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カテゴリー:Music

2019/02/25

ブルース・ハープ奏者ジェイムズ・コットンのファンキー・ブルース名盤『100% Cotton』を聴こう♪

ブルース・ハープ奏者ジェイムズ・コットンのファンキー・ブルース名盤『100% Cotton』をご紹介します。

ファンクとブルースが混ざってファンキー・ブルースの誕生♪

今回は、マディ・ウォーターズのバンドのハーモニカ奏者として頭角を現した名ブルース・ハーピストのジェイムズ・コットンが1974年にリリースしたファンキー・ブルースの名盤のご紹介です。

 

「ファンキー・ブルース」とは、ブルースから派生して生まれた「ファンク」という新しい音楽ジャンルが、その先祖に当たる「ブルース」と合体した⁉感じでしょうか。

 

そんな「ファンキー・ブルース」というジャンルを代表するようなアルバムが今回ご紹介するジェイムズ・コットンの『100% Cotton』です。

 

そもそも「ファンク」の誕生は、ファンクの帝王ジェームス・ブラウンが作り出した音楽ジャンルなのですが……

 

ジェームス・ブラウンは、ジェイムズ・コットンと同じブルース・ハーピストのジュニア・ウェルズのパフォーマンスから影響を受けているようです。

 

本来であればジェームス・ブラウンに影響を与えたのはジュニア・ウェルズの方だったのですが……「ファンク」好きの人がジュニア・ウェルズを観ると逆に「ジェームス・ブラウンの真似をしたブルースマン」と感じることでしょう。

 

また、初期のジェームス・ブラウンのバンドでギターを弾いていたジミー・ノーランは、ファンクギターの発展に大きく貢献したギタリストでしたが……もともとはブルース・ギタリストとしてデビューしています。

 

こういったことからも、「ファンク」は「ブルースから派生した音楽」だとも言えますね。

 

もちろん「ファンク」と「ブルース」の相性の良さは言うまでもありません!

 

「ファンク」のリズムに乗せてバリバリと「ブルース」ギターを弾きまくると……これほどかっこいい音楽は他にないんじゃないだろうか?と思えるぐらいに相性が良いんです♪

 

と言ったわけで、ジュニア・ウェルズの1歳年下(約半年の違い)で同年代だったジェイムズ・コットンも「ファンキー・ブルース」が得意でした。

 

 

名ブルース・ギタリストのマット・マーフィーも参加したファンキーな名盤♪

さて、ジュニア・ウェルズとジェイムズ・コットンは、同じブルース・ハープ奏者です。

 

共に70年代に演奏していた音楽ジャンルは「ファンキー・ブルース」なのですが、やはり元は「ブルース」なのです。

 

「ブルース=ギター」の公式はもちろん「ファンキー・ブルース」でも変わりありません!

 

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Ryo
むしろファンキーなギターカッティングが不可欠です!

 

そんなわけで、この時代のジュニア・ウェルズとジェイムズ・コットンには相棒となる名ブルース・ギタリストがそれぞれいました!

 

ジュニア・ウェルズにはバディ・ガイ、そしてジェイムズ・コットンにはマット・マーフィーが不可欠です!

 

マット・マーフィーは、1978年の映画『ブルース・ブラザーズ』にアレサ・フランクリンの夫役で出演していたので、そちらの方で有名かもしれませんね。

 

50年代にはブルース・ピアニストのメンフィス・スリムのバンドでギターを弾いていました。

 

それが70年代に入り、このジェイムズ・コットンのバンドに参加することになります。

 

ちなみにマット・マーフィーのギターの腕前はと言うと……

 

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Ryo
めちゃくちゃ上手いです!
まさに職人技と言える匠のギタープレイです♪

 

ロバート・ロックウッドJr.やエディ・テイラーにアール・フッカーなんかと並ぶような一級品の腕前です!

 

マット・マーフィーのギタープレイはブルースだけでなく、本作のようにファンキーなカッティングも上手いですし、なんとチャーリー・パーカー風のビ・バップ・フレーズも研究していたようで少々ジャズっぽいギターソロを弾くこともあります。

 

残念ながら本作ではギターソロを弾いていませんが……しかしファンキーなバッキング演奏はとても参考になります!

 

ギターと言う楽器は、元はと言えばバンジョーの代わりとしてリズム楽器から始まっています。

 

なので、ギターソロだけが聴きどころではありません!

 

バッキング演奏にも魅力があります♪

 

と言ったわけで、この『100% Cotton』はブルース・ギター好きの方にもおすすめのアルバムとなっています♪

 

 

The James Cotton Band – 『100% Cotton』

01.Boogie Thing
02.One More Mile
03.All Walks Of Life
04.Creeper Creeps Again
05.Rockett 88
06.How Long Can A Fool Go Wrong
07.I Don’t Know
08.Burner
09.Fatuation
10.Fever

 

Personnel:
James Cotton – Blues Harp, Vocals
Little Bo – Saxophone
Mat Murphy – Guitar
Charles Calmese – Bass
Kenny Johnson – Drums

 

 

 

アルバムの内容

アルバムはマット・マーフィーが書いたファスト・ブギ曲の1曲目”Boogie Thing”から始まります。

 

ジョン・リー・フッカー系のブギを時代にあった速いテンポで演奏しています。

 

マット・マーフィーのイントロから始まり、ジェイムズ・コットンのシャウトが勢いよく曲の始まりを告げます!

 

ギターソロこそありませんが、バンドが一丸となってキメを入れる部分のアンサンブルを仕切っているのは間違いなくマット・マーフィーです!

 

例えば、ハープソロが始まる直前の1分9秒からのギター+ベース+ドラムの絶妙な3連フレーズのアンサンブルは聴いてる方の気分までも盛り上がります!

 

2曲目”One More Mile”は、ジェイムズ・コットンの曲です。

 

しかしアレンジを担当したのはマット・マーフィーのようで、おそらくイントロや要所要所でのキメのアンサンブルはマット・マーフィーが考えたものじゃないのかな?と思われます。

 

速いテンポのブギだった1曲目の次に、グルーヴィーなノリを重視したミドル・テンポの2曲目が始まるという曲順も最高です♪

 

ジェイムズ・コットンがハープソロを吹いているバックでリズムギターを弾いているマット・マーフィーが聴きどころです♪

 

本当にギターが上手い人は、聴いている人を飽きさせないバッキングを弾きます。

 

しかもフロントマンの邪魔をせずに、それでいて自己主張までしてしまうという腕前です!

 

ギターソロだけがブルース・ギタリストの腕の見せ所だけではないということが、本作のマット・マーフィーを聴いているとわかりますね。

 

3曲目”All Walks of Life”も4曲目の”Creepers Creeps Again”もジェイムズ・コットンのオリジナル曲です。

 

特にインストの”Creepers Creeps Again”は聴きものです♪

 

ファスト・テンポのファンキーな演奏をバックにジェイムズ・コットンのブルース・ハープが暴れまわります!

 

途中、クリスマスの定番曲”Jingle Bells”のメロディーまで吹いちゃう茶目っ気たっぷりなブルース・ハープ・ソロです♪(笑)

 

5曲目”Rocket 88″は、ジャンプ系サックス奏者のジャッキー・ブレンストンの曲です。

 

この曲は、1951年にアイク・ターナーが歌った曲でロックン・ロールの先駆となった歴史的な曲でもあります。

 

原曲のサックスソロを吹いているのが、作曲者のジャッキー・ブレンストンでした。

 

本作のジェイムズ・コットンのバージョンは、原曲よりも更にテンポを上げて演奏されています。

 

ここでもマット・マーフィーのキレッキレのバッキングが最高です♪

 

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Ryo
とにかくリズム感が最高なんです♪
こんなグルーヴィーなギタリストはなかなかいませんよ♪

 

6曲目”How Long Can a Fool Go Wrong”は、ジェイムズ・コットンのミドル・テンポのオリジナル曲です。

 

7曲目”I Don’t Know”は、ブルース・ピアニストのウィリー・メイボンが1952年に歌った、おとぼけブルースです。

 

リトル・ボーのサックスがいい味出しています♪

 

曲公判で、楽器陣のブレイクの後にドラム以外の楽器がストップするアレンジがかっこよかったりします!

 

8曲目”Burner”は、マット・マーフィーが書いたインストのファンキー・ブルース曲です。

 

マット・マーフィーのグルーヴィーなギターカッティングを軸に、ドラムが細かいフレーズを叩き、その上をジェイムズ・コットンのブルース・ハープが自由に暴れまわります!

 

ジェイムズ・コットンのブルース・ハープがなければ、もはや「ファンク」そのもの!といったかっこいい楽曲です♪

 

9曲目”‘Fatuation”は、ジェイムズ・コットンのオリジナル曲です。

 

どことなくスリム・ハーポを彷彿させるようなのん気な曲調です。

 

そして最後の10曲目”Fever”は、エディ・クーリー&ザ・ディンプルズの1956年の曲です。

 

マット・マーフィーの巧みなギタープレイのお陰で、原曲よりもかっこいいアレンジでカヴァーしています。

 

ギターソロこそありませんが、本作のバンドをリードしているのは確実にマット・マーフィーのギターだと言えるでしょう!

 

 

 

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Ryo
おすすめ曲は、#1 #2 #4 #5 #7 #9

 

以上、【ブルース・ハープ奏者ジェイムズ・コットンのファンキー・ブルース名盤『100% Cotton』を聴こう♪】でした。

 

実はボーカル曲よりも、4曲目の”Creepers Creeps Again”や8曲目の”Burner”のようなインスト・ナンバーの方がかっこよかったりします!

 

それぐらい本作のバンド陣の演奏は最高なんです♪

 

ぜひともブルース好きだけでなく、ファンク好きの方も本作を聴いてみてください。

 

『100% Cotton』は、間違いなくファンキー・ブルースを代表する名盤です!

 

 

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