カテゴリー:Music

2019/12/23

エレクトリック・マイルスのリズムを支えたレジー・ルーカスの初リーダー作を聴こう♪

レジー・ルーカス初のリーダー作『Survival Themes』をご紹介します。

エレクトリック・マイルスのリズムを支えた名リズムギタリストのレジー・ルーカス

このブログでも何度か取り上げていたの初リーダー作をご紹介したいと思います。

 

惜しくも昨年の2018年5月19日にこの世を去ったレジー・ルーカスは、70年代マイルス・デイヴィスのエレクトリック・バンドに在籍していた名ギタリストです。

 

その辺のお話は、以前書いていたブログ記事を読み直して頂けたら嬉しいです。

 

エレクトリック・マイルス期の名リズムギタリストだったレジー・ルーカスが亡くなりました。

さて、今回ご紹介するのは、1975年9月5日に活動休止するマイルス・デイヴィス・バンドの合間を縫って同年7月29日に録音されたレジー・ルーカス初のリーダー作『Survival Themes』をご紹介します。

 

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Reggie Lucas – 『Survival Themes』

01.Slewfoot
02.Tender Years
03.The Barefoot Song
04.Survival Themes
a.Season Of The Monsoon
b.Faces Of Fortune
c.Tabarca
d.Electric Reflection

アルバムの内容

1975年に制作されたレジー・ルーカスにとっての初のリーダー作となった『Survival Themes』には、エレクトリック・バンドの同僚であったベーシストのマイケル・ヘンダーソンやパーカッショニストのエムトゥーメが参加しています。

 

そこにヒューバート・イーヴスのエレピが加わりサックス、トランペット、トロンボーンといったホーン隊が楽曲を華やかに盛り上げています。

 

しかし本作の驚くべきは、弱冠23歳だった天才ベーシストのアンソニー・ジャクソンが参加していることでしょう。

 

今でこそ上原ひろみさんのザ・トリオ・プロジェクトのメンバーとして日本でも親しまれていますが、1975年当時はまだ期待の新人でした。

 

そんなアンソニー・ジャクソンをレジーが起用したのは、過去にシンガーのビリー・ポールのバック・バンドを務めていた繋がりからでしょうか?

 

その辺は本人たちののみぞ知る、といった感じではありますが、ちょうどこの時期のアンソニー・ジャクソンは様々なフュージョン系のアルバム制作に関わっている頃なので自然と流れで起用されたのかもしれません⁉

 

以前このブログでもご紹介していた【スーパー・フュージョン・グループ】ファンク・ファクトリー唯一の作品『Funk Factory』にも参加していましたからね。

 

【スーパー・フュージョン・グループ】ファンク・ファクトリー唯一の作品『Funk Factory』を聴こう♪

さて、本作にはレジーの自作曲が4曲収録されています。

 

たったの4曲⁉

 

されど4曲!です。

 

最初の2曲こそ4分程度の短い楽曲が並びますが、最後の4曲目のタイトルトラックでは23分12秒にも及ぶ長尺組曲が待ち構えています!

 

アルバム最初の1曲目”Slewfoot”は、レジーとアンソニーの共作曲になります。

 

いきなり始まるホーン隊の華やかなテーマのバックには、エレクトリック・マイルス・バンドでも印象的だったレジーのワウカッティングがファンキーに「チャカポコ♪チャカポコ♪」とリズミカルに鳴っています。

 

同じくワウギターと隣り合わせにヒューバートの弾くクラヴィネットのウネるサウンドが、まるで70年代初期のファンク時代のスティーヴィー・ワンダーを彷彿させます。

 

ワウギターやクラヴィネットの音色こそファンキーではありますが、その上に重ね録りされたレジーのリードギターが乗っかり「ファンクロック」なサウンドに変化しています。

 

エレクトリック・マイルス・バンドでは、ほとんどのリードギターのパートをピート・コージーに任せていたレジーでしたが、本作は自身のリーダー作ということもあって、自らリードギターを弾いています。

 

どことなく同時代のジョー・ベック(ジェフ・ベックではないですよ、フュージョン・ギタリストの方です。)を彷彿させるフュージョン・ロックなギターソロです。

 

残念ながらアンソニー・ジャクソンの影は薄いのですが、レジー・ルーカスというギタリストの本領を知ることが出来る1曲に仕上がっています。

 

勢いのある1曲目が終わると、ゆったりとした2曲目の”Tender Years”が始まります。

 

ちなみに”tender years”とは、「年端もいかない」という意味で「まだ幼い」という言い回しのことです。

 

レジーにとって最初のリーダー作だからなのでしょうかね?

 

「いかにも70年代のサウンドだな~♪」と感じさせてくれるシンセサイザーのスぺイシーなイントロから始まり、レジーがギターのボリュームを上げ下げしてフィードバック音を演出するチョーキング交じりのバイオリン奏法のロングトーンを弾き始めます。

 

そこから曲のテーマに移り、なんとウェス・モンゴメリーばりのオクターヴ奏法でテーマメロディーを奏でています。

 

ただ、本家ウェスや名人ジョージ・ベンソンなんかと比べるとどことなくピッチが不安定なのがカル・グリーンのようでもあります。

 

ソロはアドリヴ演奏というよりも、コード進行に則ったメロディーラインをそのままオクターヴ奏法で弾いたというところです。

 

むしろヒューバートのエレピソロの方がアドリヴ演奏のようですね。

 

ゆったりとしたフュージョンが次も続きます。

 

3曲目”The Barefoot Song”は、同時代のブレッカー・ブラザーズやスパイロ・ジャイラなんかも思い起こさせるような軽快なフュージョン曲です。

 

ここでもオクターヴ奏法のイントロで始まりますが、今回はリードは軽く歪んだオーバードライヴ・サウンドの単音で弾いています。

 

もうまさにジョー・ベックのようです!

 

僕がレジー・ルーカスを初めて聞いたのはエレクトリック・マイルス・バンドに参加している作品からだったので、本作を聴いた時はその違いに驚きました!

 

てっきりマイルス・バンドでやっていたようなワウギターを「チャカポコ♪チャカポコ♪」とグルーヴィーに弾きながら、フリーキーなリードギターでも弾いているのかな?と思っていたら、爽やかなフュージョン・ロックだったのでビックリしました。

 

「レジー・ルーカスはこういうのも弾くんだな。」と思ったのと同時に、これだとそれこそジョー・ベックやデイヴィッド・スピノザのリーダー作を聴いてるのとあまり変わりがないので、もう少しレジーにしか出来ない個性を発揮して欲しかったかな⁉とも思いました。

 

当時の売れ筋フュージョン・ロックに流されてしまった気がしなくもないです。

 

アルバム最後の4曲目の”Survival Themes”は、4パートに分かれた楽曲が合わさった組曲になっています。

 

6分5秒まで”Season Of The Monsoon”という曲が続き、その後10分のところまで”Faces Of Fortune”という曲、15分まで”Tabarca”、そして最後に”Electric Reflection”という曲編成に分かれています。

 

最後の最後にジミヘンのユニヴァイヴのようなフェイザーサウンドを加えたロック・ギターのソロを弾いていますが、マイルス・バンド期のレジーの特徴でもあるワウギターは登場しません。

 

敢えてマイルス・バンドのイメージを払拭しようとしたのか?お得意のワウギターを1曲目のバッキング以外では弾いていないのですが、逆にそれこそもったいないな~と感じる部分です。

 

もうちょっと個性を活かした演奏をして欲しかったと思うのは、僕のわがままなのかも知れません⁉

 

しかしレジーの逆アングルのピッキングまで真似した僕としては、レジーにはグルーヴィーなワウギター演奏を期待してしまいます。

 

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、#1 #3

以上、【エレクトリック・マイルスのリズムを支えたレジー・ルーカスの初リーダー作を聴こう♪】でした。

 

 

 

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