2023/03/30
エリック・クラプトンとジャック・ブルースとジンジャー・ベイカーが組んだ最強のロック・トリオ『クリーム』のおすすめアルバムをまとめてご紹介!
伝説のバンド『クリーム』のアルバムをまとめてご紹介します。
今回はエリック・クラプトンが60年代後半に組んでいた伝説的なバンド『クリーム』のアルバムをご紹介します。
最強のロック・トライアングル、クリームとは…
クリームは、ギタリストのエリック・クラプトンとベーシストのジャック・ブルースとドラマーのジンジャー・ベイカーが組んだ1960年代最強のロック・トリオです。
“cream”という単語を見ると、どうしても僕たち日本人だったら「生クリーム」や「カスタードクリーム」のようなスウィーツのことを思い浮かべますね。
しかし”cream”には「神髄」や「粒よりの人」「選び抜かれた精鋭たち」といった意味合いもあります。
このバンド名は、まさにこの3人にピッタリの名前だと思います。
クラプトンが「ギターの神様」と呼ばれていることは多くの人が知ることですが、ジャック・ブルースとジンジャー・ベイカーも負けず劣らずの凄腕ミュージシャンです!
アメリカで売り出す際にはレコード会社側はクラプトンのバンドとして他の2人を単なるバック・バンドで売り出そうとしていたようですが、その売り出し方はバンド・メンバーが却下しています。
基本的にはこのバンドのリードボーカルはジャック・ブルースがベースを弾きながら担当しているのですが、曲によってはクラプトンも歌います。
この3人で組む前からクラプトンだけ他の2人よりも知名度が頭一つ抜けていましたが、ジャック・ブルースは自分自身がこのバンドのリーダーだと思っていたと後年語っています。
残念ながらジャック・ブルースが2014年に、とジンジャー・ベイカーが2019年にそれぞれ他界しています。
残されたのは今も現役で活動を続けているクラプトンのみとなります。
2人がいなくなった後も自身のライブでクリームの代表曲を演奏するクラプトンの姿を見ると、なんとも悲しい気持ちになりますね。
といったわけで、今回はクリームのおすすめアルバムを年代順にご紹介します。
クリームのおすすめアルバムをご紹介!
Cream – 『Fresh Cream』
まずはこのアルバムから…
1966年にリリースされたクリームにとっての記念すべきデビュー・アルバムです。
英国盤のオリジナルと米国盤では収録曲が違っています。
英国盤では、ハウリン・ウルフの代表曲の1つでブルース・ベーシストのウィリー・ディクソン作の”Spoonful”が収録されていましたが、米国盤にはジャック・ブルース作のオリジナル曲”I Feel Free”に変更されています。(CD化の際に”Spoonful”は追加収録されています。)
ちなみにこの”I Feel Free”は、ジェニファー・ローレンス主演映画『ジョイ』のエンディングで使用されていたのが印象的でした。
この映画だけでなく”Heaven Is A Place On Earth”の大ヒットで知られるベリンダ・カーライルの1987年のアルバム『Heaven on Earth』にも”I Feel Free”のカバー・バージョンが収録されていたのも意外な選曲で印象的でした。
さて、今現在発売されているCD盤では、ほとんどの場合この米国盤の収録曲が採用されています。
キャッチーな”I Feel Free”が1曲目に来ているのは良い選択だと思います。
アルバムの前半(レコード時代はA面)は、クリームのオリジナル曲が収録されています。
時代を感じさせるビート・ロック系の”N.S.U.”に、ブルージーな”Sleepy Time Time”、夢心地な”Dreaming”、そしてジンジャー・ベイカー作のキャッチーな”Sweet Wine”と…このバンドの個性が現れた楽曲です。
しかし後半からは、CD化の際に追加収録された”Spoonful”にトラディショナル・ソングの”Cat’s Squirrel”、そしてロバート・ジョンソン好きのクラプトン自ら歌うロバジョン・ソングの”Four Until Late”が続きます。
更には、マディ・ウォーターズの得意曲”Rollin’ and Tumblin'”に、デルタ・ブルースの伝説スキップ・ジェームスの”I’m So Glad”もカバーしています。
ちなみに”Rollin’ and Tumblin'”のオリジナルはハンボーン・ウィリー・ニューバーンが書いた曲になります。
ロバジョンは、タイトルや歌詞を変えて”f I Had Possession Over Judgment Day”として取り上げていました。
クリームではこの曲をアップテンポなロックに代えてカバーしています。
“I’m So Glad”も、もはやクリームのオリジナル曲と言っても良いほどに当時のUKロック風のアレンジが施されています。
おそらくデルタ・ブルースに明るくない人であれば、この”I’m So Glad”はクリームのオリジナル曲だと勘違いしてしまうかもしれません⁉
それぐらいオリジナリティーのあるカバー・バージョンです。
アルバムの最後は、ジンジャー・ベイカーのドラムを大きくフィーチャーしたインスト曲”Toad”で締めくくられています。
このバンドは、「クラプトンとその仲間たち」といった個性の薄いバンドではなく、ジャック・ブルースもジンジャー・ベイカーもあくまでも対等にクラプトンと張り合っており、3人がそれぞれに自己主張が強いバンドです!
それこそがこの最強のロック・トリオの良さですね♪
1stアルバムからその個性が表れています!
Cream – 『Disraeli Gears』
こちらは1967年にリリースされた2ndアルバムです。
ちなみに”Dsraeli(ディズレーリ)”とは、人名で19世紀の英国首相ベンジャミン・ディズレーリのことです。
もともとはクラプトンとベイカーの会話が発端でした。
当時のクラプトンが競技用自転車の購入を検討していて、その話をベイカーとしている時にバンドのローディーが、”Derailleur Gears(ディレイラー・ギア)”=「自転車の変速機」のことを言おうとして間違えました。
“derailleur”がフランス語系の発音なのでそのローディーには発音が難しく”Dsraeli Gears(ディズレーリ・ギア)”と間違えて言ったことに由来しています。
この間違いをバンドのメンバーが面白く思ったので次のアルバムのタイトルにしよう!と考えてこのタイトルが付けられています。
日本では”Dsraeli(ディズレーリ)”の読み方が難しいので、邦題はわかりやすくジャケットのイメージから『カラフル・クリーム』と付けられてました。
ジャケットやアルバム収録曲からもわかるように、サイケデリック・ロックがブームだった当時の流行りに乗ったアルバムです。
しかしそういったサイケデリック・ロックを「流行ってるからやってみよ~!」とただ真似をしただけではありません。
さすがにこれだけ才能のある3人の天才ミュージシャンがサイケデリック・ロックを取り上げたら…やはり名盤となりました!
文句なしにクリームの最高傑作はこの『Disraeli Gears』です!
1曲目”Strange Brew”は、クラプトンの歌うオリジナル曲です。
サイケデリック・ロックとブルースが良い塩梅で混ぜられた良曲です。
このアルバムでは当時のクラプトンの代名詞ともいえる「ウーマン・トーン」という甘く太いギターの音を聴くことが出来ます。
当時のクラプトンは、レスポールよりも少し小型のギブソンSGというギターを使っていました。
このギターのトーンを調整するノブを0にして高音部分を大胆にカットしてこの甘く太いギターの音を作っています。
今の時代に聴いても良いギターの音ですね♪
そして2曲目の “Sunshine of Your Love”です!
ジミ・ヘンドリックスもカバーしたこの曲は、クリームの最高傑作であり、クラプトンが今でもソロ・ライブで演奏している名曲です。
むしろクラプトンのソロ曲だと勘違いしている人も多いのかも⁉
クラプトンとジャック・ブルースが共作しており、れっきとしたクリームの曲です。
もはやこの時代を象徴する名曲と言っても過言ではありません!
またこの時代のクラプトンはワウペダルをよく使っており、そのワウギターがかっこいい”Tales of Brave Ulysses”も必聴です!
この曲は、アルバムからの1枚目のシングル”Strange Brew”のB面にも収録されていました。
他にもギターリフのかっこいい “Swlabr”や、古い時代のブルースマンのブラインド・ジョー・レイノルズの曲をロックにアレンジした”Outside Woman Blues”といった曲も必聴です!
“Sunshine of Your Love”が収録されているだけでも価値の高いアルバムですね!
クリームを聴く際は、一番最初にこのアルバムから聴くことをおすすめします♪
Cream – 『Wheels of Fire』
こちらは1968年にリリースされたスタジオ盤とライブ盤がミックスされた変則的な3rdアルバムです。
邦題は『クリームの素晴らしき世界』です。
レコードでもCDでも2枚組で発売されています。
スタジオ録音の新曲を1枚目に、ライブ録音の曲を2枚目に収録しています。
まずはスタジオ録音の1枚目なのですが、なんといってもアルバムからの1stシングルに選ばれた”White Room”が一番の名曲です。
ジャック・ブルースが書いた曲で、自ら歌っています。
サビでファルセットになる箇所がかっこいいですね!
クラプトンもワウペダルを使っており、特にワウギターの魅力を最大限に引き出したようなギターソロは名演中の名演です!
クリーム時代のギターソロでは、僕はこの”White Room”が一番好きです♪
2曲目 “Sitting on Top of the World”は、もともとは古い時代のジャグ・バンド、ミシシッピ・シークスの曲で、後にハウリン・ウルフがカバーしました。
それを更にクリームがカバーしているのですが、多くの人はウルフがオリジナルだと思っているかも⁉
ミシシッピ・シークスの曲ですよ!
他にもブッカーT作のアルバート・キングの代表曲 “Born Under a Bad Sign”も取り上げています。
“White Room”以外のオリジナル曲では、ギターリフがかっこいい “Politician”や、 “Those Were the Days”や”Deserted Cities of the Heart”といった後半に収録された楽曲に良い曲が多いです。
ライブ音源が収録された2枚目には、クラプトンの代名詞ともいえる”Crossroads”が収録されています。
この曲はロバート・ジョンソンの曲なのですが、それをクラプトン流のブルース・ロックに昇華してカバーしています。
ここでクラプトンが弾いている2回分のギターソロは名演中の名演で、Aマイナー・ペンタトニックというブルースやロックのギターを学ぶ上で初期に覚えておくべきスケールの模範演奏の様なギターソロです。
そちらに関しましては、過去にこのブログでも取り上げておりますので詳しくは下記のリンク先のブログ記事を併せて読んでみて下さい。
クリーム時代のエリック・クラプトンの名演『クロスロード』のギターを完コピしよう!
ちなみにクラプトンのギターソロの後ろで、もはやバッキングの域を超えてベースソロを弾いているジャック・ブルースも凄すぎます!
同じギターを弾く僕からしたら、クラプトンのギターソロよりもむしろこのベースソロの方がヤバいです!
このテクニックに驚愕です!
この”Crossroads”は、本作からの2枚目のシングルとしてもリリースされています。
他にも1stアルバム収録曲の”Spoonful”の16分を超える長尺バージョンや、ジャック・ブルースの吹くブルース・ハープをフィーチャーした”Traintime”に、ジンジャー・ベイカーのドラムを大きくフィーチャーした”Toad”の16分越えのライブ音源も収録されています。
現在、フィッシュやソウライヴに代表されるライブで長尺のアドリヴ演奏を行うジャム・バンドの始祖ともなったのがこのクリームです。
グレイトフル・デッドやオールマン・ブラザーズ・バンドのような米国のバンドもジャム・バンドの始祖とされていますが、彼らよりも前の時代にこのような長尺ライブ演奏を行っていたのがこのクリームでした。
ジャズの素養もあるジャック・ブルースとジンジャー・ベイカーがいたからこそ、ロックでもこういった長尺のアドリヴ演奏をライブでやるようになったんでしょうね。
ライブでのアドリヴ演奏の競い合いが大好きな僕からしたら、クリームがいてくれたからこそ現代のジャム・バンドが登場したという感謝の気持ちが大きいです。
60年代を代表する歴史的名盤『Disraeli Gears』も素晴らしいのですが、ジャム・バンド好きの僕としては本作『Wheels of Fire』のライブ音源4曲はクリームを語る上で外せない音源です!
Cream – 『Goodbye』
クリームにとって最後のスタジオ・アルバムとなった1969年の4作目です。
邦題は『グッバイ・クリーム』です。
クリーム解散後に最期のオリジナル・アルバムとしてリリースされています。
もともとは前作『Wheels of Fire』と同じようにスタジオ録音の音源とライブ録音の音源をそれぞれ2枚のレコードに収録する予定でしたが、収録曲が足りずにスタジオ演奏3曲とライブ演奏3曲の6曲入りの1枚でリリースされました。
CD化の際には、クラプトンのオリジナル曲”Anyone for Tennis”が追加収録されて7曲入りになっています。
ライブ演奏は、前半”I’m So Glad”と”Politician”と”Sitting On Top Of The World”の3曲です。
特に1曲目の9分以上の長尺演奏と化した”I’m So Glad”の演奏は凄まじく、アドリヴ演奏のパートですクラプトンのギターとジャック・ブルースのベースとジンジャー・ベイカーのドラムがそれぞれ火を放つかの如くバトルしています!
クラプトンのギターを聴くべきか?ジャック・ブルースのベースを聴くべきか?もはや2人ともがツインソロを弾いている状態です!
また(クリームにしては)意外と短い5分というコンパクトな演奏時間で収まった”Sitting On Top Of The World”におけるクラプトンのギターソロは、ブルース・ロックのお手本のような素晴らしギターソロです!
ライブ音源好きの僕としてはこのライブ演奏ばかりに気がいってしまいますが、スタジオ演奏の方にも後のクラプトンの代名詞ともいえる名曲”Badge”が収録されています。
この曲はクラプトンと親しかった兄貴分でもあるビートルズのジョージ・ハリスンとの共演作です。
そのためジョージの色が濃く出た曲調に仕上がっています。
多少クラプトンの歌唱力が上がっています。
ギターソロ直前のアルペジオ部分ではジョージの影響からか、ロータリー・スピーカーの揺れを使っています。
残り2曲のスタジオ演奏は…まぁ凡曲です。
なんだかアルバムの後半に行けば行くほど、このバンドの最後が感じられる少し寂しい作りになっています。
前半のライブ演奏3曲は素晴らしのですがね…。
クリームもこれで終わりか…と感じさせられるアルバムです。
クリームのライブ・アルバム
Cream – 『Live Cream』
1970年にリリースされたクリーム初のライブ・アルバム『Live Cream』です。
3rdアルバム『Wheels of Fire』や4thアルバム『Goodbye』にもライブ音源が収録されては今したが、正式なライブ盤としては解散後にリリースされた本作が初めてです。
とは言ったものの、本作『Live Cream』にも1曲スタジオ録音の音源が収録されています。
その曲が”Lawdy Mama”です。
この曲はタイトルにギターのフレーズや歌詞こそ違いますが、『Disraeli Gears』に収録されていた”Strange Brew”のことです。
シングル・カットもされています。
しかしもちろんこのアルバムのメインは、この曲ではありません。
1968年に録音された4曲のライブ音源こそがメインです。
その4曲は”N.S.U.”や”Sleepy Time Time”に”Sweet Wine”、そしてブルース・スタンダードの”Rollin’ and Tumblin'”です。
どれも1stアルバム『Fresh Cream』に収録されている曲ばかりですが、そのどれもがスタジオ・アルバムに収録されているバージョンよりも熱い演奏ばかりです!
特に”N.S.U.”と”Sweet Wine”の2曲は10分越えの長尺演奏になっています。
もちろん歌パートが増えて長くなったのではなく、アドリヴ演奏が長くなっています。
そのどちらもがクラプトンのファンには堪らない神懸かったギターソロを聴くことが出来ます!
スタジオ盤では抑えられていたギターの音も、このライブ盤ではかなりの爆音で収録されています。
これぞまさにジャム・バンドンの始祖だと言える凄まじいライブ・アルバムです!
この頃のクラプトンのライブでの凄まじいギター演奏は必聴です!
Cream – 『Live Cream Volume II』
1972年にリリースされたライブ盤の2作目『Live Cream Volume II』です。
こちのアルバムには、2ndアルバム『Disraeli Gears』に収録されていたクリームの代表曲”Sunshine of Your Love”以外に3rdアルバムWheels of Fire に収録されていた4曲、そしてメンフシ・スリムの”Steppin’ Out”のカバーが収録されています。
本作がリリースされた当初は、クラプトンのギターが中心のインスト曲だったため”Steppin’ Out”が、フレディ・キングの曲”Hideaway”と間違えて記載されていました。
実際には現在のCD盤の表記通りにメンフシ・スリムの”Steppin’ Out”のカバーになります。
ちなみにこの曲は、ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ時代にクラプトンは演奏しています。
アルバム『Blues Breakers with Eric Clapton』に収録されていました。
本作『Live Cream Volume II』は前作『Live Cream』よりも更に凄まじいライブ演奏が収録されています!
特に”Tales Of Brave Ulysses”と”White Room”では、この後すっかり使わなくなったクラプトンのワウペダル演奏を存分に堪能することが出来ます!
僕はワウギターの音が大好きなのですが、クラプトンってワウの扱いも凄く上手いのに、なぜかクリーム時代が終わるとほとんど使わなくなったのがもったいないです。
そういった意味でも本作のライブ音源はクラプトンのワウギターの上手さを語る上で貴重な音源だと言えます。
そしてやはりクリームは「ライブ・バンド」なんだなって再確認させてくれる名盤です!
Cream – 『BBC Sessions』
2003年になって突如リリースされたクリームのBBCラジオのセッションで収録された音源を集めた『BBC Sessions』です。
スタジオ・ライブ音源といった形なので、「スタジオア・ルバムよりも生々しい演奏だけれども、ライブ・アルバムよりは大人しい演奏」といった中途半端なアルバムといった印象です。
正直言って、よっぽどクリームというバンドが好きではなければ、そこまでおすすめ出来ないアルバムです。
先にご紹介していた全てのアルバムを聴いてから、それでもまだまだ物足りない!…もしくはクリームのアルバムは全て持っていたい!といった方はこちらのアルバムを購入してみて下さい。
Cream – 『Royal Albert Hall London May 2-3-5-6, 2005』
2005年に一時的にオリジナル・メンバーの3人で再結成したクリームのライブ音源を収録したアルバム『Royal Albert Hall London May 2-3-5-6, 2005』です。
邦題は『リユニオン・ライヴ 05』でした。
映像作品としてDVD化もされています。
なんていうか、そのまんまの感想なのですが…「大人になったクリーム」といった感じで、メンバー3人とも加齢のためか当時の熱さは失われた洗練された演奏に変わっています。
特に2001年に癌を患って手術をしてなんとか一命を取り留めたジャック・ブルースは、本調子とは言えず、ボーカルの弱々しさが目立ちます。
本作をいていると、演奏よりも体調の方を心配してしまいます。
逆にクリーム解散後は自身で歌う機会が増えたクラプトンは、ボーカルに余裕が出ており、ギターも相変わらず調子よいです。
T-ボーン・ウォーカーのスタンダード曲『Stormy Monday』も、ブルース・アルバム『From The Cradle』みたいに力んだ声で歌っています。
しかしこの曲をクリーム名義でやる必要はあったのか?と思える程、「クラプトンのソロ」になっています。
クリーム当時のような3人でのアドリヴ合戦はなく、ただただクラプトン1人の見せ場になっているのはある意味残念です。
もはやこのアルバムは「クラプトンのソロ・アルバム」になってしまっています…。
年齢のためか、それとも1曲でも多く演奏するためなのか?10分を超える長尺曲がないため「ジャム・バンドの始祖」としてのクリームを味わうことも出来ません。
クラプトンを聴く分には、「さすがのギターの神様!」といったところですが、クリーム全盛期の凄まじいライブ演奏を比べると…なんか悲しくなってしまうアルバムです。
「あぁ、ジャック・ブルースもジンジャー・ベイカーも年には勝てないんだな…」と。
ただクラプトンはこの時代もソロでバリバリやっていた頃なので、クラプトン・ファンとしては本作もぜひ聴いておきたいアルバムです♪
“White Room”でワウを使ってくれなかったのは、とても不満ですが…。(笑)
クラプトンはめちゃくちゃワウペダルの扱いが上手いのに、なぜ使わない!!!!
以上、【エリック・クラプトンとジャック・ブルースとジンジャー・ベイカーが組んだ最強のロック・トリオ『クリーム』のおすすめアルバムをまとめてご紹介!】でした。
ちょうどこのブログ記事を書いている本日2023年3月30日は、エリック・クラプトンの誕生日で今年で78歳になりました。
今年2023年4月15日から24日まで日本武道館にて6回の来日公演が予定されています。
おそらくクリームの”Sunshine of Your Love”や”Crossroads”を演奏してくれるかも知れません。
これからも元気で長生きしてほしいですね!
願わくばロバート・ロックウッド・ジュニアのように90歳を超えてもライブ演奏をするような存在になって欲しいです。
ロバート・ジョンソンを尊敬するこの2人だからこそ90歳でも現役!ってね。
すでにクラプトン好きだけれども、まだクリームを未聴だったという方は、ぜひこのブログに掲載しましたアルバムを順番に聴いてみて下さい♪
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