※当サイトはアドセンス広告とアフィリエイト広告を利用しています。
記事内容に関しては公平さを心がけて書いております。
カテゴリー:Music

2019/09/26

【ハイ・レコードの黄金リズムセクション】ハイ・リズムの『On The Loos』を聴こう♪

メンフィス・ソウルの名門 ハイ・レコードの黄金リズムセクション、ハイ・リズムの『On The Loose』をご紹介します。

鉄壁のスタジオ・バンドによる歌モノ・アルバム

ハイ・レコードとは、1957年にテネシー州メンフィスにて設立されたR&B/ソウル系アーティストの作品を多く世に出した名門レコード会社です。

 

ハイ・レコードから作品をリリースした有名ミュージシャンの代表は、アル・グリーンにアン・ピーブルス、シル・ジョンスンにオーティス・クレイ等がいます。

 

アル・グリーンを始めハイ・レコードから作品をリリースしたミュージシャン達は、60年代後半から70年代に掛けてのソウル・ミュージック好きには欠かせないミュージシャンばかりですね。

 

さて、そんなハイ・レコードの作品でバック演奏を務めたスタジオ・ミュージシャン達が70年代半ばに1枚のアルバムを残しています。

 

いつもはバックで演奏するのみで表に立つことはなく、演奏面以外では目立たない存在であった彼らが表舞台に登場して1976年に『On The Loose』という唯一のアルバムを残しています。

 

ハワード・グライムズにリロイ、ティニー、チャールズのホッジズ兄弟、アーチー・ターナーからなるハイ・リズムと呼ばれる彼らが、インスト・アルバムではなくまさかのボーカル・アルバムを残しているというのは面白いところです。

 

最近ではブルース・ミュージシャンのロバ-ト・クレイとアルバム制作をしていましたが、70年代にはこんなボーカル作品も残しています。

 

それでは今回はハイ・リズムの1976年の作品『On The Loose』をご紹介したいと思います。

 

 

Hi Rhythm – 『On The Loose』

01.On The Loose
02.Superstar
03.Since You’ve Been Gone
04.Purple Rain Drops
05.I Remember Do You
06.Save All My Lovin’
07.You Got Me Comin’
08.Skinny Dippin’
– CD Bonus Track –
09.Black Rock

 

Personnel:
Archie Turner – Synthesizer & Clavinet
Charles Hodges – Piano, Organ & Clavinet
Teenie Hodges – Guitar
Leroy Hodges, – Bass
Howard Grimes – Drums
With Many Backing Vocals

 

アルバムの内容

ハイ・リズム唯一のアルバムである『On The Loose』は、まさかの全編ボーカル作品です。

 

といってもメインの歌声は大きく音程を外している箇所も多く、音痴なのを誤魔化すためにエフェクトが掛けられています。

 

歌モノ・アルバムといえど、アル・グリーンのような歌唱力のあるシンガーがいるわけではないので、あくまでも歌声も楽器の一部として聴いた方が良さそうです。

 

しかしバックの演奏はさすがの出来です!

 

1曲目”On The Loose”から始まる南部のアーシーな雰囲気が漂うメロウ・ファンクが最高です♪

 

どことなくミーターズやドクター・ジョンを彷彿させるゆる~~いサウンドです。

 

そこにストリングスやシンセサイザーによるユニークなメロディーが付け加えられ独特のリラックスした楽曲に仕上がっています。

 

2曲目”Superstar”は、レオン・ラッセル作の1969年の楽曲とは全く別のハイ・リズムのオリジナルの曲です。

 

本作収録の楽曲のほとんどは、アーチー・ターナーとティーニー・ホッジズによって書かれています。

 

アーチー・ターナーの軽快なエレピのサウンドに乗せ、女性バック・コーラスも含むカントリー・ロック風の楽し気に演奏されています。

 

曲名は同じでもレオン・ラッセルの哀愁ある楽曲とは全く異なる雰囲気ですね。

 

3曲目”Since You’ve Been Gone”は、アンピーブルズの名曲”I Can’t Stand The Rain”を書いたバーナード・ミラーとティーニー・ホッジズの共作曲です。

 

R&Bというよりもリトル・フィートが演奏しそうなファンキーなロックといった曲ですね。

 

4曲目”Purple Rain Drops”のみスティーヴィー・ワンダーの家庭教師だったテッド・ハルが書いた楽曲です。

 

“Purple Rain”という文字を見てしまうと、プリンス好きの僕はついついあの名曲を思い起こすのですが……もちろん全く別の曲です。

 

こちらの方は前半はゆったりと始まり1分41秒を過ぎた辺りからテンポアップして軽快な楽曲に転調します。

 

それこそレオン・ラッセルが歌っても可笑しくないような南部の香りが漂う楽曲です。

 

5曲目”I Remember, Do You”は、アーチーとティーニーの共作曲です。

 

いつものハイ・サウンドから離れたかったのか?R&Bやソウルではなく緩くファンキーなロック曲です。

 

ここまであえて「らしさ」を排除したような音作りに逆に新鮮さを感じます。

 

と、思いきや6曲目の”Save All My Lovin'”のイントロの「ウ~~ウウ~♪」と鼻歌のように歌う部分がアル・グリーンしていたりします。(笑)

 

珍しくギターも少し歪ませてオブリガードを弾いていたりします。

 

続いてティーニーの書いた7曲目”You Got Me Comin'”は、始まりは早めのテンポだったのに歌が始まる直前でテンポダウンしてゆったりとした曲調に変わります。

 

本編最後の8曲目”Skinny Dippin'”は、ファットなベースラインとイナタくシンコペートするドラムのイントロから始まる緩いファンク・ロック曲です。

 

ここでも珍しくギターもファズを使って激しく歪んだトーンで終始ジミヘンのように暴れまわっています。

 

ミーターズにスライが混じったようなこの曲が本作のベストトラックでしょう。

 

9曲目”Black Rock”はCD化の際のボーナストラックです。

 

曲名通りにロックしています!

 

かっこいい曲なのですが、途中でフェードアウトして終わります。

 

未完成の楽曲と言った感じなので本編には未収録だったのでしょうか。

 

 

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、#1 #2 #4 #8

 

 

以上、【ハイ・レコードの黄金リズムセクション ハイ・リズムの『On The Loos』を聴こう♪】でした。

 

歌モノ・アルバムと言っても、あくまでもそれまで目立たなかったバック・バンドによる作品ですので、アル・グリーンやオーティス・クレイのような歌唱力のあるシンガーがいるわけではありません。

 

ソウルフルな歌を求めて聴くのではなく、ハイ・サウンドを支えたスタジオ・ミュージシャン達がいつもと違った音楽をやってみた!といった興味本位で聴いてみてください。

 

どことなく デラニー&ボニーやグリース・バンドのような雰囲気もあるアルバムです。

 

米南部の緩いロックやミーターズなんかがお好きな人におすすめの作品です♪

 

 

 

他に関連するお勧め記事

 

エリック・クラプトンも参加した デラニー&ボニーの1969年 伝説の欧州ツアーを収録したライヴ盤!
【パブ・ロックの原点!?】ジョー・コッカーのバック・バンドとしてデビューしたグリース・バンド
Musicの一覧に戻る
<関連コンテンツ>
オリジナルLINEスタンプ『まめチキ君』『もじもじうさぎ もじたん』『陽気なサボテン・ムーチョ』販売中です。ぜひ買ってください。ガンガン使ってね。詳しくはこちらからご覧ください→

Related Articles

Quick Category

  • カテゴリー:Music
  • カテゴリー:Guitar
  • カテゴリー:Live
  • カテゴリー:Diary