2024/07/29
公式にリリースされたMR.BIGのライヴ・アルバムをまとめてご紹介!
MR.BIGの公式ライヴ・アルバムをまとめてご紹介!
今回はMR.BIGが公式でリリースしたライヴ作品をまとめてご紹介します。
MR.BIGは、最初に日本で人気が大爆発しただけあって『Japandemonium: Raw Like Sushi 3(ジャパンデモニウム:ロウ・ライク・スシ3)』や『Live At Budokan(ライヴ・アット・武道館)』といった来日公演盤の名作が多数存在しています。
MR.BIGというバンドを知る上で、やはりその超絶技巧を一番良い形で味わうことが出来るライヴ盤を聴くのが最適だと言えます。
それではさっそくご紹介していきたいと思います。
ご紹介順はそのライヴ盤がリリースされた年代順です。
MR.BIGの公式ライヴ・アルバムをリリース順にご紹介します。
MR.BIG – 『Raw Like Sushi』
まず最初にリリースされたライヴ・アルバムは、1990年にリリースされた『Raw Like Sushi(ロウ・ライク・スシ)』というタイトルのライヴ盤です。
「寿司のように生」といった粋なタイトルが付けられていますが、本作に収録されたライヴは米国カリフォルニア州やヴァージニア州にネブラスカ州で行われたライヴ音源になります。
本作に収録されているのは全て1990年に行われたライヴ音源になります。
デビュー・アルバム『MR. BIG』をリリースした翌年のライヴなので、まだバンド結成から間もない時期の演奏がここに収録されています。
とはいってもMR.BIGのメンバーは全員超絶技巧を誇る手練れのミュージシャンばかりなので、他の新人バンドのように「初期のライヴ盤は酷い演奏ばかり…」とはなりません。
ただしまだヒット曲もなかった時期なので”Addicted To That Rush”以外に有名な曲は収録されておらず、”Blame It On My Youth”や”Take A Walk”といった1stアルバムからの選曲になります。
しかし逆に言うと、本作はポップすぎるヒット曲ばかりが収録されたライヴではないので、MR.BIGが本来目指していたであろうハードなロック・バンドとしての姿を存分に味わうことが出来ます。
しかもメンバー全員が若い頃の演奏なので、テクニックだけでなく勢いもあります!
後年はやらなくなった”Merciless”のような「実はギターリフがかっこいい!」隠れた名曲なども収録されており、真のハード・ロック・バンドとしてのMR.BIGを聴くことが出来る貴重なライヴ盤です。
“To Be With You”や”Wild World”に疲れた耳で聴くと生々しくって新鮮なアルバムです!
そう…寿司のようにね!
MR.BIG – 『Mr. Big Live (Live in San Francisco)』
1992年にリリースされた『Mr. Big Live (Live in San Francisco)』は、米国カリフォルニア州サンフランシスコにあるウォーフィールド・シアターにて1992年3月28日に行われたライヴを収録しています。
来日公演を収録した『Raw Like Sushi II』には収録されていなかった”To Be With You”や”Just Take My Heart”といった大ヒットしたバラードの名曲が収録されているのがポイントです。
初期の演奏で聴けるこの2曲は絶品です。
またザ・フーのカヴァー曲”Baba O’Riley”や、MR.BIGの定番カヴァー曲にもなったハンブル・パイの曲”30 Days In The Hole”が収録されているのも良いところです。
“Baba O’Riley”が始まる前にポール・ギルバートがヴァン・ヘイレンの”Ain’t Talkin’ ‘Bout Love”のイントロのギターリフを弾き始め、リズム隊もそれに呼応するのですが、エリック・マーティンが「ノー!」と言って曲を止める余興付きです。
他にも『Raw Like Sushi II』にも収録されていたビリー・シーン作の”Shy Boy”も収録されています。
この曲の後に”Ain’t Talkin’ ‘Bout Love”を弾いたのは、デイヴィッド・リー・ロスへのオマージュかな!?
しかし相変わらずポール・ギルバートのギターソロがテクッていて、スティーヴ・ヴァイもビックリな演奏です!
MR.BIG – 『Raw Like Sushi II』
本作は『Raw Like Sushi』の第2弾なのですが、このシリーズはこの後も何回か続きます。
『Raw Like Sushi II』は1992年にリリースされており、名盤『Lean Into It』を引っさげて来日公演を行ったMR.BIGのライヴを真空パックしたアルバムです。
NHKホールでのライヴを収録しており、”Daddy, Brother, Lover, Little Boy (The Electric Drill Song)”は収録しているものの、なぜか”To Be With You”やポップな”Green-Tinted Sixties Mind”に”Alive And Kickin'”が収録されていない謎仕様です。
その代わりに”Voodoo Kiss”や”CDFF-Lucky This Time”といった『Lean Into It』からのレア曲が収録されているのはポイントが高いです。
ディープ・パープルの”Woman From Tokyo”のカヴァーが収録されているのは、NHKホールでのライヴならでは!?
MR.BIG – 『Japandemonium: Raw Like Sushi 3』
「ジャパンデモニウム」と題された『Raw Like Sushi』の第3弾は、1994年にリリースされました。
日本での人気を物語るかのように、ここから来日公演盤が連発されます!
一応日本限定でリリースされていたアルバムなのですが、その後ヨーロッパやタイにインドネシアや韓国でもリリースされています。
本国アメリカではイマイチ売れなかった『Bump Ahead』リリース後のライヴなので”Colorado Bulldog”や”Wild World”に” Price You Gotta Pay”というったお馴染みの曲がここで登場します。
“Temperamental”やバンド名の元となったフリーの曲”Mr. Big”なんかも収録されています。
個人的には”Promise Her The Moon”が収録されているのが嬉しいです。
この曲のエリック・マーティンの穏やかな歌声が好きなんですよね♪
隠れた名曲だと思います。
アルバムの最後に収録された”Seven Impossible Days”と”I’ve Learned My Lesson”の2曲は、スタジオ録音された新曲です。
“Seven Impossible Days”は後にベスト盤にも収録されています。
MR.BIG – 『Channel V at the Hard Rock Live』
本作から1996年にリリースされた4作目のアルバム『Hey Man』発売後のライヴが収録されています。
1996年にリリースされた本作『Channel V at the Hard Rock Live』は、とても貴重なライヴが聴ける作品です。
なんと!全編アコースティック楽器で演奏されたライヴになります。
シンガポールのハード・ロック・カフェにて行われたライヴです。
当時流行っていたMTVアンプラグド企画に乗っかった形ではありますが、”Alive And Kickin'”や”Daddy, Brother, Lover, Little Boy (The Electric Drill Song)”のアコースティック演奏が聴けるのはとても貴重です!
もちろんポール・ギルバートはアコースティック・ギターを弾いても超一流なので、これまた超絶技巧に驚かされます!
また”Where Do I Fit In?”や”Jane Doe”に”The Chain”といった『Hey Man』に収録されていた今となっては貴重な曲も収録されています。
3曲とも凄く良い曲なのですがね…。
あと、ビリー・シーンは納得いかないだろうけれども、やはりアコースティック・ギターでしっとりと演奏される” Goin’ Where The Wind Blows”は絶品です。
こういったバラード曲でこそ、エリック・マーティンの本領は期ですね!
歌唱力の高さに感動必須です!
MR.BIG – 『Live at Budokan』
『Live at Budokan』は、僕がリアルタイムで始めた購入したMR.BIGのライヴ・アルバムでした。
ちょうど『Hey Man』をリアルタイムで購入してMR.BIGにハマりだした頃にリリースされたライヴ作品です。
1994年~1996年の日本武道館でのライヴ音源をまとめて1997年にリリースされました。
ちなみに当時の僕が購入したのは、「武道缶」というギャグ仕様の缶にCDが封入された限定盤でした。
日本民謡の「さくらさくら」のメロディーをイントロにギターで弾く”Out Of The Underground”や”Whole World’s Gonna Know”に” Fool Us Today”といったこの時期ならではのライヴ音源が聴けるのも貴重です。
” Trapped In Toyland”とかライヴ映えする曲なんですがね…。
“Suffragette City”はデヴィッド・ボウイのカヴァーで、ビリー・シーンが歌いエリック・マーティンがギターを弾き、ポール・ギルバートがドラムを叩いて、パット・トーピーがベースを弾く、パート・チェンジで演奏されています。
MR.BIGのライヴではアンコールにこういったパート・チェンジもやっていました。
アルバム最後の”Livin’ Like A Dog”は、ポール・ギルバート作のスタジオ録音された未発表曲です。
MR.BIG – 『Static』
『Hey Man』をリリースした後に、初期の集大成となるベスト盤『Big, Bigger, Biggest! The Best Of Mr. Big』をリリースした後、ポール・ギルバートが脱退してしまいます。
代わりにリッチー・コッツェンが加入して1999年に心機一転したアルバム『Get Over It』をリリースしました。
その『Get Over It』からシングル・カットされた”Static”をリード・トラックとした来日記念盤がこの『Static』でした。
リッチー・コッツェン加入後初となるライヴ音源が5曲収録されています。
1999年に行われた日本公演からの音源で、”Static”以外にも”Superfantastic”や”Electrified”に”Hiding Place”といった『Get Over It』からの新曲のライヴ音源が収録されています。
最後に”To Be With You”が収録されているのは、もはやお決まりですね。
今にして聴いてみると…やはりMR.BIGにはポール・ギルバートの方が合っていますね。
MR.BIG – 『In Japan』
『In Japan』は、2002年にリリースされたリッチー・コッツェン期最後となるライヴ盤です。
この後、MR.BIGは一回目の解散をするので、アルバム・ジャケットに『終焉』と記載されています。
2001年にリリースされた6作目のアルバム『Actual Size』からの曲もいくつか収録されています。
ヒット・シングルとなったリッチー・コッツェン作のポップな曲”Shine”や”Lost in America”といった曲や、イントロのファンキーなギター・カッティングがかっこいい”Suffocation”等、良い曲なのですが…どこか物足りないライヴ・アルバムです。
その理由は…ポール・ギルバートがいないからです!
リッチー・コッツェンには、ビリー・シーンとマイク・ポートノイとのワイナリー・ドッグスの方が合っています。
MR.BIG – 『Back to Budokan』
MR.BIGが帰ってきた!
2009年になり、ポール・ギルバートを含むオリジナルの4人で再結成されたMR.BIGは、それから4ヵ月後に日本武道館公演の地に降り立つ!
最新アルバムの制作よりも先にライヴで復活したことを告げる…これこそ実力派ハード・ロック・バンドのあるべき姿ですね。
往年の名曲に、当時の最新ベスト・アルバムだった『Next Time Around -Best Of Mr. Big-』にも収録された”Next Time Around”まで演奏しちゃう太っ腹な選曲!
更にポール脱退前のベスト盤『Big, Bigger, Biggest! The Best Of Mr. Big』に収録されていた”Stay Together”までやっちゃう始末!
ポップな”Shine”は聴けなくなったけれども、やっぱりポールがいるMR.BIGは最高だな!と感じさせてくれる名作です。
ちなみに映像化もされており、ポールとビリーのダブル・ネックのギター&ベースのバトルが圧巻です!
映像版も必見です!
MR.BIG – 『Live from the Living Room』
こちらは1996年の『Channel V at the Hard Rock Live』以来となるアコースティック・ライヴを収録したライヴ盤です。
とはいっても、ベースはエレキなのですがね。
2011年にリリースされた本作『Live from the Living Room』は、2010年にリリースされた再結成後初となるアルバム『What If…』からの曲も含むライヴ盤です。
個人的にはお気に入り曲の”As Far As I Can See”のアコギ・バージョンが聴けたのが嬉しいです。
MR.BIG – 『Raw Like Sushi 100: Live in Japan 100th Anniversary』
1994年以来久しぶりにリリースされた『Raw Like Sushi』シリーズの第4弾です。
2012年にリリースされた本作『Raw Like Sushi 100: Live in Japan 100th Anniversary』は、2011年4月7日に大阪城ホールで行われた記念すべき来日公演通算100公演目となるライヴを収録しています。
2011年は僕たち日本人にとっては忘れられない辛い時期でした…。
東日本大震災が起こり、甚大な被害を受けた悲しい時期だったのですが、MR.BIGが音楽の力で元気づけてくれました!
本作『Raw Like Sushi 100: Live in Japan 100th Anniversary』は、日本で最初に受け入れられたMR.BIGが、なんだか恩返しをしてくれたような素晴らしいライヴ盤です。
当時のライヴ・ツアーのドキュメンタリーも収録された映像版も必見です!
MR.BIG – 『R.L.S. 113 Sendai』
2011年の『Raw Like Sushi 100: Live in Japan 100th Anniversary』に引き続き公式ブートレッグ名義でリリースされた『R.L.S. 113 Sendai』は、2014年ジャパンツアーから仙台公演の模様を収録しています。
当時の最新作だった2014年リリースの8作目のアルバム『…The Stories We Could Tell』からの選曲も聴けるライヴ盤です。
MR.BIG – 『Live from Milan』
2018年にリリースされた『Live from Milan』は、パット・トーピーにとってMR.BIGでの最後のツアーとなった2017年のワールドツアーからミラノ公演を収録しています。
とはいっても、マット・スターがメインのドラムを叩いているので、パットはパーカッションでの参加になります。
映像化もされていますが、少し寂しく感じる作品です・・。
MR.BIG – 『The Big Finish Live』
「MR.BIGと共に歩んだ青春が終わった…」そう感じてしまいます。
このブログ記事を書いている時点では未来の話になるのですが…2024年9月6日に発売予定の『The Big Finish Live』は最後の日本ツアーを収録したライヴ・アルバムになる予定です。
2023年から開始されたフェアウェル・ツアーから最後の日本武道館ライヴとなる、2023年7月26日の追加公演最終日の模様を収録したライヴ盤のようです。
『Lean Into It』収録の”Never Say Never”をやっているのがなんだか泣けます…。
ちなみにこのブログ記事を書いている数日前の2024年7月12日に通算10作目となる『Ten』もリリースされたばかりです。
これでMR.BIGというバンドの本当の最後になってしまうのか⁉
以上、【公式にリリースされたMR.BIGのライヴ・アルバムをまとめてご紹介!】でした。
ぜひこのブログ記事を参考に、MR.BIGのライヴ・アルバムを聴いてみて下さい。
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