
2025/04/27
カーティス・メイフィールドのファンなら聴いておきたい1979年以降のアルバム7選!

晩年のカーティス・メイフィールドの作品も聴こう!
前回『カーティス・メイフィールドのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!』というブログ記事を書きましたが、今回はその続きというか補足のような内容となります。
カーティス・メイフィールドのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!
前回のランキングでは、全て70年代のカーティスのアルバムから選出していました。
やはりどうしても『Super Fly』や『Back to the World』といった歴史的名盤は70年代のアルバムなのでこの時代に集中してしまいました。
しかしその後もカーティスは20年以上活動しており、80年代にもいくつかの名作を残しています。
今回は、そういった80年代のカーティスの作品も追加でご紹介したいと思います。
ただ、80年代になる前の1979年に『Heartbeat』という名作も残しており、そのアルバムもご紹介したいため「1979年以降のカーティス・メイフィールドのアルバム7選」としています。
知られざる名作たち – カーティス・メイフィールドの1979年以降のアルバムを振り返る
カーティス・メイフィールドは、インプレッションズ時代からソロ転向後に至るまで、ソウル・ミュージックの歴史に名を刻んできた偉大なアーティストです。
“Move On Up”や”Superfly”といった名曲で知られていますが、多くのリスナーにとってカーティスの作品は1975年の『There’s No Place Like America Today』あたりまでが馴染み深いのではないでしょうか。
1979年の『Heartbeat』以降、カーティスはさらに円熟味を増し、時代の変化に寄り添いながらも、自身の音楽的信念を貫き続けました。
しかし、1980年代以降の作品は、『Something to Believe In』を除けば広く語られる機会が少なく、聴かれることも少なくなっています。
そこで今回は、1979年以降にカーティスがリリースした7枚のアルバムを振り返り、その魅力を再発見していきたいと思います。
1979年以降のカーティス・メイフィールドのアルバム7選
Curtis Mayfield – 『Heartbeat』
1979年にリリースされたアルバム『Heartbeat』は、ソウルとファンクの要素を巧みに融合させた作品です。
本作の前にディスコ・アルバムの『Do It All Night』をリリースしており、シリアスなファンクをやっていたカーティスの影が薄くなりつつある時代でした。
どうしても1975年のシリアスなファンク名盤『There’s No Place Like America Today』以降のカーティスの作品はメッセージ性に欠け、活力に乏しいアルバムが多くなっています。
しかし本作には、洗練されたアレンジとグルーヴ感あふれるトラックが詰まっており、80年代へと向かうカーティスの魅力を存分に味わえるアルバムとなっています。
アルバムのオープニングを飾る”Tell Me, Tell Me (How Ya Like to Be Loved)”は、心地よいリズムとキャッチーなメロディが印象的な楽曲です。
ディスコ・ファンク調の楽曲ではありますが、無理している感じがしますが…2曲目のバニー・シグラー作”What Is My Woman For?や、後にデュエット・アルバムを制作することとなるリンダ・クリフォードとのデュエット曲”Between You Baby and Me”は、悪くない出来です。
続く”Victory”では、ポジティブなメッセージとともに、軽快なファンク・サウンドが展開されます。
タイトル曲の”Heartbeat”は、ソウルフルな歌声とメロウなサウンドが心に響くナンバーで、アルバム全体のハイライトのひとつです。
また、シングルカットもされた”You’re So Good to Me”は甘いメロディとロマンティックな歌詞が特徴のバラードで、カーティスのソウルフルな一面を堪能できます。
アルバム全ての曲が出来が良いわけでは内のですが、先ほど挙げた幾つかの曲は70年代の延長として聴くことが出来る良い曲です。
1977年のアルバム『Never Say You Can’t Survive』以降のカーティスは、シリアスなファンク・ソングが身を潜め、その代わりにスウィートなソウル・バラードの方が出来の良い曲が揃っています。
本作でも”You’re So Good to Me”や”Between You Baby and Me”といったとろけるような甘いバラード曲が特に良い出来です。
『Heartbeat』は、カーティスのソロ・キャリアの中でも円熟したサウンドとメッセージ性が際立つ作品です。
70年代が終わり80年代へと向かうカーティスの変革期をぜひ聴いてみて下さい。
Curtis Mayfield – 『Something to Believe In』
1980年にリリースされたアルバム『Something to Believe In』は、カーティス・メイフィールドの円熟したソウル・ミュージックの魅力が詰まった作品です。
以前よりも爽やかになったサウンドは、シティ・ポップにも通じるスムースなR&Bに仕上がっています。
カーティスの優しいファルセット・ボイスと、温かみのあるメロディがアルバム全体を通して心地よいグルーヴを生み出しています。
アルバムのオープニングを飾る”Love Me, Love Me Now”は、ダンサンブルなリズムとキャッチーなメロディが特徴的なナンバーです。
カーティスらしい洗練されたサウンドが際立ち、心を弾ませるような楽曲となっています。
続く”Never Let Me Go”は、美しいストリングスとメロウなメロディが印象的なバラードで、カーティスの甘く切ないボーカルが際立っています。
この時期のカーティスは、シリアスなファンク曲が無くなった分、こういったスウィートなバラードに名曲が多いです。
アルバムのハイライトのひとつ”Tripping Out”は、シンプルながらも洗練されたグルーヴが特徴のポップ・ソングです。
心地よいビートと繊細なアレンジが融合し、カーティスの柔らかい歌声が楽曲に深みを与えています。
この曲のリズム・アレンジは、日本のシティ・ポップにも影響を与えており、特に山下達郎の楽曲制作に大きな影響が見られます。
滑らかで洗練されたリズムは、80年代のシティ・ポップのサウンドにも通じるものがあります。
タイトル曲の”Something to Believe In”は、希望に満ちたメッセージと優雅なストリングスのアレンジが印象的なスロー・ナンバーです。
カーティスのスピリチュアルな側面が色濃く表れた楽曲で、優しさと力強さを兼ね備えています。
“People Never Give Up”は、穏やかで曲調で、カーティスの感情豊かなボーカルが胸に響きます。
また、”It’s All Right” は、インプレッションズ時代の曲のサイ録音で、カーティスの子供達がコーラスで参加しています。
そして、アルバムを締めくくる”Never Stop Loving Me”は、スムーズなメロディと心地よいリズムが特徴で、リラックスした雰囲気の中にソウルフルなエネルギーが感じられます。
『Something to Believe In』は、カーティスの音楽的成熟が反映された名盤であり、80年代カーティスの真髄を味わえる作品です。
特に”Tripping Out”のリズム・アレンジが後世に与えた影響も考慮すると、シティ・ポップ好きにもおすすめの一枚です。
カーティスの優しくも力強い歌声と、洗練されたサウンドに浸りたい方にはぜひ聴いてほしいアルバムです。
Curtis Mayfield – 『Love Is the Place』
1981年にリリースされたアルバム『Love Is the Place』は、カーティス・メイフィールドの成熟したソウル・サウンドが堪能できる作品です。
前作『Something to Believe In』のリリース後、カーティスは女性シンガーのリンダ・クリフォードと共演したアルバム『The Right Combination』を発表し、その後、本作『Love Is the Place』をリリースしました。
スムーズなR&Bと洗練されたアレンジが特徴で、カーティスの優しい歌声が際立つアルバムとなっています。
アルバムのオープニングを飾る”She Don’t Let Nobody (But Me)”は、軽快なリズムと温かみのあるメロディが心地よい楽曲です。
カーティスの柔らかなファルセットが印象的で、聴く人を穏やかな気持ちにさせます。
80年代カーティスのベスト・ソングとも言えるスウィートでキャッチーな名曲です。
続く”Toot An’ Toot An’ Toot”は、グルーヴィーなベースラインと軽やかなホーン・アレンジが特徴的で、ダンサブルな雰囲気を持つ楽曲です。
タイトル曲の”Love Is the Place”は、コーラスが賑やかで明るい曲調です。
次の”Just Ease My Mind”は、しっとりとしたミッド・テンポの楽曲で、穏やかなメロディとカーティスの温かみのあるボーカルが心を落ち着かせてくれます。
また、”You Mean Everything to Me”は、甘く切ないメロディと繊細なアレンジが印象的な一曲です。
カーティスの情感豊かな歌声が、楽曲の持つ深みを一層引き立てています。
アルバムのラストを飾る”Come Free Your People” は、メロウなR&Bナンバーで、心地よいリズムとシンプルながらも洗練されたメロディが特徴です。
アルバム全体を通して、優しさと温かみのあるソウル・ミュージックが詰まっており、カーティスの円熟した表現力が光る作品となっています。
『Love Is the Place』は、洗練されたアレンジと心温まるメロディが詰まったアルバムで、スウィートに変化(進化?)したカーティスのソウル・ミュージックの魅力を存分に味わえます。
穏やかなグルーヴを楽しみたい方や、リラックスした雰囲気の中で上質なソウルを聴きたい方におすすめの一枚です。
Curtis Mayfield – 『Honesty』
1983年にリリースされたアルバム『Honesty』は、穏やかで優しい曲が増えた作品です。
キャリア後期にあたる本作では、どの曲も甘くスムーズなメロディと温かみのあるカーティスのボーカルが融合しています。
カーティスのソウルフルな表現力が光る楽曲が詰まっており、落ち着いた雰囲気の中で彼の音楽の奥深さを味わえるアルバムです。
オープニングを飾る”Hey Baby (Give It All to Me)”は、穏やかなグルーヴとカーティスの柔らかなファルセットが心地よい楽曲です。
爽やかなメロディとリズミカルなアレンジが印象的で、アルバムの幕開けにふさわしいナンバーとなっています。
続く”Still Within Your Heart”は、スムーズなR&Bナンバーで、シンプルながらも洗練されたサウンドが特徴です。
3曲目の”Dirty Laundry”は、ハープやチェロにバイオリンの音色が牧歌的な雰囲気を醸し出すカントリー風味の優しいソウル・ナンバーです。
“What You Gawn Do”は、温かみのあるメロディと優しい歌声が心に響く曲です。
『Honesty』には目立ったヒット曲は収録されていませんが、その分カーティスの成熟した音楽性とソウルフルなボーカルが堪能できるアルバムです。
リラックスした雰囲気の中で、カーティスの優しさに包まれるような音楽をぜひ体感してみてください。
Curtis Mayfield – 『We Come in Peace with a Message of Love』
1985年にリリースされたアルバム『We Come in Peace with a Message of Love』は、全7曲のうち5曲でリン・ドラムが使われた異色作です。
80年代に入り、サウンドの変化が見られる中で、本作は特に進む方向性への迷いが感じられるアルバムです。
オープニングを飾る”We Come in Peace”は、どことなく”Move On Up”を思わせる作りの曲ですが、リン・ドラムの軽い音がどこか緊張感に欠け締まりの無いサウンドに陥っています。
続く”Baby, It’s You”は、甘くロマンティックなメロディが印象的なバラード曲で、カーティスの優しいファルセットが際立ちます。
ここでは大人しめのリン・ドラムも効果的に作用しており、プリンスや後のディアンジェロが歌いそうなファルセットを活かしたバラードに仕上がっています。
この時代に於いてもバラード曲だけは名曲が多いのがカーティス・メイフィールドというアーティストです、
“Body Guard”は、軽快なビートとファンキーなギターリフが特徴的なナンバーで、ダンサブルな要素が際立つ楽曲です。
この曲と、スウィートなバラード曲 “This Love is True”の2曲のみ生ドラムが使用されています。
一方、”Breakin’ in the Streets”は、リン・ドラムの音とミニマルなワウギターがまるでプリンスのようです。
この時代のプリンスの影響力の大きさが窺えますね。
元はと言えば、プリンスもインプレッションズや70年代のカーティスから影響を受けたミュージシャンですが、ここでは逆輸入的にカーティスがプリンスぽい曲を作っています。
“Everybody Needs a Friend”もカーティスお得意のバラード曲です。
『We Come in Peace with a Message of Love』は、時代の流れを反映しつつも、迷いが感じられる作品です。
しかしそんな中でも”Baby It’s You”や”This Love is True”といったバラード曲の出来は良く、リラックスしたいときや、心を落ち着かせたいときにぴったりのアルバムです。
Curtis Mayfield – 『Take It to the Streets』
1990年にリリースされたアルバム『Take It to the Streets』は、前作での迷いが吹っ切れたのか?緊張感の高いファンク曲が復活していたり、社会派なメッセージを投げかけているアルバムです。
本作は、1980年代から1990年代への移行期にリリースされ、カーティスの持つメッセージ性に、新たにコンテンポラリーなR&Bのエッセンスが混ざり合っています。
オープニングを飾る “Homeless”は、久しぶりにシリアスなファンク曲が戻ってきました。
7分を超える長尺曲で、久しぶりに緊張感のあるワウギターのカッティングがグイグイと曲を引っ張ります。
続く”Got to Be Real”は、これまでになかったコンテンポラリーなR&Bの要素が目立ち、サウンドに”新しさ”が感じられる楽曲です。
これがカーティスのメッセージ性にもあっており、むしろ70年代後半のディスコ・サウンドや、80年代のリン・ドラムよりも相性が良いです。
3曲目の”Do Be Down”は、オーソドックスなR&Bバラードで、カーティスの持ち味が存分に発揮された名曲です。
やはりこの時期のカーティスは、バラード曲が一番良かったりします。
“Who Was That Lady”は、アース・ウィンド・アンド・ファイアーぽいファンク曲です。
“Don’t Push”は、ニュージャックスウィング調の曲で、これが悪くなく、意外とカーティスに合っています。
一方、”I Mo Git U Sucka”は、ユーモラスなタイトルとは裏腹にシリアスなファンク曲で、洗練されたサウンドが楽しめるナンバーとなっています。
『Take It to the Streets』は、前作での迷いが抜け、新たな時代へと進むカーティスが90年代初頭のコンテンポラリーR&Bに挑戦したアルバムです。
“Homeless”や”I Mo Git U Sucka”のようなシリアスなファンク曲も復活しており、バラードの名曲”Do Be Down”や、新たなサウンドに挑戦した”Got to Be Real”や”Don’t Push”等、聴き所の多いアルバムです。
Curtis Mayfield – 『New World Order』
1996年のアルバム『New World Order』は、カーティス・メイフィールドのキャリアの集大成ともいえる感動的な作品です。
1990年に事故で半身不随となったカーティスは、このアルバムをベッドに横たわったままレコーディングしました。
その状況にもかかわらず、本作にはカーティスの変わらぬ情熱と魂が込められています。
オープニングのタイトル曲”New World Order”は、穏やかなメロディとともに、希望と変革のメッセージを伝える楽曲です。
シンプルながらも力強い歌詞が印象的で、カーティスの社会的メッセージを象徴する一曲となっています。
サウンドも新しくなっており、控えめなワウギターのバッキングは、ニュー・クラシック・ソウル時代に合わせたサウンドです。
続く”Ms. Martha”は、派手なロックギターのソロから始まるソウル・ナンバーです。
“Back to Living Again”は、明るく前向きな雰囲気を持つ楽曲で、タイトル通りカーティスの不屈の精神を感じさせます。
困難を乗り越えようとする姿勢が表現されており、聴く者に勇気を与えてくれる一曲です。
“No One Knows About a Good Thing (You Don’t Have to Cry)”は、滑らかなR&Bサウンドが特徴で、カーティスの円熟したメロディセンスが発揮されています。
“Just a Little Bit of Love”は、温かみのあるコーラスと優しいメロディが心に響く楽曲です。
カーティスの持つ普遍的な愛のメッセージが込められており、聴く人の心を癒してくれます。
一方、”We People Who Are Darker Than Blue”は、彼の過去の名曲のリメイクで、より洗練されたアレンジが加わり、新たな魅力を感じさせます。
“I Believe in You”は、カーティスのスピリチュアルな側面が表れた楽曲で、希望に満ちたメッセージが印象的です。
『New World Order』は、カーティスの最後のスタジオ・アルバムとして、彼の人生と音楽への情熱を見事に表現した作品です。
カーティスの魂のこもった歌声と温かいメッセージは、今なお多くのリスナーの心に響き続けています。
カーティスの状況は決して良くない中で制作されたアルバムではありますが、ニュー・クラシック・ソウル時全盛の時代にあっても上手くそのサウンドを取り入れており、歴史の闇に埋もれたままではあまりにもったいない作品です。
そして本作を聴けば聴くほど、その後のカーティスのアルバムを聴いてみたかったと悲しくもなります…。
カーティス・メイフィールドの晩年の作品が持つ価値
1979年以降にリリースされたカーティス・メイフィールドのアルバムは、多少の迷いはありつつも、音楽的探求心とメッセージ性が貫かれた聴きごたえのある作品がいくつもあります。
『Heartbeat』では滑らかなサウンドと洗練されたメロディを聴かせ、『Something to Believe In』では”Tripping Out”のような楽曲で新たなファン層を獲得しました。
さらに、『Honesty』ではお得意のバラード曲がが魅力的に響きます。
晩年のカーティスは、不慮の事故による障害を抱えながらも音楽制作を続け、最終作『New World Order』に至るまで、その魂を歌い続けました。
『We Come in Peace with a Message of Love』や『Take It to the Streets』のように、時代のサウンドを取り入れながらも、カーティスは進化を止めようとはしませんでした。
この時代の作品であっても、カーティスの持つ社会的メッセージは決して色あせることがありませんでした。
カーティス・メイフィールドの後期作品は決して過小評価されるべきではなく、むしろ今こそ再評価されるべきアルバム群です。
カーティス・メイフィールドの音楽が持つ深みと魂を改めて感じるために、ぜひこれらの作品に耳を傾けてみてください。
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