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カテゴリー:Music

2023/05/25

世界で最も重要なロック・バンド!R.E.M.のアルバムをまとめてご紹介!

『世界で最も重要なロック・バンド』と称されるR.E.M.のおすすめのアルバムをまとめてご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

『世界で最も重要なロック・バンド』と称されるR.E.M.のアルバムをまとめてご紹介!

解散から10年が過ぎた伝説のオルタナティヴ・ロック・バンド R.E.M.

今回は僕が学生時代にハマりにハマったオルタナティヴ・ロック・バンドのR.E.M.についてご紹介します。

 

R.E.M.とは?

R.E.M.は、1980年に米国ジョージア州アセンズにて結成された4人組のロック・バンドです。

 

メンバーは、ボーカルのマイケル・スタイプにギターのピーター・バック、ベースのマイク・ミルズにドラムのビル・ベリーの4人です。

 

ボーカルのマイケル・スタイプは、主に歌とソングライティングを担当していますが、基本的に楽器を演奏することはありません。

 

しかし楽器陣の3人はそれぞれ自分の担当楽器以外も演奏するマルチ奏者です。

 

曲によっては自分のパート以外の別の楽器を弾いていることも多数あります。

 

中でもベーシストのマイク・ミルズは多彩で、アコースティック・ギターにピアノにバック・ボーカルも熟す才能の持ち主です。

 

特にマイクのコーラスは、R.E.M.の楽曲に彩りを添える重要な存在です。

 

残念ながら健康上の問題からビル・ベリーが1997年に脱退していますが、残りの3人は2011年に解散するまでR.E.M.に代わらず在籍していました。

 

惜しくも2011年に解散をしてしまいましたが、R.E.M.は米ローリング・ストーン誌の表紙を飾った際に「世界で最も重要なロックバンド」というキャッチフレーズが付けられたほど後発のバンドへの影響力の大きいバンドです。

 

ニルヴァーナのカート・コバーンもお気に入りのバンドとしてR.E.M.を挙げていました。

 

早いもので解散から10年以上が経ちましたが、今のところ再結成の噂についてはマイケル・スタイプが否定しているので実現しそうにはないです。

 

しかし人間というものは、年齢を重ねる毎に考えが変わるものです。

 

僕はいつの日にかまたオリジナル・メンバーの4人が揃って”Losing My Religion”を演奏してくれることを期待しています。

 

いつの日にか再結成をして欲しいとの願いも込めて、今回はR.E.M.のおすすめのアルバムを今回はまとめてご紹介します。

 

アルバムのご紹介はリリースされた年代順です。

 

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R.E.M.のスタジオ・アルバム

R.E.M. – 『Chronic Town』

1982年にリリースされた5曲入りのミニ・アルバム(EP盤)です。

 

これがR.E.M.のデビューして初の作品になります。

 

結成されて間もない頃の楽曲ばかりなので、まだまだ粗さや未熟さが目立ちますが、”Gardening at Night”はなかなかの名曲です。

 

ちなみに本作収録の5曲は、コンピレーション・アルバム『Dead Letter Office』のCD盤に全て収録されていました。

 

2022年にリリースから40周年を記念して『Chronic Town』はCD化されましたが、それまでは『Dead Letter Office』のCDで聴くのが一番の手段でした。

R.E.M. – 『Murmur』

1983年にリリースされたR.E.M.の1stアルバム『Murmur』です。

 

“murmur”(マーマー)とは、「ささやき声」の意味で、マイケル・スタイプが声を張らずにボソボソと呟くように歌っていたことから付けられたタイトルです。

 

1曲目の”Radio Free Europe”は、R.E.M.のデビュー曲です。

 

ポスト・パンク時代のニュー・ウェイヴな曲調は時代に沿った楽曲ですね。

 

2nbシングルには4曲目の”Talk About the Passion”が選ばれました。

 

ピーター・バックが弾く12弦ギターの音色が60年代に活躍したフォーク・ロック・バンドのザ・バーズを彷彿させます。

 

“Catapult”なんかもそうですね。

 

そういった面では、少々時代遅れな音楽性に感じられますが、当時の派手なシンセサイザーの音色が猛威を振るっていた機械的なダンス・ミュージックを演奏するロック・バンドとは一線を画すもので、逆に新しさを感じさせるパラドックスに陥ります。

 

まだデビューして間もない頃だったので個々の楽曲に粗さや未熟さが目立つアルバムですが、既に後の名曲”Losing My Religion”た”Nightswimming”に繋がるような曲”Perfect Circle” という美しいバラードも収録されています。

 

本作ではこの曲が一番良い曲です♪

 

この曲の歌詞は「長く続く関係性」について書かれていますが、意図的に「何の関係性か?」わかりづらく不明瞭にもされているようです。

 

ここでいう”circle”は、「円」ではなく「社会や団体」の意味の方です。

 

2011年にR.E.M.の関係性が終わったことを考えると、「どんな関係性も永遠には続かない」ものだと感じさせられますね…。

 

2008年には未発表曲を含むCD2枚組のデラックス・エディションもリリースされました。

 

R.E.M. – 『Reckoning』

1984年にリリースされた2ndアルバム『Reckoning』です。

 

邦題は『夢の肖像』と付けられていました。

 

ライヴやレコーディオングを何度かこなし慣れたのか?前作『Murmur』よりはマイケル・スタイプの声が鮮明に聞こえるようにはなっています。

 

本作には初期のR.E.M.を代表する名曲”So. Central Rain (I’m Sorry)”が収録されています。

 

ライヴでもよく演奏されていたこの曲はアルバムからの1stシングルとしてカットされました。

 

歌メロがその後登場するR.E.M.のよくあるパターンなのですが、この曲が始まりです。

 

“(Don’t Go Back To) Rockville”も2ndシングルとしてカットされた楽曲です。

 

この後も度々登場するカントリー・ロックの影響を受けた曲調です。

 

“Time After Time (Annelise)”は、シンディ・ローパーの曲ではありません。

 

R.E.M.のオリジナル曲です。

 

基本は1stアルバムと同じフォーク・ロック路線のアルバムです。

 

まだまだ楽曲の粗さや未熟さが目立つ作品です。

 

本作も2009年にCD2枚組のデラックス・エディションがリリースされています。

R.E.M. – 『Fables of the Reconstruction』

1985年にリリースされた3rdアルバム『Fables of the Reconstruction』です。

 

邦題は『玉手箱』でした。

 

個人的な意見で申し訳ないのですが、R.E.M.の作品の中で本作が最も印象に残りません…。

 

珍しくファンキーなギターカッティングで始まる1曲目”Feeling Gravitys Pull” は悪くはないのですが、なんとも暗い楽曲です…。

 

アルバムからの1stシングルに選ばれた”Cant Get There from Here”も珍しくファンキーなギターカッティング登場する楽曲です。

 

本作からは他にも疾走するロック・ソングの”Driver 8″とフォーク・バラードの”Wendell Gee”がシングル・カットされました。

 

“Driver 8″の方はライヴでも度々演奏されていました。

 

しかし全体的にダークな楽曲が多く、とても暗いアルバムという印象です…。

 

R.E.M. – 『Lifes Rich Pageant』

1986年にリリースされた4thアルバム『Lifes Rich Pageant』です。

 

この曲から僕好みのハードに歪んだギターが出てくるようになりました。

 

その代表が1曲目の”Begin the Begin” です。

 

もとはアコースティック・ギターを弾きながら書かれた曲のようですが、本作の録音に辺りピーター・バックはフィードバック・ノイズも含んだディストーション・サウンドでギターを弾いています。

 

次の”These Days”も勢いのある楽曲で、後の名曲”The One I Love”や”Orange Crush”を彷彿させる名曲です。

 

この2曲が特に好きで本作はよく聴きました♪

 

しかしこの2曲はシングル化されませんでした。

 

シングル化されたのは、12弦ギターのアルペジオがザー・バーズっぽいバラード曲の”Fall on Me”と音楽プロデューサーの
ゲイリー・ゼクリーが書いた”Superman” でした。

 

“Superman”ではマイク・ミルズがリード・ボーカルを担当しています。

 

まぁポップな楽曲ではありますが…”Begin the Begin”や”These Days”の方がかっこいい曲です。

 

ちなみに米国オハイオ州にあるクヤホガ川の環境汚染について歌った”Cuyahoga”はライヴでもよく演奏されたメッセージ・ソングです。

 

本作辺りから社会問題や環境問題に反戦を歌ったメッセージ・ソングが増えていくのもR.E.M.らしさの1つです。

 

本作にもCD2枚組でメンバーのブロマイド写真が付いたデラックス・エディションが存在しています。

 

R.E.M. – 『Document』

『世界で最も重要なロック・バンド』と称されたR.E.M.のインディーズ時代は長く、1987年にリリースされた5作目の本作『Document』まで続きます。

 

その後メジャー・デビューを果たすのですが、インディーズ時代最後の本作は間違いなく5作品の中で最も素晴らしいアルバムです。

 

マイケル・スタイプの作曲能力だけでなく、ボーカリストとしてのレベルも大幅に上がっています!

 

歌詞も聴き取りやすくなり、よりキャッチーなサビを持った楽曲が増えていて、誰の耳にも聴きやすい楽曲が多くなりました。

 

特に本作には、R.E.M.の代表曲”It’s the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)” と”The One I Love”が収録されているのは大きいです!

 

どちらもライヴでよく演奏される曲ですが、”It’s the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)” の方は特にライヴの最後で化ならずのように演奏される最重要曲です!

 

ポップな楽曲にマイケル・スタイプのラップのような早口ボーカルがかっこいい名曲です♪

 

カラオケでこの曲が入っていたので学生時代の僕はイキがって選曲したら、難しすぎて歌えなかった…という失敗を思い出します。(苦笑)

 

ちなみに”It’s the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)”の邦題は「世界の終わる日」です。

 

世界が終わるような最悪の日でも僕は元気だよ!となんとも皮肉たっぷりの楽曲です。

 

アルバムから2枚目のシングルとしてカットされています。

 

先行シングルとしてリリースされた”The One I Love”は、R.E.M.流の反戦歌です。

 

U2の”New Year’s Day”や”Sunday Bloody Sunday”を彷彿させます。

 

サビ部分の”Fireaaaa!”(撃てー!)という歌詞が強烈ですね。

 

アルバム全体を通しても、シリアスな楽曲が多く、U2の名盤『War』のアメリカ・バージョンと呼びたいアルバムです。

 

ちなみに3rdシングルにも選ばれたアルバム1曲目の”Finest Worksong”も名曲です。

 

「最高級の労働歌」とブラック会社蔓延る世の過酷な労働状況を皮肉ったような歌詞も最高です♪

 

曲の最後にマイク・ミルズがやたらかっこいいスラップを用いたベース・フレーズを弾いているのも必聴です!

 

“Lightnin’ Hopkins”というブルースマンの名前をタイトルにし実験的な楽曲も収録されています。

 

言われてみたらマイケルの歌声がちょっぴりライトニン・ホプキンスっぽい!?

 

インディーズ時代最後のアルバムにしてR.E.M.の名盤の1つ『Document』をぜひ聴いてみて下さい♪

 

本作も発売から25周年を記念して2012年にリリースされたメンバーのブロマイド写真が付いたデラックス・エディションが存在しています。

 

R.E.M. – 『Green』

ワーナー・レコードに移籍して1988年にリリースしたメジャー・デビュー作の6thアルバム『Green』です。

 

僕が初めて聴いたR.E.M.は、本作からでした。

 

さて、メジャー・レーベルに移籍するということは、「レコード会社の利益のために売れるシングル曲を作ること」を要求されるのは、どのミュージシャンも背負うことになる重圧ではありますが、それすらも皮肉ったかのような1曲目”Pop Song 89″が良いですね。

 

「ほいよ!1989年式のポップ・ソングを作ったよ!」と言わんばかりの曲名ですが、普通に良い曲です♪

 

この曲はアルバムからの3作目のシングルとしてもカットされました。

 

マイク・ミルズのバック・コーラスが良い味を出している2曲目の”Get Up”もかなりポップな楽曲で、アルバムからの4枚目のシングルに選ばれています。

 

そしてレコード会社の期待に応えるかのような「売れ線狙い」の楽曲”Stand”もアルバムからの2枚目のシングルとしてリリースされました。

 

MTV時代に沿ったポップでカラフルなMVも印象的でした。

 

まぁこの辺りの楽曲は、良い曲ですがなんとも軽い楽曲でもあります。

 

この3枚のシングルはかなりポップでしたが、実はメジャー移籍第一弾シングルとしてリリースされたのはシリアスなメッセージ・ソングの”Orange Crush” でした。

 

この曲は、ベトナム戦争で米国が使用した「枯れ葉剤」について批判した反戦歌です。

 

“orange crush”(オレンジ・クラッシュ)とは、「暴動鎮圧部隊」を意味します。

 

メジャー移籍してすぐにこういったメッセージ・ソングをシングル化するなんて、なんとも尖っています!

 

そういったR.E.M.の姿勢こそが「ロック」しています。

 

ロックとは、何も髪を染めてロン毛にしてレザーを着て歪んだギターをかき鳴らすだけではありません。

 

むしろそういった「見せかけのロック」こそ中身がなくってかっこ悪いです。

 

本当の意味での「ロック」とは、他の者が権威を恐れてやらないようなことをやり通す「勇気」のことを言います。

 

R.E.M.が『世界で最も重要なロック・バンド』と称される理由がここにあります。

 

他にも”World Leader Pretend” といった「世界のリーダーを演じる米国」に疑問を呈した楽曲も収録されていたりと、ポップな楽曲は見せかけで、実は真に社会に訴えたいことをちゃっかりアルバムに収録しているのがR.E.M.の素晴らしいところです。

 

ちなみに僕は以前他のブログ記事にも書いていましたが、ピーター・バックのマンドリンの音色が美しい”You Are The Everything”が本作で一番好きな曲です♪

 

この曲ではマイク・ミルズがアコーディオンを弾きビル・ベリーがベースを弾いています。

 

1989年11月に行われた「グリーン・ワールド・ツアー」のファイナル公演を収録した映像作品『グリーン・ワールド・ツアー 』でもこの曲は演奏されていました。

 

この曲以外にも”The Wrong Child” や”Hairshirt” といった楽曲でピーターのマンドリンが活躍しています。

 

次回作の”Losing My Religion”へと繋がる布石ですね。

 

本作も発売から25周年を記念して2013年にリリースされたデラックス・エディションが存在しています。

R.E.M. – 『Out of Time』

1曲目の”Radio Song”からKRS・ワンのラップをフィーチャーしたファンキーな楽曲で攻めてきたメジャー2作目の『Out of Time』は、1991年にリリースされたR.E.M.の代表作です。

 

この”Radio Song”は、アルバムからの4枚目のシングルとしてもリリースされています。

まるでジェームス・ブラウンの楽曲の様なファンキーな単音カッティングを弾くピーターのギタープレイに驚きです!

 

そして何よりも本作が歴史的名盤である理由として、R.E.M.を代表する名曲”Losing My Religion”が収録されていることでしょう。

 

この後のライヴでは毎回演奏されている最も人気の楽曲です。

 

僕もR.E.M.の楽曲ではこの”Losing My Religion”が一番好きです♪

 

この曲は先行シングルとしてリリースされています。

 

“Losing My Religion”の歌詞の内容については、以前このブログでもご紹介していました。

 

ぜひ下記のリンク先のブログ記事を読んでみて下さい。

【世界で最も重要なロックバンド】R.E.M.おすすめのバラード曲13選

 

アルバムからの2枚目のシングルとしてはこれまたポップすぎる”Shiny Happy People”がカットされています。

 

この曲にはゲスト・シンガーとして米国のニュー・ウェイヴ・バンドのThe B-52’s(ビー・フィフティートゥーズ)の赤毛の女性シンガー、ケイト・ピアソンが参加しています。

 

いわゆる「ジャングル・ポップ(Jangle pop)」と呼ばれるリッケンバッカーの12弦ギターのアルペジオを多用したザ・バーズ風の楽曲なのですが、デビュー時からR.E.M.はこういった曲調を演奏していたので違和感はありません。

 

まぁ僕はあまり好きな曲ではありませんが…。

 

同じような路線でもっと落ち着いた曲調の”Near Wild Heaven”もアルバムからの3枚目のシングルとしてカットされています。

 

この曲もマイク・ミルズがリード・ボーカルを担当したシングルです。

 

ちょくちょくマイク・ミルズが歌う曲がシングル化されていますが、正直そこまで歌が上手くないのでマイケルが歌って欲しかったな…と思います。

 

この他にマイクは”Texarkana”も歌っています。

 

本作には語り調のボーカル曲”Low”や”Belong”に、マイケルが「ラララ」とスキャットするインスト曲の”Endgame” 等の実験的な楽曲も収録されています。

 

またアコースティック・ギターを上手く使ったマイナー調の”Half a World Away” は後の名曲”Final Straw”を彷彿させ、”Country Feedback” は”E-Bow The Letter”を彷彿させます。

 

この2曲はどちらも後に出来た”Final Straw”や”E-Bow The Letter”といった名曲と比べると劣りますが、しかしこの段階でこういった渋い楽曲の下地になるような楽曲が完成していたんですね。

 

『Out of Time』は、R.E.M.の最大の名曲”Losing My Religion”が収録された重要な名盤です!

 

R.E.M. – 『Automatic for the People』

R.E.M.の最高傑作は1992年にリリースされたこの8作目のアルバム『Automatic for the People』です。

 

生前のニルヴァーナのカート・コバーンが一番好きなアルバムと公言していましたが、僕もこのアルバムがR.E.M.の作品で一番好きです。

 

まさかのスローな楽曲”Drive”でアルバムが始まるのは最初聴いた時は驚きでした!

 

しかもこの曲がアルバムからの先行シングルとしてリリースされています。

 

本作は全12曲全てに隙がなく、その半分の6曲がシングル化されたほどです。

 

2枚目のシングル曲 “Man on the Moon”は、”It’s the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)”と同じくライヴの定番曲になりました。

歌詞にも登場する米国のコメディアンのアンディ・カウフマンについて書かれた楽曲で、後にジム・キャリー主演の映画『マン・オン・ザ・ムーン』でも使用されました。

この曲も「売れ線狙いのポップ・ソング」と見せかけて、”Stand”や”Shiny Happy People”のようなわざとらしいポップさが抜けた名曲です♪

 

アンディ・カウフマンも得意としたエルヴィス・プレスリーの物真似をマイケル・スタイプもこの曲を歌う時に披露しているのは笑えます。

 

3枚目のシングルとしては、これまたポップな”The Sidewinder Sleeps Tonite”がリリースされています。

イントロでマイケルが「ディーディディーディ♪」とファルセットで歌っているのは、米国のボーカル・グループのトーケンズ が1961年にリリースした大ヒットしたドゥーワップ曲”The Lion Sleeps Tonight”(ライオンは寝ている)のオマージュです。

 

このポップな曲の次にリリースされた4枚目のシングルが特に重要です!

 

D(レ)とG(ソ)のメジャーコードのアルペジオが繰り返されるシンプルなテーマメロディーが逆に印象に残るバラード曲”Everybody Hurts”もR.E.M.を代表する曲です。

 

ライヴでは終盤の”Hold on”の部分を毎回観客が合唱する名曲です。

 

「誰もが傷ついている」と歌うこの楽曲は自ら命を絶つ若者達を思いとどまらせるためのメッセージ・ソングとなっています。

 

この曲のMVは評価が高く、エアロスミスの”Cryin'”と最優秀賞を競い合いました。

この曲を聴いたはずのカート・コバーンが自ら命を絶つことを選んだのは、なんとも悲しい出来事です…。

 

この”Everybody Hurts”も素晴らしい曲なのですが、僕はアルバムからの5枚目のシングルに選ばれた “Nightswimming”の方が実は好きだったりします。

R.E.M.のメンバーが若い頃に実際に夜に川で泳いでいた思い出を歌った曲ですが、マイク・ミルズの弾く美しい音色のピアノのリフレインがクセになります。

 

この曲を録音するに当たってマイク・ミルズが、どうしてもデレク&ザ・ドミノスが名曲”Layla”を録音したマイアミのクライテリア・スタジオにある同じピアノを使いたいと言ったそです。

 

その効果もあってか⁉美しいピアノの音色が魅力の楽曲です。

 

ちなみにR.E.M.の公式YouTubeチャンネルにもアップされていますが、僕は2003年にマイケルのボーカルとマイクのピアノのみで演奏されたBBCセッションの映像がとても好きです♪

歌い終わった後にピアノに肘を突きマイクのピアノを称えるように見つめるマイケルの真剣な眼差しが良いですね!

 

そして本作の最後に収録されている”Find the River”も6枚目のシングルとしてカットされました。

 

静かに始まるアルバムを締め括るのに相応しいバラード曲です。

こういった6枚ものシングル曲もどれも素晴らしのですが、ゆったりとした曲調の”Try Not to Breathe”やアコースティック・ギターの音色が美しい”Sweetness Follows”に勢いのあるロック・ソングの”Ignoreland”等、捨て曲が無いのも本作の良いところです。

 

本作『Automatic for the People』カート・コバーンが最も好きなアルバムに挙げたのも納得できる名盤です。

 

「次回作は『Automatic for the People』のようなアルバムになるだろう。」と『In Utero』に続く3rdアルバムの構想について話していたこともあったカート・コバーンでしたが、実現に至らなかったのは非常に残念です。

 

『世界で最も重要なロック・バンド』R.E.M.の最高傑作『Automatic for the People』は、必ず聴いておきたい90年代を代表する名盤です!

 

本作も発売から25周年を記念して2017年にリリースされたデラックス・エディションが存在しています。

R.E.M. – 『Monster』

カート・コバーンが亡くなってから約5ヶ月が経った1994年9月にリリースされた9作目のアルバム『Monster』もR.E.M.を代表する名盤の1つです。

 

本作のレコーディングが1993年から行われていましたが、カート・コバーンが亡くなったこともあってかいつになくピーターのギターが歪んでいます。

 

先行シングルとしてリリースされた”What’s the Frequency, Kenneth?”のMVでは、ピーターがカートコバーンのシグネチャーモデルだったフェンダー・ジャグスタングというギターを弾いています。

MVの最初の方でわざとマイケルの顔を映さず、素人っぽい仕草をしているのが面白いですね。

 

↓↓Fender Jag-Stang↓↓

 

“What’s the Frequency, Kenneth?”の曲名と歌詞は、 1986年に新聞記者のダン・ラザーを襲撃した人物が”Kenneth, what is the frequency?”(ケネス、周波数って何だ?)と繰り返し叫んでいたことに由来します。

 

またこのアルバムの特徴としてピーターがトレモロという音を「ブワン♪ブワン♪ブワン♪」と揺らすエフェクターを使っています。

 

例えば先ほどの”What’s the Frequency, Kenneth?”や3rdシングルにも選ばれた”Crush with Eyeliner”なんかで聴けるギターのエコーの様なサウンドがトレモロ・エフェクターを使ったサウンドです。

 

簡単なフレーズばかりではありますが、珍しくギターソロを弾いているのも本作の特徴です。

 

他には”Bang and Blame”が2枚目のシングルに、”Everybody Hurts”の焼き増しの様なバラード曲”Strange Currencies”が4枚目のシングルに、マイケルがファルセットで歌うバラード曲”Tongue”が5枚目のシングルに選ばれました。

 

他にもパンキッシュな”Star 69″ やソニック・ユースばりにノイジーなギターをフィーチャーした”Let Me In”等、本作も聴き所のおおいアルバムです。

 

前作の『Automatic for the People』が「静」の名作であるなら、本作『Monster』は「動」の名作です。

本作も発売から25周年を記念して2019年にリリースされたデラックス・エディションが存在しています。

R.E.M. – 『New Adventures in Hi-Fi』

『Monster』リリース後のツアーで全米を回りながら各地のスタジオで録音された1996年の10作目のアルバム『New Adventures in Hi-Fi』です。

 

本作の制作に当たりニール・ヤングの1973年のアルバム『Time Fades Away』からインスピレーションを受けたとバンドは話しています。

 

灰色のアルバム・ジャケットが『Automatic for the People』を彷彿させますが、本作も静かな曲”How the West Was Won and Where It Got Us”からアルバムが始まります。

 

アルバムからの4作目のシングルとしてもリリースされました。

この曲ではピーターがベースを弾いています。

 

1曲目は静かに始まったアルバムですが、次の”The Wake-Up Bomb” はディストーションで歪んだギターでゴリゴリっとパワーコードを弾いたロック・ソングです。

 

続く3曲目”New Test Leper”は、アコースティック・ギターが軽やかなフォーク・ソングです。

 

ドイツでのみプロモーション・シングルとしてリリースされています。

 

5曲目の”E-Bow the Letter”は、マイケル・スタイプが憧れのシンガー、パティ・スミスをゲストで読んだバラード曲です。

 

この曲が先行シングルとして先にリリースされています。

このシングルのB面に本作7曲目のロックな曲”Departure”も収録されていました。

 

ちなみに”E-Bow”とは、ギターの弦に近づけるだけで振動電流の作用により弦振動を起こし「ブーーーン」という音を出せるアタッチメントのことです。

 

8曲目の”Bittersweet Me”は、2ndシングルとしてリリースされた曲です。

これはR.E.M.らしさを感じさせる曲ですね。

 

そして本作の最後には、”Losing My Religion”や”Everybody Hurts”と並ぶR.E.M.の重要曲が収録されています。

 

それが3枚目のシングルに選ばれた”Electrolite”です。

 

レディオヘッドのトム・ヨークが好きな曲で、この曲を初めて聴いた時は涙したのだとか…!?

 

確かにフォーク調の良い曲です♪

 

メンバーの縮尺がおかしくなっていく洒落に利いたMVも必見です!

そしてビル・ベリーの最後の勇姿も…。

 

本作を最後にビル・ベリーが脱退をして、R.E.M.はトリオのバンドへとなってしまいます。

 

ビル・ベリー最後の参加作品にして1991年の『Out of Time』から4作品続く名盤の最後の1つ『New Adventures in Hi-Fi』もR.E.M.を知る上で必聴のアルバムです!

本作も発売から25周年を記念して2021年にリリースされたデラックス・エディションが存在しています。

R.E.M. – 『Up』

ビル・ベリー脱退後にスクリーミング・ツリーズのバレット・マーティンやベックのバンドでドラムを叩いていたジョーイ・ワロンカー等の力を借りて1998年にリリースされた11枚目のアルバム『Up』です。

 

本作リリース時に僕はR.E.M.というバンドを知り、先に『Green』を聴いてこのバンドにハマったのですが、本作はリアルタイムでは購入しませんでした。

 

というのもドラムが抜けてプログラミングやドラム・マシーンを使っているということを当時のロック系の雑誌で知り、僕の好みのアルバムではないかも?と考えました。

 

当時は学生だったのでそんなにたくさんCDを買うことが出来ず、本当に自分が好きそうなロックのアルバム以外はなかなか購入することが出来ませんでした。

 

あの頃の僕はエアロスミスやニルヴァーナのような激しいギターとロックなドラムが活躍するバンドが一番好きでした。

 

そのためドラム・マシーンという文字を見つけたらアルバムを買うのを躊躇っていました。

 

今となってはドラム・マシーンを使ったLo-fiヒップホップの曲とか大好きなのですが、まだ色んなジャンルの音楽を聴いたことがなかった子供の頃はそういった心の余裕もなかったですから仕方のないことです。

 

しかし今になって聴いてみると良い曲も多いアルバムです。

 

1曲目の”Airportman” は逆にレディオヘッドの影響を受けたのかな?といったR.E.M.らしからぬ曲ですが、MVもかっこよかったアルバムからの2枚目のシングル曲”Lotus”はなかなか良い曲です♪

次の3曲目ドラム・マシーンを効果的に使った幻想的な3曲目の”Suspicion”は、4枚目のシングルに選ばれた曲

マイク・ミルズが弾くピアノとレイン・フェニックスの弾くチェロの音色が美しい5曲目のバラード曲”At My Most Beautiful” は、3枚目のシングルに選ばれた曲です。

ちなみにレイン・フェニックスは、俳優リヴァー・フェニックスの妹で、ホアキン・フェニックスの姉に当たる女性です。

 

“Nightswimming”と並んで僕の好きな曲です♪

 

9曲目の”Walk Unafraid”もR.E.M.らしいマイナー調の良い楽曲です。

 

そして本作のベスト・トラックは、何と言っても先行シングルとしてリリースされた11曲目の”Daysleeper”です。

昼夜逆転したミュージシャン生活を歌にしたような曲ですね。

 

当時はリアルタイムで購入するのを躊躇ったアルバムですが、何年か経った後に本作『Up』を聴いてみたら良い曲が多くって驚いた作品でした。

 

R.E.M. – 『Reveal』

僕がリアルタイムで初めて購入したR.E.M.のアルバムは、2001年にリリースされたこの12作目『Reveal』でした。

 

当時学生だった僕は、本作のアルバム・タイトルで”reveal”(公開する)という英単語を知りました。

 

このブログの他の記事でも度々書いておりますが、僕は洋楽のタイトルや歌詞から多くの英語を学びました。

 

もちろん英単語だけでなく、米国の歴史や社会情勢など…音楽は本当に勉強になります。

 

さて、前作『Up』は躊躇したのになぜこの『Reveal』はすぐに購入したのか?についてなのですが、本作の先行シングルとしてリリースされた”Imitation of Life”を気に入ったからでした。

 

当時は洋楽を扱ったラジオ番組や、深夜に放送されていた音楽や映画のチャートをランキング形式で紹介した番組で”Imitation of Life”がヘビー・ローテーションされていました。

 

もちろん曲調が気に入ったのもそうなのですが、僕はそのランキング番組で観た”Imitation of Life”のMVが好きでした。

ある少女の誕生日を祝ったはずのBBQパーティーが、参加している大人達の勝手な思惑や行動によってムチャクチャにされる…。

 

曲の歌詞にもあるように「誰も君が頑張っていることなんか気にしちゃいない!誰も君が泣いている姿なんか見ちゃいない!」という「他人の噂話をしたり他人からどう思われてるかいつも気にしているくせに、自分自身は周りのことなんか考えちゃいない独りよがりでわがままな人物でしかない」という皮肉が効いたストーリーがMV上で繰り広げられています。

 

当時この曲のシングル盤を購入した僕は、この曲の歌詞がとても気に入って、アルバム発売前の1ヶ月間は何度も何度も繰り返しこの曲を聴きました。

結局はみんな「他人の悪口」を影でコソコソ言いながらも自分自身は人目を気にしてばかりで、嘘で固め虚栄に満ちた「見せかけの人生」を生きているのに過ぎないんですよね。

 

2001年の曲ですが、この歌詞はSNS全盛期の今の時代にも言えることです。

 

みんなFacebookやInstagramなんかでリア充アピールしているけれども、そのどれもが「良かったこと」のみを選んで掲載していて、その影に隠れた「悪かったこと」は一切載せようとしません。

 

実際にはほとんどの人は、「良かったこと」と同じ数、いやそれ以上に「悪かったこと」の方が多いはずです。

 

しかし「臭いものには蓋をする」精神で自分に都合の悪いことは「なかったこと」にしているに過ぎません。

 

普段の生活なんて誰しもが地味な日々を過ごしているものです。

 

派手なパーティーの後には必ず孤独と虚しさが訪れます。

 

“Imitation of Life”の歌詞を読み、このMVを観て、学生時代の僕は多くのことを学べた気がします。

 

MVの最後に女の子が登場してバースデーケーキの蝋燭を消すシーンがあるのですが、あのシーンでのみバラバラだった群衆の意識がひとつになります。

 

しかし女の子の表情は冴えない…誰も他人のことに興味がないけれども同じ人間社会で生きていくには「嫌いな人間とも意見を合わせなければ生きていけない」という皮肉を感じます。

 

本作からは”Imitation of Life”以外にも2つの曲がシングル・カットされています。

 

2ndシングルに選ばれたのは”All the Way to Reno (You’re Gonna Be a Star)”です。

 

この曲のMVは、マイケル・ムーアが監督をしています。

 

今でこそYouTubeでMVを気軽に観ることは出来ますが、当時はビデオ・シングルとしてDVDでもリリースされていました。

 

3rdシングルに選ばれたのは、アコースティック調のマイナー・バラード”I’ll Take the Rain”です。

 

この曲のシングル盤のイラストやMVのイラストは、奈良美智さんが描いています。

かわいいワンちゃんのイラストがなんとも辛い目に遭うMVは必見です!

この3曲のシングル以外にも、ゆったりとした”I’ve Been High”やアコースティック・ギターの音色が美しい”She Just Wants To Be”に幻想的な”Summer Turns to High”等も良い曲です。

 

『Reveal』は、僕がリアルタイムで初めて購入したR.E.M.のアルバムだということもありとても思い入れのある作品です。

 

R.E.M. – 『Around the Sun』

2004年にリリースされたR.E.M.の13枚目のアルバム『Around the Sun』です。

 

アルバム・リリース前の2003年3月に25日に先にインターネットで名曲”Final Straw”が公開されていました。

 

この曲は、イラク戦争を引き起こしたアメリカ政府に抗議するために作られた反戦歌です。

 

アコースティック・ギターを使った曲調がまるでボブ・ディランを彷彿させます。

 

ちなみに”straw”(ストロー)には、「無価値なもの」という意味があります。

 

この曲のもとは1994年のアルバム『Monster』制作時に録音された”Harlan County with Whistling”という曲でした。

 

その元のバージョンは、『Monster』の25周年記念盤のディスク2の4曲目に収録されています。

 

口笛のみで歌のないインスト曲でしたが、新たに歌詞を加えて名曲”Final Straw”へと進化しました。

 

この曲以外にも『Around the Sun』収録曲は全体的にアコースティック・ギターが主体の静かな楽曲が多いです。

 

前作『Reveal』がエレピ主体だったことの反動でしょうか?

 

先行シングルとしては1曲目の”Leaving New York”がリリースされました。

 

僕が初めて単独でNYCに旅行するようになったのは2008年のことなのですが、2004年にこの曲のMVを観て、更にロイ・ハー・グローヴのジャジー・ヒップホップ・ユニットのRHファクターを聴いてNYに憧れました。

「いつか自分もNYCに行ってみよう!」と決心した曲です。

 

その4年後に実現するのでしたが…。

 

それでも思い出深い曲です。

 

RHファクターのアルバム『Hard Groove』にもゲストで参加していたア・トライブ・コールド・クエストのラッパーのQティップが本作3曲目”The Outsiders”でもラップを披露しています。

 

R.E.M.の楽曲でラップが登場するのは、1991年の”Radio Song”以来実に13年振りの事でした。

 

他にも”Aftermath”と”Electron Blue”と”Wanderlust”の3曲もシングル・カットされました。

 

『Around the Sun』は、全体的に大人しいアルバムですが、”Final Straw”や”Leaving New York” といった名曲を含む名作です。

R.E.M. – 『Accelerate』

2008年にリリースされた14作目のアルバムです。

 

前作『Around the Sun』が静かな作品だった反動か?本作は1曲目の”Living Well Is the Best Revenge”からロックしています!

 

ディストーションで歪んだ激しいギターサウンドに力強いボーカル、ウネるベースに激しくドライヴするドラム…ロックなR.E.M.が戻ってきました!

 

先行シングルの”Supernatural Superserious”もストレートなロックでかっこいいです!

まるで子供の頃に初めて聴いたロックの衝動を思い出させてくれるような楽曲です。

 

他にも”Hollow Man”と”Man-Sized Wreath”の2曲のロック・ソングがシングル化された後にアコースティックな名曲”Until the Day Is Done”もシングルとしてカットされました。

 

全12曲でたったの34分しか収録時間がない短いアルバムですが、久しぶりにR.E.M.のストレートなロックが聴ける名作です。

 

車でドライヴする時に聴きたいアルバムですね♪

R.E.M. – 『Collapse into Now』

2011年にリリースされた15枚目のアルバム『Collapse into Now』です。

 

そして現時点での最後のアルバムです。

 

解散してしまったのを本当にもったいなく感じる名盤です。

 

不謹慎な言い方かも知れませんが、最後のアルバムがいまいちな内容だったなら「そりゃ解散するか~…」と諦めも付きますが、こんな素晴らしいアルバムを作っておいて解散だなんて…ファンにとっては酷ですよね。

 

本作からは”It Happened Today”と”Mine Smell Like Honey”と”Überlin”に”Oh My Heart”、”Discoverer”と実に5曲がシングル・カットされました。

 

どれもR.E.M.らっしい楽曲ばかりでした。

 

有終の美を飾ったとでも言うべき名作『Collapse into Now』ですが、正直な気持ちとしては再結成して欲しいところです。

以上がR.E.M.のスタジオ・アルバムでした。

 

引き続きおすすめのベスト盤や企画アルバムをまとめてご紹介します。

 

 

R.E.M.のベスト・アルバムや企画盤

R.E.M. – 『Dead Letter Office』

1987年にリリースされた『Dead Letter Office』は、シングルのB面曲やレア・トラックを集めた企画盤です。

 

一番面白いのは、エアロスミスの”Toys In The Attic”のカバーを収録していることです。

 

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの”There She Goes Again”はなんとなくわかりますが、エアロスミスはまさかの選曲ですよね!

 

この曲を聴くためにも本作を購入する理由はあります。

 

またCD盤には1982年のデビューEP『Chronic Town』の5曲も追加収録されました。

 

R.E.M. – 『Eponymous』

1988年にリリースされた『Eponymous』は、初のベスト盤になります。

 

『Dead Letter Office』とは違い、こちらはインディーズ時代のシングル曲をまとめて収録しています。

 

デビュー曲の”Radio Free Europe” に始まり、代表曲の”It’s the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)” で終わる手っ取り早いベスト盤です。

 

R.E.M. – 『The Best of R.E.M.』

1991年にリリースされたベスト盤第二弾です。

 

基本的には先にご紹介していた『Eponymous』と収録曲が似通ってはいますが、こちらには1982年のデビューEP『Chronic Town』に収録されていた”Carnival of Sorts (Box Cars)” が1曲目に収録されています。

 

R.E.M. – 『R.E.M.: Singles Collected』

1994年にリリースされたインディーズ時代のシングル曲をまとめたベスト盤の『R.E.M.: Singles Collected』です。

 

『Eponymous』の強化版といった内容です。

 

R.E.M. – 『In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003』

2003年にリリースされたメジャー・デビュー後の『Green』から『Reveal』までのヒット曲に未発表曲の新曲を収録したベスト盤の『In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003』です。

 

代表曲の”Man on the Moon”をイメージしたアルバム・ジャケットが印象的ですが、本作にはジム・キャリー主演の映画『マン・オン・ザ・ムーン』に影響されていたアルバム未収録曲の”The Great Beyond”も収録されています。

 

この曲は1999年にシングル化もされていました。

 

他にもトム・クルーズ主演の映画『バニラ・スカイ』に提供されていた”All the Right Friends”も収録されています。

 

この曲の歴史は古く、もとはR.E.M.結成前の1979年にマイケルとピーターが書いていた曲でした。

 

1983年の『Murmur』制作時に一度R.E.M.として録音されたものの、アルバム未収録に終わり、2011年にリリースされた『Lifes Rich Pageant』の25周年記念盤のオマケ音源としてその初期バージョンは収録されました。

このベスト盤に収録された”All the Right Friends”は、2001年に再録音された新しいバージョンです。

 

ちなみに本ベスト盤からの1stシングルに選ばれた”Bad Day”も2003年の新録バージョンで、”All the Right Friends”と同じく『Lifes Rich Pageant』の25周年記念盤に初期バージョンが収録されています。

この”Bad Day”のMVは、ニュース番組をパロディした面白い作りなのでぜひ観てみて下さい♪

本ベスト盤にはもう1曲”Animal” という曲が収録されていますが、こちらは完全な新曲です。

 

アルバムからの2ndシングルとしてもリリースされました。

 

“Losing My Religion”や”Everybody Hurts”といった代表曲のみならず、4曲のアルバム未収録曲を聴くことが出来る特別なベスト盤です。

 

R.E.M.入門にも適したアルバムです!

 

ちなみにレア・トラックも収録したCD2枚組のスペシャル・エディションも存在しています。

 

このベスト盤のリリース時に『In View: The Best of R.E.M. 1988–2003』という映像作品も同時リリースされました。

 

そのDVDの最後に2001年4月29日に英国ロンドンにあるトラファルガー広場で行われたライヴ映像が収録されています。

 

当時の新曲だった”Imitation of Life”と代表曲の”Losing My Religion”と”Man on the Moon”の3曲が収録されていました。

 

僕はこの時に演奏されていた”Losing My Religion”がR.E.M.のライヴ映像では一番のお気に入りです。

 

この日のライヴは、”South Africa Freedom Day”と言って南アフリカ共和国の国民の休日である「自由の日」を祝ったライヴでした。

 

“Losing My Religion”の間奏部分でピターがマンドリンを弾いているのですが、その時に一瞬観客席が映ります。

 

そこには白人のおじさんに肩車をしてもらって喜んでいる黒人の子供が映っていました。

 

その子の嬉しそうな笑顔…これこそが音楽の力を感じられる最高のシーンです!

 

今となってはこのライヴ映像は、R.E.M.の公式YouTubeチャンネルにアップされていますので気軽に観ることが出来ます。

 

こちらにも貼っておきますのでぜひ一度観てみて下さい♪

当時の僕はこのDVDを繰り返し何度も何度も観ました。

 

R.E.M. – 『And I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987』

2006年にリリースされたインディーズ時代の楽曲を集めたコンピレーション・アルバムです。

 

先にご紹介していた『In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003』収録の “All the Right Friends” と”Bad Day”の2曲も含めたレア・トラックも満載です!

 

R.E.M. – 『R.E.M. Live』

2007年にリリースされた初の公式ライヴ盤『R.E.M. Live』です。

 

2枚組のCDにDVDもセットになったアルバムです。

 

“Man on the Moon”や”What’s the Frequency, Kenneth?”に”Losing My Religion” 等のメジャー・デビュー後のヒット曲のみならず”Cuyahoga”や”The One I Love” といったインディーズ時代の曲やベスト盤に収録されていた”Bad Day” に映画のサントラ盤収録曲の”The Great Beyond”等も演奏している興味深い選曲です。

 

R.E.M. – 『Live at the Olympia』

2009年にリリースされた公式ライヴ盤の第二弾です。

 

当時の新作『Accelerate』からの新曲を多く演奏した勢いのあるライヴです。

 

R.E.M. – 『Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011』

インディーズ時代とメジャー・デビュー後のヒット曲を2枚のCDにまとめた2011年のベスト盤『Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011』です。

 

本作の目玉は『Collapse into Now』完成後に制作された3曲の新曲です。

 

それはディスク2の最後に収録された”A Month of Saturdays”と”We All Go Back to Where We Belong”と”Hallelujah”の3曲です。

 

“We All Go Back to Where We Belong”はシングル・カットもされました。

 

この曲のMVは、女優のキルスティン・ダンストが出演したバージョンと詩人のジョン・ジョルノが出演したバージョンの2種類が制作されました。

 

この3曲を聴くためのベスト盤だとも言えますね。

 

 

 

以上、【世界で最も重要なロック・バンド!R.E.M.のアルバムをまとめてご紹介!】でした。

 

今回このブログ記事を読んで初めてR.E.M.を知ったという方や、R.E.M.という名前だけは知っていたけれどもどのアルバムから聴き始めたらいいのか迷っているといった方はぜひこの記事を参考にしてもらえたら幸いです。

 

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