2019/06/04
ベースがブリブリ鳴り響く!オハイオ・ファンクの雄!スレイヴの5作目『Stone Jam』を聴こう♪
オハイオ・ファンクを代表するファンク・バンドのスレイヴが1980年にリリースした5作目『Stone Jam』をご紹介します。
ニュージャージー出身マルチ・プレイヤーのスティーブ・ワシントンがフロイド・ミラーと組んだファンク・バンド!
前回のブラス・コントラクションに引き続き、70年代半ばから80年代のディスコブームに活躍したファンク・バンドをご紹介します。
今回はニュージャージー出身マルチ・プレイヤー(主にエレクトリック・トランペットを演奏)のスティーブ・ワシントンがトロンボーン奏者のフロイド・ミラーとオハイオ州デイトンにて1975年に結成したファンク・バンドの『スレイヴ』です。
今回はそのスレイヴが1980年にリリースした5枚目のアルバム『Stone Jam』をご紹介したいと思います。
Slave – 『Stone Jam』
01.Let’s Spend Some Time
02.Feel My Love
03.Starting Over
04.Sizzlin’ Hot
05.Watching You
06.Dreamin’
07.Never Get Away
08.Stone Jam
アルバムの内容
スレイヴは、1977年のデビュー作『Slave』から毎年のようにコンスタンスに作品をリリースしていて、1980年に5作目となるこの『Stone Jam』を発表しました。
ビルボード・チャート上ではデビュー作の『Slave』が22位と最もヒットを記録したのですが、この『Stone Jam』の方はR&Bチャートで5位とスレイヴのキャリアの中で最も高い順位を記録しています。
また作品に収録されている楽曲の質の高さも本作が最も素晴らしい出来だと思います。
女性ボーカリストのスターレアーナ・ヤングが歌うキャッチーな1曲目”Let’s Spend Some Time” から、さっそくバックでベースが「ブリブリ!」と鳴っています。
ファンク好きとしては、どうしてもポップな歌よりもマーク・アントン・アダムスの弾くブリブリ・ベースが気になって仕方ありません!(笑)
そうです、スレイヴはこのウネりまくるベースを聴くためのバンドです!(笑)
キャッチーな歌もギターのカッティングも時代を感じさせるシンセサイザーの音も巧みなアレンジも……全てを脇に追いやってしまいそうなぐらいベースの自己主張が激しいです!
しかしそれが嫌味な自己主張ではなく、ファンクが好きであればあるほどに夢中になってしまう心地良いブリブリ・サウンドなんです!
2曲目の”Feel My Love”も引き続き軽やかなギター・カッティングのバックでベースがブリブリとウネッています!
そもそもイントロがそのブリブリ・ベースによるグリス音から始まりますからね!
ちなみにこの曲はアルバムからの2作目のシングルカット曲です。
次の3曲目”Starting Over”のメロウなバラード曲ではさすがにブリブリ・ベースは控えめです。
しかしアルバムからの1stシングルとなった4曲目”Sizzlin’ Hot”で再びブリブリ・ベースが大活躍します!
この曲ではコーラス・エフェクターを掛けたようなギターのカッティングも印象的です。
このスレイヴよりも先にデファンクトを聴いていた僕は、初めてこの曲を聴いた時は「デファンクトっぽい曲だな~?」と感じたのですが、スレイヴの方が先輩バンドですよね。
デファンクトは、このアルバムがリリースされた同じ年の1980年にデビューしています。
強烈な4曲目の次は、歌メロがキャッチーな5曲目の”Watching You”が始まります。
この曲は本作からの3枚目のシングルカット曲で唯一ビルボードチャートにランクインした曲です。
確かにシングル向けの曲といった感じですね。
演奏面では次の6曲目”Dreamin'”や7曲目”Never Get Away”の方が聴くべきかもしれません。
これまたベースがブリブリと大活躍する楽曲です。
スレイヴはマーク・アントン・アダムスのブリブリ・ベースを楽しんでこそ!です。(笑)
さて、ここまででもお腹一杯で満足度の高いファンク・アルバムなのですが……実はアルバム最後の8曲目のタイトル・トラック”Stone Jam”が一番凄かったりします!
イントロからベースが暴れまくっています!
本作収録曲の中でも最も長い6分44秒に渡るこの曲では、それまでベースの陰に隠れていたギターも大暴れします!
かなりロックなテイストではありますが、コーラスを掛けたようなオーヴァードライヴ・サウンドのギター・ソロが派手に登場します!
さすがにファンカデリック的なこの曲はかっこいいと言わざるを得ませんね!
キャッチーなシングル曲も良いですが、やはり本作はこの最後の”Stone Jam”こそがベスト・トラックです!
以上、【ベースがブリブリ鳴り響く!オハイオ・ファンクの雄!スレイヴの5作目『Stone Jam』を聴こう♪】でした。
スレイヴは、同じオハイオ州を代表するファンク・バンドのオハイオ・プレイヤーズとはまたまた違った魅力のあるバンドです。
オハイオ・プレイヤーズがシュガーフット・ボナーのギターを聴くべきバンドなら、このスレイヴはマーク・アントン・アダムスのベースを聴くべきバンドだと思います。
というか、どうしてもあのブリブリ・ベースに自然と耳がいくと思います。(笑)
それぐらい印象的なベース・サウンドです。
ファンク・ベース好きの方は必聴の作品ですよ♪
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