
2023/05/11
ネオ・ソウルやヒップホップ・ソウル好きにおすすめしたい2000年代の女性R&Bシンガーのアルバムをまとめてご紹介!
2000年代にリリースされた女性R&Bシンガーのおすすめアルバムをまとめてご紹介!
ネオ・ソウルやヒップホップ・ソウル好きにおすすめしたい2000年代のアルバムです。
前回は、【ネオ・ソウルやヒップホップ・ソウル好きにおすすめしたい1990年代の女性R&Bシンガーのアルバムをまとめてご紹介!】というブログ記事を書いていたのですが、今回はその続編で2000年代にリリースされた女性R&Bシンガーのアルバムに絞ってご紹介したいと思います。
前回のブログ記事は下記よりご覧ください。
ネオ・ソウルやヒップホップ・ソウル好きにおすすめしたい1990年代の女性R&Bシンガーのアルバムをまとめてご紹介!
今回も前回と同じく2000年から2009年の10年間にリリースされたネオ・ソウルやヒップホップ・ソウルがお好きな方におすすめの女性シンガーのアルバムをまとめてご紹介します。
今回も1アーティスト(1グループ)辺り1作品を選んでいます。
前回のブログ記事でご紹介したシンガーの多くは2000年代にも活動しているのですが、できる限り多くのアーティストをご紹介したいので、今回は選ばないことにしました。
それでは今回もアーティスト名のアルファベット順でご紹介します。
Alicia Keys – 『As I Am』
2000年代に最も活躍した女性R&Bシンガーは、間違いなくアリシア・キーズでしょう。
前回の90年代のおすすめ記事では、まず最初にアリーヤをご紹介していましたが、今回は同じく”A”で始まるアリシアになります。
どちらもルックスも良く突出した音楽の才能があるので、なんとなく共通点を感じます。
そんなアリシアがデビュー作をリリースしたのは、2001年6月5日でした。
アリーヤが亡くなったのが2001年8月25日だったので、まるでR&Bシーンの歌姫が交代するかのようなタイミングですね。
今回選んだのは、2007年にリリースされた3rdアルバム『As I Am』です。
2003年の2ndアルバムから実に4年が経ってからのリリースになります。
その間にアリシアの人生にも多くの出来事があったようですが、その経験が音楽的には良い方に作用したのではないでしょうか。
先行シングルとしてリリースされた”No One”は、アリシアを代表するアンセムとなりました。
この曲を聴いて感じるのは、過去2作品よりも更にキャッチーで誰の耳にも聴きやすくなっている点です。
ポップスがお好きな方でもスンナリ好きになれそうな曲調です。
2ndシングルに選ばれた”Like You’ll Never See Me Again”は、アルバムでは”No One”に続く形で収録されています。
これまたバラード曲なのですが、以前のアリシアよりも落ち着いた大人な曲調です。
この2曲が特に素晴らしいのですが、もちろんそれだけではありません。
3rdシングルになった”Teenage Love Affair”は、過去2作の「アリシアらしさ」が戻ってきたような力強いR&Bです。
4thシングルの”Superwoman”も過去作よりもキャッチーになったR&Bです。
“Lesson Learned”は、ジョン・メイヤーをフィーチャーした曲です。
残念ながらギターソロはありませんが…。
前2作も素晴らしい作品でしたが、より誰の耳にも聴きやすいアルバムとしてはこちらの『As I Am』をおすすめします。
“No One”は、2000年代R&Bを代表する名曲なので、ぜひ聴いてみて下さい♪
Alison Crockett – 『On Becoming A Woman』
ブルックリン出身の女性シンガーのアリソン・クロケットが2003年にリリースしたデビュー作『On Becoming A Woman』です。
ジャム&ルイスが手がけた2曲目”When I Think Of You”以外は全てアリソンが自分で買いた曲になります。
力強い歌声だけでなく、ソングライターとしての才能も素晴らしいアーティストです。
自らピアノも弾いており、その才能は申し分ないのですが現在までにたったの4作品しかリリースしておらず、寡作なのがもったいなく感じます。
この1stアルバムも、日本での知名度こそ低いようですが、アルバムの内容は隠れたネオ・ソウルの名作と言えます。
特にシングル・カットされた4曲目の”Crossroads”は、「これぞまさにネオ・ソウル!」と呼べる名曲です。
ネオ・ソウルがお好きなら、ぜひアリソン・クロケットのこの『On Becoming A Woman』を聴いてみて下さい♪
Amy Winehouse – 『Frank』
R&Bやヒップホップにジャズの要素も交えた良曲を多数残して27歳でこの世を去った才媛エイミー・ワインハウスが2003年にリリースしたデビュー作『Frank』です。
残念ながら2011年7月23日に自宅で遺体で発見されたエイミーですが、彼女が残した作品はどれも質が高く、今の時代に聴いても錆びれてはいません。
むしろ、エイミー以降の女性シンガーで彼女の歌い方を真似したシンガーの多いこと多いこと…。
それだけエイミーの影響力が大きいのは頷けますが、「ま~たエイミー・ワインハウスの歌い方を真似したシンガーが出てきたよ…。」と辟易してしまう程です。
本作『Frank』は、ジャズもR&Bもヒップホップもボサノヴァまでも飲み込んだ傑作です。
先行シングルにもなった1曲目”Stronger Than Me”は、ヒップホップのビートが心地良いエイミー流ネオ・ソウルの名曲です。
アルバムではジャジーなイントロが冒頭に流れます。
ジャジーな2曲目”You Sent Me Flying”と8曲目の”In My Bed”は、両A面でアルバムからの3rdシングルとしてリリースされました。
ボサノヴァ風味の3曲目”Know You Now”は、人気レゲェ・バンドの元ソウル・シンジゲートのギタリストだったアール・”チナ”・スミスが書いた曲です。
4曲目の”F●ck Me Pumps”は、さすがにシングルとしてリリースされる際には”Pump”とタイトルを変えてリリースされていました。
曲はネオ・ソウル風の良い曲なのですが、いかんせんタイトルにFワードが入っていますからね…。
12曲目の “Help Yourself”と両A面でアルバムからの4枚目のシングルとしてリリースされました。
他にも9曲目のジャジーな “Take the Box”が、2ndシングルとしてカットされています。
新人のデビュー作品とは思えぬ高い完成度を誇ったアルバムです。
ポップス・ファンやkジャズ・ボーカル・ファンにも聴きやすいエイミー・ワインハウスの名作『Frank』をおすすめします。
Beyoncé – 『Dangerously In Love』
デスティニーズ・チャイルドの休眠中にビヨンセがリリースしたソロ・デビュー作『Dangerously In Love』も2000年代R&Bを代表するアルバムの1つです。
どうしても8週連続全米No.1を記録した特大ヒット曲の1曲目”Crazy in Love”にばかり話題がいきがちですが、それ以外の楽曲も全てが質の高い名作です!
“Crazy in Love”や10曲目の”That’s How You Like It”で共演しているラッパーのジェイ・Zとは、長らく恋人として色々と話題があった後、2008年にめでたく結婚しています。
どちらも音楽の才能のあるスターなので、本当にお似合いの2人だと思います。
本作にはジェイ・Z以外にも多くの大物ミュージシャンと共演しています。
2ndシングルになった”Baby Boy”ではショーン・ポールと、4曲目”Hip Hop Star”ではラッパーのビッグ・ボーイとスリーピー・ブラウンと、 “Signs”では女性ラッパーのミッシー・エリオットと、そしてアルバムからの5枚目のシングルに選ばれた名バラード曲”The Closer I Get to You”ではルーサー・ヴァンドロスと共演しています。
ちなみに”The Closer I Get to You”は、エレクトリック・マイルス・バンドに在籍していたギタリストのレジー・ルーカスとパーカッション奏者のエムトゥーメが書いたバラード曲で、ロバータ・フラックとダニー・ハサウェイが最初にデュエットで歌った曲です。
ロバータ・フラックの1977年のアルバム『Blue Lights in the Basement』に収録されていました。
ダニー・ハサウェイのバンドでギターを担当していたこともあるR&B系のギタリスト、コーネル・デュプリーが1978年のアルバム『Shadow Dancing』にてインストでカバーしていたこともあります。
余談なのですが…この曲の作曲者の1人レジー・ルーカスは、僕がギターを弾く際に、ピッキング方法の影響を大きく受けたギタリストになります。
もしご興味がございましたら、そのことについて書いたブログ記事もありますので下記リンク先をご覧になって下さい。
エレクトリック・マイルスのリズムを支えたレジー・ルーカスの初リーダー作を聴こう♪
さて、ビヨンセのアルバムの話に戻りますと…6曲目の大人な雰囲気のバラード曲”Me, Myself and I”は、アルバムからの3枚目のシングルに選ばれた名曲です。
アルバム2曲目のアラビアンなメロディーが挑発的なR&B曲”Naughty Girl”も4枚目のシングルとしてカットされて曲です。
どの曲も質が高く素晴らしいのですが、実は僕が一番好きな曲はシングル・カットもされていない目立たない曲 “Speechless”です。
メロウなワウギターの音が心地良いこのバラード曲は、2004年にリリースされたライヴDVDの『Live at Wembley』でもやっていて、そのライヴ映像を観て好きになりました!
ちなみにこの『Live at Wembley』は、オマケCDも付属した2枚組がお得です!
大ヒット曲の”Crazy in Love”だけでなく他の楽曲も全てがレベルの高いビヨンセの1stソロ・アルバム『Dangerously In Love』もぜひ聴いてみて下さい♪
ちなみに『Dangerously In Love』には、ビヨンセがライヴでも歌っていたエルヴィス・プレスリーの”Fever”のカバーや、ビヨンセのルーツを知ることが出来るゴスペルの伝承歌”Swing Low Sweet Chariot”のカバーが収録されたオマケCDが付属した2枚組もあったのですが…今は販売されていないようですね…。
Carleen Anderson – 『Soul Providence』
ヴィッキ・アンダーソンの娘カーリーン・アンダーソンが2005年にリリースしたアルバム『Soul Providence』です。
リオン・ウェア作のジャクソン5の曲”Wanna Be Where You Are”をザ・ジャムで元スタイル・カウンシルのポール・ウェラーとデュエットしていることで多少話題になった作品です。
この曲以外にもポール・ウェラーは、”Just Like Me”でギターも弾いています。
そういった話題曲以外にもオーガニックなサウンドを基調にした正統派R&Bな楽曲が多数収録されたアルバムです。
カーリーン・アンダーソンの最高傑作『Soul Providence』をぜひ聴いてみて下さい♪
ちなみにカーリーンの名付け親は、ゴッド・ファーザー・オブ・ソウルことジェームス・ブラウンです。
カーリーンは、2002年にブリットポップの雄オアシスの大ヒット曲”Don’t Look Back In Anger”をソウルフルなアレンジでカバーしていたこともあります。
シングル化もされていますので、気になる方はこちらも要チェックです!
Chanté Moore – 『Exposed』
女優やモデルとしても活躍しているグラマラスな女性シンガーのシャンテ・ムーアが2000年にリリースした4作目『Exposed』です。
ムーディーな楽曲を中心に歌っていた前3作品から変わって、本作ではアップ・テンポなR&Bが増えました。
先行シングルにもなった1曲目の”Straight Up”や、3rdシングルにもなった2曲目の “Take Care of Me”は、まさに90年代風のヒップなR&Bです。
またレイニー・スチュワートが手がけた5曲目の”Bitter”は、アルバムからの2ndシングルにも選ばれたうっとりするような名バラードです。
ジャム&ルイスも2曲提供しており、8曲目のバラード “Better Than Making Love”の出来も素晴らしいです。
2000年代に入り、実力派のR&Bシンガーへと変化していったシャンテ・ムーアの『Exposed』もおすすめのアルバムです。
Conya Doss – 『A Poem About Ms. Doss』
2021年にも素晴らしい新作をリリースしていたネオ・ソウル界を代表する女性シンガーの1人、コーニャ・ドスが2002年にリリースしたデビュー作『A Poem About Ms. Doss 』です。
いつの間にかコーニャもキャリア20年以上のベテランになりましたね。
どうも日本での知名度が低いのがその実力の高さに見合っていないと思い、残念に感じます。
ぜひ僕のこのブログから彼女の素晴らしい作品が広まってもらえたら嬉しいなって思います。
本作にはデビュー曲の”Coffee”が4曲目に収録されています。
この曲は「これぞネオ・ソウル!」と呼べるお手本のような楽曲です。
アルバム1曲目の”Good Good”も2ndシングルとしてカットされているネオ・ソウルな楽曲です。
5曲目のバラード曲”Starship”も2003年に3枚目のシングルとしてカットされました。
現在までに9枚のスタジオ・アルバムをリリースしているコーニャ・ドスも、どのアルバムから聴き始めても問題がない「ハズレ作のない」アーティストです。
どのアルバムも質が高く、毎回「期待を裏切らないネオ・ソウル」を提供してくれていますが、せっかくなのでまずはこのデビュー作『A Poem About Ms. Doss』から聴き始めてみてはいかがでしょうか?
Felicia Adams – 『Read My Lips』
NYのハーレム出身の女性シンガー、フェリシア・アダムスがUKのインディ・レーベルから2004年にリリースした唯一のアルバム『Read My Lips』です。
全曲自作曲で、このアルバムしかリリースされていないのが不思議なくらい質の高いアルバムです。
フェリシアのセクシーな歌声がピッタリくるのは、”You”や”Dont Take Your Love”に”I Found Love”、”Because Of You”といったバラード曲ですが、”Share My Love”や”No One Else”のような90年代ヒップホップ・ソウルの残り香を感じさせるアップ・テンポな楽曲も見逃せません。
今回ご紹介する作品の中では、一番知名度が低いかも知れませんが、インディ・レーベルとはいえ侮れない良作品です。
Full Flava – 『Colour Of My Soul』
こちらはいわゆる企画盤の一種なのですが、音楽プロデューサーのロブ・ダービシャーが英米の女性R&Bシンガーを招いたプロジェクト、フル・フレイヴァの第二弾アルバム『Colour Of My Soul』です。
女性シンガーで統一されているので、このブログ記事のテーマにもぴったりな作品だと思います。
カーリーン・アンダーソン、ロミーナ・ジョンソン、ドナ・オデイン、ビヴァリー・ブラウン、アリソン・ライムリック、シーシー・ペニストン等が参加したオムニバス・アルバムです。
India.Arie – 『Testimony: Vol. 1, Life & Relationship』
アコースティックな音色にヒップホップのビートを合わせた「オーガニック・ソウル」を代表するアーティストのインディア・アリーが2006年にリリースした3rdアルバム『Testimony: Vol. 1, Life & Relationship』です。
ちなみに「オーガニック・ソウル」という呼称は日本の音楽業界が付けた名称で、海外では普通にネオ・ソウルとしてジャンル分けされています。
イントロが終わるとシリアスな楽曲 “These Eyes”で幕を開けるアルバムですが、ドン・ヘンリーのカバー曲”The Heart of the Matter”からキャッチーな楽曲が続きます。
アコースティック・ギターの音色が美しいゆったりとした4曲目”Good Morning” は、日本で「オーガニック・ソウル」と呼ばれたことが納得できるような名曲です。
11曲目に収録された”I Am Not My Hair”は、2005年に先にリリースされていたシングル曲でエイコンと共演した楽曲です。
ちなみに本作は『Testimony』シリーズの第一弾なのですが、2009年に第二弾もリリースされました。
まずはこの『Testimony: Vol. 1, Life & Relationship』から聴いてみて下さい♪
Jaguar Wright – 『Divorcing Neo 2 Marry Soul』
フィラデルフィア出身の女性シンガー、ジャグアー・ライトが2005年にリリースした2ndアルバムにして今のところ最終作となる『Divorcing Neo 2 Marry Soul』です。
ジャグアー・ライトは、同郷のヒップ・ホップ・バンドのザ・ルーツが運営するアーティスト・コミュニティ・サイトOkayplayer.comが新人発掘を目的に設立したOkayplayerレコードから見出された女性シンガーです。
本作からは、2曲目に収録された力強いR&Bソングの”Free”のみがシングル・カットされました。
ラファエル・サディークが書いた “Told Ya”や、 “Ecstasy”に “One More Drink”、そしてプロデューサー兼ソングライターのコンビ、カルヴィン&アイヴァンの提供曲”Flower”と”Play the Field”等、良い曲目白押しです!
ディアンジェロやザ・ルーツのクエストラヴと組んでいた音楽グループのソウルクエリアンズの一員でもあったジェイムズ・ポイザーが書いた11曲目の”Been Here Before”も、ネオ・ソウルな良曲です。
このアルバム以降、作品がリリースされていないのが残念です。
Jill Scott – 『The Real Thing: Words And Sounds, Vol. 3』
アンジー・ストーンやエリカ・バドゥ等と並ぶネオ・ソウル界を代表する女性シンガーの1人、ジル・スコットが2007年にリリースした3rdアルバム『The Real Thing: Words And Sounds, Vol. 3』です。
1曲目の “Let It Be”は、ビートルズの曲ではありません。
ジルのオリジナル曲です。
1分50秒と短いながらも、これから始まる名作を期待させるのに十分なイントロとなっております。
2曲目の”The Real Thing”は、シリアスなR&B曲です。
3曲目”Hate On Me”は、先行シングルとしてリリースされた大胆なゴスペル・ソウルの楽曲です。
冒頭からこれまでになかったシリアスな楽曲が続きますが、4曲目”Come See Me”はほっとするようなメロウなバラード曲です。
5曲目”Crown Royal”と、裏泊を強調したビートがクールな6曲目 “Epiphany”は、ジル・スコットという名前を聞いたら期待するいつものネオ・ソウルをやってくれています。
7曲目”My Love”は、ポール・マッカートニーのあの有名曲ではなくジルのオリジナル曲です。
なんだかビートルズ関連の名曲と紛らわしい曲名が続きますが、この曲はアルバムからの2枚目のシングルに選ばれた美しいソウル・バラードです。
ジョージ・デュークのエレピをフィーチャーした11曲目の”Whenever You’re Around”は、3枚目のシングルとしてカットされました。
アルバム最後の”Breathe”には、近年何かと話題の奇才プロデューサー、シャフィーク・フセインがジル・スコットと共作した楽曲です。
ネオ・ソウル・クイーンが2007年にリリースした3作目『The Real Thing: Words And Sounds, Vol. 3』をぜひ聴いてみて下さい♪
Joi – 『Star Kitty’s Revenge』
奇抜なアルバム・ジャケットからも雰囲気が伝わってくるように一筋縄ではいかないジョイが2002年にリリースした3rdアルバム『Star Kitty’s Revenge』です。
スライ&・ザ・ファミリー・ストーンやファンカデリックからの引用が多いためか、本作の邦題は『スター・キティーの逆襲』と付けられていました。
2曲目の”It’s Your Life”ではいきなりスライの”Runnin’ Away”が引用されています。
歌声や見た目がエリカ・バドゥを彷彿させますが、より実験的な楽曲が多いので聴き辛い楽曲もいくつかあります。
万人受けはしないかもしれませんが、ファンカデリックがお好きな方にはピンとくるものがあるかと思います。
Juanita Wynn – 『U Don’t Know』
ゴスペル・ソウルの女性シンガー、ジャニータ・ウィンが2002年にリリースした唯一のアルバム『U Don’t Know』です。
本作をおすすめしたい理由の1つに、トニ・トニ・トニ のアルバムにも参加していたことのある名R&Bギタリストのジョン・”ジュブ”・スミスがさんかしているからです。
日本での知名度は低いもののジュブ・スミスは、アメリカでは人気のギタリストです。
近年は流行りのネオ・ソウル・ギタリストとしても扱われることもあります。
ジュブ・スミスは、ゴスペル・グループのソウル・シーカーズの一員でもあり、こういったゴスペル・ソウルの隠れた名作に参加してちょくちょくクレジットされていたりします。
ジュブ・スミスのギターをがっつり味わうことが出来るジャニータ・ウィン唯一の作品『U Don’t Know』もおすすめです。
Julie Dexter – 『Dexterity』
シルキーな歌声が美しい女性シンガーのジュリー・デクスターが2002年にリリースしたデビュー作『Dexterity』です。
全曲ジュリー・デクスターのオリジナル曲で構成されたアルバムです。
特にアフロ・スピリチュアル・ジャズ・バンド、ファータイル・グラウンドをフィーチャーした3曲目”Love”がおすすめです。
知名度こそ低いですが、ネオ・ソウルの隠れた名作です。
Kandi – 『Hey Kandi…』
女性4人組ボーカル・グループのエスケイプ(Xscape)のメンバー、キャンディ・ブリュースが2000年にリリースしたソロ・デビュー作『Hey Kandi…』です。
イントロが終わった後の2曲目”Hey Kandi”は、当時流行りだったオートチューンを使った「シェール・エフェクト」が気になるブリトニー・スピアーズ風のダンス曲ですが…3曲目”Cheatin’ on Me”はメロウなソウル・バラードです。
アルバムからの2枚目のシングルにも選ばれた曲です。
先行シングル”Don’t Think I’m Not”は、キャッチーなR&Bです。
ちょくちょくブリトニー・スピアーズ風のダンス曲が混じっていますが、フェイス・エヴァンスとデュエットした美しいバラード曲”Easier”もおすすめです。
KeKe Wyatt – 『Soul Sista』
スティーヴィー・ワン ダーやダニー・ハザウェイから大きな影響を受けたキタラ・ワイアット改めキキ・ワイアットが2001年にリリースしたデビュー作『Soul Sista』です。
力強いR&B曲の”Used to Love”で始まる勢いのあるアルバムです。
“Used to Love”は、先行シングルとしてリリースされました。
キキの代表曲です。
男性シンガーのアバントとデュエットした3曲目”Nothing in This World”は、2ndシングルに選ばれたミドル・テンポのR&Bです。
パティ・ラベルの1983年の曲 “If Only You Knew”のカバーや、 “Push Me Away”といったバラード曲の出来も素晴らしいアルバムです。
Laurneá – 『New Territory』
かなり早い時期からオーガニック・ソウル風のサウンドを構築していた先駆者の1人ローネイ・ウィルカーソンが2003年にリリースした3rdアルバム『New Territory』です。
ジェリーサのようなトリップ・ホップなビートが過激な2曲目”Fly”や、幾十にも重ねられたつぶやくようなローネイの歌声がセクシーなネオ・ソウル曲”Keep Your Head Up”、インディア・アリー風のアコースティック・ソウル”Day Dreamin'”等の曲が素晴らしいです。
ただ中には実験的な楽曲もあるため、少し聴き辛い部分もあるかもしれません。
Ledisi – 『Soulsinger』
このブログのネオ・ソウルがテーマの記事で何度か登場しているレデシーが2000年にリリースしたデビュー作の『Soulsinger』です。
ジャジーなギターのイントロで始まるタイトル・トラックの2曲目”Soulsinger”は、レデシーのデビュー曲です。
もう曲名そのままにソウルフルなR&B曲です。
アルバム1曲目の”Get Outta My Kitchen”は、3枚目のシングルに選ばれました。
コーニャ・ドスのデビュー作にも同名の”Coffee”という楽曲が収録されていましたが、本作5曲目に収録された”Coffee”は別の楽曲です。
バラード曲”Take Time”は、2枚目のシングルとしてカットされました。
イントロがかっこいい”In My Life”もおすすめ曲です。
2021年にニーナ・シモンのトリビュート作品をリリースしたレデシーの初々しいデビュー作『Soulsinger』をぜひ聴いてみて下さい♪
Lina – 『The Inner Beauty Movement』
コケティッシュな歌い方が魅力的なリナの2作目のアルバム『The Inner Beauty Movement』は2005年にリリースされた作品です。
先行シングルとしてリリースされたジャジーなネオ・ソウル曲”Smooth”が一番のおすすめ曲です。
他にも2ndシングルの”Come to Mama”や、3rdシングル”Leaving You”、アコースティック・ソウルの”Fly”、アンソニー・ハミルトンとデュエットした”Around the World” 、そして優雅なストリングスが美しいバラード曲”Story Goes”等も良い曲です。
Lucy Pearl – 『Lucy Pearl』
ルーシー・パールという名称だけを見ると、そういう女性シンガーの名前なのかな?と思ってしまいますが、これはグループ名です。
トニ・トニ・トニ のラファエル・サディークとア・トライブ・コールド・クエストのアリ・シャヒード・ムハマドが、アン・ヴォーグのドーン・ロビンソンを加えて活動を開始したスーパー・グループでした。
本作『Lucy Pearl』は、2000年にリリースされたルーシー・パール名義唯一のアルバムです。
その後、グループは解体し、ラファエルは先にご紹介していた女性シンガーのジョイを迎えてグループを再始動するのですが…結局は活動を停止しています。
本作からは”Dance Tonight”と”Don’t Mess With My Man”と、スヌープ・ドッグとQティップをゲストに迎えた”You”の3曲がシングル・カットされました。
ハウス系のビートをベースにラファエルとドーンが交互にボーカルを務めるのが基本スタイルです。
そのため今回の「女性R&Bシンガー」のテーマからは少し違ってはいるのですが…まぁ一応ドーンの歌声がこのグループ一番の魅力と言うことで…。
ちなみに”Dance Tonight”や”Without You”でギターを弾いているのは、伝説のネオ・ソウル・ギタリストのスパンキー・アルフォードです。
ジュブ・スミスも”Everyday”でギターを弾いています。
その他は、ラファエル・サディーク自らギターを弾いています。
あれから23年が経ちましたが、3人ともまだ健在なので久しぶりに再活動を行ってもらいたいところですが…個々の活動で全員成功しているので、そんな時間はないか…。
トニ・トニ・トニ+ATCQ+アン・ヴォーグ=ルーシー・パール唯一のアルバムをぜひ聴いてみて下さい。
Mary Mary – 『Incredible』
エリカ・アトキンス・キャンベルとトレシナ・”ティナ”・アトキンス・キャンベルからなる姉妹ゴスペル・デュオのメアリー・メアリーが2002年にリリースした2ndアルバム『Incredible』です。
ゴスペル・デュオとはいっても、ふくよかな女性が力一杯歌う古き良き時代のゴスペルではなく、スレンダーな女の子がヒップホップのビートに乗せて歌うR&Bが主体のアルバムです。
そのため今回のブログ記事のテーマにも合うので選びました。
2011年以降はアルバムのリリースを行っていませんが、今も現役です。
さすがに2人とも年を取って、今ではスレンダーではなくなってはいますが…。
ちなみに姉のエリカはドラマーのテディ・キャンベルと結婚し、妹のティナはジュブ・スミスも参加していたゴスペル・グループのソウル・シーカーズの一員ウォーリン・キャンベルと結婚しています。
面白いことに、2人も旧姓と同じ名字のままなんですね。
ウォーリン・キャンベルは、メアリー・メアリーのアルバム制作にも関わっており、本作『Incredible』のプロデュース業も務めています。
もはや「これってゴスペルなの?」と迷ってしまう程に、普通のR&Bアルバムです。
そのため聞きやすさはありますが、もしかしたら「本来のゴスペルとはこういうもの!」といった考えの人には合わないアルバムかも知れませんね。
まぁ僕はこのアルバムを良い作品だと思います。
それに今回のブログ記事のテーマにはあった作品ではあります。
ちなみにCDの15曲目が終わると5秒の無音状態のブランク・トラックが4つ続いた後に隠しトラックの”Happy”が収録されています。
スティーヴィー・ワンダーの1987年の隠れた名曲”You Will Know”をオシャレにカバーもしています。
それにしてもスティーヴィーは名曲が多いですよね。
ゴスペル・デュオだけれども、そんなの気にせず楽しめちゃうメアリー・メアリーのアルバム『Incredible』もおすすめです。
Mya- 『Moodring』
現在もコンスタンスにアルバムをリリースしながら活動を続けているマイアの3rdアルバム『Moodring』もおすすめです。
本作は2003年にリリースされたマイアの代表作です。
彼女自身も作詞やプロデュースに関与したアルバムで、可愛らしい歌声の中にも「セクシーでかっこいい女性」を感じさせるエモーショナルな表現力が魅力のシンガーです。
ミッシー・エリオットが手がけたヒット曲”My Love Is Like…Wo”で始まり、続く2曲目の”Fallen”もヒットしました。
ショーン・ポールとデュエットした”Things Come & Go” や、メロウなバラード”After The Rain”等もおすすめの曲です。
N’Dambi – 『Tunin Up & Cosignin』
同郷のエリカ・バドゥのバンドでバック・ボーカルも務めていたこともある友人のエンダンビが2001年にリリースした2ndアルバム『Tunin Up & Cosignin』です。
教会で働く両親の影響で小さい頃からゴスペルやカントリー・ミュージックを聴いて育ったエンダンビですが、本作はジャズの要素が強く出た2枚組の大作です。
新曲だけでなく既発曲の再録も含んでいます。
ディスク-1の1曲目”Ode 2 Nina”のタイトルにあるように、ニーナ・シモンからの影響が強く、ジャジーなピアノやエンダンビの歌い方からもニーナを意識していることがわかります。
トランペットの音色がまるでディアンジェロの『Voodoo』でロイ・ハーグローヴが吹いていたあの感じに似ているのは、そこも意識してのことでしょう。
一応ヒップホップなビートを用いてはいますが控えめで、派手なダンス・トラックなどもなく終始ゆったりとしたグルーヴで進むアルバムの構成は、ディアンジェロの『Voodoo』やエリカ・バドゥの『Baduizm』に近いです。
むしろその2作品よりも更にジャズの要素が強いです。
ジャジーなネオ・ソウルを聴きたい時におすすめのアルバムです♪
Res – 『How I Do』
フィラデルフィア出身の女性シンガー、リースが2001年にリリースした『How I Do』です。
メイシー・グレイ程ではありませんが、ボーカルに多少クセがあり、1stシングルの”Golden Boys”にしても一筋縄ではいかないような少し変わったR&Bの曲です。
2ndシングルにもなった”They-Say Vision”に至っては、もはやポップなロック・ソングといった曲調です。
かと思ったら、”Ice King”ではチキチキ・ビートになったり…なかなかに多彩な色を持ったオルタナティヴ・ソウルな作品です。
先にご紹介していたジョイや、前回ご紹介していたサンドラ・セイント・ヴィクターに近い感じです。
万人受けはしなさそうだけれども、ハマる人はとことんハマりそうです…。
Rhonda Smith – 『Intellipop』
1990年代後半から2000年代頃のプリンスのバンドでクールにベースを弾いていたロンダ・スミスが2000年にリリースした1stソロ・アルバムの『Intellipop』です。
本職はベーシストとはいえど、しっとり系のボーカルも悪くないロンダ姐さんの初のソロ・アルバムは、プリンスからの影響を感じさせながらもスムースジャズのエッセンスを取り込んだレベルの高い作品に仕上がっています。
6曲目”Rhondasm”は、まるでエリカ・バドゥの『Baduizm』を意識したかのような曲名のネオ・ソウルな曲です。
この曲では、僕が好きなスムースジャズ・ギタリストのエリック・エシックスがギターソロを弾いています。
ベスト・トラックは、どことなくシャーデーを彷彿させるメロウな5曲目”Be Careful What You Wish For”です。
ピッコロ弦という細い弦を張ってギタリストばりに歪ませたベースを弾くロンダ姐さんのソロがかなりかっこいいです!
まるでオクターヴァーを使ってギターソロを弾くプリンスのようですが、本作にはプリンスは関与しておりません。
Sunshine Anderson – 『Your Woman』
メイシー・グレイがマネジメントを買って出たという程の天賦の才を持つ女性シンガーのサンシャイン・アンダーソンが2001年にリリースしたデビュー作『Your Woman』です。
元ソウライフ・エンターテインメントの副社長であったマイク・シティの初の全面プロデュース作品としても話題となったアルバムです。
先行シングルの4曲目”Heard It All Before”がヒットしたのも納得の歌唱力の高さです。
この曲以外も質が高く2ndシングルの”Lunch Or Dinner”やキャッチーな”He Said, She Said”、シンプルなチキチキ・ビートがクセになる”Where Have You Been”、シリアスなネオ・ソウル曲”Your Woman”等、聴き所は多数あります。
ちなみに無名時代のアンソニー・ハミルトンも参加しています。
本作以降は2010年までにたったの2作品しかリリースしておらず、その才能の割に寡作なのがもったいないです。
数年振りにニュー・アルバムを来ししたいところですが、まずはこのデビュー作『Your Woman』を聴いてみて下さい♪
Sy Smith – 『The Syberspace Social』
NY出身の女性シンガーソングライターのサイ・スミスが2005年にリリースした2ndアルバム『The Syberspace Social』です。
シングル曲”Fa’Sho”を含む、サイ・スミスのキュートな歌声とドリーミーなサウンドが特徴のアルバムです。
“Drop That”では、ネオ・ソウルなギターも登場します。
ちょっぴりアンビエントなサウンド的に、ジ・インターネットやソロモンズ・ガーデンのような近年のネオ・ソウルに近い気もしなくはないです!?
Syleena Johnson – 『Chapter 3: The Flesh』
シル・ジョンソンの娘シリーナ・ジョンソンが2005年にリリースした「チャプター・シリーズ」の3作目『Chapter 3: The Flesh』です。
同郷のR・ケリーとラッパーのファボラスをフィーチャーした先行シングルの”Hypnotic”は、それまでの彼女のイメージを殷賑するかのようなヒップホップ・ソウルです。
かと思ったら、2ndシングルに選ばれたのはとろけるようなスウィートなバラード曲”Another Relationship”でした。
なんだかんだでこちらのバラード曲の方が彼女の歌声に合っている気もしますが、カニエ・ウェストやじジャーメイン・デュプリ等の大物プロデューサーを起用した本作が6作ある「チャプター・シリーズ」では、一番良い出来です。
Teedra Moses – 『Complex Simplicity』
これを書いているつい先日惜しくも亡くなられたマイルス・デイヴィスにも影響を与えたジャズ・ピアニストのアーマッド・ジャマルの名曲”The Awakening”をラッパーのナズがサンプリングした”One To One”をそのまま歌物に変えた1曲目”Be Your Girl”で始まるティードラ・モーゼスのデビュー作『Complex Simplicity』です。
2004年にリリースされました。
ちなみにナズの”One To One”は、アルバム未収録曲で、ジャン=クロード・ヴァン・ダムがガイル役を演じた人気格闘ゲームのストリートファイターの実写映画のサウンドトラックに収録されています。
この映画は1994年に公開されていたので、ティードラ・モーゼスはそれから10年後にこの曲を取り上げた形になります。
この曲以外では、ラッパーのジェイダキスを起用した1stシングルの “You’ll Never Find (A Better Woman)”や、ラッパーのリル・ジョンを起用した3rdシングルの”You Better Tell Her”等がラジオ・フレンドリーな楽曲です。
本作のメインのプロデューサーは、ポリ・ポールやラファエル・サディークなのですが、”You’ll Never Find (A Better Woman)”がカニエ・ウェスト風なのは当時の音楽シーンを意識してのことでしょうね。
ちなみに本作でギターを弾いているマック・ロビンソンは、ミゲルやロバート・グラスパーの作品でソングライターやアレンジャーとして参加もしている人物です。
Tiffany Villarreal – 『Tiffany Villarreal』
1996年に一度歌手デビューをしかけるも上手く軌道に乗れず、その後地道に活動を続けていたティファニー・ヴィラリールが、ブルックリンのラッパー、レイクウォンが2003年にリリースした曲”The Hood” にフィーチャーされて、2004年についにデビュー作となる『Tiffany Villarreal』をリリースしました。
本作ではそのレイクウォンが逆に”Rewind the Time”で客演しています。
米国テキサス州生まれながらもメキシコやプエルトリコの血を引くティファニーだけあって、ラテン・アメリカ風のエキゾチックなメロディー・ラインも魅力の作品です。
残念ながら本作以降もまた地道な活動に戻ったようですが、2019年に『Wildflower』という11曲入りのアコースティック・ソウルな良作品をリリースしていました。
相変わらず素晴らし歌唱力の持ち主なので、今後も活動を続けてほしいものです。
ティファニーの公式YouTubeチャンネルよりMVを貼っておきますのでぜひ聴いてみて下さい♪
まずはこのデビュー作『Tiffany Villarreal』をおすすめします♪
Trina Broussard – 『The Same Girl』
こちらも米国テキサス州出身の女性シンガーのトリーナ・ブラッサードです。
本作『The Same Girl』は、1999年の『Inside My Love』に続く2004年にリリースされた2ndアルバムです。
バラード曲の”Dreaming of One”と、インディア・アリー風オーガニック・ソウルな”Losing My Mind”と、コンテンポラリー・ソウルな”Joy”の3曲がシングル・カットされています。
どの曲も質が高く、トリーナの力強いボーカルも素晴らしいのですが、本作以降はアルバムがリリースされていません。
2009年に2枚のシングル、2016年に1枚のシングルをリリースしたのみです。
20年振りにアルバムのリリースを期待したいところです。
まずはこの『The Same Girl』をおすすめします。
Vivian Green – 『A Love Story』
ジル・スコットのバック・コーラスを務めていた経歴を持つヴィヴィアン・グリーンが2002年にリリースしたデビュー作の『A Love Story』です。
ビルボード・チャートで全米39位を記録したデビュー曲”Emotional Rollercoaster”も収録されています。
“Fanatic”や”What Is Love?”といった曲もシングル・カットされており、ジル・スコットやレデシーにコーニャ・ドスといったネオ・ソウル系の女性シンガーたちと同じ路線の楽曲が収録された作品です。
ちなみに2曲目の”24 Hour Blue (Just One Of Those Days)”で、ネオ・ソウルなギターを弾ているのは、クレイ・シアーズというギタリストです。
ヴィヴィアン・グリーンの他の作品や、ヴァネッサ・ウィリアムスにボーイズIIメンといったコンテンポラリーR&Bの作品にちょくちょく参加しているギタリスト兼プロデューサーです。
ヴィヴィアン・グリーンは、2020年にも新作をリリースして、R&B好き界隈で話題となりましたが、今も現役の素晴らしいR&Bシンガーです。
ぜひこの1stアルバム『A Love Story』から聴き始めてはいかがでしょうか。
Whitney Houston – 『Just Whitney』
圧倒的歌唱力を誇るホイットニー・ヒューストンも2000年代にR&Bの名作をリリースしています。
2002年にリリースされた5作目のアルバム『Just Whitney』は、ホイットニー流のコンテンポラリーR&Bの傑作です。
ホイットニーが主演した1995年の映画『ため息つかせて(Waiting To Exhale)』のサウンド・トラックで起用したベイビーフェイスが本作のメインのプロデュースも務めています。
それもあって本作は質の高いコンテンポラリーR&Bの楽曲が並びます。
先行シングルに選ばれた”Whatchulookinat”は、夫のボビー・ブラウンがプロデュースを担当したアップ・テンポなR&Bです。
2曲目 “Tell Me No”は、ベイビーフェイスが作曲とプロデュースを手掛けたエモーショナルなR&Bです。
僕はこの曲がお気に入りです♪
アイズレー・ブラザーズが関与したアルバムからの2枚目のシングルに選ばれた”One of Those Days”も素晴らしい楽曲です。
シングル・ヒットこそしませんでしたが、楽曲はとても素晴らしいです。
“My Love” では夫のボビー・ブラウンとデュエットしています。
本作からはゴスペル・バラードの”Try It on My Own”とダンス・トラックの”Love That Man”もシングル・カットされていたのですが、インターナショナル盤のCDには、なぜかこの2曲が外されていたりします。
よくわからないですね…。
シングル4曲がちゃんと収録されたリンクを貼っておきます。
ご購入の際は事前にそのCDの収録曲を確認してみて下さい。
アルバム自体は素晴らしい作品です!
Yahzarah – 『Blackstar』
ゴスペル調のイントロから始まる本作『Blackstar』は、ワシントンDC出身のヤーザラーが2003年にリリースした2ndアルバムです。
2000年にリリースしていたシングル曲の”Feel Me”や、2001年のシングル曲”Love Is You”に2002年のシングル曲”Same Page”といった既発の3曲もちゃんと収録しています。
その後、2003年に”Wishing”と”Blackstar”が、2004年に”One Day”と”Rooftop”がシングル・カットされました。
実に7枚ものシングル曲が収録された豪華なアルバムです。
明らかに2003年以降の楽曲の方がレベルは上がっていますが、先にリリースされていた3曲の方が尖ってはいました。
それもそのはず!?
ヤーザラーは、エンダンビと共にエリカ・バドゥの名盤『Mama’s Gun』バック・ボーカルで参加していた経歴を持っています。
既発の3曲は『Mama’s Gun』に収録されていそうな挑戦的な曲調です。
しかしその後リリースされた4曲のシングルは、インディア・アリー風のオーガニック・ソウルといった曲調です。
ジャジーな要素も強まっています。
ただ「良く聴いたらそう聞こえるよな~」といった感じで、アルバムを通して聴く分にはそこまで違和感はありません。
ネオ・ソウルの隠れた名作の1つヤーザラーの『Blackstar』をぜひ聴いてみて下さい♪
以上、ネオ・ソウルやヒップホップ・ソウル好きにおすすめしたい2000年代の女性R&Bシンガーのアルバムをまとめてご紹介!でした。
前回の1990年代に引き続き、今回は2000年代の女性R&Bシンガーの作品をご紹介しました。
ぜひどちらも併せて読んで頂けたら幸いです。
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