2018/10/30
ブルースでアドリヴを弾くために……菊田俊介著おすすめの2冊のブルースギター教則本
アドリブでギターソロを弾くために…
菊田俊介さんが書いた2冊のブルースギター教則本!
今回は日本を代表するブルースギタリストの菊田俊介さんが書いたCD付きのギター教則本2冊のご紹介です。
この2冊は、主にブルースの曲で頻出のコード進行を用いて、どうやってアドリヴソロを弾いたりバッキングをしたりオブリガートのフレーズを弾いたりすれば良いのか?を学べる絶好の教則本となっています。
ぜひこのブログ記事を読んで購入の参考にしてみて下さい。
以前このブログで、僕が人生で初めて買ったブルース専門のギター教則本についてもご紹介していましたので、ぜひそちらの方も合わせて読んで貰えると嬉しいです。
この記事では途中から本の内容と言うよりも、ブルースミュージシャンに関するおもしろ話に展開していったりしてますのでぜひそちらも併せて読んでみて下さい。
『飛び入り歓迎!! ブルースギター・ジャムセッション』と『飛び入り歓迎!! ブルースギタージャムセッションR 伝説再臨』
『飛び入り歓迎!! ブルースギター・ジャムセッション』
2004年に発売された第一弾の『飛び入り歓迎!! ブルースギター・ジャムセッション』です。
この本が最初に発売されました。
内容は…
エルモア・ジェイムスの”Dust My Broom”風やジミー・リードの”Big Boss Man”風にルイ・ジョーダンの”Caldonia”風やマディ・ウォーターズの”Got My Mojo Workin'”風、Tボーン・ウォーカーの”Stormy Monday”風にB.B.キングの”Wake Up This Morning”風、スティーヴィー・レイ・ヴォーンの”Pride And Joy”風など、ブルースセッションでの頻出パターンが掲載されています。
もちろんギタリストが読みやすいタブ譜での記載です。
ギターソロパートやリズムギターパートなど4種類の模範演奏が掲載されています。
菊田さん自らが模範演奏をしたCD付きなので、譜面だけでなく実際に耳で聞いて確認が出来ます♪
模範演奏パートは、ギターソロパートと2種類のリズムギターパートとコール&レスポンスパートの4種類です。
リズムギターパートが2種類載っているのは、ブルースセッションなんかに行くと、ボーカリストもギターを弾きながら歌ったりするので2人以上のギタリストが一緒に演奏する機会が多くなるためです。
その際に一番ダメなのは、2人ともが同じリズムギターのパターンを弾くことです。
これは非常にかっこ悪いことです。
せっかくギターが2人いるのだから、別々のパターンを弾くべきですからね!
この本に掲載されている2つのパターンをしっかりと覚えて、状況に合わせて自分がどちらのパートを弾くべきなのか?が判断できるようになると最高です♪
出来れば、そこから発展させて自分だけのパターンを作り出せればもっと良いですね。
またギターが自分1人の場合に、1曲を通してずっと同じパターンを弾くのではなくって、歌のバッキングや楽器陣のソロのバッキングなどでパターンを変えてリズムギターを弾けるようになれれば脱初心者になれますよ!
上手い人は必ずバッキングのパターンをいくつも弾けるようになっています。
なんならライヴ中にアドリヴでバッキングを変えてみたり出来るようになります。
今では僕も簡単な構成の曲であれば、ライヴ本番中に練習では弾いていなかったバッキングパターンが思いついてアドリヴで弾けるようになりました。
それもこの本をしっかりと練習していたからなんです!
なので、もしこれからブルースギターを始めたい!という初心者の方は、こういったバッキングのパターンがしっかりと掲載されている教則本をおすすめします。
僕の実際の体験談ですので、こういった方法を特におすすめしています。
またコール&レスポンスのパターンは、俗に言うオブリガートのフレーズになります。
ボーカルに被せたり、歌がない部分で弾いてみたりするちょっとしたギターフレーズのことです。
ブルースの曲って、2小節歌って2小節休む、次の2小節歌って2小節休む…みたいに歌の後に2小節分の空きがあることが多いんです。
この部分をギタリストは、ボーッとバッキングだけをするんじゃなくって気の利いたオブリガートのフレーズを弾くべきなんです。
何ならこのオブリガートのフレーズのセンスの良さもブルースギタリストの見せ場でもあります!
この本のパターンをしっかりと練習して、本番に活かせるようにしておきましょう!
ちなみにこの本のおすすめの使い方は、一通り全ての模範演奏を練習し終わったら今度はCDのリズムパートのみを使います。
そして菊田さんの素晴らしいバッキングを使って、今度は自分の思いついたアドリヴフレーズをひたすら弾きまくってアドリヴソロの練習をすることです。
僕もそうやってブルースギターを練習しました。
もちろん練習が終わったら、バンドやセッションなんかで実際に弾いてみましょう!
本で練習して家で自分で弾くだけ…では、少し面白くないですし、それ以上に発展することはありません。
楽器は、他のパートの人らと一緒に演奏して初めて上手くなるものです。
その方が一人で練習するよりも楽しいですからね♪
でも、そうなる前に事前に本を使って自己練習しておくのは大切なことです。
なので、まずはこの教則本を使ってしっかりと練習をして、バンドやセッションで思いっきり弾きましょう!
きっとそこには楽しい音楽ライフが待っているはずです!
さて、この『飛び入り歓迎!! ブルースギター・ジャムセッション』の反響が良かったみたいで、翌年の2005年に続編が発売されました!
それが先ほどの写真の右側に移っていた青い表紙の『飛び入り歓迎!! ブルースギタージャムセッションR 伝説再臨』です。
飛び入り歓迎!! ブルースギタージャムセッションR 伝説再臨
こちらの本も基本は先の『飛び入り歓迎!! ブルースギター・ジャムセッション』と同じです。
こちらの本は第一弾と比べると掲載曲が少なくはなりますが、掲載パターンが少し多めに記載されています。
ハウリン・ウルフの”Killing Floor”風やフレディ・キングの”I’m Tore Down”風にバディ・ガイの”Leave My Girl Alone”風など今回も頻出パターンが多く掲載されています。
タブ譜の方も前作と同じようにギターソロパートやリズムギターパートなど4種類の模範演奏が掲載されています。
ちなみに第一弾もこの第二弾も菊田さんが使用したギターやアンプ、エフェクターなんかが詳しく掲載されています。
各々のパターンを録音する際に、どのギターを使ったのか?アンプのセッティングはどのような感じなのか?エフェクターは何を利用したのか?などかなり詳しく掲載されています。
ギターは、ピックアップのセレクトしたポジションまで載っています。
基本的にストラトキャスターとB.B.キングでお馴染みのES-345のどちらかが使われています。
アンプの方はフェンダーのツインリヴァーヴを使用しているようです。
弾くパターンによって、ボリュームやトレブル、ミドル、ベースなどのツマミの位置まで細かく記載されています。
エフェクターについては、ブルースギタリストならお馴染みのアイバニーズ・チューブ・スクリーマーを使用しているみたいです。
チューブ・スクリーマーは、やはりスティーヴィー・レイ・ヴォーンが使用して以来、ブルース系のギタリストには必須のアイテムとなりましたね。
僕もこの本を購入した当時はすぐにTS-9を買いました!
本当に素晴らし名オーバードライヴ・ペダルだと今も思っています。
ギターの弾き方だけでなく、こういったセッティングの仕方まで学べるので、この2冊の本は本当におすすめです。
実はギターマガジンにも掲載されていた!?
さて、2冊の本をご紹介した後に番外編をご紹介します。
今となっては入手困難かもしれませんが、実は『飛び入り歓迎!! ブルースギター・ジャムセッション』が発売された当時のギターマガジンに『菊田俊介Presents 本場シカゴのブルース・ジャム・セッション』という企画が掲載されていました。
その号は[2004年 05月号]になります。
エリック・クラプトンが表紙の号です。
88ページからこの企画が掲載されています。
こちらの企画の内容も上記の2冊とほぼ同じではあります。
ソロパートとリズムパートとコール&レスポンスパートに別れてタブ譜が掲載されています。
もちろん付属のCDに菊田さん自身が演奏する模範演奏が収録されています。
ちなみに『飛び入り歓迎!! ブルースギター・ジャムセッション』に掲載されていた”Stormy Monday”とは別のパターンが掲載されているのもこの企画のポイントです!
過去のギターマガジンを新品で入手するのは困難ではありますが、ご興味ある方はぜひ中古でも手に入れてみて下さい!
今回ご紹介した2冊の本とこのギターマガジン掲載の企画を使って僕はブルースギターを練習しました。
ちょうど2005年から実際にブルースバンドでギターを弾く機会が訪れたのですが、その時に事前にこれらの本で練習していたことが役立ちました!
というわけで今回のブログ記事は、僕が実際にブルースを演奏する際に練習して役に立ったおすすめの本のご紹介でした。
ぜひこれからブルースギターを弾いてバンド活動やセッションに参加したい!という初心者の方におすすめの本ですよ♪
オマケ
ちなみに昨年観に行った『堺ブルースフェスティバル2017』にて、菊田さんご本人からサインをして頂きました!
サインを頂く際に菊田さんご本人に「この本は役に立ちましたか?」と言われましたので「この本を使って僕もブルースギターを弾けるようになりました!」とお答えしました。
約13年経って、ついにご本人に直接お礼を言えました!
とても嬉しいことでした。
楽器を演奏していると様々な事が起きるので人生が豊かになりますね♪
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