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カテゴリー:Music

2022/06/13

ソウライヴのリーダー アラン・エヴァンスが得意のオルガン・トリオで制作した『アラン・エヴァンス・トリオ』の1stアルバム『Drop Hop』を聴こう♪

ソウライヴのリーダーでドラムを担当するアラン・エヴァンスが最も得意とする得意のオルガン・トリオの編成で組んだ『アラン・エヴァンス・トリオ』のデビュー作『Drop Hop』をご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

アラン・エヴァンス・トリオの1stアルバム『Drop Hop』

今月はソウライヴのメンバーによるソロ・アルバムのご紹介が続いていますが、今回も引き続きアラン・エバンスのソロ・プロジェクトについてご紹介します。

 

つい先日このブログでアラン・エヴァンスが2004年にリリースした初ソロ・アルバムの『Let It Ride…』をご紹介しました。

そして次に架空の映画『ザ・ビッグ・ワン』のサントラをコンセプトに謎のバンド『Crushed Velvet & The Velveteers』名義で制作した2011年の作品『The Big One』というアルバムをご紹介しました。

今回はその続きで2012年にアラン・エヴァンスが自己名義のバンド『アラン・エバンス・トリオ』を組んで制作したアルバムをご紹介したいと思います。

 

 

Alan Evans Trio – 『Drop Hop』

01.Authoritay
02.Check Your Lugnuts
03.Whistlin’ Willie
04.Drop Hop
05.Rum Runner
06.If You Want My Love (Give It Up)
07.The Meter’s Runnin’
08.Crooooz
09.After Everyone’s Gone
– Japanese Bonus tracks –
10.Drop Hop [Live Version]
11.The Lay Down [Live Version]
12.Crooooz [Live Version]

 

アラン・エヴァンスが得意のオルガン・トリオで制作したソロ・プロジェクト『アラン・エヴァンス・トリオ』

本作はソウライヴと同じオルガン+ギター+ドラムというトリオ編成で組まれた新しいソロ・プロジェクト『アラン・エヴァンス・トリオ』で制作されたアルバムです。

 

このトリオは、以前このブログでもご紹介していたオン・ザ・スポット・トリオのギタリストのダニー・メイヤーと、メルヴィン・スパークス・トリオのキーボード奏者だったボウ・サッサーが参加したバンドです。

 

なぜソロ・プロジェクトまでソウライヴと同じ編成にしたのか?についてはアランがインタビューでこう答えています。

 

「単にボウとダニーとのプレイが好きだというのはある。」

 

そしてこうも語っています。

 

「なぜオルガン・トリオを選んだかというと…それは、マイケル・ジョーダンが違うチームに行ってもバスケをプレイしていたのと同じだと言えばわかるかな。プレイヤーは違うけれど、ゲームは同じだろう?俺は人生のほとんどをオルガン・トリオでプイしてきたんだ。」

 

と、深い訳があるというよりも自然な流れでその編成になっただけだというシンプルな理由みたいです。

 

もちろんアラン・エヴァンスのワイルドなドラミングを一番活かしきれるのはオルガンとのトリオだというのはソウライヴを聴いてきたファンからしたら当たり前のことかもしれませんね。

 

オルガンの音圧に負けないパワフルなドラミングもアラン・エヴァンスの良い所だと言えます。

 

さて、本作にはアドリヴで長尺のギターソロを延々と弾くことが得意なダニー・メイヤーが参加しています。

 

オン・ザ・スポット・トリオが好きな人であれば「このアルバムでもギターを弾きまくっていつのかな?」と考えそうですが…本作に限ってはそうではありません。

 

むしろギターソロは控えめで、まるで初期のミーターズのようなメロディが少なめのギターリフを中心としたインスト・ファンク・ナンバーがずらりと並ぶアルバムです。

 

即興演奏よりも曲を主体として構成されたアルバムです。

 

それでは1曲目から順番にアルバム収録曲をご紹介していきたいと思います。

 

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『Drop Hop』収録曲

トリオ名に自身の名前を冠しているように本作はあくまでもアラン・エヴァンスのソロ・プロジェクトの1つです。

 

収録曲は全てアランが作曲しています。

 

そのためか、アランのワイルドなドラミングの音が特に前に出たミックスが施されているように聞こえます。

 

1曲目の”Authoritay”のイントロのドラムの音からしてギターやオルガンよりも目立つぐらいな派手な音量です。

 

ダニーのギターは7thコードのファンキーなコード弾きと単音のギターリフを織り交ぜたレオ・ノセンテリ風の弾き方です。

 

そこにオルガンが間を埋めるようにフィルインを入れていきます。

 

ディストーションで歪ませたロック・テイストのギターソロはあるものの、演奏時間は短く控えめで簡潔に弾いています。

 

とは言ったものの、「ダニー・メイヤーにしては短めのギターソロ」というだけで、通常のポップスやロックと比べると普通の長さ分ソロを弾いているんですがね。

 

ダニーはいくらでもアドリヴソロを弾けるタイプのギタリストなので、ライヴ演奏となると5分以上も弾いていることがあったりします。

 

もはやスタジオ録音時の曲よりもソロの方が長くなっちゃってるとかね…。(笑)

 

まぁジャム・バンドとしては平常運転ではありますが、今回のアラン・エヴァンス・トリオの1stアルバムではかなり控えめです。

 

曲にしても明確なメロディーラインは存在せず、それこそ初期のミーターズのようなリフ中心の曲構成です。

 

本作ではこのパターンの楽曲がこの後も続きます。

 

2曲目”Check Your Lugnuts”は、初期ミーターズ風のギターリフが中心の曲です。

 

中盤に曲展開こそあるもののギターソロやオルガンソロはなく終わります。

 

いわば、2000年代初頭にザ・ニュー・マスターサウンズを中心に、スピードメーターやベイカー・ブラザーズにクッキン・オン・スリー・バーナーズといったバンドが流行らせた“Deep Funk”風の楽曲ですね。

 

3曲目の”Whistlin’ Willie”は、攻撃的な単音ギター・カッティングがかっこいいファンク・ロック風の曲です。

 

こちらの曲ではボウがスタッカートを上手く使ったファンキーなオルガンソロを弾いています。

 

4曲目の”Drop Hop”は、どことなく60年代UKオルガン・ロック風の楽曲です。

 

ダニーのギターはピシャン♪ピシャン♪と音が鳴るスプリング・リバーブを深く掛けた使用です。

 

この曲ではギターソロも弾いているのですが、スプリング・リバーブのサウンドと言えばこれ!…といった感じで50年代サーフ・ミュージック風に弾いています。

 

アルバム・タイトル曲ですが、なんともレトロな感触のあるナンバーです。

 

5曲目”Rum Runner”は、ワウギターとオルガンのユニゾンがかっこいい曲です。

 

1周目が終わると短いオルガンのブレイクを挟み2周目に突入して軽いオルガンソロがあります。

 

6曲目”f You Want My Love (Give It Up)”は、アランが自ら歌うファンク・ナンバー!

 

この曲では、ジェームス・ブラウンというよりもボビー・バードから影響を受けたような歌い方です。

 

間にゲストで参加しているライアン・ゾイディスのサックスのソロもあります。

 

ライアンは、ソウライヴのライヴにもよく参加しているお馴染みのサックス奏者です。

 

7曲目”The Meter’s Runnin'”は、曲名からしてミーターズを意識したようなインスト・ファンクですが、しかしディープ・ファンク色濃いめです!

 

ジガブーよりも重量級のアランのドラミングは、60年代後半というよりもやはり近年のディープ・ファンクに近いです。

 

8曲目”Crooooz”は、先ほどのより”The Meter’s Runnin'”もっとミーターズ風に近寄った楽曲です。

 

ダニーの弾く歯切れのよい単音のミュート・カッティングのリフにアート・ネヴィルのようなボウのオルガンが混じり合い、ニューオーリンズ・ファンク調に仕上がっています。

 

単音のリフに重ねられたギター・カッティングは、ジェームス・ブラウンの”Licking Stick”風です。

 

所々でクラシックなファンクの要素が感じられますね。

 

アルバム最後の9曲目”After Everyone’s Gone”は、これまたアラン自らが歌うバラード曲です。

 

プリンスというよりもジミヘンの”Castles Made Of Sand”のような曲です。

 

ダニーのギターソロも微妙にユニヴァイヴっぽい揺れサウンドがジミヘンしています。

 

以上がオリジナルのアルバム収録曲なのですが、日本盤のみ嬉しいボーナス・トラック付きです。

 

日本盤のみに収録されたボーナス・トラックが聴きどころ!

 

そのボーナス・トラックとは、10~12曲目までに収録されたライヴ音源の3つです。

 

この時期にアランは、ソウライヴのライヴと並行して自身のソロ・プロジェクトのライヴもこなしていました。

 

とは言ったものの、初期の頃のソウライヴほど年間のスケジュールが埋まっていた訳ではありませんでした。

 

そのため各メンバーは空きの日程に各自のソロ・プロジェクトの活動をしていました。

 

ちょうどこのアルバムが日本盤でリリースされる前に既にこのアラン・エヴァンス・トリオにて16公演もこなしていました。

 

その後、更に16公演を予定しているほどでした。

 

このボーナス・トラックは、その前半の16公演からベストなトラックを3曲選んで収録しています。

 

まず1つめは本作のタイトル・トラックでもある”Drop Hop”なのですが、やはりそもそもがアドリヴ演奏が得意なジャム・バンド系のメンバーで構成されているだけあってスタジオ収録バージョンとは異なり長尺ソロを演奏しています。

 

特にこの曲ではダニー・メイヤーの本領発揮です!

 

グラント・グリーン風のしつこい繰り返しを延々と弾くシーケンス・フレーズに、元はブルースから生まれたエリック・クラプトンやジミヘン風のチョーキング連打によるラン奏法など満載でアドリヴで長尺ギターソロを弾いています。

 

アルバムでは楽曲中心でギターソロは控えめでしたが、このライヴ音源こそがダニー・メイヤーの本来あるべき姿です!

 

自身のバンドであるオン・ザ・スポット・トリオのライヴでも1曲辺り5~8分近くギターソロを弾くこともあります。

 

次のボーナス・トラック曲”The Lay Down”は、アルバム未収録曲です。

 

ダニーの攻撃的なワウギターの周りをボウのオルガンがフリーキーにまとわりつくサイケデリックなアドリヴ演奏が聴きどころです。

 

3つめのボーナス・トラック曲の”Crooooz”はアルバム収録曲です。

 

アルバムでは、単音のミュート・カッティングと”Licking Stick”風のコード・カッティングは別録りされていましたが、ライヴではダニーが2種類のフレーズを合わせて上手く弾いています。

 

こちらの曲ではオルガンの長尺ソロを楽しむことが出来ます。

 

アルバムでは初期のミーターズ~2000年代ディープ・ファンク風の演奏でしたが、ライヴではそういった曲調を元にジャム・バンド風のアドリヴ演奏が繰り広げられていたことがわかります。

 

ボーナス・トラックに本編にはボツになったいまいちな出来の未発表曲が収録されているよりもクオリティの高いライヴ音源が収録されている…こういったボーナス・トラックは嬉しいですね♪

 

まぁ出来たらこのボーナス・トラックと同じ日のライヴ音源をまるごとアルバムとしてリリースして欲しいところではありますが…。

 

ちなみにアラン・エバンス・トリオのライヴ音源はフルで公式リリースされているものもありますので、そちらのアルバムの方はそのうちこのブログでもご紹介したいと思います。

 

以上、【ソウライヴのリーダー アラン・エヴァンスが得意のオルガン・トリオで制作した『アラン・エバンス・トリオ』の1stアルバム『Drop Hop』を聴こう♪】でした。

 

ソウライヴのファンのみならず初期のミーターズ風のインスト・ファンクがお好きな方やザ・ニュー・マスターサウンズのようなディープ・ファンクがお好きな方にもおすすめでいる良作です!

 

 

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