
2019/10/30
ポール・ジャクソンのベースに酔いしれる…極上のグルーヴにまみれたアルバム『Groove or Die』を聴こう♪
ヘッドハンターズのベーシストで有名なポール・ジャクソンのトリオ作品『Groove or Die』をご紹介します。
鍵盤奏者兼ボーカリストのザントーネ・ブラックを大きくフィーチャーした題名通りにグルーヴィーな作品♪
引き続きヘッドハンターズ関連のブログ記事になります。
前回はマイク・クラークとポール・ジャクソンが1991年にリリースした再会アルバム『The Funk Stops Here』をご紹介していました。
マイク・クラークとポール・ジャクソンの再会アルバム『The Funk Stops Here』を聴こう♪
今回はつい最近のアルバムで、ポール・ジャクソンが2015年に鍵盤奏者兼ボーカリストのザントーネ・ブラックとドラム奏者のトニー・マッチを従えたトリオ編成で制作した作品『Groove or Die』をご紹介します。
Paul Jackson Trio – 『Groove or Die』
01.Groove
02.Everything
03.Pain
04.Slick It
05.Nuru
06.What You’re Talkin’ ‘Bout
07.Midnight Is A Lonely Heart
08.Tiptoe Through The Ghetto
09.People Cry
10.Die
Personnel:
Xantoné Blacq – Vocals, Backing Vocals, Keyboards, Talkbox
Paul Jackson – Bass & Vocals
Tony Match – Drums & Percussion
アルバムの内容
ポール・ジャクソンが2015年に発表したトリオ作品『Groove or Die』は、その題名通りにとってもグルーヴィーな作品に仕上がっています♪
本作はポール・ジャクソンのコクのある歌声のみならず、ザントーネ・ブラックのソウルフルな歌声もフィーチャーしたオシャレなフュージョン系のアルバムです。
1曲目のタイトルはそのものズバリ”Groove”で、ポール・ジャクソンのベースを楽しむ楽曲です。
といっても派手にスラップしたり無茶な速弾きしたり……ではなく、スローなテンポで生み出されるグルーヴそのものを楽しむような通好みの楽曲といった感じです。
ボーカルはポール・ジャクソン自身が歌っており、まるで熟成されたワインと共に楽しむための濃いブルーチーズのような渋みを感じさせています。
ソロ部分ではテンポアップしてザントーネ・ブラックによるハービー・ハンコック風のエレピソロが登場します。
この辺の雰囲気はまさにヘッドハンターズの流れですね。
2曲目の”Everything”は、復活ヘッドハンターズの2003年の作品『Evolution Revolution』の6曲目に収録されていたのと同じ曲です。
ポール・ジャクソンの自作曲で、キャッチーな歌もの曲です。
ヘッドハンターズ版ではポール・ジャクソン自身が歌っていましたが、今回はザントーネ・ブラックがソウルフルに歌い上げています。
ポール・ジャクソンのボーカルは「味がある」と形容するのがやっとなのですが、ザントーネ・ブラックは「普通に上手い」ボーカリストです。
そのため本作でも特に聴きやすいので、これがベスト・トラックだと言えます。
ザントーネ・ブラックはトークボックスを用いてハービー・ハンコック風の「ロボット・ボイス」も披露しています。
3曲目”Pain”はポール・ジャクソンが歌う渋めのスローな楽曲で、キーボードのスペイシーな音色が夢の世界へと誘ってくれそうな感じです。
4曲目”Slick It”は、トークボックスこそ登場しますが、基本はインストの楽曲です。
5曲目”Nuru”は、初期ヘッドハンターズ風のアフリカンなリズムを楽しめる1分28秒の短い間奏のような楽曲です。
懐かしのリズムと言ったところでしょうか⁉
6曲目”What You’re Talkin’ ‘Bout”は、ザントーネ・ブラックがキーボードを弾き語るキャッチーなポップス曲です。
序盤はリズム隊なしで弾き語っており、ポール・ジャクソンがザントーネの才能を信頼して1曲任せてくれたといった感じがします。
アルバムの内ジャケットの楽しそうなトリノの写真からもそういった雰囲気が伝わってきそうですね♪
7曲目” Midnight Is A Lonely Heart”は、ポール・ジャクソンが歌うコンテンポラリー R&B系のバラード曲です。
そして8曲目”Tiptoe Through The Ghetto”こそがポール・ジャクソンの真骨頂と言えそうなベースがブリブリと暴れまわるファンク曲です。
歌っている間もポール・ジャクソンのベースがブリブリとウネリまくっています!
ポール・ジャクソンのベース・ファンが求めているものをしっかりと詰め込んでくれた楽曲ですね♪
9曲目” People Cry”は、こちらもポール・ジャクソン自身が歌うファンク曲です。
アルバム最後の10曲目”Die”は、1曲目の”Groove”と対になる題名ですね。
「グルーヴするか、それとも生きるをやめるか…」と言ったところですが、本作は全曲でポール・ジャクソンの編み出すグルーヴを全身で楽しめるような作品です。
以上、【ポール・ジャクソンのベースに酔いしれる…極上のグルーヴにまみれたアルバム『Groove or Die』を聴こう♪】でした。
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