カテゴリー:Music

2022/09/26

ソウライヴがビートルズの楽曲を全編でカバーした『Rubber Soulive』を聴こう♪

ソウライヴが全編でビートルズの楽曲をカバーした2010年のスタジオ盤『Rubber Soulive』をご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

ソウライヴが全編でビートルズの楽曲をカバーした『Rubber Soulive』をご紹介!

原点回帰『Up Here』から一転、全編ビートルズを取り上げた企画アルバム!

ソウライヴのアルバムを1つずつご紹介しているブログ記事の続きです。

 

前回は原点回帰を感じさせつつも進化したアルバム『Up Here』をご紹介していました。

原点回帰?それとも進化?ファンキーな楽曲が揃ったソウライヴの名作スタジオ盤『Up Here』を聴こう♪

 

今回はその続きで2010年にリリースされたアルバム『Rubber Soulive』をご紹介します。

 

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Soulive – 『Rubber Soulive』

01.Drive My Car
02.Taxman
03.In My Life
04.Eleanor Rigby
05.I Want You (She’s So Heavy)
06.Come Together
07.Something
08.Revolution
09.Help!
10.Day Tripper
11.While My Guitar Gently Weeps
– Bonus Track –
12.She Came In Through The Bathroom Window

最初はちょっとガッカリしたアルバム!?

本作は2010年にリリースされたビートルズ・カバー集の『Rubber Soulive』です。

 

当時このアルバムがリリースされた時は複雑な気持ちになりました。

 

というのも、前作の『Up Here』がソウライヴのオリジナル曲中心で制作されたアルバムだったので、その次のアルバムもオリジナル曲中心になると思ったからでした。

 

『Up Here』から1年ちょっとのブランクで新作のリリースが決まったことは嬉しかったのですが、「ビートルズのカバー集」ということを知った時はちょっとガッカリしました。

 

その理由として、ビートルズのカバーは、ジャズやジャズ・ファンク界隈では60年代からよく取り上げられていました。

 

特にポール・マッカートニー作の”Eleanor Rigby”やジョージ・ハリスン作の”Something”はジャズ・ファンク界隈でも人気曲で、数多くのカバー・バージョンがこれまでにも残されています。

 

もちろん本作にもこの2曲は収録されているのですが、僕としては「ソウライヴは良いオリジナル曲を書けるバンドなのだから、わざわざ他のミュージシャンの楽曲をカバーしなくってもいいのになぁ…」と思っていたからです。

 

僕はソウライヴのメンバー3人がそれぞれ書いた楽曲が収録された初期のアルバムが大好きだからです。

 

しかしもちろん僕もビートルズは嫌いではありません!

 

若い頃に全アルバムを聴いています。

 

なので本当に複雑な気持ちでした。

 

ビートルズの楽曲は好きだけれども、ジャズ・ファンク系のカバーは過去にもたくさんあったので、今さらソウライヴがやらなくっても…

 

当時はそう感じていたのですが、今は違います。

 

そういった60~70年代のジャズ・ファンクのカバー・バージョンは、今の音楽ファンの耳にはほとんど触れられていません。

 

これは仕方のないことだと思います。

 

しかし現代ジャズ・ファンクのバンドで最も人気のあるソウライヴがビートルズの楽曲を取り上げることで、今を生きる若い世代のミュージシャンに「ビートルズの曲をインストでカバーするのなら、こういうアレンジで演奏したらかっこいいよ♪」と道を示してくれているように思います。

 

そう、これは「ビートルズの現代版インスト・カバー模範演奏集」でもあります。

 

しかも今回のアルバムには、ホーン隊やボーカルの参加はありません。

 

アラン・エヴァンスのドラムにニール・エヴァンスのオルガンにエリック・クラズノーのギター…純粋なオルガン・トリオによる編成で全曲演奏されています。

 

僕はソウライヴのオリジナル・メンバーのこの3人だけでシンプルに演奏した楽曲が一番好きです♪

 

ビートルズのカバー・アルバムではありますが、この『Rubber Soulive』はソウライヴの純粋な演奏が聴けるという良い面もあります。

 

発売当時こそ複雑な気持ちでこのアルバムを聴いてはいましたが、あれから12年が経ち今では本作も好きなアルバムの1つです。

 

それでは『Rubber Soulive』の収録曲を順番にご紹介していきます。

 

 

“Help!”や”Day Tripper”等の名曲をソウライヴ風にインストでカバーした企画アルバム

全編でビートルズをカバーしたアルバム『Rubber Soulive』は、2010年にリリースされました。

 

録音メンバーはソウライヴのメンバー3人のみで行われた純粋なオルガン・トリオ作品になります。

 

ビートルズの名作『Rubber Soul』にソウライヴを掛け合わせたアルバム・タイトルにロゴ・マークを使っています。

 

ちなみに本作『Rubber Soulive』の日本盤には、「Rubber Soulive」と書かれたロゴ・マークのステッカーが封入されています。

『Rubber Soulive』のロゴ・マークのステッカー

こちらのステッカーの裏面には日本語のライナー・ノーツが短く記載されています。

 

なかなか気合いの入ったデザインが施されたアルバムにソウライヴの「やる気」が感じられますね。

 

アルバムの1曲目は”Drive My Car”から始まります。

 

この曲はビートルズの1965年のアルバム『Rubber Soul』の1曲目に収録されていた曲です。

 

ジョン、ポール、ジョージのコーラス・ワークがかっこいい原曲を、ニール・エヴァンスのオルガンの音色とエリック・クラズノーの歌心感じられるギター・ワークで表現しています。

 

イントロのメロディーはエリックのオリジナルのフレーズに変えて演奏しています。

 

エリックのギター・リフをバックにニールがオルガンでボーカルのメロディー部分を弾いています。

 

サビではエリックがオクターヴ奏法を使ってポールが力強く歌っている箇所を表現しています。

 

そしてギター・ソロはエリック・クラズノーのオリジナルで演奏されています。

 

ビートルズの原曲ではジョージが弾くヘタウマなロック・ギターが印象的でしたが、こちらのソウライヴのバージョンではエリクの巧みなギター・ワークでグルーヴィーに演奏しています!

 

さすがにギター・ソロに関してはジョージよりもエリック・クラズノーの方が遙かにテクニカルで上手いです!

 

ビートルズのカバー集といえども、1曲目からソウライヴ独自のアレンジが施されており、原曲をただ単に演奏しただけのアルバムではないことが窺えます。

 

2曲目はジョージ・ハリスンが書いた曲”Taxman”です。

 

1966年のアルバム『Revolver』の1曲目に収録されていました。

 

ソウライヴのバージョンは、ビートルズの原曲よりもドラムのビートが強めです。

 

ジョージが歌う歌メロ部分は全てニールがオルガンで演奏しています。

 

2回目のサビが終わるとエリック・クラズノーのギター・ソロが始まります。

 

おそらくES-335だと思われるセミアコの少し歪んだトーンでグラント・グリーンからの影響を感じさせるジャズ・ファンク・マナーに則った素晴らしいギター・ソロです!

 

本作ではいつものようにフェイザーやトレモロ等の揺らぎ系のエフェクターで加工した音作りをしていないのも特徴です。

 

そのため本作は、全編で60年代後半から70年代前半のオルガン・ジャズを思わせるビンテージ・サウンドが楽しめます♪

 

3曲目”In My Life”は、ジョン・レノンが書いた初期の名曲ですね。

 

この曲がお好きだって方は世界中に数多くいらっしゃるかと思います。

 

もちろん僕も大好きな楽曲です♪

 

“Drive My Car”と同じく1965年のアルバム『Rubber Soul』に収録されていました。

 

原曲よりも少しテンポ・アップしてエリック・クラズノーのギターが歌メロ部分を弾いています。

 

ビートルズの原曲ではチェンバロを彷彿させるジョージ・マーティンによるテープの回転速度を上げたピアノ・ソロが印象的でしたが、本作ではニールがオルガンで同じフレーズを弾いています。

 

ジョン・レノンの歌メロ部分を丁寧になぞったエリック・クラズノーの歌心溢れるギター・プレイがとても素晴らしい演奏です♪

 

次の4曲目はポール・マッカートニーの代表作の1つ”Eleanor Rigby”です。

 

1966年のアルバム『Revolver』に収録されていた曲で、”Taxman”の次の2曲目でした。

 

ポールお得意のドロップド・コーラスの手法が用いられた楽曲で、イントロなしでいきなりサビ部分から始まります。

 

原曲は2分ちょっとの短い演奏でしたが、ソウライヴのバージョンはエリックのギター・ソロを含む4分20秒の長さに伸びています。

 

エリックはこの時のカバーが気に入ったのか?ソロ活動でも頻繁に”Eleanor Rigby”を取り上げています。

 

以前こちらのブログでご紹介していたエリックのソロ・プロジェクトの1つ”The E3 Organ Trio”でもライヴで”Eleanor Rigby”を演奏していました。

ソウライヴのエリック・クラズノー他3人の「エリック」が集まったオルガン・トリオ”The E3 Organ Trio”の公式ライヴ盤『Live at Garcia’s』を聴こう♪

 

日本盤のCDにはボーナス・トラックで”Eleanor Rigby”が収録されています。

 

インスト・アレンジでも映える楽曲ですね♪

 

5曲目”I Want You (She’s So Heavy)”は、1969年のアルバム『Abbey Road』に収録されていたハードな楽曲です!

 

ジョン・レノンが歌う歌メロ部分をエリック・クラズノーが弾いています。

 

前4曲ではナチュラルなギター・トーンで弾いていましたが、さすがにこの曲ではオーバードライヴで歪ませています。

 

しかもギター・ソロではジミヘンのような派手なワウ・ギターも登場します!

 

ビートルズの楽曲の中ではシングル・ヒットしたわけではない少しマイナーな曲ではありますが、本作『Rubber Soulive』に於いてはエリック・クラズノーのギター・ソロが凄まじい1つの聴き所となっている楽曲です。

 

6曲目”Come Together”と7曲目”Something”は同じく1969年のアルバム『Abbey Road』に収録されていた両A面シングルの楽曲です。

 

どちらも全米No.1に輝いた名曲ですね♪

 

ソウライヴの本作でも『Abbey Road』の順番通りに”Come Together”と”Something”を連続で演奏しています。

 

特にジョージ・ハリスン作の”Something”の方はジャズ界隈でも人気の楽曲ですが、あのフランク・シナトラやエルビス・プレスリーがカバーしたこともあります。

 

皮肉なことに、フランク・シナトラはポールと出会った時に「レノン/マッカートニーの楽曲では”Something”が一番好きだよ!」と語ったらしいのですが、実際にはジョージの書いた曲なので複雑な気持ちだったでしょうね…。

 

そのポールも自信のライヴではジョージをオマージュしてウクレレを弾きながらこの”Something”を歌ってはいますが…。

 

まずはジョン・レノンが書いた”Come Together”の方ですが、歌メロ部分はエリックとニールが交互に弾いています。

 

この曲でもギター・ソロでワウ・ペダルを踏んでハードに弾いています。

 

続く”Something”では打って変わってエリックの繊細なギター・プレイが美しいバラード演奏に仕上がっています。

 

オリジナルのジョージのギター・ソロを引用しつつも更にメロウに弾いています。

 

ビートルズのカバーと言えばこの2曲はよく取り上げられるベタな選曲ではありますが、現代版のオルガン・ジャズのアレンジでは、このソウライヴの演奏が一番参考になることでしょう。

 

8曲目”Revolution”は”Hey Jude”のB面曲としてリリースされたジョン・レノン作のロック曲です。

 

シングル・バージョンはCD2枚組ベスト・アルバムの『The Beatles 1967 – 1970』で聴くことが出来ます。

 

後にホワイト・アルバムこと『The Beatles』にスロー・ブルース調の”Revolution 1″と実験音楽的な長尺アレンジが施された”Revolution 9″の別バージョン2種類が収録されました。

 

本作でソウライヴは、シングル・バージョンに近い形でカバーしています。

 

しかし原曲にあったジョン・レノンの派手に歪ませたエルモア・ジェームズ風の3連フレーズはありません。

 

ソウライヴ風のソウル・ジャズにアレンジされています。

 

9曲目”Help!”は、1965年のアルバム『Help!(ヘルプ!4人はアイドル)』に収録されていたタイトル曲です。

 

「ビートルズと言えばこの曲!」と言えるほど超有名な楽曲ですね。

 

ビートルズに興味がない人でもこの曲だけは耳にしたことがあるんじゃないだろうか?と思えるほどです。

 

若き日のジョン・レノンの元気ハツラツなボーカルが印象的な楽曲ですが、本作ではエリック・クラズノーがグルーヴィーに歌メロ部分をギターで演奏しています。

 

中間部分ではニールの小粋なオルガン・ソロを聴くことが出来ます。

 

勢いある楽曲なので、どうしてもアルバムの1曲目なイメージの強いこの”Help!”を逆にアルバム終盤に持ってくる曲順が憎い演出です!

 

10曲目”Day Tripper”は、1966年に”We Can Work It Out(恋を抱きしめよう)“と両A面シングルとしてリリースされた楽曲です。

 

オリジナル・アルバル未収録曲ですが、今となってはビートルズ入門編とも言えるベスト盤の『The Beatles 1』で簡単に聴くことが出来ます。

 

実は僕はこの曲を先にチープ・トリックのカバー・バージョンから聴きました。

 

1980年にリリースされたチープ・トリックの4曲入りEP『Found All the Parts』に収録されていました。

 

チープ・トリックの勢いあるバージョンで聴いていたので、初めてビートルズのオリジナルを聴いたときはテンポが遅くってあまり印象に残りませんでした。

 

音楽のテンポには時代性もありますね…。

 

ビートルズの楽曲の素晴らしさは永遠に衰えることはありませんが、しかし後に他のミュージシャンによってカバーされたバージョンの方がかっこいいってこともあります。

 

それはこの『Rubber Soulive』のバージョンにも言えます。

 

チープ・トリックのような派手なロック・バージョンではありませんが、ソウライヴのバージョンもグルーヴィーでかっこいいです!

 

この曲はギターのあの特徴的なリフが大事なのでエリックはそちらを弾いて、歌メロ部分はニールがオルガンで弾いています。

 

そしてギター・ソロです!

 

オーバードライヴで程よく歪ませたサウンドで短いながらもかっこいいフレーズをエリックがここで弾いています!

 

ボーナス・トラックを省いたアルバム最終曲はジョージ・ハリスン作の”While My Guitar Gently Weeps”で締められています。

 

オリジナルは『The Beatles(ホワイト・アルバム)』に収録されていました。

 

泣きのギターを表現するためにジョージがエリック・クラプトンにゲストで演奏してもらった逸話が有名な楽曲です。

 

本作ではエリック・クラズノーの派手なワウ・ギターをバックにニールがオルガンで歌メロを弾いています。

 

もちろんギター・ソロはエリックがワウ・ギターで派手に弾ききっています!

 

アルバムの最後に相応しい楽曲ですね♪

 

ただし日本盤にはボーナス・トラックでもう1曲収録されています。

 

それが12曲目に収録されている”She Came In Through the Bathroom Window”です。

 

オリジナルは1969年のアルバム『Abbey Road』に収録されていたポール・マッカートニー作の短い楽曲です。

 

しかし短いながらもキャッチーなこの曲をソウライヴは3分48秒まで伸ばしてファンキーに演奏しています。

 

オリジナルがビートルズだと知らなければ、まるで70年代初期に誰かオルガン奏者が書いたジャズ・ファンク曲だと思ってしまうような巧みなアレンジが施されております。

 

ボーナス・トラックながら単なるオマケでは終わらないソウライヴのサービス精神が感じられるカバーです♪

 

以上、【ソウライヴがビートルズの楽曲を全編でカバーした『Rubber Soulive』を聴こう♪】でした。

 

 

アルバム発売当時こそ「なぜビートルズのカバー集をやってるの!?」と思いはしましたが、今となってはソウライヴの3人のメンバーが純粋にオルガン・トリオで演奏した好企画盤でもあります。

 

出来たらこの3人のみでソウライヴのオリジナル曲を演奏するアルバムを今後はリリースして欲しいところですが、しかし『Rubber Soulive』の第二弾があってもいいんじゃないかな~とも思います。

 

次は、”We Can Work It Out”や”Hello, Goodbye”に”Here Comes The Sun”なんかもやって欲しいところです。

 

それかアンソロジーに収録された当時未発表曲だった新曲”Free As A Bird”なんかもソウライヴのアレンジでやって欲しいですね♪

 

ソウライヴ流のビートルズをジャズ・ファンクにカバーした『Rubber Soulive』のご紹介でした。

 

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