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2021/11/24

【Hip-Hop初心者向け】バンドマンにもおすすめしたいヒップホップの名盤10選

 
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僕がおすすめしたいヒップホップの名盤を10作品選んでご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

バンドマンにもおすすめしたいヒップホップの名盤を10作品ご紹介します。

これからヒップホップを聴いてみたいという初心者さんに向けて選びました。

今回は僕がおすすめしたいヒップホップの名作を10枚選んでご紹介したいと思います。

 

僕自身は趣味でギターを弾いているのですが、若い頃からヒップホップが大好きでよく聴くジャンルのひとつでした。

 

しかし僕の持つイメージでは「楽器を演奏する人はヒップホップ嫌いの人が多い」と感じることがあります。

 

もちろん日本でも90年代から生演奏を主体とするヒップホップ系のバンドは存在してはいますが、しかし僕自身が趣味の音楽活動で出会う人のほとんどがヒップホップを嫌いか興味ないかのどちらかでした。

 

ブルース・バンドをしていた頃のバンド仲間はもちろんヒップホップ嫌いばかりでしたが、つい3年程前の2018年に僕がやっていたジャズ・ファンク系のバンド仲間も僕以外みんな「ヒップホップは好きじゃないな~」といった様子でした。

 

どうしても「生演奏」を主体とする楽器演奏に長けた人は「サンプリングを多用するヒップホップ」を毛嫌いしている人が多いのかな?と感じます。

 

でも、それって僕からしたら「聴かず嫌い」なんじゃないかな?って思うのと、「生演奏の良さが感じられるヒップホップの名作」に出会ってないだけなんじゃないかな?ともったいなく感じています。

 

僕自身はずっとバンドやセッションで演奏活動を続けてきてはいますが、ヒップホップに関しては初めて聴いた時からすぐに好きになりました。

 

なので、今回はそんな「ギター弾き」で「バンドマン」の僕がおすすめするヒップホップの名盤を10枚に絞ってご紹介したいと思います。

 

もちろん「これからHip-Hopを聴いていきたいという初心者さん」にもぜひおすすめしたい名作ばかりとなります。

 

これまでに僕のブログでブルースやジャズ、はたまたジャズ・ファンクやネオ・ソウルの記事を読んでくださった方にもぜひこのおすすめ記事からヒップホップを好きになってもらえたら嬉しいです。

 

今回選ぶ際に、ギャングスタ・ラップ系の暴力的で激しいラップものは外しております。

 

その理由として僕自身がそういったヒップホップがあまり好きではないないからです。

 

どちらかというとジャズやネオ・ソウルの要素も感じられるクールでオシャレなヒップホップが好きだからです。

 

そのため僕と同じようなバンドマンにも聴きやすい作品が多いんじゃないかな?と思います。

 

それではアーティスト名のアルファベット順でご紹介していきます。

 

 

01.Common – 『Like Water for Chocolate』

今回の記事がたまたまアーティスト名のアルファベット順でのご紹介だったので、ラッパーのコモンの4作目『Like Water for Chocolate』が一番最初のご紹介作品となりました。

 

そして最初からこんなことを言うのも何ですが、この作品が僕が最も好きなヒップホップ・アルバムになります。

 

もしかしたら今後、コモン本人が更なる名作を作ったり、他の天才ヒップホッパーがこの作品を超えるような名作を生みだすことがあれば、将来的には僕の中での『No.1ヒップホップ・アルバム』が変わるかもしれませんが…今のところは本作『Like Water for Chocolate』がNo.1です。

 

ちなみに僕が人生で初めて購入したヒップホップ・アルバムは、2パックの『Live At The House Of Blues』というライヴ盤でした。

 

たまたまタワレコで980円という安値で売っていたのがきっかけで買いました。

 

最初に買ったヒップホップ・アルバムがギャングスタ・ラップものだったので、「ヒップホップ=イカつい音楽」という偏見が身に付いてしまいました。

 

それから当分、ヒップホップを聴かず嫌いして避けてはいたのですが…ある日ディアンジェロの『Voodoo』を聴いたことでヒップホップと僕の関係性が変わっていきました。

 

まだ20代前半だった僕がディアンジェロの『Voodoo』を聴いた時は、かなり衝撃でした!

 

「こんなオシャレな音楽がこの世に存在しているなんて!」と感じました。

 

それまでのR&Bの様に、「熱く燃え滾るような魂の雄たけび」を上げるかの如く力一杯に歌うのではなく、あくまでもクールに歌うディアンジェロのボーカルにやられました。

 

曲調も「サビ部分で派手にホーンが鳴り響き勢いを増す!」といったソウル・ミュージック全般にありきたりな内容ではなく、「盛り上がりそうで盛り上がらない…敢えてクールなまま感情の起伏を抑えた様な演奏」が続くのを聴いてとてもクールに感じました。

 

まるでスライ&ザ・ファミリー・ストーンの『暴動』の様に、あくまでもクールさを失わずに演奏が続いていきます。

 

これはまるでハウリン・ウルフの”Smoke Stack Lightnin'”のブードゥーの儀式を模した様なグルーヴに近いものを感じます。

 

それはメロディーやハーモニーよりもリズムが主体となった音楽です。

 

ディアンジェロの『Voodoo』を知ってからは、「似た雰囲気のクールなアルバムは他にもないのかな~?」と類似品を探す日々が始まりました。

 

その過程でエリカ・バドゥやザ・ルーツ等を知り、そしてコモンにたどり着きました。

 

僕が最初に聴いたコモンの作品は2005年の6作目『Be』でした。

 

1曲目の “Be (Intro)”のジャジーなウッドベースを聴いて、「あれ?ヒップホップってジャズの要素も含まれてるの?」と驚きました。

 

オシャレな『Be』聴いて一気にコモンに興味を持った僕は、色々調べていくうちに様々なメディアで2000年リリースの4作目『Like Water for Chocolate』が名盤として書かれていることを知ります。

 

しかもディアンジェロの『Voodoo』と同時期に、ジミヘンが作ったNYのグリニッジ・ヴィレッジにある録音スタジオ『エレクトリック・レディ・スタジオ』で制作されたことを知り、更に興味が沸きアルバムを購入することにしました。

 

本作のジャケットに使われた写真は、アメリカの写真家ゴードン・パークスが1956年に撮影した作品です。

 

“Colored Only”と書かれた黒人専用のウォータークーラーで水を飲む黒人女性の姿が強烈です。

 

その横には”White Only”と書かれたウォータークーラーがあります。

 

黒人差別への反発をテーマにした作品であることがうかがえます。

 

でも僕のような日本生まれのアジア人がこういった問題に対して何か言うことは、あまりにもおこがましいと感じるのでここで触れることはやめておきます。

 

アメリカの差別問題は、実際にそこに住む人でないと到底理解できないものだと考えます。

 

自分自身がアメリカ黒人にならない限りは眼光紙背に徹することも不可能なことでしょう。

 

しかしこういった強いメッセージを打ち出した作品であることは何となくではありますが、感じ取ることはできます。

 

さて、アルバムの中身なのですがファラ・クティに捧げられた1曲目”Time Travelin’ (A Tribute to Fela)” の冒頭からJ・ディラの創り出したクールなビートが冴え渡ります。

 

この曲にはフェラ・クティの息子でサックス奏者のフェミ・クティやヒップホップの要素も飲み込んだ新世代のトランペット奏者のロイ・ハーグローヴが参加しています。

 

そして2曲目”Heat”でもそのクールなビートが続きます。

 

ディアンジェロの『Voodoo』収録曲の様に「盛り上がりそうで盛り上がらない」このビートが堪りません♪

 

実は僕は本作ではこの曲が一番好きなんです。

 

本作の中では、ボビー・コールドウェルの”Open Your Eyes”にデトロイト・エメラルズの”You’re Gettin’ a Little Too Smart”のドラム・パターンをサンプリングした5曲目の”The Light”や、ディアンジェロが参加した14曲目”Geto Heaven Part Two”に、本作からの1stシングルにも選ばれたビラルをフィーチャーした6曲目 “The 6th Sense”等が有名で人気曲だと思います。

 

でも、僕はそういったキャッチーなメロディーラインを持ったヒット曲よりもひたすらクールなビートが続く”Heat”が一番好きです。

 

ヒップホップは「イカつい音楽」だと勘違いしていた若き日の僕が、「ヒップホップってこんなにもクールなビート音楽なんだ!」と気づかせてくれた楽曲です。

 

もちろん”The Light”や”Geto Heaven Part Two”も名曲なので、ぜひこのブログ記事を読んでヒップホップにご興味を持たれたという方は、まずはこの『Like Water for Chocolate』からヒップホップを聴いてみてはいかがでしょうか?

 

ちなみに3曲目”Cold Blooded”ではロイ・ハーグローヴがフィーチャーされていて、6曲目”Funky for You” にはネオ・ソウル・シンガーのビラルとジル・スコットが参加しています。

 

7曲目”The Questions”は、ソウルクエリアンズの一員でもあるラッパーのモス・デフが参加しています。

 

ソウルクエリアンズとは、ディアンジェロとザ・ルーツのドラム、クエストラヴが中心となった音楽的クリエイティブ集団のことを言います。

 

この2人が水瓶座だったことから「ソウル・ミュージック」と「水瓶座=アクエリアス」を混ぜてソウルクエリアンズという名前が付けられました。

 

他には、鍵盤奏者でありプロデューサーでもあるジェイムス・ポイザーにJ・ディラ、ラッパーのタリブ・クウェリにモス・デフ、そしてコモンやエリカ・バドゥが一員として数えられています。

 

本作『Like Water for Chocolate』やディアンジェロの『Voodoo』にエリカ・バドゥの『Mama’s Gun』、そしてザ・ルーツの『Things Fall Apart』といった名作は全てこのソウルクエリアンズのクリエイティブ活動による産物です。

 

『Voodoo』や『Mama’s Gun』は好きだけれども、ヒップホップ系は聴いていなかった…という方もぜひ『Like Water for Chocolate』を聴いてみてください。

 

きっと気に入ると思いますよ♪

 

ちなみにディアンジェロの『Voodoo』に収録されていた”Chicken Grease”は、もともとコモンのこの『Like Water for Chocolate』に収録するために用意された楽曲でした。

 

しかしデモ段階のこの曲を聴いたディアンジェロがどうしてもこのファンキーなグルーヴをバックに歌いたくなったようで、コモンに提供せずディアンジェロが歌うことになりました。

 

かくしてジェイムス・ポイザーとクエストラヴの手によって書かれたこのファンク曲は、コモンのラップではなくディアンジェロのささやくようなセクシーな歌声がリードする楽曲となりました。

 

でも、もしディアンジェロの手に渡らずコモンがこの曲を『Like Water for Chocolate』に収録していたとしたらどんな感じになっていたのでしょうか?

 

気になりますね。

 

それでは次に行きましょう!

 

02.Illa J – 『Yancey Boys』

J・ディラの12歳年下の実弟イラ・Jが2008年にリリースした1stアルバム『Yancey Boys』もおすすめの作品です。

 

アルバム・タイトルにある”Yancey(ヤンシー)“とは、イラ・Jの本名ジョン・デレク・ヤンシーのファミリーネームのことです。

 

本作は2006年に亡くなったJ・ディラの遺品とも言えるビート作品にイラ・Jがラップを乗せたアルバムになります。

 

(※J・ディラは血栓性血小板減少性紫斑病という難病を患っており2006年2月10日に32歳という若さで他界しました。)

 

アルバム・ジャケットに写るイラ・Jの顔写真をよく見ると、左目の中にJ・ディラが映っています。

 

まるで兄の意思を次ぐのは弟の自分だ!と言わんばかりです。

 

このアルバムは、J・ディラが1995年にプロデュースしたヒップホップ・グループのファーサイド(The Pharcyde)の2ndアルバム『Labcabincalifornia』に入りきらなかったビートを元に作られています。

 

 

そのアウトテイクとでも言うべきインストゥルメンタル音源にイラ・Jがクールに呟くようなラップを乗せています。

 

こういったクールなラップのスタイルはとても現代的に感じられます。

 

それこそネオ・ソウルに通じる感触ですね。

 

ちなみにイラ・Jのラップを排除したインストゥルメンタルだけの音源もリリースされています。

 

 

どうしてもラップを聴くのが苦手だって人や、純粋にJ・ディラのクールなビートだけを聴きたいという方におすすめです。

 

03.Jay Dee – 『Donuts』

どちらかっていうとJ・ディラの作品は、ラップ抜きのインスト・アルバムが好きなのですが、しかしこの『Donuts』を聴かずしてヒップホップを語ることもできないんじゃないかな?と思いこの10選にも選びました。

 

本作はJay Dee(ジェイ・ディー)名義で発売されていますが、これはJ・ディラの別名になります。

 

ザ・ルーツのクエストラヴが「ソウル・ループやモータウン・ブレイクスへの原点回帰」と本作を称していたのですが、他のJ・ディラの作品と比べると古めかしいソウル・ミュージックからのサンプリングが多いように感じられます。

 

もちろんそれだけでなく、ロックや電子音楽にインド歌謡までも使用したごった煮のアルバムでもあります。

 

1曲目のイントロから全31曲が43分程で一気に畳み込むように流れます。

 

どの曲も1分ちょっとの短い曲ばかりになります。

 

曲というよりも、それこそサンプル音源を聴かされているようにも感じられます。

 

こういった手法は後にカリーム・リギンのアルバムなんかにも受け継がれてますね。

 

本作2曲目の”Workinonit”の冒頭で流れているサイレン音は、マントロニクスの“King of The Beats”のもので、J・ディラを印象付ける代名詞のような音でもあります。

 

J・ディラの他の作品でもこのサイレン音はかなりの頻度で使われています。

 

ちなみに本作のサンプリングの元ネタを集めた『Recipe for Tasty Donuts』というCDもリリースされています。

 

今回僕がご紹介するヒップホップ10選も、J・ディラが関わった作品やその影響を受けた作品ばかりです。

 

近年流行りの新世代のネオ・ソウルやローファイ・ヒップホップもJ・ディラから大きな影響を受けたジャンルになります。

 

イラ・Jと共にヤンシー・ボーイズ名義で『Sunset Blvd.』を共作したフランク・ニッティが「ディラのビートに日時の刻印はないと思うし、いつの時代でも今日的だと信じている。」と語っていたのですが、まさにその通りだと感じます。

 

本作の上辺のメロディーこそ懐メロ風R&Bではありますが、そのバックを支えているビートは今の時代にも通じます。

 

もしかしたらこれは、「革新的なリズムは古いメロディーのバックにも合う」ということかも知れません。

 

僕は音楽の新しさを決めるのはリズムだと信じています。

 

例えばディアンジェロの”Feel Like Makin’ Love”には、ロイ・ハーグローヴが吹くミクソリディアン・スケールのメロディーが随所に挿入されています。

 

あのメロディーは、ニューオーリンズの古き良き時代のディキシーランド・ジャズでも聴くことができる定番のフレーズです。

 

しかし古めかしいはずのあのフレーズがディアンジェロの”Feel Like Makin’ Love”においては全然古く感じさせません。

 

それはやはりバックに流れるあのリズムが新しいからなのでしょうね。

 

革新的なビートをいくつも生み出したJ・ディラという不世出の天才が生み出した『Donuts』というこの作品を、穴が開くまで何回も何回も聴いてみてください♪

 

ネオ・ソウル好きにもおすすめです!

 

ちなみに『Donuts』のトラック2に収録されている”Workin On It”をネオ・ソウル・シンガーのドゥウェレが2008年のアルバム『Sketches Of A Man 』で取り上げていたりもします。

1分少しの短いトラックですがドゥウェレが歌を乗せています。

 

このアルバムにはコモンの”The Light”の元ネタでもあるボビー・コールドウェルの”Open Your Eyes”も収録されているのでネオ・ソウル好きだけでなくオシャレなヒップホップ好きにもおすすめのアルバムです!

 

04.Kanye West – 『Late Registration』

2005年は僕が2パックを聴いた年でもありました。

 

ヒップホップは「イカつい音楽」というイメージを抱いていた僕が、2005年5月にリリースされたコモンの『Be』を聴いて、その後『Like Water for Chocolate』を聴いてオシャレなヒップホップが存在することも知ります。

 

そして8月になりこのカニエ・ウェストの2ndアルバム『Late Registration』がリリースされました。

 

ロッカフェラ・レコードでプロデューサーとして活動していたカニエ・ウェストが2004年にソロ・デビューを果たして、翌年2005年にこの2ndアルバムをリリースしました。

 

当時はロッキング・オン等のロック系の雑誌でも本作が大きく紹介されていたと記憶にあります。

 

2005年当時の僕はちょうどブルース・バンドでギターを弾いていた頃です。

 

ロックやブルースが大好きだった僕はひょんなことから2パックを聴き、コモンに流れ、そして雑誌で大きく取り上げられていた本作を聴くことになりました。

 

後にコモンの『Be』をJ・ディラやジェイムス・ポイザーと共にプロデュースを手掛けたのがこのカニエ・ウェストだと知りましたが、当時はそんなこと全くわからず聴いていました。

 

トラック1のイントロが終わると2曲目”Heard ‘Em Say”が始まるのですが、ナタリー・コールの”Someone That I Used to Love”をサンプリングした美しいピアノのメロディーを聴いてすぐに好きになりました。

 

そしてサビの部分にいくと…聞きなれた歌声が!

 

当時流行っていたマルーン5のボーカリストのアダム・レヴィーンが歌っています。

 

そして続く3曲目”Touch the Sky”では、カーティス・メイフィールドの名曲”Move On Up”が丸ごとサンプリングされていました。

 

ロッキング・オン等で取り上げられていたのも納得の聴きやすい内容です。

 

ロック・ファンやR&Bファンの耳にも馴染みやすいキャッチーなメロディーを持つ本作が大ヒットしたのは当然のことだと感じます。

 

僕がヒップホップを好きになったきっかけの1枚だとも言えます。

 

カニエ・ウェスト自体は自身も認めているようにラップが上手いわけではないのですが、しかしそれが逆にロック・ファンでも聴きやすい要因なんじゃないかな?と思います。

 

キャッチーなメロディーを打ち出した売れ筋のアルバムではありますが、”Heard ‘Em Say”のバックに流れるビートはJ・ディラからの影響を感じられる革新的なリズムでもあります。

 

この『Late Registration』は、今回ご紹介する10作品の中で最もキャッチーなアルバムなので「ヒップホップ初めての1枚」にも最適です。

 

05.Madvillain – 『Madvillainy』

マッドヴィレインとは、MFドゥームとマッドリブという2人の天才MC&プロデューサーが共演したヒップホップ・デュオのことです。

 

2004年にアルバム『Madvillainy』1枚を残したのみで、惜しくもMFドゥームが昨年10月に亡くなってしまったので今後このユニットによる新しい作品がリリースされることは不可能となりました。

 

しかしたった1枚のアルバム『Madvillainy』が強烈なので本作を何度も繰り返し聴きましょう!

 

このアルバムも当時はロック系の雑誌でも大きく取り上げられていました。

 

残念ながら2004年当時はまだヒップホップに目覚めていなかった僕は、リアルタイムではこのアルバム・ジャケットが「よく見かけるアルバムだな~」ぐらいにしか印象に残っていませんでした。

 

しかしJ・ディラを知ってから後追いで本作を聴いてみて「これは凄いアルバムだ!」と気付きました。

06.Mos Def – 『Black on Both Sides』

ソウルクエリアンズ関連で名前を知ったモス・デフなのですが、僕が聴こうと思ったきっかけは実はソウライヴでした。

 

2008年頃にソウライヴの初期のライヴ音源を集めていたのですが、1999~2000年の音源にゲストとしてこのモス・デフとオールマン・ブラザーズ・バンドのデレク・トラックスが参加していることがいくつかありました。

 

更に2004年のソウライヴ全盛期のライヴにもモス・デフが参加して、ソウライヴの演奏をバックに即興でかっこいいフリー・スタイルのラップを披露していました。

 

そのラップを聴いて気になったので1999年リリースの1stアルバム『Black on Both Sides』を後追いで買いました。

 

フェラ・クティの”Fear Not for Men”をサンプリングした1曲目から始まり、そのものずばりなタイトルの2曲目”Hip Hop”を聴いてやられました!

 

デヴィッド・アクセルロッドの”The Warnings (Part II)” とスタンリー・クラークの”Slow Dance”をサンプリングした音源をバックにモス・デフが1979年にスプーニーGが”Spoonie Rap”で歌った”one for the treble, two for the time”のライムを拝借してラップを始めます。

 

この淡々としたクールなラップが僕の耳には合いました。

 

ギャングスタ系のあまりにもパワフルなラップは、僕の耳にはしんどいんですよね…。

 

でもこういったクールなラップ・スタイルだからこそネオ・ソウル集団のソウルクエリアンズの一員にこのモス・デフが名を連ねているんでしょうね。

 

ソウライヴがゲストとして度々共演しているのも頷けます。

07.Pete Rock & C.L. Smooth – 『Main Ingredient』

J・ディラから影響を受けたのではなく、逆に影響を与えた数少ない人物がこのピート・ロックです。

 

僕がこの作品を知ったきっかけは、知り合いから教えてもらってからでした。

 

何かのきっかけでヒップホップの話になった時にこの『Main Ingredient』をおすすめしてもらいました。

 

いつもは僕がディアンジェロやコモンをその知人に紹介していたのですが、ピート・ロックに関しては珍しく僕がおすすめされた側になります。

 

やけに熱くおすすめされたせいで余計に気になってこの『Main Ingredient』をすぐに聴くことにしたのですが…案の定、秒でハマりました!

 

特に1~3曲目の流れが好きです♪

 

1曲目 “In the House”のサンプル元はサックス奏者のキャノンボール・アダレイの”Capricorn”で、この後ご紹介するア・トライブ・コールド・クエストの”Verses from the Abstract”と同じライムを使っています。

 

また本作からの1stシングルに選ばれた5曲目”I Got a Love”は、アムバサダズの”Ain’t Got the Love (Of One Girl on My Mind)”をサンプルしています。

 

本作もジャズやソウル・ミュージックからサンプリングしたオシャレなヒップホップ・アルバムです♪

 

08.Slum Village – 『Fantastic, Vol. 2』

J・ディラが所属していたヒップホップ・グループのスラム・ヴィレッジも初期の作品はオシャレな音源ばかりです。

 

特に1997年~1998年の音源をまとめて2000年にリリースされたこの『Fantastic, Vol. 2』は、ヒップホップ・ファンなら絶対に聴いておくべき名盤です!

 

1曲目”Intro”の冒頭のピアノから既にオシャレな始まりで、定番のジェームス・ブラウンをサンプリングした”I Don’t Know”や、ディアンジェロが参加した”Tell Me”にア・トライブ・コールド・クエストのQティップをフィーチャーした”Hold Tight”等、ネオ・ソウル系のファンにもおすすめの曲が満載です。

 

他にもギャップ・マンジョーネの”Diana in the Autumn Wind”をサンプリングした”Fall in Love” は名曲で、以前このブログでご紹介していたネオ・ソウル・ギタリストのファンキーマンが自身のYouTubeでも取り上げていました。

 

ちなみにJ・ディラの楽曲を生バンド演奏でカヴァーするヒップホップ・バンドのアブストラクト・オーケストラがスラム・ヴィレッジの現行のメンバーと組んで本作のリリース20周年を記念した『FANTASTIC 2020』という2枚組アルバムを昨年リリースしています。

 

 

こちらも要チェックです!

 

09.A Tribe Called Quest – 『The Low End Theory』

ア・トライブ・コールド・クエスト(以降:ATCQ)の2ndアルバム『The Low End Theory』もロック系の雑誌でも取り上げられたりするアルバムのひとつです。

 

そのためヒップホップを聴いていなくっても洋楽好きの方なら何度か目にしたことがあるアルバム・ジャケットなのでは?と感じます。

 

まぁそれぐらい「絶対に聴くべき名盤」のひとつということなんですが…。

 

稀代の天才Qティップを中心に、幼馴染のMCファイフ・ドーグとDJのアリ・シャヒード・ムハマドの3人で本作は制作されています。

 

オリジナルのATCQは4人だったのですが、1stリリース後すぐにジャロビ・ホワイトが脱退しているので本作は3人のメンバーで制作されています。

 

本作は1曲目の1秒目から勝負が決まります!

 

アート・ブレイキーの”A Chant For Bu”をそのまま用いた”Excursions”があまりにもかっこいい!

 

ミッキー・ベースの弾くあの不思議なベース・ラインがクセになり、その後Qティップが独特の声色で淡々とラップを始めるとすぐさまATCQの虜になることでしょう。

 

他のヒップホップ曲とはかけ離れたアブストラクトな本曲が終わると、2曲目 “Buggin’ Out”が始まります。

 

オールド・スタイルなファイフのラップが登場します。

 

冒頭の”Yo, microphone check one, two, what is this?”のリックはクセになります♪

 

1stアルバムではQティップの影に隠れていたファイフが、本作ではこの曲のおかげで強烈に印象に残ります。

 

他にもワウギターのカッティングによる金属音が印象的は3曲目”Rap Promoter”や、ジャズ・ベースの巨匠ロン・カーターが参加した5曲目”Verses from the Abstract” 、1stシングルに選ばれた9曲目 “Check the Rhime”等、良い曲満載です!

 

ちなみに本作のアルバム・タイトルにある『The Low End Theory』とは、”Law and Theory(法と理論)“を文字ったもので、”The Low End Theory(最低音の理論)“を意味しています。

 

ヒップホップの特徴と言えるブレイクビーツを活かすには、ベースの低音が重要となります。

 

そのことをアルバム・タイトルで語っているんですね。

 

だから本作には”Excursions”や”Verses from the Abstract”のように図太いベースが目立つ曲が多いのでしょう。

 

ATCQは、ジャズやロックにポップスからのサンプリングが多いため、そういったジャンルのファンからも支持を得やすいグループです。

 

かくいう僕もATCQは、ザ・ルーツと並んで特に好きなヒップホップ・グループのひとつです。

 

『The Low End Theory』は、ジャズ・ファンやロック・ファンにも聴いて欲しい名盤です!

 

10.The Roots – 『Things Fall Apart』

ソウルクエリアンズの一員クエストラヴが所属するヒップホップ・バンドのザ・ルーツも外せません!

 

このバンドのメンバーは時期によって変動しますが、基本はクエストラヴのドラムとブラックソートのラップが主役のバンドです。

 

それこそ生演奏によるヒップホップが聴けるので、バンドマンにも真っ先におすすめしたいグループであります。

 

ナイジェリアの作家チニア・アチベの小説にインスパイアされたこの『Things Fall Apart』は、ザ・ルーツにとって4作目のアルバムにあたります。

 

アルバムからの1stシングルに選ばれた”You Got Me”は、エリカ・バドゥがボーカルを務める名曲です。

 

ザ・ルーツの代表曲でもあり、ネオ・ソウルの曲としても聴くことができる逸品です。

 

ちなみにライヴで演奏すると、10分越えの長尺演奏になり…曲の間にガンズ・アンド・ローゼズの”Sweet Child o’ Mine”のリフをギタリストのキャプテン・カークが弾くバージョンもあったりします。

 

他にもPVがユニークな”The Next Movement”や、ネオ・ソウル的なクールさを持つ “Table of Contents (Parts 1 & 2)”にモス・デフをフィーチャーした “Double Trouble” 等、どれもが名曲ばかりの奇跡的なアルバムです。

 

その感覚はヒップホップ版の『Voodoo』とでもいうべきでしょうか。

 

ATCQの『The Low End Theory』と並んで、ヒップホップ好きなら絶対に聴いておかなければならない歴史的名盤だと断言できます!

 

今回のこのブログ記事を読んでヒップホップに興味を持たれたという方は、ぜひこの『Things Fall Apart』は聴いてみてください!

 

 

以上、【Hip-Hop初心者向け】バンドマンにもおすすめしたいヒップホップの名盤10選のご紹介でした。

 

バンドマンの方も、本来はジャズやブルースがお好きだという方も、ぜひこのブログ記事を参考にヒップホップに興味を持ってもらえれば幸いです。

 

もちろん最近流行の新世代のネオ・ソウルやローファイ・ヒップホップ/チルホップ好きの方にもおすすめです。

 

それらの音楽のルーツともいえるこの10枚もぜひ聴いてみてください♪

 

そして、ぜひこのブログ記事を読んで気に入って頂けましたら、ブックマークや下記にありますシェア・ボタンにてSNSでの拡散して頂けましたらありがたいです。

 

 

あとがき

実はこのブログ記事を書こうと思ったのは、2018年の夏でした。

 

その頃に僕のTwitterやFacebookで「ギタリストの僕が選ぶヒップホップ・ガイドを書きます!」とか何度かツブやいていたのですが…毎回ジャズファンクの記事を書くと忘れてしまっていました。

 

3年以上経ってようやく書くことができました!

 

おそらく誰も僕のツイートなんか覚えてはないことでしょうが、しかしこうやって3年越しにでもこのブログ記事を書くという目標を達成できたことを嬉しく思います。

 

早くに書くべきだったのかもしれませんが、ネオ・ソウル・ギターを弾くようになった今の僕だからこそ、そこにも関連のあるこういったヒップホップのブログ記事を書くことができたのかもしれません!?

 

ぜひ多くの方に読んで頂ければ…と思います。

 

 

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