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カテゴリー:Music

2019/03/08

スティーヴィー・ワンダーの名曲“Isn’t She Lovely”を含むソニー・ロリンズの名作『Easy Living』を聴こう♪

ソニー・ロリンズのクロスオーヴァー期の名作『Easy Living』をご紹介します。

スティーヴィー・ワンダーの名曲“Isn’t She Lovely”をソニー・ロリンズがカヴァー♪

久びりにソニー・ロリンズの作品のご紹介です。

 

というよりも、2017年7月にこのサイトをブログ化してからソニー・ロリンズをご紹介するのは初めてになります。

 

ブログ化する際に最初から“Sonny Rollins”という検索用タグを作ってはいたのですが、一度も書いていなかったんですね……。(※2010年のブログ記事は、過去に他のサイトで書いていたレビュー記事をこのブログに移し替えました。)

 

というわけで、ブログ化して一発目のソニー・ロリンズのブログ記事は1977年のクロスオーヴァー作品『Easy Living』にしたいと思います。

 

 

Sonny Rollins – 『Easy Living』

01.Isn’t She Lovely
02.Down The Line
03.My One And Only Love
04.Arroz Con Pollo
05.Easy Living
06.Hear What I’m Saying

 

Personnel:
Sonny Rollins – Tenor Saxophone, Soprano Saxophone
Charles Icarus Johnson – Guitar on Tracks: 01 to 04, 05
George Duke – Keyboards
Paul Jackson – Electric Bass on Tracks: 02 to 05
Tony Williams – Drums

 

Recorded: Berkeley, California Aug. 3 to 6, 1977.

アルバム参加メンバー

 

本作には、リーダーのソニー・ロリンズ以外にもこの時期のフュージョン/クロスオーヴァー系のセッションの多くに参加していた名手が揃っています。

 

まずキーボードには、この時代に大活躍していたフュージョン/クロスオーヴァー系鍵盤奏者のジョージ・デュークが参加しています。

 

そしてギターに、そのジョージ・デュークやスタンリー・クラークのバンドでもギターを弾いていたチャールス・”イカルス”・ジョンソンが参加しています。

 

イカルス・ジョンソンは、白人のギタリストには珍しく(?)ピッキングの際に親指が上になる「逆アングル」の弾き方をしています。

 

この「逆アングル」の弾き方で思いつくフュージョン/クロスオーヴァー系のギタリストと言えば……やはりジョージ・ベンソンなのですが、イカルス・ジョンソンの演奏スタイルは全く別の弾き方です。

 

ジャズというよりも、かなりロックなギターソロを弾くギタリストです。

 

使用ギターもレスポールなどのロック系を使用しています。

 

ベースには、ハービー・ハンコックのヘッド・ハンターズで有名な名手ポール・ジャクソン、そしてドラムにはマイルス・デイヴィスの黄金のクィンテットに参加していたトニー・ウィリアムスが参加しています!

 

更に、1曲目の”Isn’t She Lovely”にはヘッド・ハンターズでお馴染みのパーカッション奏者ビル・サマーズが参加しています。

 

なぜかこの曲は、ポール・ジャクソンではなくバイロン・ミラーにベースが交代しています。

 

ヘッド・ハンターズ繋がりにはなりませんでしたね。(笑)

 

どうしてもイカルス・ジョンソンが地味に感じてしまいますが……その他の参加ミュージシャンは豪華ですね♪

 

ジョージ・デュークにポール・ジャクソンにトニー・ウィリアムスですからね!

 

この3人の凄腕ミュージシャンをバックに従わせるには、フロントマンにも相当な技術が要求されます!

 

しかしもちろん彼らよりも遥かに長い音楽キャリアを誇るソニー・ロリンズがリーダーの作品なので、そういった心配は無用ですね!

 

むしろ彼ら3人は、この時代はまだまだ駆け出しの若手でした。

 

それに比べて1949年の若干19歳の頃からサイドマンとして一流のジャズの世界で活動を始めたソニー・ロリンズと比べれば、まだまだひよっ子です!

 

当然、本作の主役はソニー・ロリンズの吹くサックスになります♪

 

 

アルバムの内容

1曲目はスティーヴィー・ワンダーの名曲“Isn’t She Lovely”で始まります。

 

もうすでに70年代も後半になりつつある時期だったので、これまでに散々演奏しつくしてきたストレート・アヘッドなジャズ曲よりも、当時のヒット曲を取り上げてジャズ演奏をする時代になっております。

 

さすがに洋楽が好きな方でしたら“Isn’t She Lovely”なら好き嫌いに関わらずみなさんご存知だとは思いますが、あのキャッチーなメロディーラインをソニー・ロリンズの卓越した演奏で聴かせてくれます。

 

ジョージ・デュークのピアノのイントロから始まり、ソニー・ロリンズがテナー・サックスがまるで人間の歌声のように歌い始めます♪

 

お決まりの「ダラダダラダラ~~♪」のキメの部分は、ギターとキーボードとベースのユニゾンで演奏しています。

 

キーは、原曲通りのE(ミ)で演奏しています。

 

セッションなんかでこの曲をインストで演奏する際は、半音上のF(ファ)で演奏することが多いのですが……ロリンズ原曲キーで演奏しています。

 

Ryo@Dixiefunk Lab.のTwitterアイコン
Ryo
ちなみに僕がセッションで演奏する際は、
キーFで演奏することがほとんどです。

 

ギタリスト的にはEでもFでもあまり変わりないのですが……多分インストでFのキーでやるのは、アルトサックスとかだとキーFの方が吹きやすいからなのかな~?と思います。

 

さて、本作収録のバージョンはロリンズがテーマを2周吹き、だんだんとメロディーを崩してソロに発展していきます!

 

滑らかなフレージングだけでなく、サックスの音量もトーンも力強く良い音で鳴っています♪

 

ロリンズのソロが終わると、イカルス・ジョンソンのギターソロが始まります。

 

弾きながら考えていたのでしょうか?

 

所々で不自然にフレーズが途切れたり同じようなフレーズが続いたり……ぎこちないギターソロです。

 

その割に3周もギターソロを弾いているのですが、蛇足な感じがします。

 

その後、再度ロリンズの熱いソロが始まります。

 

まるでファラオ・サンダースのような叫び声風の高音フラジオ奏法まで飛び出します!

 

ジョージ・デュークのソロがないのが残念ではありますが、誰もが知るような有名曲でアルバムが始まるのはわかりやすくって良い感じですね♪

 

ただギターソロは1周にして……いや、なんなら代わりにジョージ・デュークにキーボードソロを弾いてもらった方がよかったんじゃないか?と言った感じです。

 

2曲目”Down The Line”は、ロリンズの自作曲です。

 

ファンキーなリズムで始まり、キメ部分で4ビートに変化するリズミカルな楽曲です。

 

サックスはオーヴァー・ダビングされていて、2人のロリンズの音が上手く絡み合っています。

 

メロディー・ライン重視の“Isn’t She Lovely”の時よりも、いつものパワフルに吹きまくるロリンズ節のサックス・ソロが登場します!

 

サックス・ソロン次には、ジョージ・デュークの長めのキーボードソロが続きます。

 

そして再びロリンズのソロに戻ります。

 

3曲目”My One And Only Love”は、ウェス・モンゴメリーやグラント・グリーンなど数多くのジャズ・ギタリストにも取り上げられていたジャズ・スタンダードのバラード曲です。

 

ロリンズは過去にもこの曲を取り上げています。

 

ハービー・ハンコックやジム・ホールの参加した音源も含む1964年の作品『The Standard』の4曲目にもこの”My One And Only Love”が収録されていました。

 

 

また、ライヴでもよく演奏されています。

 

僕が観に行った日本公演でもこの”My One And Only Love”を演奏していたのは、とても印象に残っています。

 

『The Standard』に収録されていた”My One And Only Love”は、テナー・サックスで演奏されていたのですが本作『Easy Living』ではソプラノ・サックスで演奏しています。

 

音が高くなった分、より華麗な演奏に感じますね。

 

4曲目”Arroz Con Pollo”もロリンズの自作曲です。

 

お得意のラテンのリズムも交えながら、この時代特有のファンク調の曲に仕上がっています。

 

ソプラノ・サックスを使って、かなりかっこいいテーマメロディーを吹き上げています!

 

しかもイカルス・ジョンソンのリズムギターのキレもなかなかのものです!

 

正直、ギターソロはイマイチなのですが……こういったファンキーな曲でのギター・カッティングは聴きものですね♪

 

バックの演奏陣の卓越したグルーヴに身を委ねて、ロリンズも力一杯ソロを吹き上げています!

 

中盤でサックスの音が止まって、ギター+ベース+ドラムの3種類の楽器がグルーヴィーなリズムだけの演奏をしている部分も聴きどころです!

 

5曲目”Easy Living”も、ロリンズが何度か取り上げているスタンダード曲です。

 

曲は、ロリンズのカデンツァから始まります。

 

その後、静かにピアノとベースとドラムが参加します。

 

イカルス・ジョンソンのギターはお休みです。

 

そして最後の6曲目”You Do Something To Me”もロリンズの独奏から始まるオリジナル曲です。

 

テーマを吹き終えるとそのままロリンズのサックスソロが始まります。

 

その後、微妙にリズムが合っていないようなぎこちないイカルス・ジョンソンのギターソロが続きます。

 

この曲でも演奏中にフレーズを考えながら弾いていたのでしょうか?

 

なんともイマイチなギターソロです……。

 

なのに、無駄に長く弾いています。

 

その後、再びロリンズのサックスに戻るまでは、なぜか聴いているこちらに「不安定さに緊張する時間」が続きます。(笑)

 

 

なぜジョージ・デュークのキーボードソロではなく、イカルス・ジョンソンにギターソロを弾かせたのか?とっても謎な人選です。(笑)

 

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、#1 #2 #4

 

 

以上、【スティーヴィー・ワンダーの名曲“Isn’t She Lovely”を含むソニー・ロリンズの名作『Easy Living』を聴こう♪】でした。

 

誰もが知るような有名曲の1曲目”Isn’t She Lovely”に、”Down The Line”と”Arroz Con Pollo”というかっこいいリズムを持つロリンズの2つの自作曲が聴きどころです♪

 

 

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