
2019/02/12
【脱ジャズ・ギター初心者!】ジャズ・ギター中級者への道に最適な教則本『ジャズ・ギター徹底講義』
脱ジャズ・ギター初心者のための最適な教則本『ジャズ・ギター徹底講義』をご紹介します。
アドリヴソロまで完全フォロー!これ一冊で『あの曲』が弾ける⁉
今回は、脱初心者のためのジャズ・ギター教則本のご紹介です。
それは2007年4月20日に発売された『ジャズ・ギター徹底講義』という本です。
この本は、116ページと少ないページ数に濃い内容が凝縮された、とても素晴らしいジャズ・ギターの教則本になります。
全14章で構成された内容は、まずは課題曲となる1曲をテーマに、ジャズ・ギターの習得に必要な要素が掲載されています。
もちろん模範演奏が収録されたCDも付属しています!
それでは中身の内容を少しご紹介したいと思います。
『ジャズ・ギター徹底講義』
まずは掲載されている内容なのですが、次の14章で構成されています。
●名曲を制覇!
Tune01 ジャズブルースから始めよう
Tune02 II-V-Iでのアドリブ練習
Tune03 I-VI-II-V攻略
Tune04 マイナー7thコードでのフレーズアイデア
Tune05 メジャー7thコードでのフレーズアイデア
Tune06 曲の始め方
Tune07 曲の終わり方
Tune08 ジャズ・ギターコード習得
Tune09 4分の3拍子を弾いてみよう
Tune10 スケールの導き出し方●難曲を制覇!
Tune11 ジャズのリズムに挑戦
Tune12 速いコードチェンジでのアドリブ練習法
Tune13 コード進行を分析してみよう
Tune14 テンポの速い曲でのアドリブ練習法
例えば、Tune01の課題曲はセロニアス・モンク作の”Blue Monk”で始まります。
この曲のスコアの前に、まずはテーマとなる【ジャズブルースの基本】が掲載されています。
【ジャズブルースのコード進行】から始まり、【ジャズブルースで使えるフレーズ】などが掲載されています。
その後、付属のCDと連携した”Blue Monk”の模範演奏のタブ譜が載っています。
このように、1つの課題曲を練習する前に習得すべき項目が章の始めに、理論も含めて解説する形で掲載されているのが特徴です。
これによって、【取り合えず自分の好きなジャズ・スタンダード曲をコピーする初心者】から【セッションでも色んなジャズの曲に対応できる中級者】にステップアップできると思います。
さすがに、プロを目指すような上級者になるには本書の内容では足りないと思いますが……中級者を目指す初心者の方にはおすすめの本だと思います。
しかし、本当にギターを始めたばかりの初心者の方は……さすがにまだこの本は早いと思います。
もっと初歩的な内容をクリアして、最低でもタブ譜のある比較的簡単なジャズの曲を演奏できるようになってからにしましょう。
僕は以前ご紹介していた『速習!JAZZ GUITAR集中講座!』を練習してからこの『ジャズ・ギター徹底講義』に進みました。
まずは、初心者の段階を終えて更に上を目指す中級者向けの本がこの『ジャズ・ギター徹底講義』だと思います。
『ジャズ・ギター徹底講義』のおすすめの内容
ところで、この本のおすすめポイントは、収録されている楽曲のタブ譜や模範演奏のCDではないと思います。
さすがに模範演奏のフレーズをそのまま使ってセッションでアドリヴを弾くのには無理があると思います……。
そもそもジャズのアドリヴ演奏をする際に、前もって用意したソロフレーズを弾くのは良くない気がします。
最初はそれで弾けたとしても、次回も同じギターソロを弾いていたのでは、上手くなることはありません。
それにセッションだと、とっさにソロを長く弾かなければいけないこともあります。
そういった場合に、用意してきたフレーズだけだとすぐにネタ切れになってしまいます。
そこで、やはり「このコード進行にはこのスケールが使えて、そこからこういったフレーズを弾くんだな!」というある程度の理論が必要になってくると思います。
むしろそういった柔軟な考えでアドリヴに対応する方が、セッションなんかでは上手く行く気がします。
前もって用意するのは、【フレーズ】ではなく【理論】だと思います。
しっかりとした【理論】を理解していると【フレーズ】は、その時々で作れるようになります。
僕も実際に、バンドやセッションでアドリヴを弾く際に「ここはこのスケールが使えるな!」といった風にその場その場で考えてフレーズを作っています。
そういったやり方の方が、上手く行く可能性が高いと思います。
たまに自分でも予想してなかったようなフレーズをアドリヴで弾けたりすることもあります。
そういった時の満足感は何ものにも代え難い感動ですよね♪
さて、この『ジャズ・ギター徹底講義』の内容に戻りますと……そういった【理論】を各章の最初の部分で学ぶことが出来ます。
例えば先ほどの”Blue Monk”の【ジャズブルースの基本】の項もそうなのですが、僕が他に役立ったな~と思う個所を挙げてみたいと思います。
まずは【Tune06 曲の始め方】と【Tune07 曲の終わり方】です。
ジャズのイントロやエンディングを作るのって本当に難しいと思います。
実はソロ以上にギタリストの力量やセンスが問われたりするんじゃないかな⁉とも感じます。
そんなイントロとエンディングの定番の作り方が掲載されています。
もちろんこの本の内容だけで、プロのようなイントロやエンディングを弾けるようになるにはまだまだだと思うのですが……ちょっとした簡単なイントロやエンディングを作れるようになれば、バンドやセッションで曲の始まり方や終わり方で取り合えず迷うことは少なくなると思います。
あまりにイントロが作れないでいると……バンド練習が進まなかったり、セッションでも無駄な時間を使ってしまうことになりかねないですからね。
ギタリストが、必要最低限のイントロやエンディングを弾けるようにしておいて、ほかの楽器陣をリード出来るようになると、周りからも信頼されるようになりますよ♪
次におすすめなのが、【Tune08 ジャズ・ギターコード習得】です。
ジャズ・ギターで頻出する6弦ルート、5弦ルートの各種7thコードの押さえ方がダイアグラムで掲載されています。
更には、ピアノやもう一人ギタリストがいる時に音が被らないように出来る1~4弦を中心にした各種7thコードの押さえ方も掲載されています。
これが非常に便利です!
また次のページには、【コードの作り方】が理論と共に掲載されています。
特に【テンション・コードの作り方】が役に足りちます。
そして次に便利なのが【スケールの導き出し方】です。
曲のコード進行を分析してキーを判断し、使えるスケールを導き出す方法が学べます。
これによって「前もって用意してきたフレーズ」なしで自由にアドリヴソロを構築できるようになります。
また各コードごとに【使えるスケール】が掲載された表も載っています。
モードのスケールの利用方法もこの表の通りです。
この表を使うと、曲のダイアトニック・コードを分析して、そのコードの部分で使えるスケールを導き出せるようになります。
こういった表掲載がこの『ジャズ・ギター徹底講義』の便利なところだと思います。
ちなみに本誌の最後に掲載されている課題曲は、ジョン・コルトレーンの難曲”Giant Step”でした。
最後の最後に難曲に挑戦!といった感じですね。(笑)
以上、【脱ジャズ・ギター初心者!ジャズ・ギター中級者への道に最適な教則本『ジャズ・ギター徹底講義』】のご紹介でした。
脱初心者を目指すジャズ・ギタリストにおすすめの教則本です!
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