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カテゴリー:Music

2023/08/16

ヒップホップ好きなら絶対に聴いておきたいブレイクビーツの教科書『Ultimate Breaks & Beats』をまとめてご紹介!

ヒップホップの基盤となったブレイクビーツの基礎を学ぶのに最適なコンピレーション『Ultimate Breaks & Beats』の25作品をまとめてご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

ヒップホップ好きのための聖典⁉『Ultimate Breaks & Beats』シリーズを知ろう!

『Ultimate Breaks & Beats』にはヒップホップの基盤ともなったビートが満載!

今回ご紹介するのはヒップホップの基礎を学ぶための教科書とでも呼ぶべき『Ultimate Breaks & Beats』についてです。

 

1986年~1991年の期間に全部で25シリーズがLP盤でリリースされています。

 

概要としてはヒップホップの基礎=ブレイクビーツの元となるリズムを持った様々なアーティストの曲を集めたコンピレーション・アルバムのようなものです。

 

ざっとですが、『Ultimate Breaks & Beats』がどのような形でリリースされるに至ったのか?その経緯をまとめてみます。

 

 

『Ultimate Breaks & Beats』について

『Ultimate Breaks & Beats』は、ブレイクビート・レニーことレニー・ロバーツとブレイクビート・ルーことルイス・フロレスが1986年に立ち上げたStreet Beats Records”からリリースしたコンピレーション・アルバムのことです。

 

このシリーズは、公式には全部でVol.25まであります。

 

「公式には」と書いたのにはわけがあります。

 

実はVol.26と記載されたアルバムも存在しているのですが、こちらはレニーとルイスは関わっていません。

 

勝手にルイスの名を冠して誰かがリリースしたものになります。

 

しかもあるブログで「ルイス・フロレスが亡くなる前にVol.26をリリースした」と書かれていたことがあったようですが、ルイスは現時点でも存命です。

 

レニーの方は残念ながら1995年に亡くなっています。

 

このシリーズがリリースされるに至った経緯についてはまずはレニーとルイスの出会いから始まります。

 

レニー・ロバーツとルイス・フロレスの出会い

 

80年代初頭にレコード店で働いていた若き頃のルイスがレコード・プール(プロモ用レコードを無料配布するための組織)のミーティングに出席したことがきっかけでした。

 

そこでお互いブレイクビーツの話で意気投合したのが始まりです。

 

2人は初心者DJ達がブレイクビーツを学ぶためのコンピレーション・アルバムを制作することにしました。

 

始まりは『Octpus Break Beats』シリーズ

 

まずは80年代初頭に『Octpus Break Beats』というシリーズから始めました。

 

これは『Ultimate Breaks & Beats』の元になるようなもので、宇宙人のようなタコが8本腕を利用してDJをしているグラフィティがジャケットにプリントされていました。

 

『Octpus Break Beats』は正式タイトルではなく、単にそのタコのイラストをジャケットにあしらい『Break Beats』という言葉だけが印字されていたシンプルなものでした。

 

しかしそれではわかりにくいということで、タコの絵から『オクトパス・ブレイクビーツ』と呼ばれるようになりました。

 

後にレニーが新しいレーベル”Street Beat Records”を立ち上げ、会社を通して正式にメカニカル・ライセンスを取得しアルバムをリリースすることとなります。

 

それが『Ultimate Breaks & Beats』でした。

 

そういったわけで様々なミュージシャンの楽曲を集めたコンピレーション・アルバムである『Ultimate Breaks & Beats』でしたが、ブートレグではなく正式に楽曲を申請して収録しています。

 

ヒップホップのブレイクビーツにはロックも影響を与えている!?

 

さて、このコンピレーションの面白いところはジャンルレスな楽曲のチョイスにあります。

 

それまでヒップホップの元となるブレイクビーツはR&Bやファンクにフュージョンなどの曲からチョイスされていました。

 

しかし『Ultimate Breaks & Beats』には、モンキーズの”Mary Mary”やローリング・ストーンズの”Honky Tonk Woman”にビリー・スクワイアの”The Big Beat”、そしてエアロスミスの”Walk This Way”といったロックの曲も収められています。

 

もちろんインクレディブル・ボンゴ・バンドの”Apache”やジェイムズ・ブラウンの”Give It Up Or Turn It Loose”にハニー・ドリッパーズの”Impeach The President”のような今となっては「サンプリングにうってつけのお決まりの曲」といった定番曲も収録されています。

 

こういった一見、ブレイクビーツとは関係なさそうなロックの曲や定番のファンク曲も収録されているというバランスの良さがこのシリーズが「ヒップホップの教科書」と呼べる点です。

 

ヒップホップだけではない⁉ ポップスやR&Bにドラムンベースにもサンプリングされた『Ultimate Breaks & Beats』

ある話では、「99%のヒップホップ・プロデューサーは『Ultimate Breaks & Beats』を使っている」と言われていますが、その影響力はポップスの世界にも及んでいます。

 

1991年~1995年の全米ビルボード・チャートの1位になったアルバムには高い確率で『Ultimate Breaks & Beats』が使用されていたというデータがあります。

 

ジャネット・ジャクソンやマライア・キャリーを始め当時のヒットチャートを賑わせたヒット曲の多くは『Ultimate Breaks & Beats』からサンプリングされた曲だということです。

 

1991年にUSビルボード・チャートの1位になったアルバムのうち12%が『Ultimate Breaks & Beats』を使用していました。

 

それが1992年になると28%まで上がり、1995年になる頃には56%まで上がっていました。

 

90年代に大ヒットした兄弟ユニットのハンソンの代表曲”MMMBOP”は、『Ultimate Breaks & Beats』シリーズのVol.5に収録されているメルヴィン・ブリスの1973年の曲”Synthetic Substitution”からサンプリングされていました。

 

このように『Ultimate Breaks & Beats』は、ヒップホップ・シーンだけでなく90年代以降のポップ・カルチャーにも多大なる影響を与えています。

 

以上が『Ultimate Breaks & Beats』についてでした。

 

今回僕がこのブログで『Ultimate Breaks & Beats』をご紹介しようと考えたのは、このブログを読んで下さっている音楽好きの方々にぜひこのコンピレーション・アルバムについて知って欲しいと思ったからです。

 

DJを目指している人や音楽制作をしている人はもちろん、純粋に音楽が好きな人など、『Ultimate Breaks & Beats』の存在をこれまで知らなかったという人の参考になれたらと思います。

 

しかし『Ultimate Breaks & Beats』に関してはAmazonでもほとんど取り扱いがないため、現在入手するのは困難です。

 

そこで僕が所有している『Ultimate Breaks & Beats』から全25シリーズに収録されている楽曲をこちらに記載しておきたいと思います。

 

僕のiTunesに収録されている音源からアーティスト名と曲名をそのままコピペしていきますので、ちょっと読みにくいかもしれませんがご了承を…。

 

基本的に、「04.Aerosmith-Walk This Way」といった書き方になります。

 

「アーティスト名-曲名」という記載順です。

 

それではVol.1からVol.25に収録された楽曲のご紹介です。

 

『Ultimate Breaks & Beats』に収録されている楽曲のご紹介

Vol. 01

01.The Monkees-Mary Mary
02.Bad Bascomb-Black Grass
03.The Winstons-Amen Brother
04.7th Wonder-Daisy Lady
05.D.C. LaRue-Indiscreet
06.Rufus Thomas-Do The Funky Penguin

 

記念すべきVol. 01の1曲目にさっそくモンキーズの”Mary Mary”が収録されています。

 

ロックの曲ではありますが、イントロのドラムのビートは確かにブレイクビーツそのものですね!

 

Vol. 02

01.Wilson Pickett-Boogie Back
02.The Juice-Catch A Groove
03.The Rolling Stones-Honky Tonk Woman
04.Funkadelic-You’ll Like It Too
05.Roy Ayers-Boogie Back
06.Disco Italiano-Chella’lla

 

Vol. 02には、ウィルソン・ピケットやファンカデリックといったR&Byやファンク、そしてロイ・エアーズのようなジャズ・ファンクのアーティストに紛れてローリング・ストーンズの”Honky Tonk Woman”が収録されているのがポイントです。

 

ヒップホップのブレイクビーツは、何も黒人だけが生み出したものではありません。

 

人種に関係なく、「良いビートは良い」ものなのです。

 

大切なのは人種ではなく「音楽そのもの」なのですからね。

 

Vol. 03

01.Cheryl Lynn-Got To Be Real
02.Incredible Bongo Band-Apache
03.Herman Kelly & Life-Dance To The Drummer’s Beat
04.Incredible Bongo Band-Bongo Rock
05.Upp-Give It To You
06.Jackie Robinson-Pussy Footer

 

Vol. 03にはヒップホップのサンプリングネタとしては定番中の定番、インクレディブル・ボンゴ・バンドの”Apache”が収録されています。

 

この曲は色んな曲でサンプリングされていますが、僕が一番好きなのはザ・ルーツが2002年にリリースした5作目『Phrenology』の7曲目に収録されていた”Thought @ Work”です。

 

定番だからこそ必ず聴いておきたい曲ですね♪

 

Vol. 04

01.Syl Johnson-Different Strokes
02.Bobby Byrd-I Know You Got Soul
03.Z.Z. Hill-I Think I’d Do It
04.Gaz-Sing Sing
05.Isaac Hayes-Breakthrough
06.Tom Jones-Looking Through My Window
07.Dynamic Corvettes-Funky Music Is The Thing

 

Vol. 04には、スライ・ジョンソンにZ.Z.ヒル、そしてアイザック・ヘイズのようなR&B組にボビー・バードのファンクに紛れてポップシンガーのトム・ジョーンズが混じっているのが面白いです。

 

Vol. 05

01.Johnny Hammond-Shifting Gears
02.Bo Diddley-Hit And Miss
03.The Wild Magnolias-Soul, Soul, Soul
04.Melvin Bliss-Synthetic Substitution
05.Freedom-Get Up And Dance
06.20th Century Steel Band-Heaven & Hell
07.Banbarra-Shack Up

 

Vol. 05は、オルガン奏者ジョニー・ハモンド・スミスのジャズファンク期の名曲”Shifting Gears”から始まります。

 

2曲目の”Hit And Miss”は、ボ・ディドリーがミーターズ風のファンク曲を歌った1974年のレア・グルーヴ系作品『Big Bad Bo』に収録されていた曲です。

 

詳しくは下記のブログ記事を参照して下さい。

 

ボ・ディドリーがミーターズになった⁉1974年のレア・グルーヴ系作品『Big Bad Bo』

 

3曲目にニュ-オーリンズ・ファンクを代表するバンドのワイルド・マグノリアスの曲が収録されています。

 

ここでギターを弾いているのは盲目のブルース・ギタリストのスヌークス・イーグリンです。

 

4曲目のメルヴィン・ブリスの曲”Synthetic Substitution”は、先ほどご紹介していた通りにハンソンの代表曲”MMMBOP”のサンプリング元です。

 

Vol. 06

01.Please-Sing A Simple Song
02.James Brown-Cold Sweat
03.The Black Motion Picture Experience-2001
04.Dennis Coffey & The Detroit Guitar Band-Son Of Scorpio
05.Magic Disco Machine-Scratchin’
06.Fat Larry’s Band-Down On The Avenue
07.Uncle Louie-I Like Funky Music

 

Vol. 06の1曲目は、プリーズによるスライ&ザ・ファミリー・ストーンの”Sing A Simple Song”のカバーで始まります。

 

その次にゴッドファーザー・オブ・ソウルことジェイムズ・ブラウンの定番曲”Cold Sweat”も収録されています。

 

更にモータウンの数多くのセッションで活躍したギタリストのデニス・コフィーの当たり曲”Son Of Scorpio”も収録されています。

 

Vol. 07

01.James Brown-Give It Up Or Turn It Loose
02.Funky Constellation-Street Talk
03.Pleasure-Let’s Dance
04.John Davis & The Monster Orchestra-I Can’t Stop
05.John McLaughlin-Planetary Citizen
06.Funkadelic-Good Old Music
07.Magic Touch-You Are What You Are

 

Vol. 07のジェイムズ・ブラウンの1曲目”Give It Up Or Turn It Loose”hはライヴ・バージョンです。

 

5曲目の”Planetary Citizen”は、フュージョン系ギタリストのジョン・マクラフリンがマハヴィシュヌ・オーケストラにて1975年にリリースしたアルバム『Inner Worlds』に収録されていたファンキーな楽曲です。

 

こういった意外な選曲がこのシリーズの面白いところです。

 

Vol. 08

01.Michael Viner’s Incredible Bongo Band-Sing Sing Sing
02.J.J. Johnson-Parade Strut
03.Blowfly-Sesame Street
04.Manzel-Midnight Theme
05.The Mike Curb Congregation-Burning Bridges (Kelly’s Heros)
06.Freddie Perren-Two Pigs & A Hog
07.The Fatback Band-Fatbackin’
08.Jesse Green-Flip

 

Vol. 08は、インクレディブル・ボンゴ・バンドによるベニー・グッドマン楽団の曲”Sing Sing Sing”の怪しげなカバーで始まります。

 

他にもモダン・ジャズ時代に活躍したトロンボーン奏者のJ・J・ジョンソンやブロウフライことクラレンス・ヘンリー・リードに鍵盤奏者マンゼブ・ブッシュが率いたグループのマンゼルの曲などマニアックな選曲が並びます。

 

そんな中で有名所のファットバック・バンドが混じっているのは、単なるマニアックという理由だけで選曲した薄っぺらいコンピレーション・アルバムではないんだな~と感じさせます。

 

定番曲にも定番となるだけのしっかりとした理由がありますからね。

 

Vol. 09

01.ESG-Ingrid
02.ESG-UFO
03.Billy Squier-Big Beat
04.Liquid Liquid-Cavern
05.Mountain-Long Red
06.Whole Darn Family-Seven Minutes Of Funk

 

Vol. 09の目玉は、アメリカン・ハードロックの草創期に活動していたロック・バンドのマウンテンの”Long Red”が収録されているのが目玉ですね。

 

この曲もインクレディブル・ボンゴ・バンドの”Apache”と並んでサンプリングネタとしては定番です。

 

Vol. 10

01.James Brown-Funky President
02.Dexter Wansel-Theme From The Planets
03.Rhythm Heritage-Theme From S.W.A.T.
04.The Jackson 5-It’s Great To Be Here
05.The Brothers Johnson-Ain’t We Funkin’ Now
06.La Pregunta-Shangrila
07.Esther Williams-Last Night Changed It All

 

Vol. 10には、ジェイムズ・ブラウンだけでなくジャクソン5やブラザー・ジョンソンなどの有名所が多く収録されています。

 

Vol. 11

01.The Honeydrippers-Impeach The President
02.The Headhunters-God Made Me Funky
03.Lucy Hawkins-Gotta Get Outta Here
04.Orange Krush-Action
05.Funk Inc.-Kool Is Back
06.Fausto Papetti-Love’s Theme

 

このVol. 11の1曲目に収録されているハニー・ドリッパーズの”Impeach The President”もサンプリングネタとしては定番曲なのですが、ちょっとした曰く付きです。

 

ハニー・ドリッパーズの”Impeach The President”のオリジナルのレコードは、激レアで高額で取引されています。

 

そのため入手困難なのですが、実はこのVol. 11に収録された”Impeach The President”にはプチッというノイズが入っており、オリジナルの4小節目の後に入っている”Ladies and Gentlemen”というMCが抜けています。

 

そのため数多くのヒップホップ曲でサンプリングされた”Impeach The President”は、オリジナルのLP盤からではなくこのVol. 11に収録されたバージョンだと言われています。

 

これについて「必ずプチッというノイズが入るから俺には分かるんだよ。」とルイスは語っています。

 

ちなみにこのVol. 11の”Impeach The President”が、リン・コリンズの”Think (About It)と並んで『Ultimate Breaks & Beats』から最も多くサンプリングされた曲だそうです。

 

Vol. 11には他にも、ハービー・ハンコックから独立したヘッド・ハンターズの曲や、クール&ザ・ギャングの”Kool Back Again”をファンク・インクがカバーした”Kool Is Back”も収録されています。

 

Vol. 12

01.Junie-Granny’s Funky Rolls Royce
02.James Brown-Funky Drummer
03.The Mohawks-The Champ
04.Aerosmith-Walk This Way
05.Thin Lizzy-Johnny The Fox
06.The Soul Searchers-Ashley’s Roachclip
07.Chicago Gangsters-Gangster Boogie
08.T-Connection-Groove To Get Down

 

Vol. 12のアートワークは、『Ultimate Breaks & Beats』と刻まれた墓の前にゴールドのブリンブリン(ネックレス)を首から提げたドクロのイラストが使われています。

 

これは当時のヒップホップが「お金こそ全て!」という現状を風刺したイラストになっています。

 

ジェイムズ・ブラウンの定番ファンクや特製のハモンド・オルガンを操るモーリス・ホーク率いるモホークスの代表曲”The Champ”といったヒップホップのサンプリングネタとして分かりやすい楽曲だけでなく、エアロスミスやシン・リジーといったハードロック勢の楽曲が収録されているのもポイントですね。

 

Vol. 13

01.Babe Ruth-The Mexican
02.Babe Ruth-Keep Your Distance
03.Coke Escovedo-(Runaway) I Wouldn’t Change A Thing
04.Eastside Connection-Frisco Disco
05.In Search Of Orchestra-Phenomena Theme
06.The Meters-Handclapping Song

 

このVol.13には、『Ultimate Breaks & Beats』の前身ともいえる『Octpus Break Beats』のタコのイラストをアップデートしたものがジャケットに使われています。

 

初期のヒップホップ・シーンではDJがMCをしたり、アーティストをアナウンスや照明を担当したり、全ての役割を担っていました。

 

そんな同時にいくつもの役割を果たすDJの姿を複数の手があるタコに例えたのがこのイラストの意味です。

 

英国のロック・バンドのベーブ・ルースが2曲続けて収録されていますが、最後にはニューオーリンズ・ファンクの雄ミーターズで締めくくられています。

 

Vol. 14

01.Stanley Turrentine-Sister Sanctified
02.J.J. Johnson-Willie Chase
03.Kid Dynamite-Uphill Peace Of Mind
04.Ralph MacDonald-Jam On The Groove
05.Experience Unlimited-Knock Him Out Sugar Ray
06.Fred Wesley & The JB’s-Blow Your Head

 

Vol. 14のアートワークに描かれている地下鉄の絵は、ヒップホップ・カルチャーの全ての側面を表しています。

 

スタンリー・タレンタインやJ・J・ジョンソンといったジャズマンの曲で始まり、ハードコアパンクバンドのキッドダイナマイトやトリンバゴニア系アメリカ人のパーカッショニストのラルフ・マクドナルドの曲などマニアックな選曲が続きます。

 

最後はジェイムズ・ブラウン系統からフレッド・ウェズリーのご登場です!

 

Vol. 15

01.Donald Byrd-Change (Makes You Wanna Hustle)
02.Roy Ayers-Brother Green (The Disco King)
03.Grover Washington Jr.-Mr. Magic
04.Dave Matthews-Star Wars
05.John Cougar-Jack And Diane
06.Pleasure-Bouncy Lady
07.Jefferson Starship-Rock Music

 

Vol. 15のアートワークに描かれている「壁のグラフィティ」「DJを象徴するターンテーブル」「ターンテーブルの上でブレイクダンスしているBボーイ」の3つは基本となるヒップホップの要素を表現しています。

 

ドナルド・バードにロイ・エアーズ、そしてグローヴァー・ワシントンJr.といったジャズ・ファンク/クロスオーバー期のジャズマン達が続きます。

 

そこにジョン・メレンキャンプが混じっていたりジェファーソン・エアプレインの進化形ジェファーソン・スターシップのロックな楽曲も混じっています。

 

Vol. 16

01.The Commodores-The Assembly Line
02.Johnny Jenkins-I Walk On Guilded Splinters
03.Le Pamplemousse-Gimme What You Got
04.Marvin Gaye-T Plays It Cool
05.Lyn Collins-Think (About It)
06.The Galactic Force Band-Space Dust
07.Steve Miller Band-Take The Money And Run

 

Vol. 16のアートワークは、アディダスを身につけた近未来的なBボーイのイラストが使われています。

 

ライオネル・リッチーを擁するコモドアーズやマーヴィン・ゲイのサントラ盤『Trouble Man』に収録されていた曲にサンプリングネタの定番リン・コリンズの”Think (About It)”といったR&B系/ファンクの曲に混じって、スペース・ディスコなギャラクティック・フォース・バンドやスティーヴ・ミラー・バンドといったのブルース・ロック・バンドの曲も収録されています。

 

Vol. 17

01.Baby Huey-Listen To Me
02.Boobie Knight-The Lovemaniacs (Sex)
03.The Pointer Sisters-Yes We Can Can
04.Monk Higgins-One Man Band (Plays All Alone)
05.Kool & The Gang-N.T.
06.Dyke & The Blazers-Let A Woman Be A Woman, Let A Man Be A Man
07.Bram Tchaikovy-Whiskey And Wine
08.Bonus Beat

 

Vol. 17のアートワークには、ブーンボックスにカンゴールの帽子、ル・ティグラのシャツなど当時のファッションが描かれています。

 

カーティス・メイフィールドやダニー・ハサウェイが認めた巨漢のシンガー、ベイビー・ヒューイに始まり、ポインター姉妹からなる女性コーラス・グループのポインター・シスターズ、そしてダイク・アンド・ザ・ブレイザーズやクール&ザ・ギャングといったR&B/ファンク系が中心に収録されています。

 

8曲目の”Bonus Beat”とは、1分10秒のブレイクビーツが収録されています。

 

Vol. 18

01.The Bar-Kays-Let’s Have Some Fun (12” Version)
02.The Lafayette Afro Rock Band-Conga
03.Yellow Sunshine-Yellow Sunshine
04.The Jimmy Castor Bunch-It’s Just Begun
05.Lyn Collins-It’s My Thing
06.The Kay Gees-I Believe In Music
07.Dennis Coffey-Ride Sally Ride

 

Vol. 18のアートワークは、女性ヒップホップ・グループのソルト・ン・ペッパー(Salt ‘N Pepa)をトリビュートしたイラストが描かれています。

ヒップホップの女性的な側面を表現しています。

 

Vol. 19

01.The Blackbyrds-Rock Creek Park
02.K.C. & The Sunshine Band-I Get Lifted
03.Brother Of Soul-Cookies
04.The Sylvers-Misdemeanor
05.Wild Sugar-Bring It Here
06.Los Miami-Chicken Yellow
07.Olympic Runners-Put The Music Where Your Mouth Is
08.Lightnin’ Rod-Sport

 

Vol. 19のアートワークは、レコードが宇宙を飛んでいる未来的なグラフィティが使われています。

 

Vol. 20

01.Roy Ayers-Lonesome Cowboy
02.Duke Williams & The Extremes-Chinese Chicken
03.Joe Quartermann-I’m Gonna Get You
04.Friend & Lover-Reach Out Of The Darkness
05.The Chubukos-House Of Rising Funk
06.Eddie Bo-Hook And Sling (Pt. 1)
07.Bill Withers-Kissing My Love

 

Vol. 20のアートワークは、ミュージック・ファクトリーというレコード店のトリビュートとしてレコードをディグる人達が描かれています。

 

Vol. 21

01.The Politicians-Free Your Mind
02.Joe Tex-Papa Was Too
03.The Village Callers-Hector
04.Sound Experience-Devil With The Bust
05.James Brown-Soul Pride
06.All The People-Cramp Your Style
07.Johnny Pate-Shaft In Africa
08.Barry White-I’m Gonna Love You Just A Little Bit More Baby
09.Tommy Roe-Dizzy

 

Vol. 21のアートワークは、MCよりもDJが主役だった頃の初期のヒップホップ・シーンを描いています。

 

Vol. 22

01.Barrabas-Woman
02.Creative Source-Corazon
03.Southside Movement-Save The World
04.The JB’s-The Grunt
05.Rufus Thomas-Do The Funky Penguin (Pt. 2)
06.Shotgun-Dynamite (The Bomb)
07.Gary Numan-Films

 

Vol. 22のアートワークは、パーラメント風の宇宙のグラフィティが用いられています。

 

Vol. 23

01.Rufus Thomas-The Breakdown (Pt. 2)
02.Jim Dandy-Country Cooking
03.Pleasure-Joyous
04.Solomon Burke-Get Out My Life Woman
05.Alphonse Mouson-You Don’t Know How Much I Love You
06.Delegation-Oh Honey
07.Freda Payne-The Easiest Way To Fall

 

Vol. 23のアートワークは、DJがプロデューサーに進化してスタジオでヒップホップを作っている様子が描かれています。

 

Vol. 24

01.Lowell Fulsom-Tramp
02.Freddie Scott-(You) Got What I Need
03.Lyn Collins-You Can’t Love Me If You Don’t Respect Me
04.The Emotions-Blind Alley
05.Lonnie Liston Smith-Expansions Pt. 1
06.Otis Redding-Hard To Handle
07.The Grassroots-You And Love Are The Same
08.Tom Scott-Sneakin’ In The Back

 

Vol. 24のアートワークは、ゴールドリングを身につけた拳が壁を破壊している絵が描かれていますが、これは「どんな邪魔が入ろうと決してヒップホップは消えない!」という強い意思表示です。

 

Vol. 25

01.Southside Movement-I Been Watchin’ You
02.Lou Donaldson-Pot Belly
03.Samba Soul-Mambo #5
04.The Five Stairsteps-Don’t Change Your Love
05.Lamont Dozier-Take Off Your Make Up
06.Ike White-Love And Affection
07.James Brown-The Payback

 

このVol.25で『Ultimate Breaks & Beats』シリーズは最後となります。

 

先にも書いたようにVol.26は公式盤ではありません。

 

もともとVol.25で終了する予定で始められたシリーズでもありました。

 

1988年から1990年に掛けてルイスはチェップ・ヌネズとビート・ジャンキー・プロダクションというプロダクション・チームを組んでいました。

 

チェップはルイスにエディットのテクニックを教え込んだ人物でもありましたが、そのチェップが亡くなったためにVol.25は追悼の意味を表すグレーのジャケットで制作されています。

 

 

 

以上、【ヒップホップ好きなら絶対に聴いておきたいブレイクビーツの教科書『Ultimate Breaks & Beats』をまとめてご紹介!】でした。

 

今回このブログ記事で初めて『Ultimate Breaks & Beats』の存在を知ったという方は、ぜひこのページをブックマークしてお気に入りにいれてくれたら嬉しいです。

 

今となっては入手しにくいコンピレーション・アルバムではありますが、どういった楽曲が収録されていたのかをこちらのブログ記事を参考にしてみて下さい。

 

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