの勢いあるギター・ソロが聴きたいという方にはおすすめし難い作品ではあります。

 

むしろグラント・グリーンの珍しいリズムギターを聴きたいといった方におすすめのアルバムです。

 

ちなみに1962年4月に録音されたアルバムで、ブルーノート・レコードからリリースされています。

 

Fats Theus – 『Black Out』

本名アーサー・ジェームス・テウスことファッツ・テウスが1970年7月に吹き込んだアルバムなのですが、テウス本人よりもサイドマンの面子に目が行くアルバムです。

 

ギターにグラント・グリーン、ドラムにアイドリス・ムハンマド、ベースにチャック・レイニーといった名前を見ただけでジャズ・ファンク好きなら心が躍るんじゃないでしょうか⁉

 

もちろんファッツ・テウスのヘタウマなサックスよりも、ちょうどこの頃2度目の全盛期を迎えていた絶好調のグラント・グリーンのギターとチャック・レイニーのグルーヴィーなベースを聴くべきアルバムです。

 

60年代後半にいけないお薬が原因で刑務所に収監されていたグラント・グリーンが出所後に再活動したのがちょうどこの頃なのですが…この時期のグラント・グリーンのギターのキレは半端ないんです!

 

それもこの作品のギター・ソロを聴いて頂ければ一発でお分かりになることでしょう。

 

よっぽどグラント・グリーンのギターを好きでなければなかなか出会うことがないレアなアルバムではありますが、僕のようなどうしようもないグラント・グリーン・マニアの方は必聴のアルバムとなります!

 

ただ少し残念なのが…実はグラント・グリーンが憧れていたジャズ・ギタリストのジョニー・スミスの名演で有名な”Moonlight In Vermont(ヴァーモントの月)“と取り上げているのに、ギター・ソロを弾いていない!

 

この曲でこそグラント・グリーンにメロディアスなギターを弾いて欲しかった…。

 

そういったちょっとした不満こそあるものの、その他の5曲ではいずれもキレッキレのグラント・グリーンのギター演奏を聴くことが出来るレアな作品です。

 

 

以上、【一風変わったグラント・グリーン参加作品まとめ】のご紹介でした。

 

 

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