2019/11/27
【個人的に好きなジミヘンの名曲10選】ジミヘン生誕77年を記念しておすすめ曲を選んでみました。
ジミ・ヘンドリックス生誕77年記念にお勧めしたい名曲10選!
あのマイルス・デイヴィスまでも魅了した伝説のロック・ギタリストが誕生してから77年が経ちました!
本日2019年11月27日はジミ・ヘンドリックス生誕77年となりました。
ジミ・ヘンドリックスことジミヘンは、1942年11月27日にアメリカ合衆国 ワシントン州シアトルに誕生しています。
初期の頃は、アイズレー・ブラザーズやキング・カーティスのバンドでR&Bを演奏していたジミでしたが、自分のバンドを率いてストラトを使ってバリバリとロック・ギターを演奏し始めたのは1966年頃です。
その後の活躍はロック・ファンなら誰でも知っているというぐらい有名ですね。
それ以降のロック史を全く変えてしまった程の影響力を誇っています。
もちろんギター弾きの僕もジミヘンから大きな影響を受けました。
そんな素人の僕だけでなく、ジミヘンはジャズの帝王マイルス・デイヴィスをも魅了しています。
マイルスだけでなくエアロスミスのフロントマンのスティーヴン・タイラーも、
エアロでデビューする前にウッドストック・フェスティバルでジミヘンの生演奏を見たことが自慢らしく、インタビューでもちょくちょく語っていました。
それ意外にもエアロスミスの初期のギタリストだったレイ・タバーノが素行の悪さからクビになった後に、後任ギタリストで入ったブラッド・ウィットフォードが選ばれた理由の一つに…
「ジミヘンのギター演奏が好き」だからジョー・ペリーとすぐに気が合いエアロスミスに加入することになったぐらいです。
またジミ・ヘンドリックスといえば、楽器メーカーのフェンダー社の創始者レオ・フェンダーが練りに練って作り出したストラトキャスターというあまりにも人工的なギターを使って「人間の声」のような表現豊かな演奏をした最初の人だとも言えます。
ジミヘンがストラトを使うきっかけは、ブルースマンのバディ・ガイからの影響があったようです。
ミンストレルからの影響が感じられる派手なステージ・パフォーマンスも、バディ・ガイから受け継いだものです。
こういったパフォーマンスの元を辿ればT-ボーン・ウォーカーにたどり着きますし、バディ・ガイがストラトを使うきっかけとなったのもアール・フッカーに行きつきます。
ロック・ギタリストの権化であったジミヘンも、演奏面だけでなくそういった部分でブルースから影響を受けていましたんですね。
さて、そんなジミヘンは、ストラトにマーシャルアンプを繋ぎ、更にファズやワウペダルにユニヴァイブといったエフェクターも効果的に使用した人物でもあります。(ワウに関しても先にアール・フッカーが使っていましたね。)
こういったロック系のギター・サウンドは、今日のロック・ギタリストだけでなく、ソウライヴのエリック・クラズノーのようなジャズファンク系のミュージシャンにまで影響を与えています。
もはや今を生きるギタリスト全員に影響を与えたような偉大なるジミヘンが、本日生誕77年を迎えたということで…
今回は、ラッキー7が2つ続く生誕77年を記念して、僕の好きなジミヘンの曲を10曲選んでご紹介したいと思います。
ご紹介する曲順は、思いついた順です。
特に深い理由はありません。
それにヒット曲だけでなく、一風変わった曲もチョイスしています。
果たしてその10曲の名曲とは?
01.Who Knows
僕が一番好きなジミヘンのアルバムはライヴ盤の『Band of Gypsys』です。
その1曲目に収録されていた”Who Knows”は、ジミヘンを思い出す際に僕の頭の中で真っ先に流れる楽曲です。
それまでのノエル・レディングやミッチ・ミッチェルといったエクスペリエンス期の白人のメンバーではなく、ここではビリー・コックスとバディ・マイルスという黒人のリズム隊がジミのバックを務めています。
そのためか、よりドス黒くなったグルーヴが特徴的です。
またバディ・マイルスのソウルフルなコーラスも良い味を出しています。
いつものストラトとワウやファズに、音が揺れ動くようなサウンドが印象的なユニヴァイブまでも…その後のロック・ギターの『音』がここで示されたかのような完璧な演奏です。
ジミの最初のギターソロが終わると、バディ・マイルスがリードボーカルを取り始めるのですが、その後半に「ダッタララララ~ダ~ダダ~♪」とスキャットまで始めちゃうファンキーさです♪
僕は初めて聴いた時からこの”Who Knows”が一番好きなジミヘンの楽曲となりました。
ちなみにこの曲は、デビュー間もないソウライヴが1999年にライヴでよく演奏していました。
2005年に4thアルバム『Break Out』で”Crosstown Traffic”をカヴァーしたことで、エリック・クラズノーがジミヘン好きであることが一般には根付いたような気がしなくもないのですが
実はそれ以前からジミヘンのカヴァーをライヴでは取り上げていました。
面白いことに1999年のソウライヴのライヴにはゲストでデレク・トラックスが参加していることがよくありました。
その際にこの”Who Knows”とウォーの”The World Is a Ghetto”を共演することが多かったようです。
ソウライヴの演奏をバックにデレクのスライドギターが飛び回るのは聴いていて爽快です♪
02.Machine Gun
もう1曲『Band of Gypsys』から、”Who Knows”の次に収録されていた名曲中の名曲”Machine Gun”です。
激しく歪んだギター・サウンドは、ベトナム戦争の爆撃機を表現した反戦歌なのですが、そういった思想だけでなく演奏の凄まじさ!にまずは度肝を抜かれます。
ジミの生涯においてもベスト5に入りそうな名演だと僕は感じています。
この2曲があるからこそ『Band of Gypsys』が今でも一番好きなアルバムです。
03.Voodoo Chile
“Purple Haze”や”Little Wing”の次ぐらいに有名なジミの代表曲”Voodoo Chile”もやはり好きな楽曲です。
僕はライヴ盤を省いたジミの全スタジオアルバムの中では『Electric Ladyland』が一番好きです。
もちろん『Electric Ladyland』の最後に収録されている激しい”Voodoo Child (Slight Return)”の演奏が好きです。
イントロのワウギターを使った「チャカポコ♪チャカポコ♪」と金属音のように鳴るサウンドが最高です♪
この曲はスティーヴィー・レイ・ヴォーンがカヴァーしていたのも有名ですね。
面白いところでは、フィル・アップチャーチも1971年のアルバム『Upchurch』で取り上げています。
またこの曲は、ライヴバージョンも数多く存在する曲でもあります。
やはり若かりし頃のスティーヴン・タイラーも見たであろうウッドストック・フェスティヴァルでの名演が有名なのですが
僕が一番好きな”Voodoo Child (Slight Return)”のライヴ・バージョンは、『Live at Berkeley』に収録されていた燃え尽きそうな程激しいバージョンです!
1970年5月30日にバークレーコミュニティシアターで行われた2回のショウのうち、後半のショウを収録したライヴ盤です。
7分18秒にも及ぶ白熱のギター演奏を堪能してみてください!
04.Hey Joe
ジミヘンだけでなく、サイケデリック・ロック・バンドのラヴや同時代のガレージ・ロック・バンドが挙って取り上げた楽曲です。
アップテンポでカヴァーしているミュージシャンも多くいますが、おそらくジミはシンガーソングライターのティム・ローズがスローで演奏したのを元にカヴァーしたのかな?と思います。
ジミがスローで取り上げたバージョンの出来があまりにも素晴らしかっためなのか?その後はスローで演奏するのが定番化したように思います。
ディープ・パープルやレッド・ツェッペリンもスロー・バージョンで取り上げていたりしますからね。(ツェッペリンはライヴで演奏していました。)
色んなミュージシャンにカヴァーされている楽曲ですが、やはり僕はジミヘンの”Hey Joe”が一番かっこいいと思います。
その昔KinKi Kidsの堂本剛の番組『堂本剛の正直しんどい』で何かテーマを決めたりする際にこの”Hey Joe”がBGMで使われていたのを思い出します。
ダラダラとした緩い感じの番組の雰囲気が割と好きだったのですが、オープニングで”Can You See Me”を使っていたり、”Voodoo Chile”のイントロのブラッシング音を使っていたりと、BGMの選曲もいい感じの番組でしたね。
ちなみに”Hey Joe”はCD盤の1stアルバム『Are You Experienced?』にボーナストラックとして収録されています。
05.Third Stone from the Sun
こちらもその1stアルバム『Are You Experienced?』からです。
ソウライヴだけでなく、オン・ザ・スポット・トリオのようなジャズファンク系のジャムバンドがライヴでこの曲をよく取り上げています。
歌なしのインスト曲なのですが、フィードバック音を使ったサイケデリックで実験的なだけでなく、メロディーも印象に残る楽曲だったりします。
個人的にはこういったインスト曲も、もっと残して欲しかったな…と思います。
06.Bold as Love
ジミの名盤2nd『Axis: Bold as Love』のタイトルにもつけられた”Bold as Love”も外せない楽曲だと思います。
キャッチーな歌メロに、美しいコード進行、そして曲が終わったかと思った瞬間、追い打ちで始まるギターソロまで…あまりにもかっこいい楽曲です♪
07.Little Miss Lover
この曲は今回ご紹介する10曲の中では、最も地味な楽曲なのですが、地味な曲でもやっぱりジミが演奏するとかっこいいんです!
“Bold as Love”の1曲前に収録された楽曲で、「チャカポコ♪チャカポコ♪」と激しく鳴るワウギターのバッキングが最高です♪
ジミが上手かったのはギターソロだけではありません!
ファンク・ロックのバッキングを弾かせでも天下一品でした!
また、この曲は『BBCセッション』に収録されたバージョンの方がスタジオ盤よりもかっこよかったりします。
こちらの演奏の方がテンションも高く、更にワウがウネッているので必聴です!
Disc-1の9曲目に収録されています。
08.Crosstown Traffic
この曲も僕が一番好きなジミのスタジオ盤『Electric Ladyland』収録されていた楽曲です。
上記に挙げていたソウライヴの4thアルバム『Break Out』や…
フィル・アップチャーチも1971年のアルバム『Upchurch』にも収録されていたアップテンポのかっこいい楽曲ですね♪
僕はジミのギターや歌だけでなく、”Crosstown Traffic~♪”と歌うバックコーラスも大好きです。
09.Have You Ever Been
これまた『Electric Ladyland』から、2曲目に収録されていたこの楽曲を。
どことなくカーティス・メイフィールド風のファルセット・ボイスが印象的なソウルフルな楽曲です。
確かジミは、インプレッションズ時代のカーティスのギター・バッキングや、ミーターズのレオ・ノセンテリがR&Bシンガーのセッションで弾いていたギター・バッキングに憧れて大きな影響を受けていたようです。
ギターソロだけでなく、こういったR&Bから影響を受けたようなバッキングもジミの魅力のひとつですね♪
ちなみにギターソロでは、エレクトリック・マイルス期にリードギタリストでマイルスバンドに加入していたピート・コージーに憧れていて、ジミは追っかけみたいなことをしていたらしいです。
後続のギタリストに大きな影響を与えたジミですが、逆にそれ以前のブルースやR&Bにロックからジミも影響を受けているんですね。
10.Burning of the Midnight Lamp
最後の10曲目も『Electric Ladyland』からです。
曲調は先の”Bold as Love”の焼き直しみたいな感じなのですが、この曲もワウギターの使い方が面白いので好きです。
イントロで右チャンネルから聞こえてくる、ワウを踏み込んだままで足をあまり上げないで弾く絶妙なトーンが最高です♪
ワウペダルって、単に上下に踏めば良いというだけでない奥の深さが感じられる名演ですね♪
以上、【個人的に好きなジミヘンの名曲10選 ジミヘン生誕77年を記念しておすすめ曲を選んでみました。】でした。
みなさんの好きな楽曲もこの10曲のなかにありましたでしょうか?
もし知らない曲があったとしても、ぜひこれを機会にジミの隠れた名曲などを聴いてもらえれば…と思います。
もし生きていたら77歳と、今でも現役だったとしてもおかしくない年齢ですよね。
今ジミが77歳で生きていたとしてら…ジェームス・ブラッド・ウルマーがその後ブルースに進んだようにジミも濃いブルースを演奏していたんじゃないだろうか?と妄想してしまいます。
ちなみにバンド・オブ・ジプシーズ時代の盟友ビリー・コックスは、先月10月16日に80歳になりました!
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