カテゴリー:Music

2021/02/26

ジョニー・”ハモンド”・スミス60年代初期のオルガンジャズ作品を聴こう♪

 
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ジョニー・”ハモンド”・スミス60年代初期のオルガンジャズ作品をご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

ジョニー・”ハモンド”・スミスの正統派オルガンジャズを聴こう!

60年代初頭のオルガンジャズ・アルバムをまとめてご紹介!

今回は、オルガン奏者のジョニー・”ハモンド”・スミス(以降:ジョニー・ハモンド)が60年代初頭に残したオルガンジャズ・アルバムをいくつかご紹介します。

 

1933年生まれ米国ケンタッキー州ルイヴィル出身の本名ジョン・ロバート・スミスは、この時代の多くのオルガン奏者と同じく、ワイルド・ビル・デイヴィスの影響でオルガンを始めました。

 

ジョニー・ハモンドも、チャールズ・アーランド等と同じく当初はピアノを演奏していました。

 

1958年に初リーダー作をレコーディングしてから70年代後半まで精力的にレコーディングを行っていましたが、その後は1997年に癌で亡くなるまで作品制作をあまり行っていません。

 

70年代にはCTI傘下のKuduレーベルにて、ジャズファンクの名作を数多く残しているのですが、そちらに関してのご紹介はまたいつの日かこのブログで…ということで。

 

さて、今回は60年代前半に数多くの作品を残しているジョニー・ハモンドのアルバムの中で、僕のお気に入りのアルバムをいくつかご紹介したいと思います。

 

それでは順番にご紹介します。

 

Johnny ‘Hammond’ Smith – 『All Soul』

1959年9月11日にヴァン・ゲルダー・スタジオで録音されたセッションから7曲を、1960年にアルバム『All Soul』としてリリースした作品です。

 

本作には、当時のオルガン・バンドものにしては珍しく、ベーシストが参加しています。

 

当時のオルガン・ジャズ作品と言えば、専属のベーシスト抜きでオルガン奏者が左手でベースラインを弾くのがお決まりでした。

 

しかし本作にはジョージ・タッカーがベーシストとして参加しています。

 

その他のメンバーは、ギターにソーネル・シュワルツ、ドラムにレオ・スティーヴンスが参加しています。

 

ソーネル・シュワルツと言えば、ジミー・スミスやジミー・マクグリフ等のオルガン・ジャズ作品に参加していた名手でもあります。

 

ということで…本作の聴き所は、ジョニー・ハモンドのオルガン演奏だけでなく、ソーネル・シュワルツのギター演奏にもあると言えます。

 

アルバムは、ジョニー・ハモンドの自作曲”Goin’ Places”で始まります。

 

と言っても、ルー・ドナルドソンの”Funky Mama”風のよくあるジャズ・ブルース曲なのですが…。

 

なんとかテーマメロディーに変化を付けて、別の曲にしよう試みた努力が感じられなくもないですが…よくある楽曲です。

 

ジョニー・ハモンドの正統派のオルガンソロに、ソーンルの太いトーンのギターソロ、そしてあまり必要なかったであろうジョージタッカーのベースソロ…やはりよくある曲ですね。

 

続く2曲目”Sweet Cookies”も、どこかで聴いたことがあるようなオルガン曲ではありますが、こちらでは不必要なベースソロはなく、ジョニー・ハモンドが2度に渡り濃いオルガンソロを披露しています。

 

後にジョージ・ベンソンもカヴァーすることになる”The Masquerade Is Over”は、1938年に作曲家のアリー・リューベルが書いた古い時代の楽曲です。

 

この曲は、当時のジョニー・ハモンドが率いていたバンドの得意曲だったようで、本作に於いても気合いに入った演奏に仕上がっています。

 

4曲目”Pennies from Heaven”は、作曲家アーサー・ジョンストンが1936年に書いた古い時代の楽曲で、同名映画の主題歌にもなっています。

 

軽快なビートに乗せて、楽しく演奏されています。

 

5曲目”Easy Like”は、ジョニー・ハモンドが書いた穏やかなバラード曲です。

 

教会音楽のような重厚なオルガンソロに、感情を込めて弾く歌心溢れるソーネルのギター演奏が堪りません♪

 

6曲目”Secret Love”は、女性ジャズ・ボーカリストのドリス・デイが歌ったスタンダード曲の1つです。

 

この曲では、ジョニー・ハモンドが渾身の演奏を披露しています。

 

最後の7曲目”All Soul”は、カーティス・ルイスの書いたバラード曲です。

 

ソウルフルなソーネルのバッキングが聴きものです。

 

全体的に穏やかな楽曲が収録された聴きやすいアルバムとなっています。

 

カヴァー曲の選曲の良さや、演奏の良さはありますが、その分ジョニー・ハモンドのオリジナル曲が「どこかで聴いたことがある曲だな?」といったオリジナリティのなさを感じさせるのは少し残念な部分です。

 

オルガン・ジャズ、初めての1枚にも最適な作品のひとつです。

 

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おすすめ曲は、3,4,6,7

Johnny ‘Hammond’ Smith – 『That Good Feelin’』

こちらも前作の『All Soul』と同じメンバーで録音されたアルバムですが、こちらの『That Good Feelin’』は11月4日に録音された音源をまとめています。

 

アルバムタイトルにも鳴っている1曲目”That Good Feelin'”は、ジョニー・ハモンドのオリジナル曲です。

 

前作の”Goin’ Places”と比べれば、多少のオリジナリティこそ感じさせますが、曲の構成はよくあるジャズ・ブルースになります。

 

その分、ブルース演奏に適したギターが活躍出来る楽曲でもあります。

 

ソーネルの流麗なギターソロが聴きものです。

 

2曲目”Bye Bye Blackbird”は、1924年の古き良き時代の楽曲ですが、マイルス・デイヴィスが1956年の名作『’Round About Midnight』で取り上げて以来、ジャズ・スタンダードとして定着した楽曲です。

 

ここでもソーネルが流麗なギターソロを披露しています。

 

その後、アルバムはジャズ好きなら誰もが知るスタンダード曲が続きます。

 

3曲目の”Autumn Leaves”に4曲目”I’ll Remember April”、チャーリー・パーカーの書いた5曲目”Billie’s Bounce”に6曲目”My Funny Valentine”と名曲ばかりが続くのですが…無難な選曲だと言えますね。

 

これらの楽曲は、よっぽど下手な演奏をしない限り、悪くなりようがないですからね。

 

こう言ってはなんですが、「プロなら上手く演奏できて当たり前」の楽曲群だとも言えます。

 

そういった点では、少し物足りない選曲ではありますが、しかし無難な選曲だと言うことは、裏を返せば正統派の選曲だとも言えます。

 

奇をてらった聞きづらい難曲などではなく、誰の耳にもなじみのあるスタンダード曲は、安心して聴くことが出来ます。

 

アルバム最後の7曲目”Puddin'”は、ジョニー・ハモンドのオリジナル曲なのですが、先の4曲があまりにも名曲ばかり続いてしまったために、目立たない画曲になってしまっています。

 

有名曲のカヴァーを取り上げると言うことは、それだけでアルバムの聴き所を作ることが出来ますが、それ故によっぽどの出来の良いオリジナル曲を作らない限り埋もれてしまいます。

 

本作はそのもっともたるアルバムでもありますが、それだけに本作は「正統派オルガン・ジャズ・アルバム」として安心して聴くことが出来ます。

 

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おすすめ曲は、2,3,4,5,6,

Johnny ‘Hammond’ Smith – 『Talk That Talk』

本作『Talk That Talk』は、1960年4月22日に録音されたアルバムです。

 

ジョニー・ハモンドとジョージ・タッカー以外のメンバーは変更となっています。

 

ドラムにアート・テイラー、コンガにレイ・ベレットが参加しているので、よりリズム隊が強化された作品です。

 

3曲にオリヴァー・ネルソンがテナー・サックスで参加しています。

 

その3曲が本作の聴き所でもありますが…それ以外の楽曲も正統派のオルガン・ジャズばかり収録されています。

 

アルバムの1曲目”Talk That Talk”hは、ジョニー・ハモンドのオリジナル曲で、それまでの2作と比べるとだいぶオリジナリティ溢れる楽曲に仕上がっています。

 

コンガリズム面が強化された分、ソーネル・シュワルツのギターが不在なのが寂しく感じさせる楽曲です。

 

やはりオルガン・ジャズにギターはなくてはならない存在に思えます。

 

2曲目”An Affair to Remember”は、1957年の映画『めぐり逢い』の主題歌です。

 

ロマンチックなこの楽曲を、ジョニー・ハモンドのオルガンが素敵に演奏しています。

 

3曲目”The End of a Love Affair”は、1939年の同名映画の主題歌です。

 

この当時のジャズマン達は、映画やミュージカルの主題歌を取り上げるのが常套手段でした。

 

それはミュージシャンの楽屋に、映画やミュージカルの主題歌の楽譜を売りに来る売り子がいたからでした。

 

あのジョン・コルトレーンも”My Favorite Things”を取り上げたきっかけは、ピアニストのマッコイ・タイナーがこの曲の楽譜を買い取ったからだったと云われています。

 

今の時代としては、もはや誰も演奏しなくなった古い楽曲とはなっていますが、当時としては観客に人気のある最新の映画やミュージカルの主題歌をジャズマン達は取り上げていたことになります。

 

なんだかんだでジャズマン達も観客の人気を考えていたのですね。

 

さて、本作には同じオルガン奏者リチャード・グルーヴ・ホームズが取り上げて有名となったエロール・ガーナーの”Misty”も収録されています。

 

しかしこちらの演奏は、ゆったりとしたバラード調で、とてもリチャード・グルーヴ・ホームズの演奏に太刀打ちできるような勢いはありません。

 

良くも悪くも、ジョニー・ハモンドのオルガン演奏は、正統派過ぎて勢いや驚きが薄い部分があります。

 

その代わりに、聴きやすいといった良い点もあるのですがね…。

 

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おすすめ曲は、1,4,5,7

Johnny ‘Hammond’ Smith – 『Black Coffee』

本作は、1962年のライヴ盤『Black Coffee』と1963年の『Mr. Wonderful』の2作品を併せて収録した2in1のCDです。

 

『Black Coffee』の方には、セルダン・パウェルが、『Mr. Wonderful』の方にはヒューストン・パーソンが参加しています。

 

どちらもソウルジャズ/ジャズファンク系の作品でよく名を連ねている名テナー・サックス奏者です。

 

どちらのアルバムにも、ギタリストにエディー・マクファーデンが参加しています。

 

エディー・マクファーデンもソーネル・シュワルツと同じく、ジミー・スミスのアルバムに参加していた隠れた名手です。

 

やはり聴くべきは、1~7曲目までのライヴ録音になります。

 

当時のオルガン・ジャズが、いかに熱かったのか?それを知ることが出来る生々しい演奏がここに納められています。

 

特に最後の”He’s A Real Gone Guy”での狂乱の演奏は、当時のジャズクラブで目の前で実際に聞いているかのような迫力です。

 

『Mr. Wonderful』の方は、特に有名なスタンダード曲のカヴァーもなく、地味なジョニー・ハモンドのオリジナル曲が中心の演奏で締められています。

 

本作が2in1の形でCD化されたのも頷ける地味な作品です…。

 

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おすすめ曲は、1~7

Johnny ‘Hammond’ Smith – 『A Little Taste』

トランペットにヴァージル・ジョーンズ、テナー・サックス奏者にヒューストン・パーソンを含む1963年の作品『A Little Taste』です。

 

ジャズ・ピアニストのホレス・シルヴァーが書いたハード・バップ曲”Nica’s Dream”で始まる本作は、この当時乗りに乗っていた2管を含む勢いのある演奏が収録された名作です。

 

なんとっていも、ヴァージル・ジョーンズとヒューストン・パーソンの勢いが凄いです!

 

ドラムのルイス・テイラーも、負けじとアート・ブレイキーばりのドラムソロまで披露しちゃってます!

 

勢いのある1曲目が終わると、摩訶不思議なテーマメロディーを持つ2曲目”Cleopatra and the African Knight”が続きます。

 

この曲はジョニー・ハモンドのオリジナル曲なのですが、それまでのどこかで聴いたことのあるジャズ・ブルース曲とは違って、ジョニー・ハモンドならではのオリジナリティを感じさせます。

 

その後もアルバムタイトル曲の”A Little Taste”以外は、ジョニー・ハモンドのオリジナル曲が収録されています。

 

これまでのどの作品よりも勢いのあるオリジナルのハード・バップ曲が集められています。

 

ちなみにアルバムタイトル曲のサックス奏者キャノンボール・アダレイの書いた楽曲で、1958年の『Portrait Of Cannonball』に収録されていました。

 

オリジナルの勢いそのままに、ビル・エヴァンスのピアノがジョニー・ハモンドのオルガンに変わって演奏されています。

 

今回ご紹介した作品の中でも、この『A Little Taste』が一番正統派のジャズを演奏しているので、最も聴きやすいアルバムだと言えます。

 

その代わり、「これってオルガンじゃなくってピアノでもいいんじゃないの?」といった疑問も感じさせます。

 

オルガンにはオルガンが演奏すべきぴったりの楽曲もありますからね。

 

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おすすめ曲は、1,2,6

 

 

Johnny ‘Hammond’ Smith – 『The Stinger』

アメコミのヒーローのようなイラストのジャケットが目を引く『The Stinger』は、1965年5月日に録音されています。

 

ヒューストン・パーソンとアール・エドワーズが曲によって交互に参加しているアルバムですが、基本はジョニー・ハモンドと、ギターのフロイド・スミスとドラムのジョン・ハリスのオルガン・トリオが楽曲の基礎を支えています。

 

フロイド・スミスは、ジャズ・オルガンの第一人者でもあるワイルド・ビル・デイヴィスのバンドでもギターを弾いていた隠れた銘酒です。

 

まるでルー・ドナルドソンの”Funky Mama”をちょっと編曲しただけなタイトル曲”The Stinger”から始まる本作は、他にも多彩なジャズ曲が収められた良作です。

 

途中で”There Is No Greater Love” や”You Don’t Know What Love Is”のようなスタンダードなバラード曲を挟み、タイトル曲や”Brother John”のようなソウル・ジャズ曲、『A Little Taste』からの再録となる”Cleopatra and the African Knight”や、ハード・バップな”Bennie’s Diggin'”と、雰囲気の違った楽曲がバランス良く収録されています。

 

どこかふざけたアルバム・ジャケットなのに、収録された楽曲は多彩だったりと、なかなか侮れない作品です!

 

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おすすめ曲は、1,3,4,6

 

以上、【ジョニー・”ハモンド”・スミス60年代初期のオルガンジャズ作品を聴こう♪】でした。

 

 

 

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