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カテゴリー:Music

2018/11/11

メルヴィン・スパークスのジャズファンクギターが冴え渡る!2005年の名作『This Is It!』を聴こう♪

メルヴィン・スパークスのジャズファンクギターが冴え渡る!

2005年リリースの名作『This Is It!』のご紹介!

前回のアイヴァン・”ブーガルー”・ジョー・ジョーンズの代表作『Right On Brother』のご紹介に引き続き、今回もジャズファンク作品のご紹介です。

 

アイヴァン・”ブーガルー”・ジョー・ジョーンズの代表作『Right On Brother』を聴こう♪

さて、さっそくですが今回はグラント・グリーンと並んで僕の大好きなギタリストであるメルヴィン・スパークスの作品のご紹介です。

 

以前このブログでメルヴィン・スパークスの最期の作品『Groove On Up』のご紹介記事を書きました。

 

メルヴィン・スパークスの最期のアルバム『Groove On Up』を聴こう♪

今回は逆順で『Groove On Up』よりも1年前にリリースされた作品『This Is It!』のご紹介です。

 

Melvin Sparks – 『This Is It!』

01. This Is It!
02. Bambu
03. Heavy Fallin’ Out
04. My Girl
05. Give Your Life To G-d
06. Watch Yo’ Step
07. Bounce
08. The Light Is On
09. Hot Barbeque

 

Personnel:
Melvin Sparks – Guitar
Cochemea Gastelum – Saxophone
Jennifer Hartswick – Trumpet
Jerry Z – Organ
Justin Tomsovic – Drums

 

 アルバムの内容

1曲目のタイトルトラック”This Is It!”から爽快なジャズファンク曲が始まります!

 

マイケル・ジャクソンのあの遺作曲ではないですよ。

 

題名は同じでも全く別物の、メルヴィン・スパークスのオリジナル曲です。

 

曲調は、イナタさと言うよりもちょっとスムースジャズ的な爽やかさでもありますが、ギターとドラムの絡みがオシャレでかっこいいイントロから始まります。

 

ギターとオルガンとドラムというオルガンジャズ系の基本となるトリオ編成で演奏しています。

 

キーCのシンプルな曲で、基本はCのメジャーペンタトニック(Amマイナーペンタトニック)を軸にテーマからギターソロを構築しています。

 

シンプルながら耳に残る印象的なリフレインを持つテーマメロディーが何度聴いても心地よいです♪

 

逆に難解なメロディーラインは、聴く方も覚えるのも大変で印象に残らない場合があります。

 

作曲者は自分の腕前を試すために難しい理論を使ってテーマを作ったとしても、聴く者の印象に残らなければもったいないですよね。

 

それならばメルヴィンのこの曲のように極限までに無駄を省いたメロディーラインをリズミカルに弾く方がかえって聴く者の印象に残ると思います。

 

またギターソロなんかもメジャーとマイナーを行き来する絶妙なフレージングが素晴らしいです。

 

この辺の感覚はメルヴィンも影響を受けていたB.B.キングに共通する部分がありますね。

 

B.B.キングの絶対に聴くべきライヴ名盤3選!!

明るいメジャーの音だけどどこか哀愁があり、暗いマイナーの音を交えつつも暗くなりすぎないところが特徴的です。

 

メルヴィンのメインギターでもあるギブソンのフルアコギターの最上機種”Super 400″を使って極上のクリーントーンで演奏していますね♪

 

とても爽快な曲です♪

 

続く2曲目の”Bambu”は、メルヴィンの自作曲で過去にリューベン・ウィルソンのアルバムでも取り上げられていました。

 

それはオルガン奏者のリューベン・ウィルソンがブルーノート・レーベルに残した1969年のアルバム『Blue Mode』です。

 

 

この作品のサイドマンでメルヴィン・スパークスが参加していました。

 

そして1曲目にこの”Bambu”を提供しています。

 

どこか甲子園とかの応援曲で聴けそうな「バーバババーババーババッバッ♪」というテーマ部分が印象的な曲です。

 

メルヴィンのお気に入りの曲だったのか?晩年のライヴでもよく取り上げられていました。

 

そして次の2曲は連続で有名なR&B系のカヴァー曲が続きます。

 

まず3曲目の”Heavy Fallin’ Out”は、スタイリスティックスの1974年の作品『Heavy』の4曲目に収録されていました。

 

メルヴィンもグラント・グリーンやブーガルー・ジョーと同じように、こういた歌モノ曲のテーマをギターで弾くのが得意です。

 

原曲の歌メロ部分を忠実にギターで再現しています。

 

そして4曲目の”My Girl”は、お馴染みテンプテーションズの1965年の大ヒット曲です。

 

 

何度聴いても名曲中の名曲ですよね♪

 

僕も大好きな曲です。

 

もともとは歌モノの曲ですが、このメルヴィンのカヴァーのようにインストで演奏されることも多くあります。

 

例えば、ガッドギャングの2ndアルバム『Here & Now』に収録されていたバージョンは有名ですよね。

 

 

あの作品では、コーネル・デュプリーが素晴らしいギターテクニックで歌メロを弾いていました。

 

それと同じように本作ではメルヴィンがギターで歌メロ部分を弾いています。

 

このアルバムに収録されているバージョンでは、イントロに約1分間のオルガンのジャム演奏で始まります。

 

それから満を持してメルヴィンがギターで歌メロを弾き始めます。

 

このもったいぶり方がなんとも最高ですね♪

 

「始まる…始まるぞ!もうすぐあのメロディーが流れてくるぞー!」という期待感が堪りません。

 

もちろんテーマ部分を弾き終わると、アドリヴソロが展開されます。

 

ここからは弾きまくりです!

 

終盤にメルヴィンのラップのような歌も聴けます。

 

ちなみに”My Girl”は、誰しもが知るような曲で人気なので1998年頃のメルヴィンのライヴからセットリスト入りしています。

 

その後のライヴでもメルヴィンが亡くなるまで頻繁に取り上げられていました。

 

有名曲なのでライヴで演奏すると盛り上がりますからね♪

 

さて5曲目の”Give Your Life To G-D”もメルヴィンの自作曲ではありません。

 

少しマニアックなジャズ系ドラマーのジェシー・ハミーン2世が書いた曲です。

 

しかしかなり渋くってかっこいいテーマメロディーの良曲です。

 

曲を盛り上げるためにちょっとした女性コーラスが参加しています。

 

ニッキー・アームストロングという女性シンガーで、彼女はこの後『Groove On Up』にも参加して1曲歌っています。

 

ここから残り3曲”Watch Yo’ Step”と”Bounce”、”The Light Is On”はメルヴィンのオリジナル曲です。

 

どれもシンプルなオルガン系ジャズファンクにありがちな曲調ではあります。

 

“Bounce”にだけサックスとトランペットの華やかなホーン隊が参加しています。

 

もちろんトランペット→サックスの順でアドリヴソロも吹いています。

 

どうしても先のカヴァー曲、特に”My Girl”が名曲すぎてこの辺の自作曲3曲の影が薄くなってしまいますが、しかしこういった曲こそがメルヴィンのやりたかったジャズファンクの曲なんだと感じます。

 

決して悪い曲ではないです。

 

“My Girl”が傑作すぎるだけです!

 

それでは最期の9曲目です。

 

この楽しい曲”Hot Barbeque”も、オルガン系ジャズファンクお馴染みの曲ですね♪

 

オルガン奏者のジャック・マクダフの曲で、ジョージ・ベンソンがギターを弾いていました。

 

「ホット・バーベッキュゥーーー♪」のコーラスが楽しい曲です♪

 

この曲もメルヴィンのお気に入りだったのか?2000年代に入ってからのライヴでもちょくちょく演奏されていました。

 

“My Girl”ほどの知名度はありませんが、初めてこの曲を聴く人でもすぐにノレる楽しい曲調ですからね♪

 

わかりやすいコーラスもお客さんと一緒に会場中で歌って盛り上がれる曲です♪

 

以上、全9曲入りのメルヴィン・スパークス2005年の作品『This Is It!』のご紹介でした。

 

 

全体的に楽しい曲が多く、また”My Girl”の名カヴァー演奏が聴けるので僕のお気に入りのオルガン系ジャズファンク作品です♪

 

前回のブーガルー・ジョーの『Right On Brother』に引き続き僕の大好きなオルガン系ジャズファンク作品のご紹介となりましたが、せっかくこの辺のジャンルに少し詳しくなれたので今後も同路線の作品をこのブログを通してたくさんご紹介していきたいと思います。

 

ぜひこういった作品が好きな方は、今後ともこちらのブログをよろしくお願いいたします。

 

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