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カテゴリー:Music

2018/12/22

ウォルター・”ウルフマン”・ワシントンの1998年のファンキーな作品 『Funk Is in the House』を聴こう♪

ウォルター・”ウルフマン”・ワシントン、1998年のファンキーな作品 『Funk Is in the House』

ブルースだけに収まらないファンキーでソウルフルな曲が多く収録されたおすすめの名作です♪

前回は、2005年にニューオーリンズを襲ったハリケーン・カトリーナの復興を支援したライヴ企画盤『Wade In The Water』をご紹介していたのですが、その繋がりで今回はニューオーリンズ出身のファンキーなブルースマン、ウォルター・”ウルフマン”・ワシントンの名作をご紹介したいと思います。

 

ハリケーン・カトリーナからの復興を支援したライヴ企画盤『Wade In The Water』を聴こう♪

ウォルター・”ウルフマン”・ワシントンは、かなり腕の立つギタリストであり、低めの渋い声で歌えるシンガーでもあります。

 

一応ジャンル的にはブルースになるのですが、演奏する曲はニューオーリンズ出身のミュージシャンっぽくソウルやファンクが混ざったごった煮な音楽性です。

 

まるで同地を代表する料理のガンボのようでもあります。

 

しかもブルース・ギタリストに多く見られるマイナー・ペンタトニック一発でどの曲も同じようなソロを弾くのではなく、少しジャズ風味の混じったコードトーンを意識したギターソロを弾きます。

 

なので、聴いていて「またこのギターソロか~……。」とマンネリを感じることは少ないかと思われます。

 

しかもギターの腕前もかなりのもので、ファンキーなカッティングをしながら歌ったりします。

 

それでいて、ギターソロもバリバリと弾けるので、ライヴなどではサポート・ギタリストの必要がないみたいです。

 

いくつかのライヴ映像を観ても、バンドないにサポートギタリストを用意せず、自分で歌いながらギターパートを全て担当していることが多いようです。

 

そんなブルースだけでなく、ソウルやファンクにジャズまで混じったハイブリッドなミュージシャン、ウォルター・”ウルフマン”・ワシントンが1998年にリリースしたファンキーな作品 『Funk Is in the House』を今回はご紹介したいと思います。

 

この作品は、ウォルター・”ウルフマン”・ワシントン(以下:ウルフマン)が自身のバンド「ロードマスターズ」を率いて制作した作品になります。

 

そのためなのか?ウルフマンの作品の中でも特に安定したグルーヴで楽曲を聴ける仕上がりになっております。

 

しかしもう20年も前の作品になるのですね……そりゃ僕も年を取りますよね。(笑)

 

それでは、作品のご紹介にいきたいと思います。

 

 

 

Walter “Wolfman” Washington & The Roadmasters – 『Funk Is in the House』

01.Trials and Tribulations
02.Funkyard
03.I Stand Accused
04.Mary Ann
05.Please Come Back to Me
06.Wolf Funk
07.When the Answer Is Clear
08.Close the Door
09.The Big Easy
10.I’m in Love
11.Funk Is in the House
12.Cousin Joe

 

Released:1998

 

アルバムの内容

ファンキーなベースのラインから派手なホーン隊が鳴り響く1曲目”Trials and Tribulations”で始まります。

 

バレルハウスに人が集まっているアルバムのジャケットのデザインやウォルター・”ウルフマン”・ワシントンといういかにもブルースマンな名前を見て、コッテコテのブルースを想像した人は面食らうかも知れません!?

 

いきなりタワー・オブ・パワー風のブラス系ファンクが始まります!

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
しかしこれがかっこいい♪

 

ベースはブリブリとスラップをし、オルガンが色を付け、ギターは完全にファンク・カッティングをしています!

 

ウルフマンのボーカルもソウルフル♪

 

ギターソロは、ブルースではなくファンク・ロックといった仕上がりです!

 

短いながらもコード感を感じさせる無駄のないフレージングです。

 

ウルフマンのギターソロはあくまでも歌の「間奏」という感じで、長く弾きすぎたりすることはありません。

 

ジャケットデザインやアーティスト名から想像してしまいそうなシャッフル系のブルースでないファンキーな曲で幕が開けます!

 

2曲目”Funkyard”もタイトルそのままのファンキーなインスト曲です。

 

ウルフマンは、歌だけでなくギターも上手いのでインスト・ナンバーもお手の物です。

 

イントロからファンキーなワウカッティングが始まります♪

 

ホーン隊がテーマを奏でている間は、ウルフマンはワウカッティングでバッキングに回っています。

 

1分がすぎる頃にオーバーダブでギターソロが始まります。

 

ライヴではそのままワウペダルをオンにしたままギターソロを弾いていますが、この作品ではクリーントーンの音色でジャズっぽくソロを弾いています。

 

単なるブルース・ギタリストではなく、まるでコーネル・デュプリーやフィル・アップチャーチのようなブルージーなR&B系のギターソロ(隠し味にジャズ風味)を弾いています。

 

次にサックスソロが続き、トロンボーンのソロ、ドラムのブレイクがあって再びホーン隊が奏でるテーマに戻ります。

 

これまたタワー・オブ・パワー風の曲でした。

 

3曲目” I Stand Accused”は、アイザック・ヘイズやアル・グリーンにランディ・クロフォードが歌ったジェリー・バトラー作のR&B系の曲です。

 

この曲はジャズファンク系でもちょくちょくカヴァーされている名バラードです。

 

個人的には、キング・カーティスが名作『Live at Fillmore West』で演奏したインスト・バージョンが好きなのですが……元は歌モノの曲です。

 

ウルフマンは、アイザック・ヘイズのバージョンに近いしっとりとした歌い方でカヴァーしています。

 

冒頭からファンキーな曲が2曲続いて、ここらで箸休めといったとこでしょうか。

 

4曲目”Mary Ann”は、レイ・チャールズの有名曲です。

 

かなり原曲に近い形でカヴァーしています。

 

どことなくウルフマンのボーカルがレイ・チャールズっぽく聞こえなくもないです!?

 

5曲目”Please Come Back to Me”は爽やかな今風R&B曲です。

 

オシャレなアレンジにウルフマンのソウルフルな歌と、卓越したギターテクニックが思う存分味わえ得ます。

 

ギターソロの出だしに、ジャズ風のスウィープで始まる辺りにウルフマンのギタリストとしてのテクニックの高さと、ブルース一辺倒ではない音楽性の幅広さが感じられます。

 

ソロの終盤ではジョージ・ベンソン風の6連符で音を一気に下降する奏法が聴けたりします!

 

Ryo@Dixiefunk Lab.のTwitterアイコン
Ryo
かなり上手いギターソロです!

 

6曲目”Wolf Funk”は、自身のニックネームの「ウルフ」を冠した曲名通りにファンキーなインスト・ナンバーです。

 

ギターは2本の音が聴こえます。

 

左チャンネルからは小さめの音でリズムを刻む音、右チャンネルからは少し大きめのリードギターです。

 

しかしリードといってもリズムギターの延長線上のような演奏です。

 

リズムギターを弾く際もコード使いがジャズっぽかったりします。

 

ギターソロではブルース系のギタリストがあまり弾くことのないジャズ系の奏法「オクターブ奏法」も登場します!

 

そして7曲目のミドルテンポのR&B曲”When the Answer Is Clear”を挟んで8曲目にテディ・ペンダーグラスの1978年のフィラデルフィア・ソウル・ナンバー”Close the Door”が続きます。

 

渋い選曲です!(笑)

 

おそらくウルフマンが若い頃に好きだった曲をカヴァーしていってるんでしょうか!?

 

続いてミーターズが登場しそうなニューオーリンズR&B風の9曲目”The Big Easy”です。

 

“Big Easy”とは、「のんびりやろうぜ~♪」みたいなお気楽なニュアンスです。

 

この地はジャズ発祥の地として古くからミュージシャンにとって仕事を得やすいといった特徴がありました。

 

仕事が簡単に手に入ることから「ビッグ(有名)になるのはイージー(簡単)だぜ!」といった感じでしょうか。

 

なので、「ビッグイージー」という言葉自体がニューオーリンズを表す言葉として、同地のニックネームになっています。

 

そしてオシャレなR&B曲の10曲目”I’m in Love”を挟んで、最後はお得意のファンキーなインスト・ナンバーの11曲目”Funk Is in the House”でアルバムは終わります。

 

12曲目の”Cousin Joe”は、たった5秒の声が入っているだけなので曲ではないです。

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、#1 #2 #6 #8 #11

 

以上、【ウォルター・”ウルフマン”・ワシントンの1998年のファンキーな作品 『Funk Is in the House』】のご紹介でした。

 

一応、ウルフマンはブルース・ミュージシャンの括りになるのですが、演奏する楽曲はニューオーリンズR&Bやファンク風の曲が多いです。

ガッチガチのシャッフル・ブルースは、本作には収録されていません。

 

しかしこのブログのタグ分けは”Blues”だけにしました。

 

なぜなら、もし商品をジャンル分けして陳列しているレコード屋に行ってこの作品を探してみると、「Blues」のコーナーに置かれていることがほとんどだからです。

 

ちなみに僕の住む大阪の大きなタワレコでは、「Blues」コーナーの横にプロフェッサー・ロングヘアやミーターズの作品が陳列された「New Orleans」というコーナーがあるのですが、この作品はそちらのコーナーに置かれていました。

 

どちらかって言うと、純粋なブルースを聴きたい!って方にはあまりおすすめ出来ない作品かも知れません……。

 

しかし僕みたいに、「単なるジャズ」や「単なるブルース」よりも、色んな音楽性が混じり合ったハイブリッドな音楽が好きだって方にぜひおすすめしたい作品です!

 

僕は「ジャズ」だけよりも「ジャズファンク」の方が好きですし、「ブルース」だけよりも「ジャズブルース」の方が好きなんです♪

 

色んなジャンルの音楽をオープンマインドで楽しむ方が、より素晴らしい音楽生活を送れると僕は考えています。

 

なので、「これはブルースじゃないから!」なんて堅いことは言わずに、もっとお気軽に、「ビッグイージー」に音楽を楽しみましょう♪

 

 

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