
2018/04/22
【Jazz Funkおすすめの名盤探訪!】絶対に聴くべきジャズファンクのライヴ盤3選
グラント・グリーンにジミー・スミスにジミー・マグリフに…絶対に聴くべきJazz Funkのライヴ盤3選
Jazz Funkもライヴ盤が最高!
ロックでもブルースでもジャズでも、こういったジャンルの音楽はスタジオアルバムも素晴らしいですが、それ以上にライヴ盤が名盤であることが多いと思います。
今回僕がご紹介したいのはジャズ・ファンクというジャンルに関してもやはりライヴ盤に熱い演奏が収録されていることが多いです。
といったわけで今回はジャズ・ファンクのライヴ盤に特化しようと思います。
なぜジャズ・ファンクなのか?
これにはいくつか理由がありますが…
まず僕が単純にインスト物のグルーヴィーなファンク音楽が好きだからってのもあります。
ファンクが好きだといっても、単に歌ものファンクのジャンルだと基本的にギターはバッキングでカッティングをすることだけでソロを弾かなかったりします。
そうなってくるとギター好きとしてはどうしても物足りない。
だからってギターソロの多いファンク・ロック系だと、そちらのジャンルはほとんどのギタリストがジミヘン系のロックギターのソロを弾いてしまうのでどうしてもマンネリに聴こえてしまいます。
僕個人の趣味としては、あまりギターを歪ませすぎないクランチな音、もしくはクリーンな音色でジャズっぽい多彩なギターソロを演奏するギタリストが好きなんです。
しかしストレート・アヘッドなジャズも好きではあるのですが、どうしても「スウィング」のリズムが時代遅れに聴こえてしまいます。
そこでファンクのリズムに乗せて、アドリヴソロはジャズの理論で演奏するジャンルとなると、もうそのままジャズ+ファンク=ジャズ・ファンクになります。
だからジャズ・ファンクが好きなんです。
また普通のジャズだと、ギタリストがリーダーでもない限り、基本的にギターは管楽器と比べて存在感は薄いです。
ギターソロよりもサックスやトランペットのソロの方が華があるので、こればかりは技術ではどうしようもなくトーンの問題で勝てません。
またコンピングにしても、ピアニストと音がぶつかるのでギターは邪魔になる場合が多いです。
ピアノとギターはそこまで相性が良くないですよね。
しかしそのピアノがオルガンに変わると話は別です!
オルガンにとって一番の相棒はギターになります!
オルガン系のジャズを演奏する場合にギターが不在だと、ものすごく寂しいアンサンブルになってしまいます。
またギタリスト的にも、同じゴスペルやブルースをルーツに持つオルガン奏者のイナタイ演奏は相性が良すぎるんです!
ピアノはどうしてもクラシックをルーツとしていますからね。
そんなわけで、自分もギターを弾く僕はピアノ系のジャズよりも、どちらかって言うとジミー・スミスみたいなオルガン系ジャズが好物です。
そしてうまい具合にジャズ・ファンクの主役楽器はギターとオルガンになる場合が多いです。
普通のジャズだったら管楽器もしくはピアノが主役ですが、ジャズ・ファンクだとよりイナタくってブルージーな演奏が求められるので洗練された管楽器やピアノといった楽器よりもギターとオルガンの方がこの音楽性に合います。
ジャズ・ファンク系のアルバムってギターとオルガンがリーダーの作品が多くあると思います。
管楽器は単なるアンサンブルのひとつとしてテーマは吹かずにオブリガードを入れる程度…みたいな。
それにジャズ・ファンクは、基本的にアドリヴソロが特長となります。
曲のテーマなんかは、一応何の曲かわかるように演奏しているだけって場合があって、むしろその後の各楽器によるアドリヴソロが一番の聴き所となります。
そうなってくるとギターとオルガンが延々と弾きまくる!のは当然となってきます。
それにジャズ・ファンクは、モードジャズ的なワンコードとかブルース的なスリーコードの曲調が多く楽曲の構成は非常にシンプルです。
本来のジャズであれば、複雑なコード進行に合ったメロディアスなソロを展開していかなければいけません。
それって実は「自由」ではないですよね?
例えばマイルス・デイヴィスが歴史的名盤の『Kind Of Blue』を発表した際に、モードジャズという新しい音楽性を提示しました。(モードジャズじたいは以前から存在していましたが、有名にしたのはこのマイルスの『Kind Of Blue』が始まりです。)
マイルス作の名曲”So What”は、基本的にDm7とE♭m7というたった2つのコードで出来ているとてもシンプルな楽曲です。
コード進行の難しいジャズの楽曲であれば、アドリブソロといっても結局は各コードの音色を重視してコードトーンを狙ったソロを弾かなければグダグダな演奏になります。
そうなってくると「決まったコードトーン」を必ず弾くようなマンネリ演奏に陥る場合もあります。
しかしコード進行が少なくなってくると、バックのシンプルな演奏に対して自分で起承転結のあるソロを即興で考えて演奏しなければいけません。
その瞬間瞬間に即興で作曲をしているようなものだと感じます。
アイデアが少ない人に取っては、少ないコード進行の上でアドリヴを弾くのはかなり困難なことですが、これが慣れてきて中級者~上級者になってくるとアイデアがある限り延々とアドリヴソロを弾いていられます。
マイルスの”So What”に衝撃を受けたジョン・コルトレーンがその後、モードジャズを極めんとばかりにそういった音楽性に進んで行ったのもそういった理由があるのじゃないのかな?と思えます。
即興演奏の権化ともいうべきジョン・コルトレーンが、「自由なアドリヴソロ」の美学に目覚めていったのも必然だったんでしょう。
ちなみにオールマン・ブラザーズ・バンドのギタリストのデュアン・オールマンも、グレイトフル・デッドのギタリストのジェリー・ガルシアもこの時期のジョン・コルトレーンの即興演奏に大きく影響を受けているようです。
この2名もライヴで多彩なアドリブソロを弾く名手ですからね。
ジャズ・ファンクもこのモードジャズのようにシンプルなコード進行の曲が多いんです。
だから、バックのリズムこそファンクではあるのですが、アドリブソロの際はモードジャズの理論で弾くこともできます。
コードは1つしかないシンプルな曲って、実は「可能性は無限大!!!!」なんですよね。
セッションとかでたまに”Cissy Strut”のようなC7一発の曲を演奏する際に、「コード進行がないからつまらない……。」みたいに言うギタリストに出会うことがありますが、それってその人のアイデアが乏しいだけの様な気もします!?
僕が今まで観てきたプロや本当に上手いギタリスト達はC7一発でも多彩なアイデアで聴く人を飽きさせずに長尺ギターソロを弾いています。
ソロだけでなく、バッキングだってワンコードの曲でも色んなやり方がありますからね。
その楽曲が面白くないんじゃなくて、単に演奏する人のアイデアが面白くないだけなんだと感じます。
ジャズ・ファンクの楽曲構成はシンプルなものが多いですが、ファンクのリズムはグルーヴ感をしっかり出すのはかなり難しいですし、アドリブソロを弾くにも相当なアイデアが必要となってきます。
聴く分にはとてもリズミカルで楽しい音楽なんですが、演奏するにはかなりの腕前が必要となってきます。
単純に言うと、ジャズもファンクもどちらも演奏出来ないとジャズ・ファンクは演奏出来ないってことですからね。
そんな素晴らしい音楽ジャンルであるジャズ・ファンクは専門誌などもほぼなくって、なかなか特集されることもありません。
そこでせっかくなのでジャズ・ファンク大好きな僕がこのブログを通して様々なアルバムをご紹介していければな…と思います。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、そんなジャズ・ファンクの素晴らしいアドリヴ演奏が聴けるライヴ名盤を3つお勧めしたい思います。
絶対に聴くべきJazz Funkのライヴ盤3選
グラント・グリーンにジミー・スミスにジミー・マグリフ!
もう既にジャズ・ファンクが好きで色々と聴いてきたよ!って人には今回ご紹介する3枚はあまりにもベタではありますが…今回のこの記事の目的は「マニアック自慢」ではありません!
「ジャズ・ファンクって何?どれから聴けばいいの?」というジャズ・ファンクに興味を持ってくれた初心者の方にぜひお勧めしたいんです!
ひとりでも多くの人にジャズ・ファンクを聴くようになってもらいたいので、まずは初心者の方がこういったライヴの名盤を聴いて「ジャズ・ファンクってこんなに熱い演奏をするジャンルなんだ!かっこいい!」ってなってもらいたいです。
ただここで僕がいうジャズ・ファンクとは、ハービー・ハンコックのヘッド・ハンターズやブレッカー・ブラザーズにビリー・コブハムのようなクロスオーバー系の洗練されたもののことではなくって、あくまでもギターとオルガンが主体のシンプルなものになります。
ジャズギタリストのグラント・グリーンが60年代後期からやっていたような音楽性です。
元はジャズミュージシャンだった人らが、ビートルズの台頭などによりジャズが売れなくなったことによって、もっと大衆向けのポップスやR&Bを演奏しだしたのが始まりです。
それまでジャズスタンダードをカヴァーしていたのに、この時代からジャクソン5の”Never Can Say Goodbye”やカーペンターズがカヴァーしていた”We’ve Only Just Begun”なんかを演奏するようになっていきました。
そして70年代に入ると、リズムも16ビート中心のファンクになり、完全にジャズとファンクが融合していった音楽になります。
そのため今回ご紹介するライヴ盤の3枚は全て72年~73年に録音されたアルバムです。
それではひとつずつ簡単にですが聴き所をご紹介いたします。
Grant Green – 『Live at the Lighthouse』
まず最初にご紹介するのは僕がジャズ・ファンクという音楽性にハマるきっかけにもなったグラント・グリーンの72年に録音されたライヴ名盤 『Live at the Lighthouse』です。
もはやこのアルバムがグラント・グリーンの最高傑作だと言っても過言ではない気がします。
とにかく全編にわたるグルーヴ感がすごいライヴ演奏なんです。
聴きどころはやはり#2の”Windjammer”と#6の”Jan Jan”ですね。
どちらもこのアルバムのこのバージョンが一番有名で、セッションなんかでも良く取り上げられるジャズ・ファンクのスタンダード曲となっています。
僕もこの2曲が大好きでセッションでも何度か演奏しています。
また他にも”Flood In Franklin Park”もグラント・グリーンのギターソロが素晴らしい演奏なので必聴です!
特にアドリブソロの終盤はあまりの熱のこもった演奏に、聴いているお客さんが盛り上がって拍手喝采が起きています。
これこそライヴ演奏!って感じですね。
ギターだけでなくウィルトン・フェルダーのウネるベースやシェルトン・ラスターのファンキーなオルガンなど他のミュージシャンも素晴らしい演奏ばかりです。
ちなみに僕は別のコンピレーションアルバムに収録されていた#7のジョニー・ブリストル作”Walk In The Night”を初めて聴いたのがきっかけです。
この曲のあまりのかっこよさにジャズ・ファンクにズブズブ…とハマっていったんです。
“Walk In The Night”が収録されているアルバムはどれだろう?と探してみるとこの『Live at the Lighthouse』に出会いました。
そしてこのアルバムを購入して聴いてみると…「自分の探し求めていた音楽性はこれだったんだ!」ってなりました。
かっこいい楽曲にグルーヴ感満点のリズムに白熱のアドリヴソロの芸術性…こんなに素晴らしい音楽が、こんなにダサいアルバムジャケットの中に収録されているなんて!!!!って感じですね。
アルバムジャケットのデザインは本当にひどいもんですが、そのデザインに騙されずに聴いてみて下さい!
アルバムのジャケットのかっこよさと名盤率は比例する!…という謎理論を覆してくれるアルバムの代表がこれだと思います。
アルバムジャケットのデザインセンスは最低レベルですが、収録されているライヴ演奏は超一流です!!!!
こんなグルーヴ感溢れるライヴ演奏が出来たら最高です♪
まずはこのアルバムを聴いてジャズ・ファンクにハマってみて下さい!
僕にとってのきっかけの1枚が皆さんにとってのきっかけの1枚になってくれたら嬉しいです。
Jimmy Smith – 『Root Down』
こちらは僕の最も好きなオルガン奏者のジミー・スミスが72年にL.A.でライヴ録音した作品です。
タイトル曲をビースティー・ボーイズがサンプリングしたことでHip-Hop世代にも有名になったアルバムです。
この”Root Down”という曲が僕も大好きで昨年のギタークラスの発表会でこの曲を演奏しました。
ジミー・スミスがハルク・ホーガンばりに「イチバァーン!!」ってやってるように見えるアルバムジャケットですが、こちらの方が先です。
参加ミュージシャンも豪華で、まずギターに元はブルースギタリストだったアーサー・アダムスが参加しています。
アーサー・アダムスは「クルセイダーズ」の方でも有名ですね。
そのアーサー・アダムスが、これでもか!ってほどワウギターを弾きまくっています!
ジミー・スミスのオルガンだけでなくって、このギターもすごいのでぜひ聴いてみて下さい!
多分、アーサー・アダムスのギターが彼のキャリアの中で一番冴えているのがこのライヴ盤だと思います。
ちなみにアーサー・アダムスは、この他にも『メインストリーム・レコード』のレーベルなんかのジャズ・ファンク作品の多くに参加もしています。
いつかこのブログで他のアーサー・アダムスが参加しているアルバムもご紹介していきますので、ぜひまたこのブログを読んでみて下さい。
フルアコのクリーントーンでギターを弾きまくるグラント・グリーンに対して、こちらのアーサー・アダムスは、歪んだギターにワウペダルをかまして弾いています。
シンプルなグラントとはまた違った魅力です♪
またこのアルバムのベーシストは、上記のグラントグリーンの『Live at the Lighthouse』でもベースを弾いていたウィルトン・フェルダーです。
そもそもウィルトン・フェルダーは、アーサー・アダムスも参加していた人気ジャズ・グループの「クルセイダーズ」のサックス奏者です。
しかしベースの方が上手いくらいです!
とにかくウネるようなグルーヴ感のベースが最高です♪
ジャズ・ファンク系のライヴ名盤にウィルトン・フェルダーあり!と言いたくなるような、ジャズ・ファンク名盤製造ベーシストですね。
そしてドラムは、この時代の西海岸のNo.1ドラマーと言っても過言ではないポール・ハンフリーが参加しています。
ポール・ハンフリーじたいもジャズ・ファンクのリーダー作品を多く残していますのでその辺もいつかご紹介していきたいと思います。
ポール・ハンフリーは、「東のバーナード・パーディ、西のポール・ハンフリー」と言われるような名ファンクドラマーです。
こういった超一流のミュージシャンがライヴ演奏するんだから悪くなるはずがないですよね!
1曲目の”Sagg Shootin’ His Arrow”からフルスロットルでライヴが始まります。
ポール・ハンフリーのイントロのドラムがおよそ8小節続いた後にジミー・スミスが少しオルガンでフレーズを弾き、そこからウィルトン・フェルダーがベースラインを弾いていきます。
そして16小節進んだ頃にアーサー・アダムスが「ワウワウワウ~♪」とワウギターを鳴らします。
そこから「ワカチョコワカチョコ♪」とワウカッティングが始まり、一気にグルーヴが全開になります!
ジャズ・ファンクには、こんなにもかっこいい曲があるんですよ!
とにかくこの曲はジャズ・ファンクに興味を持った人にはぜひ聴いていただきたい熱い名演だと思います。
例えばオールマン・ブラザーズ・バンドの”Statesboro Blues”(オリジナルはブラインド・ウィリー・マクテルの曲)を聴いて多くの人がブルース・ロックに目覚める感覚でしょうか?
それと似たような感じでこの”Sagg Shootin’ His Arrow”を聴いて多くの人がジャズ・ファンクに目覚めてくれたら…と思います。
本当にかっこいい曲です♪
また他にもアル・グリーンの名バラード”Let’s Stay Together”もこのライヴ盤でカヴァーしていますのでそちらも必聴です。
この曲は本当に名曲なので人気ですよね♪
R&Bの世界では”What’s Goin’ On”や”Feel Like Makin’ Love”と同じように皆が好きな曲だと思います。
僕が昔ブルースバンドをやっていた頃も、ブルースシンガーの人らでもR&Bだけど”Let’s Stay Together”は歌いたい!って方を何人か見ました。
それと同じようにジャズ・ファンクの世界でもしょっちゅうカヴァーしているのを見かける名曲です。
この後にご紹介するジミー・マグリフなんかはアルバムタイトルも『Let’s Stay Together』で作品を出しているぐらいです。
ジミー・スミスのこのライヴ盤でも素晴らしい演奏が聴けますのでぜひ聴いてみて下さい♪
他にも57年の名ライヴ盤『スモールズ・パラダイス』でも取り上げていたピアニストのエイブリー・パリッシュ作の有名なジャズ・ブルース曲”After Hours”も演奏しています。
このジャズ・ファンクのライヴ盤では、ゲストにハーモニカ奏者が参加しています。
そして元ブルースギタリストのアーサー・アダムスが、ここぞとばかりにお得意のブルースギター・ソロを弾いています。
この演奏はファンクというよりもブルースなんですが、素晴らしい演奏ですので文句なしですね。
ジャズ・ファンクの名盤だけれども、R&Bの名バラードやブルースの曲なんかも聴ける作品です。
ぜひこのジミー・スミスの『Root Down』を聴いてみてジャズ・ファンクにハマって下さい。
Jimmy McGriff & Richard Groove Holmes – 『Giants Of The Organ In Concert』
最後にご紹介するのは、ジャズオルガンの2大巨匠のジミー・マグリフとリチャード・”グルーヴ”・ホームズが共演した大人数による73年のライヴ名盤です。
このアルバムには2人のオルガン奏者の他に3人のギタリストも参加しています。
ジャケットの写真に写る左端のオルガン奏者がジミー・マグリフで反対側に位置する右端のオルガン奏者がリチャード・”グルーヴ”・ホームズです。
センターに位置するナチュラルフィニッシュのフルアコを持っているアフロヘアーのギタリストが、グラント・グリーンやメルヴィン・スパークスにアイヴァン・”ブーガルー”・ジョー・ジョーンズなんかと並ぶ僕も大好きなジャズ・ファンク系の名ギタリストのオドネル・リーヴィーです。
オドネルは、なかなかの技巧派ギタリストでワウも積極的に使います。
このアルバムではセンターCH.で聴こえるギターがオドネルです。
写真の定位置もセンターなんで、3人のギタリストの中でもやはりリーダー格なんだと思います。
そして向かって左側に位置するメガネのギタリストがマーク・エルフです。
ギターの音もレフトCH.で聴けます。
このマーク・エルフも上手いギタリストです!
オドネルと同じくワウペダルを使ってギターソロを弾いています。
2人のプレイは似ているようですが、オドネルの方が勢いはあります。
マークの方は少しゆったりとしたグルーヴで弾いています。
どちらにしてもこの2人のギターソロは、素晴らしいですので必聴です!
また3人目のギタリストは、向かって右側に位置するサングラスのレオン・クックです。
ライトCH.から聴こえるレオン・クックのプレイはバッキングのみです。
しかしグルーヴ感溢れるファンキーなバッキングプレイは、最高です♪
このライヴ盤のリズムをリチャード・”グルーヴ”・ホームズのウネるようなフットベースと共に担っているのが彼のバッキングプレイです。
ジャズ・ファンクのギタリストは、アドリヴソロだけでなくファンキーなバッキングもしっかりと弾きこなせないといけないってことを教えてくれているかのようですね。
アドリヴソロも大事ですが、そのアドリヴソロはしっかりとしたバッキングがあって初めて成り立つものです。
極端な話、ソロは無くても楽曲は成り立ちます。
しかしバッキングがグチャグチャでは、「音楽」としては成立してません。
バンド全体のグルーヴが最も重要ですね。
さてアルバムの聴きどころは…全部です!
捨て曲がないので逆にレビューするのが難しいぐらいです。
収録されている全ての曲が高クォリティーです!
先の2枚のアルバムと比べると、このアルバムが一番ジャズ度が高いです。
しかし2オルガン+3ギターによる分厚いグルーヴが熱すぎます!
「音楽=グルーヴだ!」と言いたくなるような最高のグルーヴが聴けます。
ジャズ・ファンクを聴きだしたら早めに聴いてほしいアルバムです。
きっとジャズ・ファンクをもっと好きになりますから♪
以上3枚のお勧めライヴアルバムのご紹介でした。
いかがでしたでしょうか?
ジャズ・ファンクと言っても僕のイメージするものは、上記のようなオルガンとギターが主役のものです。
音楽ジャンルの定義って難しいと思います。
先にも書きましたがジャズ・ファンクと聞いて、ハービー・ハンコックのヘッドハンターズやブレッカー・ブラザーズなんかを思いつく人も多くいることでしょう。
またセッションでよく取り上げる”The Chicken”や”Cissy Strut”にハービーの”Chameleon”なんかもジャズ・ファンクと言う人も多くいます。
しかし僕がイメージするジャズ・ファンクは、60年代後半~70年代半ばまでのあくまでもジャズ色の濃いオルガン系のものを指しています。
この辺のジャンルを中心にジャズ・ファンクのお勧め作品を今後もこのブログでご紹介していくつもりです。
また僕自身もこういったジャズ・ファンクの曲を演奏したいので、そういったバンド活動やライヴイベントを今後は考えています。
自分で演奏するのも楽しいですし、またその活動を通して一緒に演奏するメンバーやライヴを観に来てくれるお客さんにジャズ・ファンクを知ってもらって、ひとりでも多くの人にオルガン系のジャズ・ファンクを知ってもらいたいと思います。
そのためにもここでご紹介した3枚のライヴ名盤からジャズ・ファンクを知ってもらいたいと思います。
ぜひジャズ・ファンクというジャンルに興味を持っていただけたのなら、今回ご紹介した3枚のアルバムを購入して聴いてみて下さい。
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