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カテゴリー:Music

2020/08/22

ネオ・ソウル・ギターの新鋭!トム・ミッシュのおすすめアルバムを聴こう♪(イラスト付き)

ネオ・ソウル・ギターの新鋭!トム・ミッシュをご紹介したブログ記事のタイトル画像です。iPadで描いたイラスト付きです。

SNSでも大人気!若手ネオ・ソウル・ギタリストNo.1トム・ミッシュまとめ!(イラスト付き)

今回は新世代のネオ・ソウル・ギタリスト、トム・ミッシュをご紹介したいと思います。

 

今回このブログ記事でトム・ミッシュを取り上げようと思ったきっかけは…僕自身がトム・ミッシュの音楽性が好きだってのと、イラストを描いたことがきっかけです。

 

まずはそのイラストを掲載してみたいと思います。

iPadで描いたトム・ミッシュのイラストです。Tom Misch Illustration

いつものiPad絵で描いたイラストですが、どうでしょうか?

 

僕の中では、自分の特徴を活かして上手く描けたんじゃないかな…?と思ってます。

 

よく見たらこれオン・コードのフォームですね。

 

もしかしたら”Lost In Paris”を弾いているところでしょうか?

 

さて、今回はイラストの掲載だけでなく僕が好きなトム・ミッシュのアルバムもご紹介していきたいと思います。

 

その前に…僕の考えるネオ・ソウル・ギタリスト、トム・ミッシュのご紹介文を書いてみたいと思います。

 

※このブログに掲載しましたイラストの無断使用や無断転載はご遠慮ください。

 

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脇役だったギターが主役へ!?

以前、こちらのブログでも僕の選ぶネオ・ソウル系の名盤を15枚ご紹介していました。

 

個人的におすすめしたいネオ・ソウル系の名盤15選‼

その時はディアンジェロを始めエリカ・バドゥやアンジー・ストーンなどの90年代デビュー組を中心にご紹介していましたた。

 

あの時代のネオソウル系のミュージシャンの演奏といえば、どちらかというとメロディー面での主役はキーボードで、ギターは脇役どころか参加すらしていないことがほとんどでした。

 

当時のネオソ・ウル系のギタリストと言っても、ディアンジェロやエリック・ベネイなんかの作品に参加しているスパンキー・アルフォードぐらいしか思いつく名手がいないほどです。

 

これを書いている僕自身はギターが大好きで自分でも演奏するのですが、90年代のネオ・ソウルにはずっと物足りなさを感じていました。

 

しかしその後、ネオ・ソウルというジャンルも年々進化を重ねていき、いつの間にやらギタリストの名手が多く出てくるようになりました。

 

彼らは時代に合ったSNSを使って自身の演奏をYouTubeやInstagramに投稿するのも特徴ですね。

 

僕がトム・ミッシュを知ったのもYouTubeからでした。

 

 

SNS時代のネオ・ソウル・ギタリストは、ジョン・メイヤーの影響大!

 

さて、ネオ・ソウル系のギタリストの元を作ったのはスパンキー・アルフォードや、それよりも古いニュー・ソウル時代のデイヴィッド・T・ウォーカーだと思うのですが…しかしSNS時代のネオ・ソウル系ギタリストは、もっと新しい2000年代以降のギタリストから大きな影響を受けているようです。

 

それがジョン・メイヤーです。

 

僕も尊敬する日本人ギタリストのトモ藤田さんに師事したジョン・メイヤーを知らないっていう洋楽好きはもはやほとんどいないんじゃないかな?ってほど有名なミュージシャンですよね。

 

もちろんジョン・メイヤーがギターの名手であることは誰もが認める事実でしょう。

 

ギター・マガジンの2009年5月号でも、レッチリのジョン・フルシアンテやテデスキ・トラックス・バンドのデレク・トラックスと共に新たな三大ギタリストとして選ばれていましたからね。

 

古くはエリック・クラプトンにジェフ・ベック、そしてジミー・ペイジという英国ギタリストばかりだった世界三大ギタリストがいつの間にか全員アメリカ人に変わっていたのが興味深い点でもありました。

 

まぁそれは置いといて…

 

今回ご紹介するトム・ミッシュや、以前このブログでもご紹介していたコリー・ウォンなど、今を時めく若手ギタリストの多くはジョン・メイヤーの影響を受けています。

 

今回僕が描いたトム・ミッシュの絵の元となった写真は、ジョン・メイヤーのシグネチャー・モデルのストラトキャスターを持っている写真でしたからね。

 

実際にYouTubeで観ることが出来るトム・ミッシュのいくつかの映像でも、ジョン・メイヤー・モデルのストラトを使ってギターを弾いていることが多いです。

 

こういたネオ・ソウル系のギタリストは、ジョン・メイヤーのアルバムで言うところの『CONTINUUM』からの影響が大きいのかな?と思います。

 

スパンキーやデビTの黒さではなくジョン・メイヤーのポップさが最近のネオ・ソウル・ギタリストの流行りですね。

 

またトム・ミッシュの興味深い点としては、リズム面で影響を受けたのがヒップホップ系のミュージシャンだっていうところにもあります。

 

ギタリスト/コンポーザーとしてジョン・メイヤーからメロディー面やハーモニーの構築面で影響を受けたようですが、リズム面では若くして亡くなった天才ビート・メイカーのJ・ディラからの影響が大きいようです。

 

トム・ミッシュが『ネオ・ソウル系』である理由の一つとして古くはジミヘン、デビTやスパンキー、そしてジョン・メイヤー達がよくやるコードを弾きながら9thや13thの音を一気にハンマリング・オン→プリング・オフするダブル・スラーの奏法があると思います。

 

しかしそれだけでなくもう一つの理由として、ディアンジェロやコモンのアルバムでヒップなビートを提供したJ・ディラのリズムから大きな影響を受けているというところです。

 

そもそもディアンジェロやザ・ルーツのクエストラブらが組んだソウル・クエリアンズにもJ・ディラからの大きな影響があったので、ネオソウルの元となったリズムもJ・ディラ(及び彼が過去に参加していたヒップホップ・ユニットのスラム・ヴィレッジ)が作り出したものだと言えなくもないですからね。

 

この後にご紹介するトム・ミッシュの初期の作品『Beat Tape 1』と『Beat Tape 2』では、まるでJ・ディラの残したいくつかのインスト作品のような実験的なビート・トラックを聴くことが出来ます。

 

こういった明確なテーマのないリズム中心のインスト曲を集めたアルバムの形式もJ・ディラやその影響下にあるカリーム・リギンスみたいです。

 

他のネオ・ソウル・ギタリストとトム・ミッシュとの大きな違いがこういったビート中心のインスト曲を多く残しているところですね。

 

ポップなジョン・メイヤーとヒップなJ・ディラの融合…それが僕の考えるトム・ミッシュの音楽性です。

 

それでは僕の聴いてきたトム・ミッシュのおすすめアルバムをご紹介していきたいと思います。

 

これを参考に、トム・ミッシュのファンになってくれる方々が新たに増えれば嬉しい限りです♪

 

トム・ミッシュおすすめの作品群♪

Beat Tape 1

SNSから飛び出したネオ・ソウル・ギタリストの新鋭トム・ミッシュの初期作品です。

 

と言っても、作品タイトル通りにトム・ミッシュが様々なビート上で実験をしているトラックを寄せ集めた感じです。

 

明確な曲のテーマがなかったりするどこかドライなアルバムは、J・ディラやその影響下にあるカリーム・リギンスの作品のようでもあります。

 

しかしだからといって本作が聴く価値のないアルバムか?と言われると、決してそうではありません!

 

ボーカリストやギタリストとしてのトム・ミッシュではなく『音楽家/ビート・メイカー』としてのアーティスト=トム・ミッシュを存分に味わうことが出来る作品です。

 

本作はここ数年流行のランデシなんかのチル・ホップ系統の音楽を感じさせる楽曲で締められています。

 

そこにトム・ミッシュの弾く現代風のネオ・ソウル・ギターが乗っかるローファイなチルホップを楽しむことが出来ます。

 

個人的には、どことなくジョー・パスを彷彿させるような生音ギターの音が美しい6曲目の”Lush Lyfe”がお気に入りです♪

 

他のチル・ホップ系アーティストと一線を画するのが、トム・ミッシュがギタリストである!ということを強く感じさせてくれるトラックです。

 

まだこの頃は、トム・ミッシュの特徴のひとつであるmoogの『MF-101 Lowpass Filter』を使ったオートワウ音を聴くことが出来ない初々しい時代でもありますね。

 

最近のトム・ミッシュのギター・ソロと言えば、『MF-101』のローパス・フィルターとエンベロープ・フィルターを使ったオートワウ・サウンドがお決まりのパターンですからね。

 

歌手としてのトム・ミッシュを聴くことは出来ませんが、アーティスト/コンポーザーとしてのトム・ミッシュを存分に堪能することが出来る作品だと言えます。

 

J・ディラ/初期のスラム・ヴィレッジ好きにもおすすめのアルバムです♪

 

そのJ・ディラに捧げられたような曲名の8曲目”Dilla Love”もおすすめ曲です。

 

Jディラが30年前に生み出した独特なヨレたビートにジャジーでメロウなメロディー…心地良い曲調が素晴らしいです♪

 

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Ryo
おすすめ曲は、2,3,6,8,9,17,19

Out to Sea

今のところCDでの発売はなく、デジタル音源で購入可能な作品となります。

 

僕はAmazonでダウンロード購入しました。

 

カーマディーと言う名の女性シンガーと共演した作品で、前作の『Beat Tape 1』とは打って変わって歌モノのアルバムとなっています。

 

トレモロ・エフェクターを使った幻想的なギターのコード音に導かれ幕を開ける1曲目の”So Close”から、現代風の少しもの悲しいポップ・ソングが始まります。

 

ボーカルに関しては、トム・ミッシュとカーマディーが上手い具合にパートを分け合って歌ったり、サビではハモったりもしています。

 

その分、ギター演奏は控えめで、あくまでもバッキングに徹しているといった感じです。

 

ディレイを掛けたアルペジオの繰り返しフレーズは、どことなくU2のジ・エッジを彷彿させます。

 

EP扱いなので全5曲と少ない曲数ではありますが、どれもオシャレな楽曲ばかりなので、最新のポップスがお好きな方にもおすすめのアルバムです♪

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Ryo
おすすめ曲は、1,2,3

 

Beat Tape 2

こちらは『Beat Tape 1』の続編とでも言うべきパート2です。

 

J・ディラのインスト系の作品みたいなビート・メイカーとしての片鱗を見せてくれていた第一弾よりも、トム・ミッシュ自身の個性的な楽曲作りを反映させたアルバムのように感じます。

 

軽いビートのイントロのから始まり、Lo-fiヒップホップ的なよれたの音色のエレピのバックに乗ってディレイの掛かったギターが繰り返しリフを弾く…そんな1曲目の”The Journey”からトム・ミッシュ節が炸裂しております。

 

特に2分58秒から始まる程よく歪んだギター・ソロが堪りません♪

 

出だしからデビT風のコード・トーンを一気にスウィープで弾く奏法で始まり、トム・ミッシュ…というよりも近年のネオソウルギターの特長でもあるペンタトニック・スケールをギターの横方向に一気にレガートで駆け上がるフレージングが最高です♪

 

このギター・ソロこそ、トム・ミッシュの一番の特長だと言えなくもありません。

 

続く2曲目の”Wander With Me”では『Out to Sea』にも参加していた女性シンガーのカーマディーがリード・ボーカルを務める楽曲です。

 

一昔前のネオ・ソウルの女性ボーカルといえば、アンジー・ストーンやエリカ・バドゥのように少しアクの強い(決して悪いというわけではありません…)ボーカルが多かったように思えるのですが、近年のネオ・ソウル系の女性ボーカリストはこのカーマディーのように優しく歌うシンガーが流行のようにも思えます。

 

どちらが良いかの話ではなく、これはその時代による流行のようなものでしょうね。

 

3曲目”Nightgowns”は、近年のUKヒップホップ界を代表するラッパーのロイル・カーナーが参加した楽曲です。

 

ヒップホップと言っても、2pacやノトーリアス・B.I.G.のような過激なギャングスタものではなく、近年の流行でもあるスラム・ヴィレッジを通過した穏やかなビート音楽といったところです。

 

ちなみにトム・ミッシュもロイル・カーナーのアルバム『Not Waving, But Drowning』に”Angel”という楽曲で参加しているのですが、この2人の音楽的な相性はとても良いと思います。

 

そして次の4曲目”Falafel”では、トム・ミッシュのお決まりのサウンドともでも言うべき、オートワウを使ったギター・ソロを聴くことが出来ます。

 

まるで、かつてのカーティス・メイフィールドのようにトム・ミッシュがオートワウを使ったことで、近年のネオ・ソウルギタリストたちもこぞってオートワウを使うようになってきましたね。

 

ひとつの流行のようなものですが…そういう僕も最近はペダルワウよりもオートワウにハマっています。

 

完全にトム・ミッシュの影響です!

 

ちなみにトム・ミッシュは、BOSSの『FT-2 Dynamic Filter Auto Wah Pedal』を使っているみたいです。

 

そして5曲目には、これまたトム・ミッシュの盟友でもありネクスト・ネオ・ソウル時代を牽引するUKミュージシャンのひとりジョーダン・ラカイがボーカルで参加しています。

 

この曲が本作のベスト・トラックだと言えます

 

ていうか、リチャード・スペイヴンの作品なんかも同じですが、ジョーダン・ラカイが参加した楽曲は大体が今風のオシャレな楽曲なので良い曲ばかりです♪

 

彼の歌声が今の時代にあっているのでしょうね。

 

他にも次の6曲目”In The Midst Of It All”や8曲目”Your Love”にディスコ・ファンク好きが色濃く出た11曲目”Beautiful Escape”等もボーカルが参加した楽曲です。

 

『Beat Tape 1』よりもボーカル曲が増えて聴きやすくなっています♪

 

また9曲目”Hark”には、今を時めくキーボーディストのアルファ・ミストが参加していたり…と、ゲスト面でもかなり豪華な内容となておりますので、寄せ集めのミックス・テープ集だと敬遠せずに、ぜひとも聴いておきたいアルバムです。

 

アルバム最後の12曲目”Home”におけるトム・ミッシュのニュアンス重視のオシャレなギター・ソロも必聴です♪

 

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Ryo
おすすめ曲は、1,2,3,4,5,9,12

 

Sunshine

こちらはデジタル音源のみでリリースされたトム・ミッシュの2015年リリースの3rdシングル曲”Sunshine”なのですが、今のところアルバム未収録のレアな楽曲です。

 

しかしこれ1曲のために250円を払う価値は十分すぎるほどあると僕は思う名曲です!

 

というのも、トム・ミッシュがSoundCloudにアップしていたこの楽曲を聴いて、女性ネオ・ソウル・ギタリストのティアナ・オハラは、このジャンルのギターを弾くようになったと語ります。

 

もちろんそういった話題性だけでなく、こんなにもオシャレでクォリティーの高い楽曲をたったの19歳の若者が制作したことに驚きます!

 

この当時のトム・ミッシュって19歳ですよ!!!!

 

本当に天才なんですね…その才能に憧れます。

 

トム・ミッシュにハマってはいるけど、この楽曲は知らなかったな~という方は、今すぐ聴きましょう!

 

ディスコ・ファンク好きのトム・ミッシュのキレのあるギター・カッティングも魅力の名曲です♪

Reverie

こちらもCD盤はなく、レコード盤かデジタル音源でしか入手できない作品です。

 

2016年にリリースされたミニ・アルバムで、たったの4曲しか収録されていないのですが…トム・ミッシュがお好きなら絶対に聴いておきましょう!

 

捨て曲一切なしの名作です!

 

メロウなボーカルとグルーヴが心地よいのにギターのコード弾きはキレのある1曲目”Crazy Dream”から最高の時間が始まります♪

 

こちらにもロイル・カーナーが参加してラップを披露しています。

 

続く2曲目”Follow”もメロウな楽曲にサックスの音色が優しく響く楽曲です。

 

そしてYouTubeでもライヴ映像を観ることが出来る3曲目の名曲”I Wish”は必聴です!

 

爽やかなギター・カッティングから始まり、心地良いグルーヴに乗せてトムが歌い始めます。

 

そしてこの楽曲の一番の魅力とでも言うべき各種楽器人によるユニゾンのリフがなんとも堪りません。

 

まるでスティーヴィー・ワンダーの”Sir Duke”のようなキメのユニゾン・フレーズがクセになります♪

 

僕はトム・ミッシュの全ての楽曲の中でもこの”I Wish”が特に好きです。

 

ライヴでも頻繁に演奏されている絶対に聴いておきたい名曲のひとつです!

 

そして最後にジャジーなコード進行の要素も交えた”Watch Me Dance”も聞き逃せません。

 

バイオリンのロング・トーンで静かに始まったかと思いきや、歌メロ部分はキャッチーだったりと曲の進行がとても面白い楽曲です。

 

たった4曲、されど4曲なのですが、”Follow”以外の3曲はシングル化もされており、トム・ミッシュを語る上で外せないような名曲ばかりですので、趣味の悪いアルバム・ジャケットはこの際我慢してアルバムをGETしちゃいましょう!

 

しかし、もうちょっとマシなジャケットのデザインはなかったのか…と。(笑)

 

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おすすめ曲は、全曲です!必聴です!

5 Day Mischon

2017年リリースの『5 Day Mischon』もデジタル音源でのみのリリース作品になります。

 

5人のシンガーと1日1曲を録音して制作された5曲入りのミニ・アルバムです。

 

1曲目の”Day 1: Ephemeral”は、これまたトム・ミッシュとの共演が多い女性シンガーのカーマディーが歌う楽曲です。

 

カーマディーの優しい歌声に合わせたような静かな曲調で始まる曲ですが、歌の合間の間奏で一気にギターのボリュームが上がり、キレッキレのファンク・カッティングが登場するビックリな展開の楽曲です。

 

序盤こそまるでU2のジ・エッジのようなディレイをかけたパーム・ミュートの単音リフを静かに弾いているのですが、そこからたたみ掛けるようなフレーズを挟み一気にカッティングに移る瞬間は何度聴いてもスリリングです!

 

2曲目”Day 2: Feeling”には、サウス・ロンドン出身のグライムMCのノベリストが参加しています。

 

グライムの特徴でもあるハウス系クラブ・ミュージックの要素を加えた曲調にノベリストのラップがたたみ掛ける楽曲です。

 

トム・ミッシュはコーラス部分の歌とギターを弾いています。

 

終盤にはギター・ソロもあります。

 

3曲目の”Day 3: When You Want to Love”には、UKの若手ミュージシャンのウィル・ハードが参加しています。

 

彼の特徴でもあるファルセット気味のボーカルをフィーチャーした楽曲です。

 

こちらは前2曲ほどの驚きはあまりない普通な楽曲です。

 

4曲目”Day 4: Everybody Get Down”もトム・ミッシュのキレッキレのギター・カッティングを聴くことが出来るファンキーな楽曲です。

 

サックス奏者のカイディ・アキニビをフィーチャーしたフューチャー・ジャズの要素も交えた楽曲です。

 

最期の5曲目”Day 5: For Carol”は、ロンドン出身のストリングス・アレンジャー兼プロデューサーのトビー・トリップを起用したインスト曲です。

 

何と言っても終盤に登場するトム・ミッシュのギター・ソロが一番の聴き所です。

 

選り取り見取りな楽曲が収録された作品ですが、やはり一番の驚きのあるトラックは1曲目の”Day 1: Ephemeral”ですね。

 

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Ryo
おすすめ曲は、1,2,5

Geography

ほとんどの人がこのアルバムでトム・ミッシュのことを知ったのではないでしょうか?

 

トム・ミッシュの代表作にしてデビュー作となる1stフルアルバムの『Geography』です。

 

あまりにも有名になってしまった2曲目の”Lost In Paris”か6曲目の”It Runs Through Me”をYouTubeなんかで見聞きしてハマったって方が多いのではないでしょうか?

 

かく言う僕も本作からトム・ミッシュにハマったのですが…少し理由が違います。

 

実は僕はスティーヴィー・ワンダーの曲”Isn’t She Lovely”のトム・ミッシュのカヴァーを聴いてハマりました。

 

それにはこういった理由がありました…。

 

ある日、僕の尊敬する日本人ギタリストのトモ藤田さんのギター演奏動画をYouTubeで漁っていました。

 

ちょうどこの時期にトモさんが”Isn’t She Lovely”の演奏方法の参考になるような素晴らしい動画をアップして下さっていました。

 

そもそも僕は”Isn’t She Lovely”が大好きでして…バンドやセッションでこの曲を自分で演奏する度にテンションが上がるんです。

 

そのためこの曲の色んなミュージシャンのカヴァーバージョンが聴きたくって、トモ藤田さんから派生して様々なギタリストの演奏を探していました。

 

その際にトム・ミッシュが公式チャンネルでアップしていたこの曲を耳にしました。

 

そのアレンジのオシャレさに一瞬でハマりました!

 

他のミュージシャンとは一線を画す”今風”なアレンジはまさに僕の大好物でした!

 

この”Isn’t She Lovely”を聴いて僕の中での「今一番気になるミュージシャン」の上位にトム・ミッシュが入りました。

 

すぐさまこの『Geography』を購入してみたら…”Isn’t She Lovely”だけじゃなかった!!!!

 

自作曲はもっともっと素晴らしいものばかりで本当にビックリしました!

 

「これは久しぶりに歴史に残るような天才が現れたな~!」と2018年に感心したのを思い出します。

 

1曲目”Before Paris”から、もはや手に負えないほどの才能を発揮しちゃってくれています。

 

アルペジオのイントロからパーム・ミュートの単音リフを挟み、ネオ・ソウル・ギターの一番の特徴ともいえる9thのテンション音を上手く取り入れたオシャレな響きのコード弾きが始まります。

 

そしてケリー・”2スムース”・マーシャルなんかもよく使う、ギターのネックを1音ずつスライドして横移動していくソロの弾き方…「新しい時代の幕開けだ!」なんて、当時の僕は思っちゃいました。

 

続く2曲目”Lost In Paris”は、1曲目の続きのような楽曲でトム・ミッシュのボーカルがここから始まります。

 

コンプレッサーを効かせたフィンガー・ピッキングのトーンが僕の中ですぐに「これがトム・ミッシュの音だな!」って印象に残りました。

 

今ではあまりにも有名になってしまったこの曲のメインとなるギターリフも魅力的です。

 

親指によるゴースト・ノートを上手くアクセントに使って、デビTから受け継がれるテンション音の連続プリングを挟み、最後にはオン・コードを横移動して音が上昇していく…こんなリフを思い付いちゃうトム・ミッシュはやはり天才ですね!

 

この”Lost In Paris”のリフこそ現代ネオ・ソウルを代表する曲調だと感じます。

 

ちなみに僕自身も実際に自分で弾いてみたので動画を貼ってみます。

僕はトム・ミッシュみたいにフィンガー・ピッキングが得意ではないので全てピックを使って弾いています。

 

しかしそれでも弾いていてとても楽しいフレーズでした♪

 

最近ではスタジオでの音出しの際についつい弾いてしまう手癖フレーズのようになってます。(笑)

 

さて、この曲の中盤にワシントンDC出身のラッパー、ゴ-ルドリンクのラップもフィーチャーされています。

 

この決して激しくないラップが挿入されている点も、近代的な楽曲だな~と感じさせる一つの要因ですね。

 

あまりにも有名になっちゃったギター・リフを持つ楽曲ですが、シングル・カットは5枚目でやっと選ばれています。

 

続く3曲目”South Of The River”には、驚きのヴァイオリンが登場です。

 

ダンサンブルなビートの上を、本来ならクラシカルなイメージのあるヴァイオリンが乗っかると、こんなにもヒップになるなんて…こういったアイデアも天才的ですね!

 

この曲が本作からの1stシングルに選ばれています。

 

4曲目”Movie”は、アルバムからの2枚目のシングル曲でゆったりとしたバラード曲です。

 

終盤に登場するリバーブが掛かった奥行きのあるギターの音がとても美しいです♪

 

5曲目”Tick Tock”は『Beat Tape 1』に収録されていそうなインスト曲です。

 

そして6曲目”It Runs Through Me”は、おそらくトム・ミッシュの楽曲の中でも一番の知名度を誇るであろう名曲中の名曲です。

 

僕も”Isn’t She Lovely”を聴いた後にこの楽曲を聴きました。

 

それもちょうどトモ藤田さんがこの楽曲の奏法を解説している動画と併せてYouTube観ました。

 

トモさんご自身は、ある日娘さんのカーステで聞いてこの曲を知ったのだとか⁉

 

それからちょうどトモさんのレッスンでもこの曲の弾き方を教えて欲しいという生徒さんが殺到したのだとか⁉

 

トモさんが弾く”It Runs Through Me”も素晴らしいのでぜひYouTubeで探してみて下さい。

 

さて、ボッサ風味のリズムにトム・ミッシュのシンプルな歌が印象に残るこの楽曲ですが、やはりイントロから何度か登場するあのギターのメロディーが一番の聴き所でしょう。

 

一回聴いただけでそのメロディーを覚えてしまうほど印象的なメロディー・ラインです。

 

またこの曲には大物ミュージシャンが参加しているのも見逃せません!

 

1987年から活動しているニューヨークはロングアイランド出身のヒップホップ・グループのデ・ラ・ソウルが参加しているからです。

 

デ・ラ・ソウルのラップ中には、”South Of The River”の時のようにトビー・トリップが弾くヴァイオリンが登場します。

 

この”It Runs Through Me”は、アルバムからの4枚目のシングルに選ばれています。

 

“Isn’t She Lovely”を挟んで8曲目”Disco Yes”は、その曲名通りにトム・ミッシュのディスコ・ファンク好きが現れた曲です。

 

途中から登場する女性ボーカルの声は、サウス・ロンドン出身のネクスト・ネオ・ソウル時代の女性シンガー、ポピー・アジューダが歌っています。

 

この曲でもトビー・トリップがヴァイオリンを弾いています。

 

次の9曲目”Man Like You”も、そのトビー・トリップのヴァイオリンを大きくフィーチャーしたバラード曲です。

 

トム・ミッシュ自身の解説によると、この曲が初めてスタジオで録音した思い入れのある楽曲だそうです。

 

そして10曲目”Water Baby”も、”Lost In Paris”や”It Runs Through Me”に並ぶような名曲です。

 

盟友ロイル・カーナーをフィーチャーしたアルバムからの3枚目のシングル曲です。

 

ちなみにこの曲でオシャレなピアノを弾いているのは、バーミンガム出身のネクスト・ネオ・ソウル世代の鍵盤奏者兼シンガーのリューベン・ジェームズです。

 

11曲目”You’re On My Mind”にはネクスト・ネオ・ソウル世代で僕のお気に入りの女性シンガー、ジャズ・カリスがコーラスで参加しています。

 

バックの演奏はアコギが中心ですが、終盤には歪ませたギターソロも登場します。

 

12曲目”Cos I Love You”は、70年代ソウルを彷彿させるR&B曲です。

 

2曲の日本盤ボーナス・トラックを省くオリジナル盤最後の13曲目”We’ve Come So Far”は、「僕らは遥か遠くまでやって来たんだ!」と繰り返し歌われる実験的な楽曲です。

 

最後まで退屈な曲が一切ないデビュー作にしてマスター・ピースと言えるアルバムです!

 

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特におすすめ曲は、2,3,6,7,10

 

What Kinda Music

2020年にリリースされたユセフ・デイズとの共作による傑作アルバムです。

 

トム・ミッシュと新進気鋭のUKジャズ・ドラマーのユセフ・デイズは、『Geography』リリース後にアルファ・ミストやジョーダン・ラカイといった共通の友人を介して知り合ったそうです。

 

そもそもトム・ミッシュじたいもビート・メイカーなのでジャズだけでなくヒップホップやグライムにレゲェやアフロ・ビートなど様々なドラミングを叩きこなすことが出来るユセフ・デイズともすぐに打ち解けられたようです。

 

2人が知り合った2018年の段階では、『Beat Tape』のようなビート・テープを制作するためにジャムっていたけれども、そのうちトム・ミッシュのボーカルが入りいつの間にかフルアルバムを制作することになったのだとか。

 

そりゃこれだけ才能のある2人がセッションを続けたらすぐに曲も出来るもんなんでしょうね。

 

さて、本作はアルバムが発売される前から僕は1stシングルの”Nightrider”のPVをYouTubeで観ました。

ギャングスタ・ギブスのなでも知られる米国インディアナ州ゲーリー出身のラッパー、フレディ・ギブスをフィーチャーしたグルーミーな楽曲です。

 

まるで抑揚を押さえたディアンジェロやホセ・ジェイムズのネオ・ソウル作品のような雰囲気を持った楽曲なのですが、本作はその2人の天才のアルバムを録音したこともあるエンジニアのラッセル・エレヴァーがアルバムのミックスを担当しています。

 

サビ部分の歌詞に”Honey Corvette, I be chasing you down~”と出てくるのですが、この歌詞にあるようにアニメーションも「はちみつ色のコルヴェット」に乗ってトム・ミッシュとユセフ・デイズとフレディ・ギブスが走って行きます。

 

アルバムがリリースされるまでの間、僕はこの独特のイラストが印象的なPVを何度も繰り返してみました。

 

そしてアルバムが発売されるとすぐにこの作品を入手したのですが、期待以上のアルバムでした!

 

僕の中では2020年度にリリースされたアルバムの中では、ダントツでこの作品がNo.1です!

 

さて、本作は上記の”Nightrider”以外も名曲ばかりが収録されています。

 

まずは1曲目の”What Kinda Music”は、タイトル名通りにこの2人が「どんな音楽」を作り上げたのかを示してくれているような挨拶代わりの楽曲です。

 

イントロで聴けるユセフ・デイズの独特のドラミングが聞こえ始めた時点でこの作品が凡作ではないことがわかります。

 

まるでアルバム『POP』リリース時のテクノをやっていたU2のボノのようなファルセットの歌声をトム・ミッシュが披露しています。

 

ポップで明るい楽曲が多かった『Geography』とは反対に、本作はかなりダークな雰囲気です…。

 

続く2曲目の”Festival”は、これまでのトム・ミッシュの作品では聴くことが出来ないような細かいドラミングをユセフ・デイズが叩いています。

 

まるでリズム・マシーンを生身で表現したかのような細かさです。

 

次の3曲目”Nightrider”を挟み4曲目の”Tidal Wave”もPVが制作されています。

ポップな完成を持ったこれまでの明るいトム・ミッシュとは違った新たなる面を見た感じがします。

 

歌唱法は違えど、なんとなくジェフ・バックリィのようなダークな楽曲がトム・ミッシュの新境地だと感じました。

 

こういったダークな楽曲も書けるんだなって。

 

5曲目”Sensational”は、おそらくローパス・フィルターを使ったであろう劣化したテープ音のようなギターのトーンがまるでLo-fiヒップホップな楽曲です。

 

しかしこの曲もユセフ・デイズによる生ドラムなのが凄いところです!

 

6曲目”The Real”は、アレサ・フランクリンの歌う”Ain’t Nothing Like the Real Thing”をサンプリングした曲です。

 

といってもテープの早回しで原曲の跡形もないような高音ボーカルになっていますが…。

 

なんとなくラッパーのコモンが作りそうな雰囲気の楽曲です。

 

ちなみにこの曲と1曲目の”What Kinda Music”は同じ日に録音したらしく、さらにトム・ミッシュはロイル・カーナーのアルバムに客演した”Angel”も同日に録音したのだとか…。

 

とても働き者ですね。

 

次の7曲目”Lift Off”と10曲目の”Kyiv”は、ピノ・パラディーノの息子ロッコ・パラディーノも参加したインスト曲です。

 

公式でセッション動画も発表されていますので、現代を代表するこの最強トリオの演奏を映像でぜひ観てみて下さい。

 

Tom Misch & Yussef Dayes – Lift Off (feat. Rocco Palladino) – [Live]

 

Tom Misch & Yussef Dayes – Kyiv (feat. Rocco Palladino) – [Live]

どちらも何度観ても素晴らしライヴ映像ですね♪

 

特にトム・ミッシュのオートワウを上手く用いた演奏は、とても現代的です。

 

また”Lift Off “に於けるロッコ・パラディーノのリフ作りも興味深いですね。

 

ギターで言うところのジャズ系の3音のマイナー7th的なコードの音をアルペジオで弾き、中盤のリフではオクターバーをONにして音圧を上げています。

 

父のピノ・パラディーノのテクニックを受け継ぎつつも、それをもっと進化させた現代的な技法は、今後の更なる活躍に期待したいところです!

 

この2曲の間に挟まれている8曲目”I Did It For You”や9曲目”Last 100″は、本作収録曲の中では明るめで爽快な楽曲です。

 

そして11曲目”Julie Mangos”には再びロッコ・パラディーノが参加しています。

 

こちらでもトム・ミッシュのオートワウが効果的に使用されています。

 

NYのフリー・ジャズをイメージしたようなドラミングから始まる”Storm Before The Calm”は、フューチャー・ジャズ系の楽曲で、トム・ミッシュの2017年の作品『5 Day Mischon』にも参加していたサックス奏者のカイディ・アキニビをフィーチャーしています。

 

アルバム本編はこの12曲で終了します。

 

この後日本盤には、ロッコ・パラディーノをフィーチャーしたトリオによるインスト曲の”Saddle”や”Tidal Wave Outro”、”Seagulls”の3曲が含まれています。

 

更に16曲目にジョーダン・ラカイがリミックスを担当したダンサンブルなビートに生まれ変わった”What Kinda Music (Jordan Rakei Remix)”もオマケで収録されています。

 

現代的な最新の音楽ってどんな音楽なの?と言った問いかけの答えのような作品です。

 

全ての音楽ファンにおすすめしたい「聴いて損のない」名作だと言えます。

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、1,2,3,4,7,10,12

 


 

以上、僕の描いたイラスト付きのトム・ミッシュをご紹介したブログ記事でした。

 

まだトム・ミッシュを未聴だったという方は、ぜひここでご紹介した作品を聴いてトム・ミッシュにハマってください!

 

今後、トム・ミッシュのおすすめ作品が増えましたらこのブログ記事に情報を追加していきますので、またぜひ読みに来てください♪

 

オマケ♪

最後に僕の好きなトム・ミッシュの一人ライヴ映像をご紹介したいと思います。

この映像は、フェンダーの公式YouTubeチャンネルのものです。

 

オシャレなIce Blue Metallicカラーのアメリカン・オリジナル・60sのジャズマスターを弾いています。

 

ルーパーを使って、ギター・カッティングからコード弾き、オクターバーを使ってパーム・ミュートしながら弾いたベースラインまでも一人何役でこなしています。

 

ギター・ソロではトム・ミッシュのシグネチャー・サウンドとでも言うべきオートワウの演奏を聴くことが出来ます。

 

それにしても素晴らしい演奏ですね♪

 

僕はこの映像が好きすぎて、もう何度も何度も繰り返し観ています。

 

 

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