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カテゴリー:Music

2019/04/28

ザ・ヘッドハンターズの一員マイク・クラークが“プレスクリプション・リニューアル”名義で行ったライヴ盤『Live At the Fox Theatre』を聴こう♪

“マイク・クラーク・プレスクリプション・リニューアル”の名作ライヴ盤『Live At the Fox Theatre』をご紹介します。

豪華な参加メンバーによる迫力のジャズ・ファンク・ライヴ盤♪

ハービー・ハンコックがジャズ・ファンクの名盤『Head Hunters』をリリースしたのは1973年でした。

 

そのアルバムには、今ではセッションでも定番となった名曲”Chameleon”が収録されていました。

 

今回ご紹介する『Live At the Fox Theatre』も、その名曲”Chameleon”でアルバムが締めくくられています。

 

本作のリーダーは、ハービー・ハンコックの1974年のアルバム『Thrust』でドラムを叩いていたマイク・クラークです。

 

『Head Hunters』というアルバムは『Thrust』の1年前にリリースされているのですが、その作品にはマイク・クラークは参加していませんでした。

 

そこでドラムを担当していたのはハーヴィー・メイソンでした。

 

しかしその後『Head Hunters』に参加していたバック・メンバーを中心として結成されたジャズ・ファンク・バンドの「ザ・ヘッドハンターズ」にはマイク・クラークが参加しています。

 

というわけで、”Chameleon”のオリジナル・バージョンの録音にこそ参加していないものの、やはり「ザ・ヘッドハンターズ」のメンバーであるマイク・クラークがこの曲でドラムを叩くというのは最も最適な演者だと言えそうです。

 

もちろん言うまでもなく、マイク・クラークのドラミングはハーヴィー・メイソンに全く引けを取らない素晴らしい腕前です!

 

 

 

 

Mike Clark’s Prescription Renewal – 『Live At the Fox Theatre』

01.Mestre Tata
02.Inside Straight
03.Famous Door
04.Watermelon Man
05.Stingers
06.Four String Drive
07.Funk Is Bill Doggett
08.Viper
09.Chameleon

 

Personnel:
Mike Clark – Drums
Fred Wesley – Trombone
Skerik – Saxophone
Robert Walter – Fender Rhodes, Piano, Organ
Charlie Hinter – 8 Strings Guitar

 

アルバムについて

本作はマイク・クラークが中心となって2000年に結成されたジャズ・ファンク・バンドの”マイク・クラーク・プレスクリプション・リニューアル”名義で行われたライヴ録音です。

 

もともとは作品として制作する予定はなかったようですが、たまたまこの日の録音をマイク・クラークが聴き返したところ、このまま未発表に終わるのはもったいないような素晴らしい出来だったのでリリースするに至ったようです。

 

本作の参加メンバーは、ジェームス・ブラウンのバック・バンドのザ・JBズやジョージ・クリントン率いるP-ファンク軍団でも活躍したファンキーなトロンボーン奏者のフレッド・ウェズリーに、エフェクターもバリバリと使う新世代のサックス奏者スケーリックや特殊な8弦ギターを用いてギターとベースのパートを同時に弾くことが出来るチャーリー・ハンターのようなジャム・バンド畑出身のミュージシャンも参加しています。

 

またフェンダー・ローズやオルガンなどの鍵盤楽器を操るロバート・ウォルターも参加しています。

 

ロバート・ウォルター自身もこれまでにリーダー作は数枚リリースしており、サイドマンとしてカール・デンソンのアルバム『The Bridge』に参加していたり、ニューオーリンズのジャム・バンドのギャラクティックのメンバーとして知られるドラム奏者のスタントン・ムーアや、ザ・ニュー・マスター・サウンズのギタリストのエディー・ロバーツなんかとも共演しています。

 

と言ったわけで、本作はジャズ・ファンク好きだけでなくチャーリー・ハンターやスケーリックなんかのジャム・バンド好きの方にもおすすめの作品に仕上がっています。

 

もちろん似たような音楽性のソウライヴやオン・ザ・スポット・トリオ好きの方にもおすすめです。

 

アルバムの内容

1曲目”Mestre Tata”は、チャーリー・ハンターの書いた曲です。

 

以前このブログでもご紹介していたチャーリー・ハンターが2人のレゲェ・ギタリストと共演した異色作『Innovation!』でも演奏されていた楽曲です。

 

チャーリー・ハンターと2人のレゲェ・ギタリストによる異色作『Innovation!』を聴こう♪

オリジナルは2003年にリリースされた『Right Now Move』に収録されていた曲です。

 

 

どうやらチャーリー・ハンターのお気に入りの曲のようですね♪

 

本作ではテーマ・メロディーをフレッド・ウェズリーのトロンボーンとスケーリックのサックスがユニゾンで演奏しています。

 

もちろんギターとベースを同時に弾いているのはチャーリー・ハンター自身です。

 

テーマが終わるとさっそくチャーリー・ハンターのギター・ソロが始まります。

 

相変わらずのアウト・フレーズも交えた巧みなアドリヴ演奏です。

 

ソロの途中からコーラス・エフェクターを”On”にして、揺れのあるサウンドでソロを弾いています。

 

ギター・ソロが終わるとロバート・ウォルターのフェンダー・ローズが後を引き継いでソロを弾き始めます。

 

先のチャーリー・ハンターのギター・ソロに感化されたのか?いつになく過激なフレージングで弾いているように感じられます。

 

この若手2人のソロが終わると、満を持して大御所の登場です!

 

フレッド・ウェズリーの世界一ファンキーなトロンボーン・ソロが始めります♪

 

先の2人もテクニック的にはとてもレベルが高いのですが、しかしフレッドがこれまでに積み重ねてきた経験値には一歩及ばず!と言ったところです。

 

トロンボーンのソロが終わると、主役のマイク・クラークが短めのドラム・ブレイクを挟み再びテーマに戻ります。

 

本来リリースする予定ではなかった音源なのですが、この1曲目を聴いただけでも、本作の参加ミュージシャン達の演奏レベルの高さを感じ取ることが出来ます。

 

2曲目”Inside Straight”は、キャノンボールとナットのアダレー兄弟が書いたファンキーな楽曲です。

 

かなりオリジナルに近い形でカヴァーしています。

 

最初にソロを弾くのはロバート・ウォルターのフェンダー・ローズからです。

 

そのバックで、コーラスを使ったギターのコード弾きと同時にベース・パートも弾くチャーリー・ハンターの特異性も聴きどころです。

 

キーボード・ソロが終わると、フレッドのトロンボーン・ソロが始まります。

 

こういったメジャー調のファンキーな楽曲を吹かせるとさすがの出来ですね♪

 

オリジナルのキャノンボール・アダレイにも負けず劣らずなソロ演奏です。

 

その後、チャーリー・ハンターによるギターではなくまさかのベース・ソロが始まります!

 

少し珍しい気がします。

 

次の3曲目”Famous Door”は、マイク・クラークのオリジナル曲です。

 

この曲ではスケーリックが主役となってアドリヴ・ソロを吹きまくります!

 

途中、マイク・クラークのちょっとしたドラム・ソロも挟み、スケーリックが最後まで活躍する楽曲です。

 

4曲目”Watermelon Man”は、言うまでもなくハービー・ハンコックの代表曲です。

 

本作ではオリジナルのジャズ・アレンジではなく、ハーヴィー・メイソンがアレンジしたとされる『Head Hunters』収録のジャズ・ファンク・バージョンで演奏しています。

 

ロバート・ウォルターのイントロの後、フレッドとスケーリックの2管によるテーマが始まります。

 

チャーリー・ハンターはバックでワウを使い、まるでカエルがぴょんぴょん飛び交うかのようなユニークなサウンドでバッキングを弾いています。

 

この曲でも中心となってソロを吹くのはスケーリックのサックスです。

 

しかもエフェクターを使ってギターのように音を歪ませたり、リヴァーヴを深く掛けてエコー・サウンドを作ってみたり、聴く者を飽きさせない工夫を凝らして演奏しています。

 

5曲目”Stingers”は、サックス奏者のジェッド・レビーの楽曲です。

 

チャーリー・ハンターの独特のリズム・ギターのイントロから2管のユニゾンで吹くテーマが始まります。

 

ソロの順番は、フレッド・ウェズリー→スケーリック→ロバート・ウォルターの順です。

 

ソロを弾かないチャーリー・ハンターもマイク・クラークも、バッキングでフロントマンを煽りまくっています!

 

 

6曲目”Four String Drive”は、マイク・クラークが盟友ポール・ジャクソンと書いたジャズ・ファンク曲です。

 

ソロを演奏するのは、フレッド・ウェズリーとロバート・ウォルターのみですが、この曲では特にリーダーのマイク・クラークのドラミングが目立っています。

 

7曲目”Funk Is Bill Doggett”は、”Honky Tonk”の作者として有名なオルガン奏者のビル・ドゲットに捧げられた楽曲です。

 

この曲もマイク・クラークとポール・ジャクソンの共作です。

 

本作ではチャーリー・ハンターがベース・パートも弾いていますが、出来ればポール・ジャクソンにベースで参加して欲しかったところですよね。

 

ソロはフレッド・ウェズリー→ロバート・ウォルター→そしてスケーリックによるエフェクターを効かせまくった過激なサックス・ソロの順番です。

 

特にスケーリックのサックス・ソロは、まるでギターのようなオーバードライヴ・サウンドで吹いているので、もしかしたら聴く人によっては「これってチャーリー・ハンターのギター・ソロ?」と思われるかもしれませんが、これはサックスの音です。

 

かなり過激でハードロック・ギタリストのようなサウンドと演奏です!

 

8曲目”Viper”は、マイク・クラークがこれまたヘッド・ハンターズ仲間のベニー・モウピンと共作した曲です。

 

テーマ終わりの最初のフレッド・ウェズリーのソロが終わると、次にスケーリックとロバート・ウォルターが小節ごとに交互にソロを弾いています。

 

ソロ交換が終わると、またスケーリックがエフェクターを使ってギターのようなサウンドでサックス・ソロを吹き始めます。

 

そしてアルバムの最後は、お馴染み”Chameleon”で締めくくられています。

 

バッキングながらも、あのベース・ラインを弾きながら同時にハービーの弾いていたエレピのパートをギターで弾くチャーリー・ハンターが驚異的です!

 

テーマは2管で吹き、ソロはロバート・ウォルターのフェンダー・ローズのみです。

 

最後にチャーリー・ハンターのギター・ソロも聴きたかったところですが、そこが少し残念ではあります。

 

しかし本作の主役はあくまでもドラムのマイク・クラークですので、フロントでソロを弾く人たちよりも「バンド全体のグルーヴ」を楽しむ聴き方が一番良いのかもしれません。

 

 

 

 

以上、【ザ・ヘッドハンターズの一員マイク・クラークが“プレスクリプション・リニューアル”名義で行ったライヴ盤『Live At the Fox Theatre』を聴こう♪】でした。

 

今を時めくジャム・バンドを演奏するスケーリックやチャーリー・ハンターにロバート・ウォルターが、70年代に活躍したファンキーなトロンボーン奏者とジャズ・ファンク界を代表するようなドラム奏者のマイク・クラークとジョイントした作品としても楽しめると思います♪

 

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