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カテゴリー:Music

2018/12/06

ジョージ・ベンソンのソウルジャズ名作『Giblet Gravy』を聴こう♪

ジョージ・ベンソンのソウルジャズ名作『Giblet Gravy』をご紹介します。

ジョージ・ベンソンと言えば?歌手?ギタリスト?

ジョージ・ベンソンと言えば、1976年のフュージョン/クロスオーバー系の名盤『Breezin’』が一番有名ですよね。

 

そのアルバムに収録されていたレオン・ラッセルの名曲”This Masquerade”でソウルフルな歌声を披露した事で、シンガーとしての高い能力も評価されるようになりました。

 

“This Masquerade”の成功以降は、アルバム収録曲やライヴなんかでもよく歌うようになりました。

 

僕が知人から聞いた話なのですが、人によっては「ジョージ・ベンソン?あの歌手の?」と言うイメージを持っている人もいらっしゃるみたいです。

 

まぁ80年代のベンソンのアルバムは、もはやギターを弾かないシンガーのブラコン系のアルバムという感じのものが多かったので、それも仕方ないと思います。

 

もともとベンソン自身は、50年代に子供時代に少年歌手として芸能界入りもしていたのですが、その時は成功を掴めていないようです。

 

その後、60年代になってからジャズギタリストとしてデビューを果たしています。

 

初期の作品でも”All Of Me”や”Summertime”なんかのスタンダード曲で歌ってはいますが、どちらかって言うとその頃のベンソンは腕の立つジャズギタリストのイメージの方が大きいと思います。

 

グラント・グリーンが大好きな僕にしてみれば、ベンソンはグラントの弟分といったイメージの方が大きいです。

 

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実際、彼ら2人はよく連んでいたようです。

 

ソウルジャズやジャズファンク系の音楽が好きな僕は、『Breezin’』以降の【ソウルフルに歌うベンソン】よりも初期の頃の【ソウルフルにギターを弾くベンソン】の方が好きな作品が多くあります。

 

その中の1枚がこの『Giblet Gravy』です。

 

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実は僕が一番好きなベンソン作品がこれなんです!

 

なぜかっていうと……ソウルフルな楽曲でベンソンがギターを弾きまくっているからです!

 

結局僕は、ギターが一番好きなんです。(笑)

 

それでは、1968年にリースされたジョージ・ベンソンのソウルジャズ名作『Giblet Gravy』のご紹介です。

 

 

George Benson – 『Giblet Gravy』

01.Along Came Mary
02.Sunny
03.What’s New
04.Giblet Gravy
05.Walk On By
06.Thunder Walk
07.Sack Of Woe
08.Groovin’
09.Low Down And Dirty

 

Recorded: February 5,6,7, 1968 at A&R Recording Studios and Capitol Recording Studios, New York City.

 

アルバム参加メンバー

この作品には、今なってはとても豪華なミュージシャンが数多く参加しています。

 

まずマイルス・デイヴィス・クインテット組のピアノのハービー・ハンコクとベースのロン・ウッドです。

 

ちなみにベンソンは、この年にマイルスのアルバム『Miles In The Sky』に参加しています。

 

 

他にもエリック・ゲイルが2, 4, 5, 7の計4曲でサイドギターを弾いています。

 

ドラムは全てビリー・コブハムが担当しています。

 

そこにバリトン・サックスのペッパー・アダムスを含む合計6名の管楽器隊に女性コーラス隊など数多くのミュージシャンが参加しています。

 

その中でも、主役のベンソンを抜けばやはりハービー・ハンコックとビリー・コブハムの2人の貢献度が高いと思います。

 

この2人は、当時のウェス・モンゴメリーのヴァーヴ・レーベル作品でも良い仕事をしていましたからね。

 

もちろん本作でもハービーの素晴らしいピアノソロが聴けます♪

 

 

アルバムの内容

全9曲のうち2曲のみジョージ・ベンソンのオリジナル曲です。

 

残りの6曲は提供曲やカヴァー曲になります。

 

1曲目の”Along Came Mary”は、ソフト・ロックバンドのアソシエイションが1966年に吹き込んだ曲です。

 

元はソングライターのタンディン・アルマーが書いた曲です。

 

アソシエイションのオリジナルバージョンは、今聴くとすごく古臭く感じるのですが……ベンソンはこの曲をテンポを上げて軽快に演奏しています。

 

この曲のみサイドギターにカール・リンチが参加してリズムを刻んでいます。

 

このリズムギターとノリのよいパーカッションのおかげで、グルーヴ感が増して原曲以上の出来になっています!

 

またベンソンのリードギターと上手い具合に絡むホーン隊のアレンジも聴くものを飽きさせない効果を生んでいます。

 

この曲でテーマを弾くのもソロを弾くのもベンソンのみです。

 

この時期のベンソンは、今のように華麗なギターテクニックを披露するタイプではなくって、音と音の「間」を楽しむかのように弾いています。

 

70年代ごろのベンソンのギターも素晴らしいのですが、フレーズとフレーズの「間」に休む間もないように音を敷き詰めていて、たまに聴くのがしんどくなることもあったりします……。

 

しかしこのアルバムのベンソンのギタープレイは、まだR&Bからの影響が感じられた時期のベンソンなので、ずっと聴いていてもしんどくはなりにくいです。

 

勢いのある1曲目が終わると、ゆったりしたテンポの2曲目”Sunny”が始まります。

 

多くのミュージシャンにカヴァーされた名曲”Sunny”は、R&Bシンガーのボビー・ヘブが1966年に歌った名曲中の名曲です。

 

今ではジャズスタンダード扱いもされていますね。

 

僕が行くセッションなんかでもよく演奏しているのを聴きます。

 

この素晴らしい名曲をベンソンがトレードマークでもあるオクターヴ奏法+αのダブルストップを駆使してテーマを弾きます。

 

右チャンネルから聴こえるリズムギターはエリック・ゲイルによるものです。

 

ベンソンは歌っていませんが、この曲のバックに女声コーラスが参加しています。

 

3曲目の”What’s New”もスタンダード曲ですね。

 

ジャズベーシストでコンポーザーでもあったボブ・ハガートが1939年に書いたバラード調の曲です。

 

さすがのベンソンは、こういったジャズ系の曲を弾くのはお手の物と言った感じです!

 

美しいコンピングを弾くハービーとの相性もバッチリです!

 

基本はソウルジャズ系のアルバムなのですが、ちょくちょくこういったジャズバラード曲も収録されてもいます。

 

4曲目のタイトルトラックの”Giblet Gravy”は、ベンソンの自作曲です。

 

明るい曲調にコミカルなテーマメロディーが耳障りの良い楽し気な曲調です♪

 

しかしギターソロは、これでもか!ってほど弾きまくています!

 

自作曲だからギターソロも熱が入ってのでしょうかね⁉

 

特に曲の終盤4分頃から20秒ほど続く。、グラント・グリーン譲りのシーケンス・フレーズが最高です♪

 

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やはりベンソンには、ギターを弾きまくってもらわねば♪

 

ちなみに「ジブレット・グレイヴィ」とは、コーンブレッドやローストターキーなんかにかけるドレッシングのことです。

 

アメリカ黒人のソウルフードのひとつです。

 

ソウルフルな楽曲が収録されたアルバムにピッタリの名前ですね♪

 

5曲目”Walk On By”は、1964年にバート・バカラックが作曲してディオンヌ・ワーウィックが歌った彼女の代表曲のうちのひとつです。

 

グラント・グリーンも後に1971年の作品『Live At The Club Mozambique』で取り上げています。

 

大体バート・バカラックの曲は、「ハズレなし!」と思い込んでしまいそうになるのですが……実際本当に名曲ばかりですからね!(笑)

 

そもそもが名曲な”Walk On By”をエリック・ゲイルのリズムギターをバックに従えてベンソンが歌心たっぷりに弾きあげています。

 

この曲も”Sunny”の時のように女声コーラス隊がバックで参加しています。

 

6曲目”Thunder Walk”は、ジャズサックス奏者のハロルド・アスリーが書いた曲です。

 

おそらくこのベンソンの『Giblet Gravy』が初出のはずです。

 

ミドルテンポで渋い雰囲気の楽曲です。

 

ギターソロにグラント・グリーンからの影響が強く感じられます。

 

7曲目”Sack Of Woe”は、これまたジャズサックス奏者のキャノンボール・アダレイが1960年に吹き込んだ曲のカヴァーです。

 

華やかなホーン隊がバックを盛り上げてくれていて、原曲よりも更にけいかいなテンポで演奏しています。

 

8曲目””は、アメリカのブルー・アイド・ソウルのバンド、「ラスカルズ」が1967年に全米No.1ヒットさせた曲です。

 

その当時はまだ「ザ・ヤング・ラスカルズ」名義でした。

 

“Along Came Mary”と同じく、この曲もベンソンのこのアルバム収録バージョンの方が原曲よりもオシャレになっています。

 

どちらの曲も原曲を聴くとちょっと古さを感じるのですが……なぜかベンソンのギターインストだとそこまで古さを感じさせませんね。

 

歌があるから古く感じるのか?それともベンソンのギタープレイがモダンだからオシャレに感じるのか?

 

どちらでしょう⁉

 

最後の9曲目”Low Down And Dirty”は、このアルバム2曲目のベンソンのオリジナル曲です。

 

その曲名通りに、憂鬱な雰囲気のゆったりしたジャズブルース曲です。

 

ベンソンのギターソロだけでなく、ハービー・ハンコックの渋いピアノソロも聴ける良曲です♪

 

この時期のハービー・ハンコックは、この曲やグラント・グリーンの『Feelin’ The Spirit』収録曲でも聴けるようなゴスペルに根差したブルージーなピアノソロをよく弾いていました。

 

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個人的にはこういったイナタい演奏をするハービーの方が好きだったりもします。

 

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おすすめ曲は、#1 #2 #4 #5 #6 #9
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ソウルジャズ/ジャズファンク系のギターが好きな方は、
絶対に聴きましょう♪

 

 

以上、【ジョージ・ベンソンのソウルジャズ名作『Giblet Gravy』】のご紹介でした。

 

全9曲で歌を一切歌わずにギターに専念する「ギタリスト・ジョージ・ベンソン」を満遍なく味わえる作品となっております。

 

歌モノでベンソンを知ったという方にも、ぜひ聴いてもらいたい名作です♪

 

 

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