2018/10/16
コリー・ウォンの特集記事が掲載されたギターマガジン2018年11月号
今注目のギタリスト「コリー・ウォン」の特集記事が 掲載されたギターマガジン2018年11月号
このブログで「コリー・ウォン」というギタリストが登場するのは今回が初めてですので、まずは僕がコリー・ウォンを知るきっかけになったお話から始めたいと思います。
ミニマル・ファンク・バンド「VULFPECK(ヴルフペック)」に注目!
今大注目のミニマル・ファンク・バンド「VULFPECK(ヴルフペック)」の2ndアルバム『Mr Finish Line』の日本盤が今年の5月に発売されて以来、FacebookやTwitterなんかでヴルフペックの情報をよく見かけるようになりました。
僕もそういった情報を目にするようになってから、ずっと気になっていました。
「”ミニマル・ファンク”ってどんな感じのファンクなの?」…と気になったのでYouTubeで検索してみてヴルフペックの動画をいくつか見ていました。
この時点ではまだヴルフペックの存在は知っていたけど、アルバムは持っていませんでした。
そしてYouTubeで出てきたヴルフペックの動画を片っ端から観てみました。
するとサムネイルにデイヴィッド・T・ウォーカーの写真が使われている動画を発見しました!
それは、最新作の『Mr Finish Line』に収録されていた”Running Away”という曲の動画でした。
更にドラムには、ジェームス・ギャドソンが参加していました。
もちろんデイヴィッド・T・ウォーカーとジェームス・ギャドソンは、どちらも僕が好きなミュージシャンです。
さっそく”Running Away”の動画を観てみたら、大物ゲストの参加に恥じないような素晴らしい曲でした。
僕はすぐにヴルフペックが好きになりました♪
「Cory Wong」って何だ?
それからYouTubeだけでなく、いくつかのヴルフペックのライヴ音源も手に入れて聴いてみました。
ちなみに”Running Away”が収録されたのは本国では2017年リリースの『Mr Finish Line』からなのですが、ライヴでは2016年のうちから演奏されていたみたいですね。
2016年の「ブルックリン・ボウル」でのライヴで既に”Running Away”は演奏されていました。
「ブルックリン・ボウル」にはソウライヴやザ・ニュー・マスターサウンズもちょくちょく出演していたりします。
ブルックリンにあるボーリング場とライヴハウスが一緒になったお店みたいです。
この時のヴルフペックの「ブルックリン・ボウル」でのライヴは3夜連続で行われています。
僕はその3日間のライヴ音源を全て手に入れました。
その3種類のライヴ音源を聴いていたら、最初8~9曲はギター抜きもしくは穏やかなギターの音でライヴが行われていました。
大体どの日も8曲目が終わった後ぐらいからバンドの編成が変わり、ファンキーなエレクトリックギターが加入します。
9~10曲目辺りからギターの激しいファンク・カッティングの音が鳴り始めました!
僕も自分がギターを弾くので、こういったファンク系のギターカッティングが大好です!
あまりのかっこよさに聴いてすぐにハマりました。
「このファンキーなギターカッティングは誰が弾いているのだろう?」と気になって参加メンバーの欄を見てみました。
するとそこには「Cory Wong」と書かれていました。
「”Cory Wong”??これって確か曲名でなかったっけ??」と思いライヴのセットリストを見てみると…「ブルックリン・ボウル」のライヴ2日目の序盤に演奏していました。
ヴルフペックの曲に”Cory Wong”という曲があるんです。
さっそくYouTubeでその「Cory Wong」を調べてみると、ヴルフペックの曲としてYouTubeにMVがアップされていました。
“Cory Wong”のMVを観てみると、まずは短パンで髭面のジャック・ストラットンの方の見た目に驚きましたが
その後向かって右側にいるツーブロックのギタリストのキレッキレのカッティングにビックリしました!
そこで気づきました!
「この曲名はあのファンキーなギターカッティングをしているギタリストの名前だったのか!」
あのライヴ音源で聴いていたのと同じストラトキャスターのハーフトーンの音色です!
通常ギターは「リア(後ろ)、センター(真ん中)、フロント(前)」の3つのピックアップの音を選択できます。
リアは少しハイの音が強めでオーバードライヴで歪ませたギターソロを弾くときなんかにぴったりの攻撃的な音が鳴ります。
ロックやブルースをやるのに最適なピックアップです。
逆にフロントにすると、まろやかで太い音色に変わります。
ジャズを演奏するのに最適な音に変化しますが、ジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイ・ヴォーンのようにフロントでロックのギターソロを弾いてもかっこいい場合があります。
3種類を時と場合によって切り替えたり、好みのピックアップばかりを使ったり…と、ピックアップの選択は本当に人それぞれなのです。
大体のギターのピックアップのセレクトは3種類だけなのですが、ストラトキャスターというギターだけ5段階にピックアップをセットすることが出来ます。
これはハーフトーンと言って、「リア+センターのハーフトーン」と「センター+フロントのハーフトーン」の2種類が追加で選択できます。
本来は設計ミスによるものだったのですが、今ではストラトキャスターのデフォルトの設定になっています。
というのは、このハーフトーンはストラトキャスターにしか出せない特徴的な音だからなんです。
しかもそのハーフトーンの音がこれまたなんとも言えないくらい「良い音」が鳴るんです。
だからあえて設計ミスを直さないままストラトキャスターの特徴のひとつとして今も残されています。
ちなみにストラトキャスターのハーフトーンを有名にしたのは、エリック・クラプトンです。
エリック・クラプトンがデレク&ザ・ドミノスの録音時にストラトキャスターのハーフトーンを使って録音をしました。
だからあの名曲”Layla”なんかで聴ける泣きのギタートーンなんかもこのストラトキャスターのハーフトーンによるものです。
このハーフトーンの音は、クラプトンのようなブルースロックだけでなく、実はファンクやブラック・コンテンポラリー系の音楽にとても合う音色でもあるんです。
コリー・ウォンのギターの音色を初めて音源で聴いたときに「ストラトキャスターのハーフトーンっぽいな⁉」とはすぐに気づきました。
そしてこのヴルフペックの”Cory Wong”の動画で確認してみて、やはり「ストラトキャスターのセンター+フロントのハーフトーン」だったので納得しました。
あと「ギターの音に少しコンプレッサーが掛かっているかな?」ともなんとなく思っていたのですが、それは今回ご紹介するギターマガジンにコリー・ウォンの使用機材の写真が載っていて、やはりコンプレッサーを使用していたようです。
自分がギターを弾くようになってよかったな~と思うのは、なんとなく使用機材を音源から予想出来たり、自分で弾いてみて理論を確かめたり出来る点ですね。
それでは、今注目のギタリスト「コリー・ウォン」の特集記事が掲載されたギターマガジン2018年11月号のご紹介です。
ギターマガジン2018年11月号
今回のギターマガジンの掲載内容は、ギターマガジンの公式のTwitterで知りました。
Twitterって情報収集に本当に便利ですよね。
最新の情報がすぐにタイムラインに流れてきてくれるので重宝しています。
最初は表紙の写真のBOSSのエフェクター特集を見た時は、正直あまり興味はなかったです。
僕はギターエフェクターは大好きで自分でも色々なものを使ってはいるのですが、メーカーの好き嫌いはあります。
BOSSのエフェクターは、とても素晴らしい製品だとは思いますが、僕には合いませんでした。
こういうのは人それぞれですので仕方ないことですよね。
なのでBOSS特集なら今回は飛ばすか、と思った矢先に気になる情報が目につきました!
今回から始まった新企画の「NOW」という不定期連載でコリー・ウォンが特集されるみたいでした。
新企画の第一弾が、僕も最近ずっと気になっていたコリー・ウォンなのです!
これは購入しなくては!!!!
これ目当てで買いました!
しかし読んでみて「買ってよかったな~」と思える内容でしたので大満足です!
購入してまずは目次欄を見てみました。
すると大きな文字で「コリー・ウォン」と書かれています!
さっそくこの特集から読んでみることにしました。
見開き2ページでドデカくコリー・ウォンのご登場です!
青いレザージャケットに青いストラトキャスターを持ったコミカルな角刈り気味のツーブロック野郎のご登場です!
このコミカルさも僕がコリー・ウォンを気に入った理由の一つです。
YouTubeで見ててもMVもコミカルだし、ライヴ映像でも明るい人柄が感じられます。
こういったアメリカ人の底抜けに明るい性格とても好きです。
見ていて不快に感じる事ってないですもんね♪
しかもギターマガジンでコリー・ウォンの特集が組まれることになった理由の一つに、コリー自ら「僕のことをインタビューしてみない?」と逆オファーがあったと書かれていました。
面白い人ですね。
ページを捲っていくとコリーがどんな経歴を持った人物なのか?ヴルフペックに参加するようになった経緯は?などが掲載されていました。
また影響を受けたミュージシャンにレッド・ホット・チリ・ペッパーズやジョン・メイヤーにプリンス、マイケル・ジャクソンなんかが挙げられていました。
この辺はコリーのカッティングを聴いていればなんとなく想像できる感じですね。
以外だったのはジェフ・ベックでしたが、高校生の頃にハマっていたようです。
それとギターを弾き始めた当初は、グリーン・デイやブリンク182のようなポップなパンクバンドが好きでコピーしていたみたいです。
ウィーザーのようなコミカルなギターポップ・バンドも好きだったみたいです。
コリーのコミカルさは、この辺から来ているんでしょうね。
コリーが影響を受けたミュージシャンの紹介ページの次にコリーの使用エフェクターが写真付きで掲載されていました。
やはりコンプレッサーを使用していました!
青い筐体のものが「WAMPLER」の”EGO COMPRSSSOR”という製品です。
他にはブースター系のオーバードライヴも2台接続していますね。
写真に写っている銀色の筐体のものが「VERTEX」の”STEEL STRING CLEAN DRIVE”です。
この製品は、最近ではトモ藤田さんも使用していたりします。
僕も「VERTEX」のオーバードライヴは前から気になっていました。
さて次のページを開いてみると……ここからコリーのインタビューが掲載されています。
僕がまず共感できたのは、冒頭の大きな文字で書かれているこの言葉ですね。
「リズム・ギターなのにリードのフィーリング。それこそまさしく僕がやりたいものなんだ。」
これはコリーの演奏を聴いていてすぐにわかる特長だと思います。
ギターカッティングをしながら、そのままリードギターでソロを弾いたり曲のテーマメロディーを弾いていたりします。
ギターソロもリズムカッティングからの延長のような感覚です。
もはや感覚でなんとかしないといけないって言う、抜群のセンスが必要となってきます。
コリーの目指すものがなんとなく理解できた気がしました。
次のページにはコリーの使用ギターとアンプに付いて書かれていました。
あの青いストラトキャスターは、日本円で10万円ぐらいでも購入できる【フェンダー・ハイウェイ・ワン・ストラトキャスター】なんですね!
コリーの使っているこのストラトキャスターは、2000年代初頭のものらしいです。
僕も2003~2004年頃にこのシリーズのストラトキャスターを買おうとした思い出があります。
でもこのギターってどちらかっていうと「安物」ですよね。
フェンダーのメーカーのストラトキャスターで10万円程度は、「安物」なんじゃないかな~って感じます。
僕が今使用しているストラトキャスターと比べても半分以下の値段です。
もちろんギターも、基本的には値段に比例して良い物へとグレードアップしていきます。
しかし僕なんかよりも遙かにギターの上手いコリー・ウォンが、まさかこんな「安物」のギターを使っているだなんて。
まさに「弘法筆を選ばず」と言ったところでしょうか!
あのウェイン・ショーターもデビュー時は、その巧みなテクニックに見合わないような「安物」の練習用のサックスを使っていた…という話を読んだことがあるので、演奏者の腕と機材の値段は必ずしも比例しないもんなんですね!
コリーのストラトキャスターは、僕のストラトキャスターの2分の1以下の値段ですが、コリーのギターの腕前は僕の200倍ぐらい上手いですからね!
以上が、コリー・ウォンの特集記事でした。
他にもコリーのソロ活動やヴルフペックのCDの紹介や、コリーの演奏を徹底考察したタブ譜も掲載されています。
この譜面をしっかり読んで僕も練習に励みたいと思います!
目指せカッティングマスター!!!!
もうひとつ驚いたことが、コリーってちょくちょくジャズっぽいフレージングもギターソロ中に弾いたりするな~と思っていた謎が解けました。
どうやらコリーは、音楽専門学校に在籍していた頃に、あのパット・マルティーノのマスター・クラスを受講していたようです!
どうりでジャズ風のフレーズが出てくるわけです!
といった事が掲載されたギターマガジン2018年11月号は、最近コリー・ウォンというギタリストが気になった方にはおすすめです♪
しかし本当に上手いギタリストだな~って思います。
今後もコリー・ウォンと併せてヴルフペックの活動を追っていきたいと思います。
またこのブログでも記事にしていく予定です。
それと2019年には初来日もぜひ行ってもらいたいですね!
ソロでの来日でもヴルフペックでの来日でもどちらでも良いので、生でコリー・ウォンのギターカッティングを体験したいです。
影響を受けているんでしょうね。
コリーのギターだけでなく、ヴルフペックのベーシストのジョー・ダートもめちゃくちゃ上手いですよね!
ジョー・ダートは、レッチリのフリーだけでなく、ジョン・メイヤーやディアンジェロにナイン・インチ・ネイルズとの共演で知られているピノ・パラディーノやタワー・オブ・パワーの名ベーシストのロッコ・プレスシャやアース、ウィンド&ファイアーの名ベーシストのヴァーダイン・ホワイトなんかから影響を受けているようです。
この3人の伝説級のベーシストは、僕も大好きです!
この2人が在籍しているヴルフペックも本当に素晴らしいバンドですね♪
ぜひ来日してこういったパフォーマンスを生で体験したいものです。
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