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カテゴリー:Music

2018/10/11

絶対に聴くべきジャズファンクのライヴ盤3選【パート3】

グラント・グリーンにロニー・スミスにビリー・ウッテンに…絶対に聴くべきJazz Funkのライヴ盤3選【パート3】

前回に引き続き『ジャズファンクのライヴ盤3選』の第三弾です!

前回の第二弾の時に「もしかして更なる続編の予定も…!?」とちょびっと予告していましたが、第三弾のブログ記事になります。

 

実は最初から第三弾まで用意してアルバムをチョイスしていました。

 

予定通りなんです。

 

今回も僕の好きなオルガン系のジャズファンクの名ライヴ盤を3つご紹介します。

 

下記にこれまでの2つの記事へのリンクも貼っておきますので、ぜひそちらの方を先に読んでもらえたら嬉しいです。

 

【Jazz Funkおすすめの名盤探訪!】

 

絶対に聴くべきジャズファンクのライヴ盤3選
続・絶対に聴くべきジャズファンクのライヴ盤3選

今回の第三弾の絶対に聴くべきアルバムは、グラント・グリーンの『Live At The Club Mozambique』とロニー・スミスの『Live At Club Mozambique』とビリー・ウッテンの『Live』の3枚です!

 

前回と同じくグラント・グリーンとロニー・スミスのご登場です。

 

もちろん前回とは全く別のアルバムになります。

 

グラント・グリーンは三回とも登場していますので皆勤賞ですね!

 

まぁ僕がグラント・グリーン好きだってのと、やはりジャズファンクのライヴ盤の名作と言えばグラント・グリーンは外せませんからね!

 

そして前回はジミー・マグリフだったのが、今回はヴィブラフォン奏者のビリー・ウッテンのご紹介になります。

 

それでは前回同様、1枚ずつ簡単にですがご紹介していきます。

 

 

 

 

Grant Green – 『Live At The Club Mozambique』

このシリーズの記事では皆勤賞のグラント・グリーンです。

 

第一弾では僕がジャズファンクにハマるきっかけともなった『Live at the Lighthouse』のご紹介でした。

 

第二弾では更にファンク度が高い『Alive!』のご紹介でした。

 

どちらの作品もリアルタイムでグラント・グリーンが生きている時代に発売されています。

 

しかし今回ご紹介するのは、デトロイトのライヴハウスで1971年に収録されたライヴ盤の『Live At The Club Mozambique』です。

 

この作品は1971年当時にリリースされたわけではなくって、つい最近の2006年に突如として発掘されたレアなライヴ盤でした。

 

リリースされた2006年当時は僕もちょうどジャズファンクにハマっていた頃でした。

 

毎日のように『Live at the Lighthouse』やメルヴィン・スパークスの『Groove On Up』を聴いていました。

 

他に関連するお勧め記事

 

メルヴィン・スパークスの最期のアルバム『Groove On Up』を聴こう♪

そんな時にリリースされたのでこの作品も当時は聴きまくりました!

 

特に1曲目に『Live at the Lighthouse』にも収録されていたファビュラス・カウンツの”Jan Jan”が収録されているので聴くのが楽しみでした。

 

『Live at the Lighthouse』とは違ってこのアルバムでは少しゆったり目のテンポで”Jan Jan”が演奏されています。

 

その理由としてベースレスだからなんじゃないかな?と思います。

 

『Live at the Lighthouse』では、ジャズファンク・ライヴ盤の定番ベーシストのウィルトン・フェルダーが参加していました。

 

元はと言えばクルセイダーズのサックス奏者なのですが、ウィルトン・フェルダーはグラント・グリーンの『Live at the Lighthouse』やジミー・スミスの『Root Down』なんかで本職ベーシスト顔負けのウネるベースを提供していました。

 

しかしこの『Live At The Club Mozambique』にはベーシストが参加しておらず、ベースラインは全てオルガン奏者のロニー・フォスターが弾いています。

 

ロニー・フォスター本人も70年代に多くのジャズファンク作品を発表していますので、その辺に関しましてもいずれこちらのブログでご紹介していきたいと思います。

 

他にもジャズファンク系では定番のドラム、アイドリス・ムハマッドも参加しています。

 

その他にもクラレンス・トーマスとジャズファンク系ではお馴染みのヒューストン・パーソンという2名のサックス奏者が参加しています。

 

総勢5名のクインテット編成で怒涛のジャズファンクが繰り広げられています!

 

このアルバムに関しましてもいずれ個別で取り上げてみたいと思いますので、今回はサクッとかっこいい曲を数曲ご紹介します!

 

まずは1曲目の”Jan Jan”です。

 

そして3曲目の”Bottom Of The Barrel”もかっこい曲です。

 

オルガンのイントロから始まって、ギターとサックスがユニゾンでフレーズを弾き、ドラムが入ってきたところで一気に加速します!

 

速いテンポになってからがこの曲の真骨頂です!

 

グラントがいきなり全力でギターソロを弾き始めます。

 

物凄いグルーヴです!

 

このライヴ盤は『Live at the Lighthouse』と比べると、バートバカラックの”Walk On By”やジャクソン5の”One More Chance”なんかのポップでちょびっとソウルフルなカヴァー曲が増えた感じです。

 

アルバム最後のジョニー・テイラーの曲”I Am Somebody”も同じソウルフルな曲ですが、オリジナルよりも軽快なリズムでジャズファンク化しています。

 

この辺が聴き所の作品となります。

 

濃いグルーヴの『Live at the Lighthouse』よりも軽快で、ファンクネス全開の『Alive!』よりもあっさりとしているイメージですが、相変わらずのグラント・グリーンのギター演奏が聴けるので、これもオルガン系ジャズファンクのライヴ盤を代表する作品だと言えますね♪

 

 

 

 

 

Lonnie Smith – 『Live At Club Mozambique』

次にご紹介するのは、前回も登場したオルガン奏者のロニー・スミスです。

 

しかも先ほどのグラント・グリーンの作品と同じくデトロイトのライヴハウス「クラブ・モザンビーク」で収録されたライヴ盤です。

 

前回の『Move Your Hand』については、あの後、個別記事にもしました。

 

歌も歌うオルガン奏者ロニー・スミスの傑作ライヴ盤『Move Your Hand』を聴こう♪

『Move Your Hand』は、当時リアルタイムで発売されたアルバムになりますが、今回のこの作品は1995年になってリリースされたアルバムです。

 

ライヴが収録されたのは1970年なのですが、先ほどのグラント・グリーンの『Live At The Club Mozambique』と同じく、近年になってから発掘リリースされた作品になります。

 

ところでこのアルバムは、以前ご紹介していた『Move Your Hand』よりもギター好きには聴き所満載となっております!

 

というのは、『Move Your Hand』でギターを弾いていたラリー・マギーは、いまいちなギタリストでした。

 

しかしこの『Live At Club Mozambique』は、トリプルS級の実力派ジャズギタリスト、ジョージ・ベンソンが参加して弾きまくっています!

 

もうめちゃくちゃ上手いです!

 

『Move Your Hand』と同じくバリトン・サックス奏者のロニー・キューバも参加しているのですが、ベンソンが上手すぎて忘れてしまいそうです!

 

そうです、このライヴ盤はベンソンを聴くためにあります!

 

意外とジョージ・ベンソンのリーダー作中心で聴いている人は、ベンソン・ファンでもこの作品を知らなかったりするかも知れませんが、このアルバムも必聴ですよ!

 

むしろこの時期のジャズファンク期のジョージ・ベンソンのライヴ演奏が聴ける(今のところ)唯一のアルバムですからね。

 

特に1曲目のジェームス・ブラウンの曲”I Can’t Stand It”や3曲目の”Scream”に4曲目の”Play It Back”とか、スライ&ザ・ファミリーストーンの名曲カヴァーの7曲目”I Want To Thank You”なんかのファンキーな曲が聴き所です。

 

グラント・グリーンだけでなく、この頃のジョージ・ベンソンもジャズファンク・ギタリストとして最高峰の演奏をしています。

 

本当に上手くって、同じギター弾きとして何回聴いても聴く度に驚いてばかりです。

 

僕個人としてはこの頃のベンソンのギタープレイが一番好きです♪

 

そういったファンキーな楽曲では、ジャズファンク系のフレージングでギターソロを弾いていますが、2曲目の”Expressions”や8曲目の”Seven Steps To Heaven”のジャズ曲では、ちゃんとジャズギターのフレージングでギターソロを弾いています。

 

その楽曲によって変わる多彩なフレージングもすごいのですが、このテンポの速い2曲で「どんな速さで指が動いてるの??」と、もはや不思議に感じるぐらい超絶な速弾きをしています。

 

それでいて一切のピッキングミスによるミストーンなんかのノイズが鳴りません。

 

もはや神業のギター演奏です!

 

ロニー・スミスのライヴ盤ですが、どう考えてもこのアルバムに参加している最も実力のあるミュージシャン、ジョージ・ベンソンを聴くための作品です!

 

本当にベンソンが凄いのでおすすめです!

 

いや、ロニー・スミスももの凄く上手いオルガン奏者なんですよ!

 

しかしあまりにもベンソンが凄すぎて…。

 

 

 

 

The Wooden Glass – 『Live』

最期にご紹介する3枚目のアルバムは、グラント・グリーンとも共演経験のあるヴィブラフォン奏者のビリー・ウッテンです。

 

1972年にインディアナ州インディアナポリスにあるクラブ「ナインティーンス・ホール」で収録された白熱のジャズファンク・ライヴアルバムです。

 

もうコッテコテでテッカテッカのジャズファンク地獄絵巻きです!

 

言葉の表現がむちゃくちゃになるぐらい熱いライヴ盤です!

 

そのグルーヴの渦は、第一弾でご紹介していたジャズオルガンの2大巨匠のジミー・マグリフとリチャード・”グルーヴ”・ホームズが共演した『Giants Of The Organ In Concert』と同じか、その上を行く勢いです!

 

先ほどご紹介していたグラント・グリーンやロニー・スミスの作品は、どうしてもギターが中心でギターを聴くためのライヴ盤でしたが、こちらの作品ではギターよりも主役のビリー・ウッテンの綺麗な音色のヴィブラフォンとコッテコテのエマニュエル・リギンズのオルガンが目立ちます。

 

決してギターがダメなわけではないのですが、ヴィブラフォンが主役なのでそちらの方が目立っています。

 

あくまでもギターはバッキングを盛り上げるリズム隊の一員として聴くような感じです。

 

まずは1曲目のジャズファンク定番曲とも言うべき”Monkey Hips And Rice”が異様にかっこいいです♪

 

ギターは基本はワウギターをワカチョコワカチョコ♪と弾いてリズムに徹していますが、ギターソロも短いながらも弾いています。

 

ウィリアム・ローチがギターを弾いています。

 

これが相当の腕前なんです!

 

さすがにグラント・グリーンやジョージ・ベンソンには敵いませんが、ラリー・マギーなんかは相手にならないぐらい上手いです!

 

しかしそんな実力派のギターよりも、本作ではヴィブラフォンとオルガンのソロがより目立ってはいます。

 

特に主役のビリー・ウッテンのヴィブラフォンが凄いんです!

 

綺麗な音色が特徴的なヴィブラフォンが、まさかのコッテコテのジャズファンク曲に合うとは!…これってまるでボビ・ハンフリー のフルートの音色がジャズファンクに合っているのと似ている気がしますね。

 

意外とヴィブラフォンやフルートの綺麗な音色ってコッテコテのオルガン系ジャズファンクにハマるんですよね♪

 

ちなみにこの”Monkey Hips And Rice”は、ソウライヴがトリオでカヴァーもしていますので要チェックです!

 

ザ・ニュー・マスターサウンズがアイヴァン・”ブーガルー”・ジョー・ジョーンズの曲”Confusion”をカヴァーしたのと同じアルバムに収録されています。

 

それは2011年リリースのジャズファンク系のコンピレーションアルバムの『Return Of Jazz Funk Special: Jazz Funk Never Dies』です。

 

 

ザ・ニュー・マスターサウンズとソウライヴのレアなカヴァー曲が一緒に聴けるとってもお得なコンピレーションですので要チェックですよ!

 

さて、このライヴ盤は他にもジャズファンク系では定番曲であるカーペンターズの”We’ve Only Just Begun”も取り上げられています。

 

この曲はグラント・グリーンやオルガン奏者のリューベン・ウィルソンなんかも取り上げていたので、ジャズファンク系に人気の曲なんですよね。

 

ニューソウル好きにはカーティス・メイフィールドのライヴバージョンが印象的ですよね。

 

 

どうもファンク系のミュージシャンに人気なんですね。

 

また3曲目の”Joy Ride”も”Monkey Hips And Rice”みたいに速いテンポでかっこいい曲です。

 

特に最初にソロを弾くオルガンがギットギトのグルーヴの塊です!

 

鍵盤が燃え上がるんじゃないだろうか?と心配になるぐらい熱いです!

 

続くギターソロも、早いテンポの曲でもタイム感を崩さずに流麗に弾切っています。

 

そして3番目にソロを弾くのが主役のビリー・ウッテンです。

 

コッテコテのバッキングの上を、綺麗な音色のヴィブラフォンが弾みまくっていて爽快です♪

 

他にもウッテン作の名バラード曲”In The Rain”なんかも人気の曲です。

 

でもジャズファンク的には、やはり1曲目の”Monkey Hips And Rice”と3曲目の”Joy Ride”の勢いある演奏がおすすめです。

 

どちらの曲もバンドのグルーヴ感が凄まじいです!

 

ヴィブラフォンとオルガンにギターとドラム…たった4つの楽器だけなのに、このアンサンブルと熱いグルーヴ!!!!

 

どうやらこの日この場所には、ファンクの神が存在していたようです!

 

そうとしか言えない名演が聴けますので、ジャズファンクのライヴ名盤の絶対に聴くべき1枚としてこの作品をおすすめします。

 

 

 

 

以上、『絶対に聴くべきジャズファンクのライヴ盤3選』の第三弾でした。

 

これで3記事全て合わせて9枚のジャズファンクのライヴ盤をご紹介しました。

 

どれもオルガン系ジャズファンクが好きになった人には、絶対に聴いてもらいたい外せないアルバムばかりですので、ぜひ僕のこの記事を読んで頂いてから好きな順番で全ての作品を聴いてみて下さい。

 

全てジャズファンクの歴史に残る名盤ですので、おすすめですよ♪

 

 

 

 

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