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カテゴリー:Music

2018/12/05

R.L.バーンサイドの息子デュウェイン・バーンサイドを聴こう♪

R.L.バーンサイドの息子デュウェイン・バーンサイドの2枚のアルバム

今回ご紹介するのは、2005年に惜しくも泣くなった伝説的なカントリー・ブルースマンのR.L.バーンサイドの息子デュウェイン・バーンサイドです。

 

以前、R.L.バーンサイドと同じく「ノース・ミシシッピ・ヒル・カントリー・ブルース」というジャンルで活躍したジュニア・キンブロウとその息子デイヴィッド・キンブロウJr.の2人についてもブログ記事にしています。

 

キンブロウ親子で聴く呪術的なミシシッピ・ヒル・カントリー・ブルースの魅力♪

R.L.バーンサイドもジュニア・キンブロウも1990年代に入ってから『ファット・ポッサム・レコーズ』で復活作品をリリースしています。

 

どこか似た2人のブルースマンの息子たち、デイヴィッド・キンブロウJr.とデュウェイン・バーンサイドの2人もブルースマンとして作品を残しています。

 

それでは、今回はデュウェイン・バーンサイドの1998年のライヴ盤『ライヴ・アット・ザ・ミント』と2005年のスタジオ盤『アンダー・プレッシャー』の2枚のアルバムをご紹介したいと思います。

 

 

Duwayne Burnside – 『Live at the La Mint』

 

1998年のライヴ盤『Live at the La Mint』です。全米屈指のジャム・バンドのひとつノース・ミシシッピ・オールスターズに参加していたデュウェイン・バーンサイドが満を持して自身の名義でリリースした初アルバムになります。デビュー作がいきなりライヴ盤と言うこともあり、デュウェイン自身もライヴ演奏には自信があったのでしょう!それもうなずけるような素晴らしい演奏が繰り広げられています。参加メンバーにはベースに先ほどもご紹介していたジュニア・キンブロウの息子デイヴィッド・キンブロウ・Jr 、ドラムにR.L.バーンサイドの孫セドリック・バーンサイドというほぼ身内と言えそうなリズム隊に従えています。ちなみにアルバムの収録トラック数は全9曲ですが、2トラックはライヴ中のトークなので実際に演奏している曲数は7曲になります。まず1曲目の”Bad Bad Pain”は、ノース・ミシシッピ・オールスターズでも取り上げていた呪術的なギターリフが印象的なハードなブルース・ロックです。かなりギターの音は歪ませています。デュウェインはギターソロでよくワウペダルを使います。この辺は、父のR.L.バーンサイドというよりもジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイ・ヴォーンからの影響のように感じます。特にこの”Bad Bad Pain”のギターソロは、まるでジミヘン!なフレーズが何度も登場します!曲を通して歌い方やメインとなるギターリフの催眠的グルーヴ感などは、伝統的なミシシッピ・ヒル・カントリー・ブルース調で、父からの影響こそ感じられますが、ギターソロはジミヘン風です。なので、父のR.L.バーンサイドの演奏とはだいぶ違ってはいます。父のギターソロがあくまでもカントリー・ブルースに根ざした古い感触のものであるのに対して、デュウェインのギターソロは、ロックを吸収した現在的な音になっています。しかしこれは、一般的な聴きやすさに繋がっているので、僕個人としては「あり」なんじゃないかな?と思います。父のR.L.バーンサイドほど強烈な個性はありませんが……しかし聴きやすさという点ではこのデュウェイン・バーンサイドの方が上だと思います。おそらくジミヘン、ジョニー・ウィンター、スティーヴィー・レイ・ヴォーン等がお好きな方ならすぐに気に入ると思います。2曲目の”Woman You Must Be Crazy”はT-ボーン・ウォーカーが1969年に歌った曲で、それをフレディ・キングの”Hideaway”調に演奏しています。ドンシャリ気味の甲高いギターの音がまるでスティーヴィー・レイ・ヴォーンのようです!3曲目の”Cross Cut Saw”は、オリジナルは1905年生まれの古い時代のカントリー・ブルースマン、トミー・マクレナンの曲です。もちろんこれをアルバート・キングのあのギターリフが印象的なアレンジでやっています。オーティス・ラッシュも同じアレンジで演奏しているのが有名ですね。デュウェインは、ギターリフは他のギタリストに任せて歌とリードギターに専念しています。もはやブルースと言うよりも、ハードロックと言った方が良さそうなぐらい歪んだギターで弾きまくっています!次の曲4曲目の”Well, Well, Well”の歌詞はB.B.キングの”Don’t Answer the Door”と同じだったりします。また他にもエルモア・ジェームスの代表曲”Dust My Broom”をスライドギターで演奏していたりもします。ギターの音作りこそスティーヴィー・レイ・ヴォーン風のドンシャリ気味ではありますが、ちゃんとブルースの伝統を踏まえた演奏が出来るところが、R.L.バーンサイドの血を引いているといったところでしょうか?そして本作の一番の聴き所はマディ・ウォーターズの代表曲”Hoochie Coochie Man”になります。この曲が始まる前に”Father and Son”という42秒ほどのトラックがイントロとして収録されているのですが、これはデュウェインが父のR.L.バーンサイドをMCで紹介しています。そして”Hoochie Coochie Man”で、なんとR.L.バーンサイド、デュウェイン・バーンサイド、セドリック・バーンサイドという「親・子・孫」の三世代でおよそ19分に及ぶジャム演奏を披露しています。父子のギターソロバトルは、かなりの熱さです!ライヴデビュー作となったデュウェイン・バーンサイドの『Live at the La Mint』は、ミシシッピ・ヒル・カントリー・ブルースの伝統と新世代とが入り交じった挨拶代わりのアルバムとなりました。ハードなブルース・ロック系のギターが聴きたい方にもおすすめです。

 

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、#1 #3 #6 #8

Duwayne Burnside – 『Under Pressure』

ちらは2005年にリリースされたスタジオアルバム『Under Pressure』です。ギターの演奏は、どことなくアルバート・キングやカール・ウェザズビーを感じさせながらも、ワウペダルを使ったソロを弾くとジミヘンやスティーヴィー・レイ・ヴォーン風になっているのは、前作の『Live at the La Mint』と変わりありません。父のR.L.バーンサイドの伝統を引き継ぎつつも、ジミヘン風のブルース・ロックからの影響がかなり大きいように感じられます。1曲目のスティーヴィー・レイ・ヴォーン風のハードなギターリフを持つ曲”Pressure”や、どことなくジミヘンが弾きそうなギターイントロから始まる”Why You Act Like That”なんかを聴いているとそう感じます。3曲目の”Tribute…”もどことなくスティーヴィー・レイ・ヴォーンの”Life Without You”みたいなブルース・ロック系のバラード曲です。ただレイ・ヴォーンのような派手な中にも繊細さが感じられるような演奏ではなくって、曲を通してずっと荒い感じがデュウェインの演奏から感じられます。さすがにレイ・ヴォーンよりもレベルが高いとは言えないですね……。こういったところでレイ・ヴォーンとの差が感じられます。正直似たような曲調が続くアルバムなのですが、他に聴き所は、父のR.L.バーンサイドのカヴァーで7曲目の”Bad Luck City”や、ジミヘン風の派手なワウギターがむせび泣く8曲目の”King”です。9曲目のアルバート・キングの”I Got the Blues”や、最後の10曲目”Hard Candy, Pt. 2″はどちらも3分もない短い演奏時間で収録されています。終盤のこの2曲がどこか消化不良な短い演奏で終わっているためか?どこか未完成な感じが拭えないアルバムになっているところが惜しい感じです……。もうちょっとしっかりとアルバムを作って欲しかったな……。個人的にベストトラックは、4曲目のバディ・ガイ風のマイナー調の渋いスローブルース”Gotta’ Pretty Woman”です。デュウェインの歌声的にもっとこういったマイナー調の渋いスローブルースを多く取り上げても良かったんじゃないかな?とも感じます。ジミヘンやレイ・ヴォーン風の派手なギタープレイが特徴的なデュウェインなのですが、スローブルースの味わいが深いのは父親譲りと言ったところでしょうか?どうも明るい曲調は合ってないような……?ロック調のギターが激しい曲とスローブルース系がおすすめの作品です。

 

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、#1 #2  #4 #8

 

 

以上、伝説的カントリー・ブルースマンのR.L.バーンサイドの息子デュウェイン・バーンサイドの2枚のアルバムご紹介でした。

 

最近は、アルバムのリリースこそありませんがライヴは続けているようです。

 

元気なうちに、ライヴアルバムでもいいので何かしらの作品をリリースしてもらいたいところですね!

 

 

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