2024/08/17
【グランジ好きなら聴いておきたい!?】クリス・ノヴォセリックがニルヴァーナ以外で参加したバンド3選
元ニルヴァーナのクリス・ノヴォゼリックが、ニルヴァーナ解散後に参加したおすすめのバンド3選!
ニルヴァーナ以外のバンドでも活躍したクリス・ノヴォゼリック!
今回は、90年代グランジ・ブームの発端となった伝説のバンド、ニルヴァーナでベースを担当していたクリス・ノヴォゼリックが、ニルヴァーナ解散後に参加したバンドの中からおすすめの3バンドをご紹介します。
なんと来年で還暦を迎えるクリス・ノヴォセリックは、現在も新バンドの「サード・シークレット(3rd Secret)」にて音楽活動を続けています。
クリス・ノヴォセリックについて
1965年生まれのクリスのルーツは、クロアチア系アメリカ人ですが生まれも育ちも生粋のアメリカン人になります。
音楽的には、レッド・ツェッペリンやザ・フーにブラック・サバス、エアロスミスやキッス等を好んで聞くロック・ファンでした。
やがて10代半ばになると、ちょうど時代的にセックス・ピストルズやラモーンズ等のパンク・バンドに興味を持つようになります。
この時期にビートルズのポール・マッカートニーや、ブラック・サバスのギーザー・バトラーに、ザ・フーのジョン・エントウィッスル、そしてキッスのジーン・シモンズ等に憧れてベースを弾くようになりました。
ちょうどこの頃、クリスの弟ロバートがカート・コバーンと仲良くなり、ノヴォセリック家にカートが出入りするようになります。
ある日、ノヴォセリック家に遊びに来たカートが2階の部屋から大音量でパンク・ロックが流れていることに気づきます。
気になったカートがロバートに誰なのか聞いてみると、彼は兄のクリスを紹介してくれました。
兄のクリスとカートは、お互いパンク・ロックや地元のバンド、メルヴィンズが好きだということですぐに意気投合します。
しかし最初の頃は、カートがクリスを自身のバンドに誘うも、クリスはその誘いを断り続けていました。
しかしある日、カートが自身が書いた曲が収録されたデモテープをクリスに渡します。
気乗りのしなかったクリスでしたが、そのデモテープを聴いて驚きます。
カートに音楽的才能を見出し、クリスはバンド結成を承諾することとなります。
以降は、ニルヴァーナとして全世界を巻き込んだモンスター・バンドとして活躍することになります。
今回はそんなクリスが、ニルヴァーナ解散後に参加したいくつかのバンドの中からおすすめの3バンドをご紹介します。
1994年にカートが亡くなってからクリスは、単発の企画バンドも含めて8バンド程歩き渡っています。
その中でも特におすすめしたいバンドを、結成された年代の古い順にご紹介します。
クリス・ノヴォセリックがニルヴァーナ解散後に所属したおすすめのバンド3選
Sweet 75 – 『Sweet 75』
まず最初にご紹介するのは、クリスがニルヴァーナ解散後に最初に結成したバンド、スウィート75です。
パンキッシュな女性シンガーソングライターのイヴァ・ラス・ベガスと共に結成したバンドです。
彼女とクリスは、1994年にクリスの妻が彼の誕生日パーティーでイヴァに歌ってもらったことがきっかけでこのバンドの結成に至っています。
そして1997年に唯一のアルバム『Sweet 75』をリリースしています。
このバンドではほとんどの曲をクリスとイヴァが共作しており、クリスがギターを弾く曲ではイヴァがベースを弾く、逆にクリスがベースを弾く曲ではイヴァがギターを弾いています。
リードボーカルは全てイヴァが担当しており、音楽性的には少しダークなオルタナティブ・ロック・バンドといった感じです。
ちょっぴり大人しくなったサウンドガーデンと言えば良いでしょうか⁉
オルタナティブ・ロック・バンドには珍しく、いくつかの曲でホーンが入っているのも個性的です。
ニルヴァーナ程はキャッチーではなく、本当の意味でのオルタナティヴ(反主流)といった感じです。
ラジオ・フレンドリーなシングル曲とかはありませんが、オルタナティブ・ロック作品としてはなかなかの傑作です。
ニルヴァーナと比べるのは酷ですが、別のオルタナティブ・バンドとして聴くと悪く無い出来です。
デイヴ・グロールが今もフー・ファイターズで活躍しているように、クリスもこのスウィート75を続けて欲しかったのですが…残念ながら2000年にこのバンドは解散しています。
クリストイヴァは2枚目のアルバムを制作中に、お互いの不和により袂を分かつことになります。
2ndアルバムがリリースされなかったのはとても残念ですが…オルタナティブ・ロック好きなら聴いておいて損はないアルバムです。
Eyes Adrift – 『Eyes Adrift』
前回のブログ記事でご紹介していたミート・パペッツが解散していた時期に、ミート・パペッツの中心人物だったカート・カークウッドとクリスが組んだバンド、アイズ・アドリフトは今回僕が一番おすすめしたいバンドです。
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このバンドは、カート・カークウッドのボーカル/ギターを中心に、クリスがベースを弾いて、元サブライムのバド・ゴーグがドラムを担当しています。
本作『Eyes Adrift』は、2002年にリリースされた唯一のアルバムです。
僕は本作がリリースされた当時、リアルタイムで「まだか?まだか?」と発売を待っていたので思い入れもあります。
当時は、「ミート・パペッツ+ニルヴァーナ+サブライム⁉」と各種音楽雑誌で紹介されていて期待値が上がっていましたが…アルバムを聴いてみると、ほぼミート・パペッツの延長みたいな音楽性でした。
しかし1stシングルの”Alaska”が凄くキャッチーだったので、当時はこの曲を聴きまくりました!
あの当時はまだYouTubeもなく、何のサイトかよくわからない動画サイトでこの曲のMVを繰り返し見ていたことを思い出します。
今はYouTubeがあるのでいつでも簡単に観れるのが良いですね。(とはいっても公式チャンネルがないので、あまりおすすめはしにくいのですが…)
カート・カークウッドが曲を書いて自ら歌っていてほぼミート・パペッツなのでクリスやバド・ゴーグのリズム・セクションがそこまで目立つことはないのですが…クリスも3曲でリードボーカルを担当しています。
特にクリスが歌うカウ・パンク風(カントリーの要素があるパンク・ロックのこと)の”Dottie Dawn & Julie Jewel”は、ニルヴァーナにはない要素なので必聴です!
B級ながらも手の込んだ”Alaska”のMVが作られていたから、2ndアルバムのリリースも期待していたのですが…本作の売り上げがイマイチだったために、全米ツアー後の2003年にあっけなく解散してしまいました。
その後ミート・パペッツの方が再結成したので、良かったのか悪かったのか…いちミート・パペッツ・ファンとしては何とも言えない気分です。
カート・カークウッドが有名バンドのベースとドラムを起用したソロ・アルバム…として聴くのが一番正しいのかもしれません⁉
本作も『Sweet 75』と同じく、真の意味合いでのおるオルタナティヴ(反主流)なので、そりゃ売れないよね…。
でもオルタナティブ・ロック好きなら隠れた名作の1つと感じるはずです。
3rd Secret – 『3rd Secret』
アイズ・アドリフト解散後もクリスはいくつかのバンドで活動していました。
しかしどれも1~2枚アルバムを制作してはお終いとなっていました。
そして2021年になると、ついにクリスが新たなバンドで活動を再開することがネット中に流れました。
サード・シークレットは、以前単発の企画バンド「ノーWTOコンボ」で一緒だった元サウンドガーデンのギタリストのキム・セイルと、元サウンドガーデンで現パールジャムに在籍しているドラムのマット・キャメロンも参加しています。
ジリアン・レイとジェニファー・ジョンソンという女性シンガー2人をフロントに立てたバンドで、2022年にデビュー作となる本作『3rd Secret』をリリースしています。
意外にもアルバム1曲目はクリスが自らフォークギターを弾く牧歌的な曲”Rhythm of the Ride”から始まりますが、2曲目”I Choose Me”はキム・セイルらしいハードなギターが登場するグランジ風の曲に変わります。
アコースティックな曲と、歪んだエレッキ・ギターが弾むロックな曲が入り乱れたアルバムです。
個人的なベスト・トラックは、キム・セイルらしいギターのイントロで始まる11曲目の”Diamond in the Cold”です。
この路線で統一して欲しい気もしますが、それだとあまりにも「このメンバーだからこんなグランジ風のバンドになりました!」とベタになってしまうので、フォーク調の曲があることでちょうど良いアクセントになっていますね。
今のところ解散はしておらず、翌年2023年に2ndアルバム『The 2nd 3rd Secret』がリリースされています。
この調子で3枚目のアルバムはリリースされるのでしょうか?
実はニルヴァーナ以降のクリスは、1つのバンドで3枚以上のアルバムを制作できていませんからね…。
そのジンクスをこのサード・シークレットで破って欲しいところです。
以上、【クリス・ノヴォセリックがニルヴァーナ以外で参加したバンド3選】でした。
もちろんクリス・ノヴォセリックがもっとも活躍したのはニルヴァーナでの活動でしたが、しかしそれ以降も多少じみなりとも…いくつかのバンドで良い作品を残しています。
特に今回僕が選んだ3つのバンドは、なかなか良い名作をリリースしているバンドなので、ぜひグランジ/オルタナティブ・ロック好きの方は気になる作品を聴いてみて下さい。
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