2024/07/19
アリス・イン・チェインズのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!
【第29回】おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ
90年代グランジ・ムーブメントの時代に活躍したロック・バンド、アリス・イン・チェインズのおすすめアルバムをご紹介!
【おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ】の第29回です。
今回は、前回ご紹介していたサウンドガーデンと同じく90年代にシアトルを中心に勃興したグランジ・ムーブメントの時代に活躍したロック・バンド、アリス・イン・チェインズのおすすめアルバムを5枚ご紹介します。
アリス・イン・チェインズに関しては、以前このブログにて詳しくご紹介したブログ記事を書いていました。
なので、今回はバンドについての詳細は省かせていただきます。
アリス・イン・チェインズについて詳しく知りたいという方は、ぜひ下記のリンク先よりバンドの詳細をご覧になって下さい。
シアトルが生んだ最強のグランジ/オルタナティヴ・メタル・バンド アリス・イン・チェインズのアルバムをまとめてご紹介!
それでは今回もベスト盤やライヴ盤にコンピレーション・アルバムを除いたスタジオ・アルバムから5作品を選んでランキング形式でご紹介します。
まずは第5位からどうぞ。
アリス・イン・チェインズのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!
第5位:Alice in Chains – 『Rainier Fog』
アリス・イン・チェインズは、一度解散した後に2005年にメイン・ボーカルだった故レイン・ステイリーの代わりにギタリストのジェリー・カントレルがリード・ボーカルも兼任する形で復活しました。
もともとレイン・ステイリー存命中でも数曲でジェリーがメインのボーカル曲を収録していたこともあったのですが、再結成後は完全にメインで歌うようになりました。
さすがにレイン程の伸びやかな声を出すことは出来ませんが、どことなく声質も似ていてジェリーがボーカルでも違和感はそこまでありません。
そのため再結成後から現在までに合わせて3枚のアルバムがリリースされており、通算で6枚のアルバムがアリス・イン・チェインズのカタログに並びます。
このブログ記事のシリーズとしては5作品選ぶ形を取っているのですが、さすがにレイン在籍時と比べると劣るものの、再結成後の3作品はどれも比べるのが難しい程のクオリティーを維持しています。
これが1作品だけ駄作だとか、逆に1枚だけすごく良かったりだとかしてくれたら選びやすいのですが、3枚の中から2枚に絞って選ぶのはなかなか難しかったです。
というわけで、第5位には今のところ最新作となる2018年リリースの6作目のアルバム『Rainier Fog』を選びました。
レインがいた時代ほどのダークな禍々しさが薄れたものの、1stシングルに選ばれた”The One You Know”を始めアリス・イン・チェインズらしいヘヴィーなギターリフは健在です。
ただ、”Fly”や”Maybe”のような過去作品にはなかったようなポップな曲も収録されていたり、もし次回作が作られるとしたらもっとポップになってしまうのかな?と少し心配になります。
出来ればアリス・イン・チェインズには、ダークなイメージを保ってもらいたいものです。
第4位:Alice in Chains – 『Black Gives Way to Blue』
第4位は、再結成後1作目となった2009年の作品で通算4作目となるアルバム『Black Gives Way to Blue』です。
レイン・ステイリーが亡くなり、前作から14年振りとなったアルバムのリリースに「アリス・イン・チェインズは大丈夫なのかな?」と心配になりましたが、見事に復活しました!
先行シングルとなった”A Looking in View”は、レインがいた時代のアリス・イン・チェインズの曲と遜色がない出来でした。
アルバムからの2ndシングルとなった”Check My Brain”も、相変わらずの不気味なダウン・チョーキングの音がらしさを醸し出しています。
ただ、歌メロは以前よりもかなりキャッチーになっています。
レインがいた時代のダークさはこの頃から既に薄れていました。
ギターの音こそ2000年代以降に機材の目まぐるしい進化によって、サウンドのクオリティーが上がっているのですが…そういった「物」で作られた「重さ」では、あのダークな世界観は造り出せません。
機材や録音状況の向上や、楽曲のクオリティーの高さ等では補えないようなカリスマ性がレイン・ステイリーにはありました。
さすがにレイン時代の3作品には及びませんが、しかしこれはこれで「新しくなったアリス・イン・チェインズ」だと割り切って聴けば、そこまで悪くはありません。
第3位:Alice in Chains – 『Facelift』
このアルバムは、デビュー作にしてデビュー曲の”We Die Young”という強烈な楽曲で幕を開けます!
『Facelift』は1990年にリリースされた1stアルバムで、同時期に活動していた他のグランジ系やオルタナティヴ・メタル系とは一線を画したダークな世界観が広がる作品です。
デビュー曲のタイトルが”We Die Young”ですからね…強烈です。
ちなみに僕が一番好きなアリス・イン・チェインズの曲もこのデビュー曲”We Die Young”です。
ストレスが堪った時なんかにこの曲の溢れんばかりの憎しみのパワーを浴びると…逆にスッキリします。
“Man in the Box”もシングル・カットされており、後にベスト・アルバムのタイトルにもなった名曲です。
ジェリーの地を這うようなワウギターとレインの高音ボーカルが絡み合う箇所が最高ですね♪
“It Ain’t Like That”のイントロでジェリーが弾いているギターの音色が、まさにホラー・ムービーに出てきそうな雰囲気ですね。
ただ、まだまだ荒々しく未熟さが感じられるアルバムでもあります。
第2位:Alice in Chains – 『Alice in Chains』
第2位は、セルフ・タイトルが付けられた1995年リリースの3rdアルバム『Alice in Chains』です。
これがレイン・ステイリー最後の作品となりました。
1曲目の”Grind”が先行シングルとしてリリースされています。
その曲名通りに「磨り潰す」ようなジェリーのミュート・ピッキングが禍々しさを感じさせます。
ちなみにこの曲と、2ndシングルに選ばれた”Heaven Beside You”と最後の”Over Now”は、ジェリーがメインで歌う曲です。
そういったことからも、すでにレインの調子が悪かったんだろうな…というのが感じられます。(イケないお薬の問題です。)
3rdシングルに選ばれた”Again”でようやくレインのボーカル曲がシングル化されました。
実は僕が初めてアリス・イン・チェインズの曲を聴いたのがこの曲でした。
残念ながら僕はリアルタイムではアリス・イン・チェインズを聴いていなかったのですが、2000年代に入ってグランジやオルタナ系にハマっていた時に、たまたまグランジ系の在庫を数多く揃えていたCD屋で”Again”のCDシングルを見つけました。
このジャケット写真を見て「ロックしててかっこいい!」と直感でピンときて買うことにしました。
シングル盤には同曲のトリップ・ホップ・ミックスも収録されていました。
レインの不調からだいぶジェリー色が濃くなってきたアルバムですが、悪くないアルバムです。
第1位:Alice in Chains – 『Dirt』
第1位は、アリス・イン・チェインズの最高傑作『Dirt』です。
本作『Dirt』は、1992年にリリースされた2作目のアルバムになります。
若かりし頃のマット・ディロンが出演していた映画『シングルズ』に提供していた名曲”Would?”を先行シングルでリリースして期待が高まる中リリースされた名盤です。
この曲はアリス・イン・チェインズを代表する名刺代わりの楽曲へとなりました。
アルバムはダークな世界観をヘヴィーなギターとレインの不穏なボーカルで表現した”Them Bones”から始まります。
この曲は後にアルバムからの2ndシングルとしてカットされています。
続く2曲目”Dam That River”も勢いのあるヘヴィーな曲で、ダウン・チューニングされた重たいベース音で始まる”Rain When I Die”に続きます。
そしてシングル化もされたバラード曲”Down in a Hole”へと続きます。
前半の流れは完璧ですね!
もう1曲忘れてはいけないのは、アルバムからの3rdシングルに選ばれた不気味な曲”Angry Chair”です。
この曲も”Would?”と並んでアリス・イン・チェインズを代表する曲なので必ず聴いておきたい名曲です!
ジェリーの弦をひしゃげるようなチョーキングから始まる過激なギターソロも必聴です!
この後、レインの不調が始まり、徐々にバンドは終焉へと向かっていくのですが…本作『Dirt』こそがアリス・イン・チェインズを代表するアルバムです。
以上、【アリス・イン・チェインズのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!】でした。
レイン・ステイリーが亡くなってからも、なんだかんだで再結成して現在までバンドは続いています。
前回ご紹介していたサウンドガーデンは、メイン・ボーカルのクリス・コーネルを失ったことでバンドが解散してしまいましたが、アリス・イン・チェインズの場合はジェリーも歌うことが出来るのでバンドを継続することが出来ました。
それも例えばジョイ・ディヴィジョンのイアン・カーティスが亡くなった後にバーナード・バトラーが苦手だったボーカルを担当せざるを得なくなって、やむなくニュー・オーダーという新しいバンド名を付けて音楽性を変えてまでも活動を続けたのとはわけが違います。
アリス・イン・チェインズの場合は、バンド名も音楽性も変えることなくジェリーがレインの意思を継いでいます。
アルバムのリリースは2018年の『Rainier Fog』で止まっていますが、いつかまた新作がリリースされる日を待ちましょう。
それまでに…ぜひこれからアリス・イン・チェインズを聴いてみたいと考えていらっしゃる方は、このブログ記事でご紹介しました5作品から聴いてみて下さい。
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