
2021/12/15
コロナ禍だからこそ実現した!?トム・ミッシュの日本限定最新作『Quarantine Sessions』のパーカー付きCDを買いました。
日本限定の特別企画盤『Quarantine Sessions』
トム・ミッシュのオリジナル・パーカー付きCDがを購入しました!
昨年4月にユセフ・デイズとの共作アルバム『What Kinda Music』をリリースして以来のトム・ミッシュの新作『Quarantine Sessions』が発売されました。
しかも日本限定での発売です!
僕は今年の9月頃にTwitterでこのアルバムが発売されることを知りました。
アルバム発売の情報を知り、僕はすぐにAmazonでCDを検索しました。
すると…すでにトム・ミッシュのオリジナル・パーカー付きのCDセットが商品登録されていました。
僕もこういったアーティスト・グッズが特典で付いてくるCDが好きなので、すぐに予約購入することにしました。
予約購入から約3ヵ月…つい先日ようやく手元にこのCDセットが届きました!
Amazonの箱を開けてみると、折りたたんで梱包されたパーカーにCDが包まれた状態で届きました。
さっそく箱から取り出してみると…
オリジナル・デザインのパーカーとCDがセットになっています。
袋から開けてパーカーを広げてみると…
なんとなくトム・ミッシュがいつも着ているようなパーカーをイメージさせるデザインです。
ラフな格好が多いトム・ミッシュは、こういったパーカーをよく着ていますからね。
左胸部分に”Tom Misch”と書かれたシンプルなデザインですが、その方が普段着にも使えるので良いデザインだと思います。
それでは簡単にではありますが、このアルバムのご紹介もしてみたいと思います。
ロック・ダウンという状況下だから実現したプライベートな録音!
この『Quarantine Sessions』というアルバムは、昨年2020年3月23日に世界的コロナ・ウィルスの蔓延を踏まえて英国がロック・ダウンに入ったことによって生まれた音源です。
ロック・ダウンに入る5日前となる3月19日からトム・ミッシュが自宅の部屋からこの”Quarantine Sessions”というプロジェクトを始めました。
“Quarantine”とは、アメリカ英語では「クゥアランティン」と読みます。
しかしトム・ミッシュがイギリス人なのでイギリス英語で発音すると「クウォランティーン
」といった語尾を伸ばす発音になります。
この単語の意味は、「検疫」や「〔病原体に感染した可能性のある人の〕隔離」等です。
アルバム・タイトルの”Quarantine Sessions”は、「隔離期間のセッション音楽」といった意味合いでしょう。
このセッションは基本的にはトム・ミッシュが好きな曲をカバーして、ドラム・マシーンやルーパー(1度弾いた演奏をを繰り返す機械)を駆使して1人で演奏するという形で録音されています。
しかし本作収録曲のいくつかの音源にはトム・ミッシュの友人でもあるジョーダン・ラカイや、2017年にリリースされた『5 Day Misch』でも共演していたアレンジャー兼プロデューサーのトビー・トリップに、ブラジルのシンガーソングライターであるマルコス・ヴァーリが参加したものもあります。
そして本作収録のほとんどの曲はYouTubeで動画を観ることができます。
せっかくなのでアルバム収録曲をザッとですがご紹介します。
『Quarantine Sessions』の収録曲のご紹介
1曲目の”Chain Reaction”は、ジョーダン・ラカイと共作したオリジナル曲です。
トム・ミッシュがピッチ・シフター等で音程を下げたギターの音をベースの様に使いリズミックなラインを弾いています。
ジョーダン・ラカイはエレピとささやくようなブレスで参加しています。
2曲目”Cranes In The Sky”は、ビヨンセの妹ソランジュが2016年にリリースされた3rdアルバム『A Seat at the Table』の4曲目に収録されていた曲です。
アルバムのリード・トラックとしてシングル・カットもされていた曲です。
トム・ミッシュはこういった歌もの曲をギター・インストで演奏する際にオートワウを良く使用しているのですが、今回もそのパターンです。
3曲目”For Carol”は、2017年にリリースされた『5 Day Mischon』に収録されていた曲の再演です。
『5 Day Mischon』は、5人のシンガーと1日1曲を録音して制作された5曲入りのミニ・アルバムです。
そのアルバムの5曲目に収録されていたのが”For Carol”でした。
今回もその時と同じようにトビー・トリップと共演して演奏しています。
YouTube動画だとトム・ミッシュ自身がバイオリンを奏でるシーンも観ることができます。
4曲目”Gypsy Woman”は、ジャズ・ミュージシャンのジュニア・ウォーターズの娘クリスタル・ウォーターズが1991年にリリースした1stアルバム『Surprise』に収録されていたダンス・チューンのカヴァーです。
トム・ミッシュはインタビュー等で度々ディスコ・ファンクやハウス・ミュージック系のダンス・ミュージックが好きだと公言していましたが、そう考えると「らしい選曲」ではありますね。
5曲目”Parabéns”は、ブラジルのミュージシャンのマルコス・ヴァーリが2004年にリリースしたアルバム『Contrasts』に収録されていた曲のカヴァーです。
このカバー・バージョンにもマルコス・ヴァーリ本人がオンライン・セッションという形で参加しています。
6曲目”Smells Like Teen Spirit”は、もちろんニルヴァーナの1991年作品『Nevermind』に収録されていた全米No.1を記録した大ヒット曲のカバーです。
1995年生まれのトム・ミッシュは、この曲の大ブームをリアルタイムでは体験していませんが、やはりニルヴァーナの影響力は絶大なので好きな曲の様です。
オリジナルではイントロのギター・カッティングが5小節目からディストーションで歪んだギターのサウンドに代わるのですが、トム・ミッシュはクリーン・トーンのまま静かに奏でています。
ニルヴァーナというよりもトーリ・エイモスが1992年にカバーしたしっとりバージョンに近いです。
トーリ・エイモス版の”Smells Like Teen Spirit”は、彼女のデビュー・アルバム『Little Earthquakes』のデラックス・エディションにオマケ音源として収録されています。
トム・ミッシュはこの曲の歌メロをいつもの如くオートワウを使って、まるで人間の声のような音をギターで奏でています。
7曲目”The Wilhelm Scream”は、ダブステップ界の若き天才ジェイムス・ブレイクが2011年にリリースしたデビュー作『James Blake』に収録されていた曲です。
アルバムからの2ndシングルにも選ばれていました。
ジェイムス・ブレイクのこともトム・ミッシュは度々影響を受けたことを公言しています。
8曲目”Missing You”は、この企画盤のために録音された新曲です。
もしかしたらコロナの影響によるロック・ダウンのせいでライブ活動ができず、ファンとの距離が遠くなったことを寂しく思ってこの曲を作ってくれたのかもしれませんね。
そして最後にボーナス・トラックにジャクソン5の”I Want You Back(帰ってほしいの)“のカバーが9曲目に収録されています。
様々なミュージシャンにカバーされたモータウン印のこの名曲を、トム・ミッシュがオートワウを使って歌メロをギターで弾き上げます。
途中、アナログのテープが寄れたようなモジュレーション音を挟みこのアルバムが締めくくられます。
本作はもともとトム・ミッシュが自宅でYouTube配信用に制作したセッションでした。
しかし追加収録曲も加えてこのように1枚のCDにまとめられたのは喜ばしいことです。
ぜひトム・ミッシュのプライベートな録音が聴けるこのアルバムを皆さんも聴いてみてはいかがでしょうか?
年末のホリデー・シーズンにもぴったりなしっとりとしたアルバムですよ♪
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