2018/12/07
クリーム時代のエリック・クラプトンの名演『クロスロード』のギターを完コピしよう!
Charや野村義男も若い頃に完コピしたクリーム時代のエリック・クラプトンの名演『クロスロード』
Charと野村義男の共演番組で知る『クロスロード』という登竜門!
もうだいぶ前になるのですが、ギタリストのCharさんがリッチー・コッツェンやスティーヴィー・サラス、マーティ・フリードマンなど様々なギタリストと一緒にトークやセッションをする番組がありました。
確か2004年辺りだったと思います。
その動画を久しぶりに観ていたら野村”よっちゃん”義男ことよっちゃんが出演していました。
よっちゃんは、元ジャ●ーズとか関係なくめちゃくちゃギターが上手いので僕もギタリストとして尊敬しています。
そのよっちゃんとCharさんのお2人は、ギターが上手いだけでなくってトークまで上手いので、2人の共演番組は面白いことが多いです。
ギター好きの僕としては、ヘタな芸人の出ている番組見る時間あったらこのお2人の番組を何回も観ている方が楽しいんです。
『野村ギター商会』というトーク&ライヴ番組
そんな動画を観ていたら、関連動画で過去にBIGLOBEストリーム「音楽情報局Music EX」で放送されていた『野村ギター商会』のリンクが次々と出てきました。
上記のCharさんの番組はリアルタイムで観ていたのですが、実はこの『野村ギター商会』という番組をつい最近まで僕は知らなかったんです。
もっと早い時期に知っていれば…と少し後悔はしました。
しかしせっかくこうやって番組を知ったのだから、色々と観てみました。
その中でCharさんと「直訳ロック」で有名なギタリストの王様が出演している回がありました。
クリーム時代のエリック・クラプトンの名演”Crossroads”
その2人が共にクリーム時代のエリック・クラプトンの名演”Crossroads”をよっちゃんとジャムっていました。
この曲は元はと言えば、ミシシッピ・デルタ・ブルースの伝説ロバート・ジョンソンの”Cross Road Blues”という曲です。
十字路で悪魔に魂を売ったことで、一夜にしてギターの腕が上がったという魅力的な伝説と共に語られる曲でもあります。
この曲をブルース・ロック・バンドの「Cream(クリーム)」に在籍していた頃の若きエリック・クラプトンがハードなロックに変えて演奏したことで一般にも有名になった曲です。
音源は1968年の3作目の2枚組アルバム『Wheels of Fire(クリームの素晴らしき世界)』のCD2の1曲目に収録されています。
このアルバムは、CD1にスタジオ録音がCD2にはライヴ録音が収録されています。
ここに収録された”Crossroads”の音源は 1968年3月10日サンフランシスコのウィンターランド で行われた1stショウからピックアップされています。
元はと言えば、カントリーブルース調の曲を、クラプトンがロックにアレンジして演奏したものです。
そのクリームのバージョンでエリック・クラプトンが弾いたギターソロがあまりに素晴らしい出来なので、ロックやブルース系のギター弾きはみなこの曲を聴いて「自分もあんなかっこいいギターソロを弾けるようになりたい!」と思うことでしょう。
ちなみに”Crossroads”は、クラプトンが凄いだけでなく、そのクラプトンのギターソロのバックで、もはやソロに近いベースを弾きまくっているジャック・ブルースの演奏も凄まじかったりします!
ところでCharさんが若い頃に”Crossroads”を苦労して耳コピしたことは、僕も知っていました。
クラプトンが考えた”Crossroads”の印象的なギターリフは、ギターの5弦開放弦のA(ラ)の音を使ってローポジションで弾くのですが、Charさんが最初にコピーした時は6弦5フレットのAの音で弾いていたみたいです。
もちろん5弦をルートにするか?6弦をルートにするか?では、同じ音でも聴こえてくるトーンが全く違ってきます。
ある日、知り合いに「クラプトンは5弦開放弦で弾いているよ。」と教えられてCharさんもそのことを初めて知ったらしいです。
昔の人はこういった努力をされていたんですね!
僕が”Crossroads”をコピーする際は、すでにタブ譜で楽譜が出回っていたので、むしろ僕の場合は初めてコピーした当時はポジション違いで6弦をルートを弾くことを思い付かなかったぐらいです。
しかしそういう苦労をしたおかげで昔のギタリストの人は楽譜でコピーする僕らよりも、耳が良くなったのは良い部分ですよね。
そういったわけでCharさんがよっちゃんと”Crossroads”をジャムる際に、この2人がクラプトンのギターソロを完コピしていても何ら不思議には思いませんでした。
しかし、よっちゃんやCharさんだけでなく王様も完コピしていたのには少し驚きました!
さすが「直訳ロック」ギタリストですね!
ニュアンスこそ少し違えど、王様もクラプトンのギターソロを完コピしていました。
やはりあの世代のギタリストの人は、みなクラプトンの”Crossroads”を完コピしているもんなんですね!
ギターマガジン2002年11月号に掲載されていた『クロスロード』分析
Charさんや王様やよっちゃんが、クラプトンの”Crossroads”を完コピしているのを見て、僕も自分自身の若い頃を思い出しました。
僕は世代的にはこの3人よりも遥かに年下の初期のデジタル世代なのですが、僕もギターソロを弾き始めるようになる最初の頃にちゃんと”Crossroads”は練習しました!
それもきっかけは『ギターマガジン2002年11月号に掲載されていた『クロスロード』分析』というコラムがきっかけでした。
この山下達郎さんが表紙の号です。
もちろん僕は表紙の右下に書いてある【エリック・クラプトンの「クロスロード」完コピでマスターするペンタトニック】が目的で買いました。
ギタマガを購入して中身を見てみると…P.76にお目当ての【エリック・クラプトンの「クロスロード」完コピでマスターするペンタトニック】が掲載されています。
この特集は6ぺージに渡りクラプトンの”Crossroads”のギターソロ部分の奏法分析が掲載されています。
ポイントとなるのは…
●Aのマイナーペンタトニックとメジャーペンタトニックのスケールに関して
●そのどちらも使ったミックス・ペンタトニックについて
●効果的な複音フレーズの挿入
●派手なダブル・チョーキングを混ぜる
●豪快な複音ベンド・リック
●ラン奏法で盛り上げの演出
などです。
これはどれもロックやブルース系のギタリストなら必須の内容ばかりです!
この特集の素晴らしいところは、たったの6ページだけでロックやブルース系の定番ギターフレーズが学べることです。
それだけクラプトンの”Crossroads”のギターソロは、ギターソロを学ぶ上で最適の曲だと言えますね。
特にマイナーとメジャーを連結したペンタトニクの使用は、B.B.キングを初めロックやブルース系では不可欠なスケールです。
またラン奏法もクラプトンは多用しています。
このギタマガの特集を読んでいるとCharさんやよっちゃんが完コピしたのも頷けます。
僕も自分自身がこの特集で”Crossroads”のギターソロをコピーした経験があるので、今の若い世代の人にもぜひコピーしてもらいたい曲だなって思います。
僕が今ジャズファンク系のバンドやセッションなんかでアドリヴでギターソロを弾くことがあるのですが、実は若い頃にこの”Crossroads”のギターソロをコピーした時のフレーズを今でも使ったりすることがあります!
僕の得意なグラント・グリーン・バージョンの”Jan Jan”やミーターズの”Cissy Strut”を演奏する時に、アドリヴで”Crossroads”のギターフレーズを弾くこともあります。
“Crossroads”のギターソロのフレージングは、他の曲にも活かすことが出来るので、これからギターを勉強するっていう若い世代の人はぜひコピーした方が良いと思います。
以上、久しぶりにCharさんやよっちゃんの番組を観て思ったことでした。
若い頃にコピーしたフレーズは、身体に沁みついているので、後々役立つことがあります。
若いギタリストこそ、この”Crossroads”のギターソロをコピーすることをおすすめします!
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