カテゴリー:Music

2019/01/28

ヒューバート・サムリンの映像作品『リヴィング・ザ・ブルース』を観よう♪

ヒューバート・サムリンの唯一の映像作品『リヴィング・ザ・ブルース 』をご紹介します。

ハウリン・ウルフの右腕として活躍したブルース・ギタリストのヒューバート・サムリンの映像作品

僕の一番好きなブルース・ギタリストで、自分がギターを演奏する上で最も影響を受けたのが、ハウリン・ウルフのバンドでギターを弾いていたヒューバート・サムリンです。

 

バディ・ガイやオーティス・ラッシュにマジック・サムなんかの有名どころと比べると、どうしても「ヒューバート・サムリン?誰それ?」となっちゃうことが多いのですが……しかしエリック・クラプトンやジミ・ヘンドリックスにスティーヴィー・レイ・ヴォーンなど、多くの白人ブルース・ギタリストに影響を与えて人物です。

 

そんなヒューバート・サムリンの映像はいくつか残されています。

 

 

ヒューバート・サムリンの映像作品をまとめてみよう!

 

まずは、ハウリン・ウルフのバンドとして若き日のヒューバートが出演した『アメリカン・フォーク・ブルース・フェスティヴァル』での演奏が一番有名だと思います。

 

 

スティーヴィー・レイ・ヴォーンもカヴァーした”Shake For Me”でリードギターを弾いているのがヒューバート・サムリンです。

 

レイ・ヴォーンは、ギターソロまでそのまま弾いていたりするほどです。(笑)

 

他には、ウルフの1970年11月のワシントンD.C.のブルース・フェスティバルで行われたライヴ映像を収録した『ヴィンテージ・ライヴ1970』なんかも見所です。

 

 

ウルフの生々しいライヴを観ることが出来ます。

 

このDVDのボーナス・トラックに”Sittin’ On Top Of The World”のカラー映像が収録されていました。

 

更に2003年のブルース生誕100周年を記念した映像作品を集めた『ザ・ブルース ムーヴィー・プロジェクト』のオマケディスクでウルフの”Evil”でヒューバートをを観ることが出来ます。

 

 

このDVDセットは、実はこのオマケディスクが一番の見所だったりもしますね♪

 

もうひとつの「ブルース生誕100年」を記念してN.Y.にあるラジオ・シティ・ミュージックホールで開催されたミュージックドキュメンタリー作品『ライトニング・イン・ア・ボトル』でもヒューバートを観ることが出来ます。

 

 

 

こちらの方では元ニューヨーク・ドールズのボーカリストだったデイビット・ジョハンセンがウルフのようなダミ声で歌っています。

 

そして最近ではエリック・クラプトンの『クロスロード・ギター・フェスティヴァル』が有名だと思います。

 

 

ロバート・クレイのボーカルを中心に、エリック・クラプトンやスティーヴィー・レイ・ヴォーンの兄であるジミー・ヴォーンも参加した豪華な”Killing Floor”は必見です!

 

2004年のこの映像だけでなく、2010年のヒューバートにとって生前最期となる『クロスロード・ギター・フェスティヴァル2010』の映像もあります。

 

 

こちらの方でもロバート・クレイが歌い、ジミー・ヴォーンがゲストで参加しています。

 

この後、残念ながらヒューバートは、2011年に亡くなってしまいました。

 

しかし最期まで、自身の最も得意とするウルフの曲”Killing Floor”をやり続けてくれた姿はファンとしても喜ばしいことです。

 

この辺がヒューバート・サムリンの映像を観れる主な作品でした。

 

 

 

 

2011年についに発売されたヒューバート・サムリンの単独映像作品『リヴィング・ザ・ブルース 』

それまでは、こういった企画盤のオマケ映像やウルフのバンドとしてしかヒューバート・サムリンを観れなかったのですが、2011年になってついにヒューバート・サムリンだけを特集した単独映像作品がリリースされました!

 

それがこの『リヴィング・ザ・ブルース 』です!

DVD1枚に特典映像を合わせても合計で87分程しかありませんが……しかし貴重なヒューバートのインタビュー映像が多く収録されています。

 

ちなみに日本語版で購入することをおすすめします!

 

というのは吹き替えはもちろんのこと、字幕が付いていません……。

 

英語に自身があります方は輸入盤でも大丈夫だと思いますが、しかし日本版に付属されている日本語訳や解説などを読む楽しみもあります。

 

まず日本版の帯には日本語で解説が載せられています。

 

ケースを開けてみるとテレキャスターを持つヒューバート・サムリンの姿がレーベル面に印刷されたDVDがありますね。

 

その横に本編のインタビューをほぼ全て日本語訳したブックレットが付属しています。

 

本編の映像は字幕が一切出ないため、淡々と英語のまま進んでいきます。

 

ちょっと不便なのですが、このブックレットを読みながら映像を観ることになります。

 

しかし本編だけでなく、こうやって文字で読むと更に深く感じられる「言葉」もあります。

 

本編のチャプター15のヒューバートのインタビューからなのですが……

 


 

 

ウルフは今でも生きている。俺の中では、彼は死んでいないんだ。それはマディ、それから他の人たちについても言えることだ。彼らがもういないなんて、信じられないんだ。死んだということになっているけど、実はどこかで生きているんじゃないかって気がする。

 

 


 

残されたものの悲しみを感じますね……。

 

今となってはヒューバートも故人となりましたが、長生きできることは良いことですが、同時に悲しみを誰よりも背負うことになりかねます。

 

今ではバディ・ガイがそういった気持ちなんじゃないかな?……と思います。

 

B.B.キングもヒューバート・サムリンも、ついにはオーティス・ラッシュまでもが亡くなっていき、ついには自分ひとりになってしまいましたからね……。

 

しかしこの作品を通して、ヒューバートがいかにウルフの事を慕っていたのかが伺えます。

 

時には親子のように、時には友人のように、バンド仲間という次元を超えた関係性ですね。

 

ちなみに本編の1曲目もウルフの代表曲にしてヒューバートの一番の名演である”Killing Floor”で始まります。

 

ヒューバートの”Killing Floor”の奏法は、コーネル・デュプリーなんかも得意とする6度の音程を利用したダブルストップのフレーズは、ブルースというよりもR&Bのようでもあります。

 

この曲がブルースという枠を超えて愛されるのは、まさにヒューバートのこういったモダンなギター奏法があったからでしょう。

 

また本編ではピアノとのデュオスタイルでリッケンバッカーを弾いた映像も収録されています。

 

ヒューバートは、ブルース・ギタリストには珍しく、若い頃はずっとリッケンバッカーのギターを使っていました。

 

その後、年を取ってからはストラトキャスターやレスポールなんかのスタンダードなギターを弾くようになっています。

 

しかしどのギターを使っても「ヒューバートのトーン」で鳴っているのがすごいところです。

 

その理由として、ヒューバートはギターピックを使わずに指で弾いているからでしょう。

 

若い頃のヒューバートは、自分のギター演奏になっとくがいかず不満を募らせていたことがあったそうです。

 

その際にウルフに相談をしたら、ウルフから「お前はまだそんなもん(ギターピック)を使っているのか!」と説教されたとか⁉

 

次の日、ギターピックを持たずにウルフのライヴに参加してヒューバートは指でギターを弾き始めました。

 

その姿を見たウルフは「ニヤリ」としたとかなんとか⁉

 

その日のライヴが上手くいってそれ以降は、ヒューバートはピックを使わない指弾きでギターを弾くようになっています。

 

ギターの種類に捉われないギタリストとしての自分のスタイルが完成した瞬間ですね。

 

他には、本作収録のインタビューでウルフと自分の関係は、マディに対するオーティス・スパンのようでもあると言っていたのが面白かったです。

 

インタビュー時にはアコギで自身の残した名演のギターリフを弾いていたりもします。

 

“Smokestack Lightning”や”Hidden Charms”など、更には”Rock Me Baby”なんかも弾いています。

 

生前のスティーヴィー・レイ・ヴォーンがヒューバートについて語った貴重なインタビュー映像まで収録されています。

 

そして最後にボーナストラックとして、ザ・バンドのリヴォン・ヘルムがドラムで参加するジミ・ヴィヴァーノとの対談が収録されています。

 

まずはアコギで”Killing Floor”の弾き方をヒューバート自らレクチャーしています。

 

楽しそうに笑顔でドラムを叩くリヴォン・ヘルムが見ものです。

 

その後、エレキに持ち替えて再度”Killing Floor”や”Smokestack Lightning”をバンドスタイルで演奏します。

 

ヒューバートは、ゴールドのレスポールを弾いています。

 

ボーカルには、『ライトニング・イン・ア・ボトル』の時と同じように元ニューヨーク・ドールズのデイビット・ジョハンセンが参加しています。

 

デイビット・ジョハンセンのダミ声ボーカルがまるでウルフのようで、とても素晴らしいです♪

 


 

以上がボーナストラックも含めて87分全編ヒューバート・サムリンを主体にした唯一の映像作品『リヴィング・ザ・ブルース 』です。

 

日本語字幕が付いていないのが少し残念ではありますが……その代わりに日本版だと本編のインタビューを日本語に翻訳した充実の内容のライナーノーツが付属しています。

 

ハウリン・ウルフやヒューバート・サムリンのファンはもちろん、ブルース好きなら必見のDVD作品です♪

 

 

ちなみに本編ではブルース全盛期の時代のシカゴのマックスウェル・ストリートの映像が一瞬映ったり、ブルースのルーツでもあるファイフとドラムのバンドなんかもちょこっと出てきます。

 

ブルースの深い歴史に少し触れることが出来ますね♪

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