カテゴリー:Music

2019/06/21

ドナルド・バード版『ビッチェズ・ブリュー』⁉1970年の斬新な作品『Electric Byrd』を聴こう♪

ドナルド・バードが1970年に制作した斬新な作品『Electric Byrd』を聴こう♪

今回はドナルド・バードの1970年の斬新な作品『Electric Byrd』をご紹介したいと思います。

 

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Donald Byrd – 『Electric Byrd』

01.Estavanico
02.Essence
03.Xibaba
04.The Dude

 

BN:4349

 

アルバムの内容

本作はブルーノート・レコードの創始者であったアルフレッド・ライオンが去った後に制作されたアルバムです。

 

プロデュースに関しては、それまでにドナルド・バード(以下:バード)の作品でも幾度となく共演していたピアニストのデューク・ピアソンが担当しています。

 

ピアソンはとても謙虚な人物だったと聞きますが、バードの1960年のライヴ盤に”My Girl Shirl”や”Jeannie”といった名曲を提供しています。

 

そんあピアソンのプロデュースの元、1969年の前作『Fancy Free』以上に斬新な作品に仕上がりました。

 

アルバムには4曲しか収録されていませんが、最後の”The Dude”以外はどれも10分を超える長尺曲ばかりになります。

 

またアイアート・モレイラ作の3曲目の”Xibaba(キシババ)“以外はバードが書いたオリジナル曲ばかりです。

 

1曲目の”Estavanico”のイントロからそれまでのバードの作品とは違った雰囲気で始まります。

 

曲が始まると、ウォーリー・リチャードソンの弾くワウギターのイントロが聴こえてきます。

 

その後ジェリー・ドジオンとルー・タバキンの吹くフルートが登場します。

 

そしてバードのトランペットを始め、フランク・フォスターのアルト・クラリネットやペッパー・アダムスのバリトン・サックスやビル・キャンプベルのトロンボーンが入ってテーマを華やかに奏でます。

 

テーマが終わるとリーダーのバードによるトランペット・ソロが始まります。

 

しかし実のところを言いますと……マイルスの『Bitches Brew』とは、雰囲気が似ているっていうだけでバードの本作はマイルスほどアヴァンギャルドではありません。

 

もはやバックのハーモニーに対して適切なメロディーを構築することを放棄したような当時のマイルスのソロと違って、あくまでもバードのソロはメロディアスです。

 

バックの演奏陣が「通常のジャズとは違った演奏」をしているので取っつきにくさはあるのかもしれませんが、バードの吹くソロはそれまでのジャズから大きく外れたような演奏ではありません。

 

そういった面からも『Bitches Brew』が嫌いではないジャズ・ファンであれば本作も楽しめるかと思います。

 

まぁ当然『Bitches Brew』と比べてしまうと物足りなさは感じますが……。

 

バードのソロの後は、フルート・ソロ→エコーの掛かったエレクトリック・サックスのソロと続きます。

 

そして再びテーマに戻って終わります。

 

先にドナルド・バード版『ビッチェズ・ブリュー』⁉とは書きましたが、この曲に関しては『In A Silent Way』の方が近いですね。

 

2曲目”Essence”の方が『Bitches Brew』に近い感じがします。

 

エコーの掛かったバードのトランペットの音色が、モロに『Bitches Brew』期のマイルスの影響を感じられます。

 

3曲目”Xibaba”は、アイアート・モレイラの書いた曲です。

 

イントロはバードによるトランペットの遠くへの呼びかけのような演奏で始まります。

 

その背後でアイアート・モレイラが様々なパーカッションを鳴らしています。

 

チック・コリアを意識したようなピアソンによる幻想的なエレピも交わって独特の世界観を醸し出しています。

 

3分を過ぎた辺りからようやくミッキー・ローカーのドラムが入ってきて、管楽器隊による華やかなテーマが始まります。

 

ファースト・ソロはフルートから始まりますが、やはり聴きどころはマイルスを意識したかのようなバードのトランペット・ソロです。

 

この辺はかなり『Bitches Brew』っぽくなっています。

 

今聴いても斬新に聴こえます♪

 

そして最後の4曲目”The Dude”で締めくくられます。

 

この曲のみ10分以内のコンパクトな曲です。(それでも7分49秒ありますが……。)

 

再びギターが参加して当時のR&Bやファンクを思わせる軽快な曲が始まります。

 

他の3曲と比べるとこの曲だけキャッチーで浮いてはいますが、その後バードはこの路線の音楽を続けていくことになります。

 

先の3曲は、斬新な楽曲ではありましたが……どうしてもマイルスの後追いのようなイメージです。

 

それならばバードが自身の得意とするファンク路線に向かったのは、必然だったんでしょうね。

 

なんだかんだでこの曲の出来が一番素晴らしいと思います。

 

前3曲が悪いというわけではなく、マイルスの真似でしかないので、それならば「本物のマイルスを聴いた方が満足できる!」と感じます。

 

しかし逆にこの”The Dude”のようなキャッチーな曲は、マイルスだったら合っていなかったと思います。

 

バードだからこそ上手くいく曲と言えそうです。

 

やはり誰かの真似だけをする没個性を目指すよりも、本当に自分の得意とする音楽を見極めて、その方向性で進んでいくことが大事なのでしょうね。

 

そういったこともあって、その後のマイゼル兄弟との成功があったのでしょう。

 

本作は、ファンク路線になる前のバードが試行錯誤していた時期の記録として聴くことをおすすめします♪

 

3曲目の”The Dude”がバードに一番合っているというだけで、アイアートの書いた”Xibaba”も名曲ですのでぜひ聴いてみて下さい♪

 

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、#3 #4

 


 

 

以上、【ドナルド・バード版『ビッチェズ・ブリュー』⁉1970年の斬新な作品『Electric Byrd』を聴こう♪】でした。

 

約10年振りにドナルド・バードの作品のご紹介となりました。

 

引き続き今後も他のドナルド・バードの作品をご紹介していきたいと思います。

 

 

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