
2024/08/06
ディオのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!
【第35回】おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ
圧倒的な歌唱力を誇るロニー・ジェイムス・ディオが率いるヘヴィ・メタル・バンド、ディオのおすすめアルバムをご紹介!
【おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ】の第35回です。
今回は、数多くの名ボーカリストが存在するヘヴィ・メタル界でも圧倒的な歌唱力を持ったロニー・ジェイムス・ディオが率いたヘヴィ・メタル・バンド、「ディオ(DIO)」のおすすめアルバムを5枚をご紹介します。
ロニー・ジェイムス・ディオについては先日【ロニー・ジェイムズ・ディオ様と行く天国と地獄(ヘヴン&ヘル)を巡る旅3選】というブログ記事も書いていますので、ぜひそちらもご覧になって下さい。
ロニー・ジェイムズ・ディオ様と行く天国と地獄(ヘヴン&ヘル)を巡る旅3選
ディオというバンド
ちなみにブラック・サバスのオリジナル・メンバーは下記の通りです。
●ロニー・ジェイムス・ディオ(ボーカル)
●ヴィヴィアン・キャンベル(ギター)
●ジミー・ベイン(ベース)
●ヴィニー・アピス(ドラム)
ロニー・ジェイムス・ディオ(バンド名とややこしいので以降は個人名をロニーに統一します。)とヴィニー・アピスは、共にブラック・サバスに在籍していました。
1981年にアルバム『Mob Rules』をリリースした後に、当時のライヴを収録したライヴ盤『Live Evil』もリリースしています。
しかしその際にサバスのオリジナル・メンバー組のトニー・アイオミとギーザー・バトラーの2人と意見が対立し、ロニーは意見が合うヴィニーを引き連れてサバスを脱退しています。
そのままロニーとヴィニーは新たなバンド結成に向けてすぐに始動することとなりました。
1983年にはアルバム『Holy Diver』でデビューしています。
エルフ→レインボー→ブラック・サバスと3つのバンドを歩んできたロニー・ジェイムス・ディオでしたが、ここでついに自身の名を冠したバンド、「ディオ(DIO)」を結成することになります。
ロニーとヴィニー以外のメンバーは、ディオのレインボー時代からの盟友ジミー・ベインがベースに選ばれました。
そしてギターには、元スウィート・サヴェージのヴィヴィアン・キャンベルが加入します。
しかしこの4人のみで制作したアルバムは、最初の1作目だけで、その後は新メンバーの加入に既存メンバーの脱退に…特に90年代以降はディオ以外のバンド・メンバーはかなりの頻度で入れ替わりすることになります。
最終的には、バンドの顔でもある「ロニー・ジェイムス・ディオさえいればディオは成り立つ!」といった状態になってしまいます。
これに関しては、ブラック・サバスもレインボーも似たようなややこしすぎるメンバー交代が続いていたのですが、ディオも同じような状況でした。
もうこの辺りのバンドのメンバー交代の激しさはややこしすぎて…初期のアルバム以外は「あれ?このギターは誰だっけ?この時期ってベースは誰が弾いていたっけ?このドラム誰だっけ?」となってしまいます。
まぁそれでもどのバンドのどのアルバムも、プロ・ミュージシャンが作る一定上のクオリティーを維持しているのはさすがと言えるんですがね。
どんなにメンバーが代わっても、世界的に人気のあるバンドは、やはり他のアマチュア・バンドとは格が違いますよね。
そんなわけで、今回はロニーが亡くなるまでの2010年までにリリースされたスタジオ・アルバム全10作品の中から僕が好きなアルバムを5枚選んでランキング形式にてご紹介します。
ベスト盤やライヴ盤にコンピレーション・アルバムはランキングには含まれていません。
話の流れでご紹介することはあります。
それではまずは第5位からです。
ディオのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!
第5位:DIO – 『Strange Highways』
1990年になるとディオは相次ぐメンバーの脱退に解雇が続いて、もはやロニー以外誰も残っていない状態になりました。
本作『Strange Highways』は、1994年にリリースされた6作目のアルバムです。
1991年にメタリカが『Metallica』(通称『ブラック・アルバム』)をリリースしたことで、ヘヴィ・メタルやスラッシュ・メタル界隈に「スピード」より「重さ」に重点を置いたスタイルが流行するようになりました。
メタリカに続く形でメガデスも1992年に同路線の『Countdown to Extinction』をリリースします。
ちょうど同じ時期にサウンド・ガーデンやアリス・イン・チェインズといったオルタナティヴ・メタル系のバンドも人気を得ています。
もちろんディオもその流れに乗り、本作『Strange Highways』からよりヘヴィでダークでグルーヴィーなスタイルへと変貌しています。
リリース当時は、日本だけでなく欧米でもディオのこの路線はあまり受け入れられなかったようで…全くヒットしていない地味なアルバムでした。
本作リリース時はロニーとヴィニー以外は、ギターにトレイシー・Gとベースに元ドッケンのジェフ・ピルソンが参加していました。
特にこのトレイシー・Gが古くからのディオ・ファンやプレスから受け入れられずにいました。
トレイシーのギターは叙情性に欠け、いかにもアメリカのヘヴィ・メタル・ギタリストといった弾き方がロニーの魅力を消してしまいそうな暴力的なスタイルです。
ロニー自身はアメリカ人なのですが、イギリスのギタリストが好みだとインタビューで語っています。
でも個人的にはグランジ/オルタナ好きとしてはこのグルーヴィーでダークなスタイルはかなり好きです!
「ヒットしてない」とか「ディオらしくない」とかそういうのを抜いて純粋に好きなアルバムです。
1曲目の “Jesus, Mary & the Holy Ghost”は、キング・クリムゾンの”21st Century Schizoid Man”のようです。
次の2曲目、ミュート・ピッキングがゴリゴリとウネル”Firehead”なんかは、メタリカの”Sad But True”のようです。
自分たちの進むべき道に迷っているようなアルバムですが、それでもロニーの圧倒的な歌声は健在です!
第4位:DIO – 『Angry Machines』
前作『Strange Highways』のリリースから2年後にリリースされた1996年の通算7作目『Angry Machines』を第4位に選びました。
理由は、前作『Strange Highways』よりも更にヘヴィーでグルーヴィーだからです。
1曲目”Institutional Man”から重苦しいサウンドが始まります。
「怒りの機械達」のタイトル通りに1曲目から9曲目まで凶暴なギターがゴリゴリとダークなリフを奏でます。
アルバム最後の10曲目のバラード”This Is Your Life”まで攻撃の手を止めません。
全部を通して聴くと…疲れ切ってゲッソリしそうになります。
それぐらい重苦しいサウンドのアルバムなのですが、ストレスが堪っている時なんかに聴くとデトックス効果満点です!
実際にヘヴィ・メタルは「ストレス解消に良い」と研究結果が発表されているくらいですからね。
むしゃくしゃした時に、他人や物にあたらずに、(音漏れしないヘッドホンをして)大音量で『Angry Machines』を聴いてストレスを解消しましょう!
近所迷惑にならないように音量には気をつけて下さい。
自分のストレス解消に他人を巻き込んではいけませんからね。
『Angry Machines』は、ストレス解消の1つとして持っておきたいアルバムです。
第3位:DIO – 『Sacred Heart』
どうしても僕が90年代の音楽が好きなため、2作連続で90年代のアルバムをおすすめしましたが、ここからはディオの全盛期の80年代のアルバムになります。
『Sacred Heart』は、1985年にリリースされた3作目のアルバムです。
この時期はオリジナル・メンバーの4人にキーボードのクロード・シュネルが参加した5人体制のバンドでした。
後にロニーに「ギター・ヒーローに育て上げるつもりだったのに、本人に自覚がないようだ。」と三行半を突きつけられたヴィヴィアン・キャンベルでしたが、やはりディオには英国出身のヴィヴィアンのギターが合っています。
後にデフ・レパードに加入することになるヴィヴィアンですが、ロニーの言うように確かにギター・ヒーローになれるような力量を持っているのに…その道を進まなかったのはヴィヴィアンなりに思いがあるのでしょう。
その辺りはよくわかりませんが、ヴィヴィアン在籍時代の3作品はどれも傑作ばかりです!
ただし本作から前2作以上にキーボードが目立っており、アルバムからの1stシングルに選ばれた”Rock ‘n’ Roll Children”は特に鍵盤の音色が目立つ曲です。
2ndシングルの”Hungry for Heaven”に至っては、かなりキャッチーでヒット狙いにも聞こえます。
『Angry Machines』好きの僕としては、本作はポップすぎるのですが…それでもこの時期のロニーの歌声は全盛期と言えるパワーが漲っています。
ディオはロニーの「圧倒的な歌唱力の高さ」があってこそのバンドなので、ボーカルの調子が良いアルバムはより上位になります。
“Hungry for Heaven”は、キャッツー過ぎますが、しかしロニーの歌声は最高レベルです!
第2位:DIO – 『The Last in Line』
第2位は、1984年にリリースされた2ndアルバム『The Last in Line』です。
本作からキーボードのクロード・シュネルが加入したため、アルバムからの1stシングルとなった”The Last in Line”でさっそく効果的なキーボードの使い方がされています。
キーボードのクラシカルなサウンドが加わることで、ディオの持つ叙情性がより際立つようになります。
他にも”One Night in the City”や、シングル・カットもされたキャッチーな曲”Mystery”等でキーボードが効果的に使われています。
デビュー作よりも楽曲毎の完成度は増しましたが、しかしその代わりに勢いが失われたような…そういった理由から本作『The Last in Line』は第2位となりました。
第1位:DIO – 『Holy Diver』
後に本作の再現ライヴが行われたように1stアルバムの『Holy Diver』は、ディオのデビュー作にして最高傑作です!
バンド結成から約1年後の1983年にリリースされており、邦題は『情念の炎』と付けられていました。
シングル化された”Holy Diver”や”Rainbow in the Dark”は、まさに「ロニー・ジェイムス・ディオというボーカリストに期待する楽曲」そのものです。
“Rainbow in the Dark”は、その曲名からもレインボー時代を彷彿させます。
しかしそれらシングル曲よりも本作には、 “Stand Up and Shout”と”Straight Through the Heart”といったライヴ映えする人気曲が2曲収録されていることが重要です。
どちらもディオのライヴでは定番曲で、2003年にリリースされたベスト・アルバム『Dio : The Collection』には、冒頭にこの2曲がライヴ・バージョンで収録されていたりもします。
「スタジオ・バージョンよりもライヴ・バージョンで聴いてくれ!」といったところでしょうか。
本作『Holy Diver』は、デビュー作にして「ディオというバンドの全て」が詰まったアルバムです。
ディオを聴き始める際に、真っ先に聴いて欲しい名盤です!
以上、【ディオのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!】でした。
これからディオを聴いてみたいと考えている方は、ぜひこのブログ記事を参考にしてみて下さい。
またヘヴィ・メタルが好きだけれど、まだディオを聴いたことがなかったといった方は、とりあえず『Holy Diver』だけでも聴いておいて欲しい名盤です!
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