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カテゴリー:Music

2022/06/11

ソウライヴのオルガン奏者ニール・エヴァンスの初ソロ・アルバム『BANG』を聴こう♪

ソウライヴでオルガンを担当するニール・エヴァンスが2010年にリリースした初のソロ・アルバム『BANG』をご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

ソウライヴのオルガン奏者ニール・エヴァンスがNEAL.名義でリリースした初ソロ・アルバム『BANG』をご紹介します。

このところソウライヴのメンバーのソロ・アルバムをご紹介するブログ記事が続いていますが、今回も同じくソウライヴのメンバーのソロ・アルバムをご紹介したいと思います。

 

これまでにソウライヴのリーダーでドラムを担当するアラン・エヴァンスのソロ作品やギタリストのエリック・クラズノーのソロ作品をご紹介してきましたが、今回は満を持して(?)オルガン奏者でアランの実弟でもあるニール・エヴァンスのソロ作品をご紹介したいと思います。

 

 

NEAL. – 『BANG』

01.Lucite
02.Adventurer
03.Crashland
04.Is That It
05.Farewell
06.Shake Down
07.Odds Against
08.High Noon
09.In Your Dream
10.Cafe Rider
11.Afro Sheen

ソウライヴのメンバーでは最後のソロ・デビュー作

ニール・エヴァンスがソロ・アルバムをリリースしたのはソウライヴのメンバーでは一番最後でした。

 

ニールの兄でリーダーのアラン・エヴァンスが一番早く、2004年に『Let It Ride…』をリリースしています。

 

そしてエリック・クラズノーはニールがソロ・アルバムをリリースする前年の2009年に『reminisce』でソロ・デビューを果たしています。

ソウライヴではバンドの一番のイメージとも言えるカラフルなキーボード演奏で目立っているニールではありますが、以外にもソロ・アルバムをリリースするのは一番遅かったんです。

 

その代わりと言っては何ですが、他の2人と比べるとニールのアルバムが一番多彩な音楽性の詰まった作品に仕上がっています。

 

アランのアルバムは、ジェームス・ブラウンやプリンス等の影響を大きく受けたストレートなファンク作品といったイメージです。

 

エリックのアルバムは、ビートルズやジミ・ヘンドリックスのカバーも含んだロック寄りのジャズファンク作品でした。

 

どちらもソウライヴというバンドの延長線上にあるような音楽性でした。

 

しかしニールの制作した初ソロ・アルバムは、ソウライヴでのイメージとは少し離れた多彩な音楽性が詰まったアルバムに仕上がっています。

 

60~70年代の映画のサントラをコンセプトに制作したアルバム

2008年よりニールはアメリカのテレビ局HBOで放送されていたドキュメンタリー番組の『ブラックリスト』の音楽を担当していました。

 

この番組にはウーピー・ゴールドバーグやジョン・レジェンドといったアメリカで成功した黒人たちが出演しています。

 

彼らが番組内でインタビューやフォトセッションを通して「アメリカで黒人として生きるのはどういうことか」といった真剣な内容を語るドキュメンタリー番組です。

 

この番組のスコアを担当したことでニールはソロ・デビュー作を映画音楽のサウンドトラック風に制作しようと決めました。

 

当初はニール自身がボーカルも担当するロック・アルバムの制作が構想の一つとしてあったようですが、一気にコンセプトが変わり「60~70年代の映画のサントラ」をコンセプトに本作『BANG』が制作されています。

 

アルバムの名義は”Evans”の姓を省き、「NEAL.」と自身のファーストネームのみを使っています。

 

それでは収録されている曲を順番に見ていきましょう。

 

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『BANG』収録曲

映画のサントラのようなアルバムをコンセプトに作られたアルバムではありますが、この1作品がに収録されている11曲全てが1つの映画のサントラの楽曲という風に統一感があるわけではありません。

 

それぞれの曲が独立して存在しています。

 

まるで色んな映画のテーマ曲を1つに集めたオムニバス作品といった具合です。

 

1曲目”Lucite”は、「ルーサイト」と読み「熱可塑性アクリル樹脂」を意味します。

 

まるでスパイ映画のようなド派手なホーン隊のイントロから始まり、どことなくミーターズ風のギターリフが心地よいジャズファンク曲です。

 

アルバムのオープニングを飾るのにちょうど良い「これからどんな作品が始まるんだろう?」といった期待感をふくらませてくれるような曲です。

 

2曲目” Adventurer”は、まるで映画『ゴッドファーザー』で使われていそうな壮大なカンツォーネ風の楽曲です。

 

トレモロ・ピッキングを用いたギターのトリルの音色がイタリアンな雰囲気を醸し出しています。

 

3曲目”Crashland”は、怪しいエレピのイントロから始まり、どことなくアジアン・テイストなメロディーラインが印象的な曲です。

 

ヴィブラフォンの幻想的な音色が上手く活かされています。

 

4曲目” Is That It”は、ギターにエリック・クラズノーが参加したソウライヴらしいジャズファンク曲です。

 

エリックのギターソロこそないものの、彼らしいファンキーなバッキングを弾いています。

 

代わりにサックスで参加しているサム・キニンジャーがソロを披露しています。

 

5曲目”Farewell”は、曲名通りに「さようなら」を感じさせる寂しげな曲です。

 

なんとなくファンタジー系のRPGゲームで仲間とのお別れの際に流れていそうな曲だな~と僕は感じました。

 

6曲目”Shake Down”は、ニールの真骨頂とでも言うべき70年代風のジャズファンク曲です。

 

オルガンのソロもガンガンと弾いています。

 

7曲目”Odds Against”は、先にドキュメンタリー番組『ブラックリスト』に提供していた楽曲のテイク違いのバージョンになります。

 

グロッケンシュピール(ピアノ配列の鉄琴)を上手く使った60年代レトロを感じさせる寂しげな曲です。

 

8曲目”High Noon”も60年代の映画音楽を感じさせる曲です。

 

「ピシャンピシャン!」と鳴るスプリング・リバーブのギターの音がブルージーでもあります。

 

RPGゲームだったら敵の城に乗り込んだ時にBGMで流れていそうな雰囲気です。

 

9曲目”In Your Dream”は、70年代のアメリカン・ニューシネマ系の刑事ドラマで主人公が難しい表情をして思い悩んでい時に流れていそうな楽曲です。

 

10曲目”Cafe Rider”は、本作に参加しているサックス奏者のコケミア・ガストラムと共作した曲です。

 

コレミアはシャロン・ジョーンズ&ザ・ダップ・キングスのメンバーでもあり映画やアートをこよなく愛するミュージシャンです。

この曲を聴く限り、ニールとの相性が良さそうですね♪

 

ソウライヴでのニールはモジュレーションを派手にかけたキーボードプレイが印象的ではありますが、オルガンでソロを弾く際はワイルドにバシャバシャと音で埋め尽くすように弾くというよりも、そのコード進行に適した音を弾く知的なプレイをすることが多いです。

 

アルバム最後の曲”Afro Sheen”は、ブラックスプロイテーション・ムーヴィーに使われていそうな緊張感あるファンク曲です。

 

どことなく兄のアラン・エヴァンスが叩きそうなファンキーなドラムがこの曲では聴くことができますが、これはアランが叩いたものではありません。

 

驚いたことにこの曲も含め本作のドラム・パートは全てニール自身が叩いています。

 

アランとニールの父親はアマチュアのドラマーであったため、2人とも幼い頃からドラムの叩き方を父から学んでいます。

 

兄のアランはそのままプロのドラムプレイヤーへとなりましたが、弟のニールの方は小学生になる頃にはピアノを弾くようになっていました。

 

そしてそのままオルガン/キーボードプレイヤーへと転向した様です。

 

しかし初のソロ・アルバムでは自分でドラムを叩いてみたんですね。

 

以上、【ソウライヴのオルガン奏者ニール・エヴァンスの初ソロ・アルバム『BANG』を聴こう♪】でした。

 

ソウライヴのサウンドの要とも言うべきニール・エバンスが60~70年代映画音楽にインスパイアされて制作した初ソロ・アルバム『BANG』は、いつものオルガン系ジャズファンクとは異なる多彩な楽曲が収録されたアルバムとなりました。

 

もしかしたらこの作品が後年ソウライヴが映画音楽のような作品『Cinematics Vol. 1』をリリースするきっかけとなったのかもしれません!?

そう考えると興味深いですね。

 

ニールの知的でアーティスティックな世界観を楽しめる作品です♪

 

 

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ソウライヴのアルバムをご紹介したブログ記事シリーズのまとめ
ソウライヴのリーダー アラン・エヴァンスが2004年に制作したソロ・デビュー作『Let It Ride…』を聴こう♪
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