2024/10/31
ブラック・クロウズのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!
【第51回】おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ
90年代にサザン・ロックを復活させたバンド、ブラック・クロウズのおすすめアルバムをご紹介!
【おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ】の第51回です。
今回は、サザン・ロックを基調とした米国のバンド、ブラック・クロウズ(The Black Crowes)のおすすめアルバムを5枚選んでご紹介します。
ブラック・クロウズについて
ブラック・クロウズは、1989年にアメリカ・ジョージア州アトランタで結成されたロックバンドです。
彼らはサザンロック、ブルース、ハードロックを融合させた独自のスタイルで知られ、90年代のロックシーンにおいて一際強い存在感を放ちました。
中心メンバーは兄弟であるクリス・ロビンソン(ボーカル)とリッチ・ロビンソン(ギター)で、彼らのパワフルでソウルフルな音楽は、多くのファンに愛され続けています。
デビューアルバム『Shake Your Money Maker』(1990年)は、彼らの出世作となり、全世界での売上が数百万枚に達しました。
このアルバムには、オーティス・レディングのカヴァー曲”Hard to Handle”や”Jealous Again”に”She Talks to Angels”など、彼らの代表曲が収録されており、瞬く間にブラック・クロウズはスターダムにのし上がります。
彼らのサウンドは、オールマン・ブラザーズ・バンドやレーナード・スキナードといったサザン・ロックの影響を色濃く受けつつ、ブルースとロックのエネルギーを融合させたものでした。
2作目のアルバム『The Southern Harmony and Musical Companion』(1992年)は、ビルボードのチャートで1位を獲得し、彼らの成功をさらに確かなものにしました。
このアルバムでは、ゴスペルやソウルの要素も取り入れ、より成熟した音楽性を示しています。
特に代表曲となった”Remedy”や”Thorn in My Pride”といった楽曲は、今でもライブでの定番曲として親しまれており、彼らのキャリアにおける重要な作品です。
その後も、ブラック・クロウズは『Amorica』(1994年)、『By Your Side』(1999年)、『Lions』(2001年)など、数々のアルバムをリリースし、常に高い評価を得てきました。
特に『Amorica』は、音楽的により実験的な要素を取り入れ、バンドの多様性を示す作品となっています。
『Lions』をリリースした後に一度目の解散をしますが、2008年には再結成後第一弾アルバム『Warpaint』をリリースしています。
その後も一時的な解散やメンバーの入れ替えを経験しながらも、ブラック・クロウズは再結成を果たし、ライブ活動を続けています。
今年2024年の3月には最新作となるアルバム『Happiness Bastards』もリリースしています。
ブラック・クロウズのパフォーマンスは今でも多くのファンを魅了しており、クリス・ロビンソンの力強いボーカルとリッチ・ロビンソンのリフを中心にしたバンドのサウンドは、変わらぬ魅力を持ち続けています。
それでは今回はブラック・クロウズのオリジナル・アルバムから僕が好きな作品を5枚選んでランキング形式でご紹介します。
ベスト盤やコンピレーション・アルバムにライブ盤は除外しています。
まずは第5位からどうぞ。
ブラック・クロウズのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!
第5位:The Black Crowes – 『Warpaint』
第5位は、2008年にリリースされた再結成アルバム『Warpaint』です。
本作は、解散前の最終作『Lions』から7年ぶりにリリースされた待望のスタジオ。アルバムでした。
2008年に再結成アルバム第一弾として発売されたこの作品は、ブラック・クロウズが原点であるサザン・ロックに立ち返りながらも、新たなメンバーを迎えたことで新鮮なエネルギーを持っています。
中でもアルバムからのリード・シングルに選ばれた”Goodbye Daughters of the Revolution”は、彼らの力強いサウンドと情熱的な歌詞が特徴で、多くのファンから愛されています。
古き良き時代のサザン・ロックを思い起こさせる名曲です。
『Warpaint』は全体を通して、ブルースやフォークの要素も取り入れ、より深みのある音楽を追求しています。
アルバムを通じて、バンドの成長や音楽に対する深い情熱が感じられます。
待ちに待った再結成アルバムだっただけに、当時は本作のリリースに胸躍ったものです。
第4位:The Black Crowes – 『By Your Side』
第4位は、1999年にリリースされた5枚目のスタジオ・アルバム『By Your Side』です。
地味な曲調が多く売り上げに悩んだ前作『Three Snakes and One Charm』から一転して、ストレートでエネルギッシュなロックが数多く収録された本作は、90年代後半の音楽シーンにおいて再び注目を集めるきっかけとなった重要な一枚です。
本作の特徴として、テンポが良く聴きやすい曲が多い点が挙げられます。
アルバムからの1stシングルに選ばれた”Kickin’ My Heart Around”や”Go Faster”はキャッチーでエネルギーに溢れた楽曲で、ライブパフォーマンスでも高い人気を誇る曲です。
リアルタイムで本作を聴いていた僕も、当時は”Kickin’ My Heart Around”のシングル盤がアルバムに先行してリリースされた時は、「これは!今回のアルバムは名盤になる予感!」と期待しました。
ちなみに”Go Faster”のシングル盤は、日本では来日記念盤として『ソールド・アウト・ライヴ』のタイトルのミニ・アルバムとしてリリースされています。
このミニ・アルバムには、レアなライブ音源が収録されているので、ファンなら要チェックですね!
本作は、ブラック・クロウズの音楽的進化を感じさせると同時に、初心者にも親しみやすい作品です。
アルバム全体を通じて、バンドの勢いとパワーが感じられ、再び音楽シーンの中心に戻ってきた彼らの自信が表現されています。
聴きやすさという点では『By Your Side』は、ブラック・クロウズのディスコグラフィーの中でも重要な位置を占める作品でしょう。
第3位:The Black Crowes – 『Amorica』
第3位は、1994年にリリースされた3枚目のスタジオ・アルバム『Amorica』です。
この作品は、前作までのエネルギッシュなサザン・ロックに加え、より実験的で深みのある音楽性が追求されています。
『Amorica』は、リリース当時その過激ジャケット・デザインが物議を醸しましたが、音楽的にはバンドの成熟と進化を示す重要なアルバムです
ライブでも度々演奏されている名曲 “A Conspiracy”や”Wiser Time”やといった楽曲は、ブラック・クロウズの豊かな音楽的感性を感じさせます。
アルバム全体を通じて、これまでの作品よりもさらに深く心に響くサウンドが特徴です。
バラード曲”Cursed Diamond”は、ブラック・クロウズのディスコグラフィーの中でも最も哀愁のある名曲です。
第2位:The Black Crowes – 『Shake Your Money Maker』
第2位は、1990年にリリースされたブラック・クロウズの記念すべきデビュー・アルバム『Shake Your Money Maker』です。
本作は、瞬く間に彼らをスターダムへ押し上げた作品です。
このアルバムは、当時としては懐かしいサザン・ロックとブルースの要素が絶妙に融合されたエネルギッシュなサウンドで、今でもロック・ファンから高く評価されています。
リリース当初、音楽シーンではグランジやオルタナティブ・ロックが主流となっていましたが、ブラック・クロウズは古き良きロックンロールを復活させ、その独自のサウンドで大きなインパクトを与えました。
『Shake Your Money Maker』には、彼らの代表曲とも言える”Hard to Handle”や”Jealous Again”に”She Talks to Angels”が収録されています。
“Hard to Handle”は、オーティス・レディングのカヴァー曲でありながら、彼ら独自のアレンジで新たな命が吹き込まれ、チャートでも成功を収めました。
また、”She Talks to Angels”は、アコースティックギターが印象的なバラードで、クリス・ロビンソンの感情豊かなボーカルが際立っています。
これらの曲は、現在でもライブでの人気が高く、バンドの歴史を語るうえで欠かせない楽曲です。
アルバム全体を通じて、リッチ・ロビンソンのギターリフが印象的であり、曲ごとにブルース、ロック、ソウルの影響が見事に表現されています。
本作を聴く度に、1曲目の”Twice As Hard”のギターリフが聞こえ始めるとわくわくしますね♪
第1位:The Black Crowes – 『The Southern Harmony and Musical Companion』
第1位は、やはりこのアルバムです!
本作の『The Southern Harmony and Musical Companion』は、1992年にリリースされた2枚目のスタジオ・アルバムです。
邦題は『サザン・ハーモニー』でした。
本作はデビュー作『Shake Your Money Maker』に続く作品として、更なる音楽的な成熟を感じさせるアルバムです。
このアルバムには、ブラック・クロウズの代名詞とも言えるサザン・ロックやブルース、ゴスペル、ソウルの要素が一体となり、このバンドの独自の豊かな音楽性を確立しました。
本作の大きな魅力は、アルバム全体を覆うアーシーな雰囲気と、そのエネルギーとダイナミックな演奏にあります。
アルバムの冒頭を飾る”Sting Me”は、力強いギターリフとクリス・ロビンソンのソウルフルなボーカルが絡み合い、リスナーを一気に引き込む楽曲です。
また、リード・シングル”Remedy”は、バンドの代表曲として広く知られており、そのキャッチーなメロディとクセになるギターリフは、ブラック・クロウズのライブでも定番の一曲です。
本作から新たなメンバーとしてキーボード奏者のエディ・ハーシュが加わったことにより、曲に厚みと深みが生まれ、より多様な音楽的要素がバンドに加わっています。
他にも”Thorn in My Pride”や”Bad Luck Blue Eyes Goodbye”などの楽曲では、ゴスペル的なコーラスやスローなブルースの影響が色濃く感じられ、バンドの音楽的幅広さを示しています。
『The Southern Harmony and Musical Companion』は、リリース当時、ビルボード・チャートで1位を獲得するなど商業的にも大きな成功を収めました。
また、批評家からも高く評価され、ブラック・クロウズのキャリアの中で最も完成度が高いアルバムの一つとされています。
音楽的な冒険心を持ちながらも、彼らのルーツであるサザンロックのエッセンスをしっかりと守り続けている点が、このアルバムの特筆すべき点です。
ただのロック・アルバムにとどまらず、ブルース、ソウル、ゴスペルなど、さまざまな音楽ジャンルを融合させ、聴き手に多層的な音楽体験を提供しています。
『The Southern Harmony and Musical Companion』は、ブラック・クロウズの最高傑作であり、90年代の音楽シーンにおいて、その独自のサウンドと存在感を確固たるものにした重要なアルバムです。
第1位は、このアルバムで決まりです!
以上、【ブラック・クロウズのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!】でした。
僕がリアルタイムで初めてブラック・クロウズを聴いたのは、1969年にリリースされた4作目『Three Snakes and One Charm』からでした。
初めて聴いた当時は、「渋いロック・バンドだな~。」と感じたのですが、その後に次回作のリード・シングルとしてリリースされた”Kickin’ My Heart Around”を聴いて驚きました!
一気にキャッチーなロックに変貌したアルバム『By Your Side』を聴いて、「なんだかエアロスミスみたいなバンドになったな~!」と思いました。
僕はエアロスミスが大好きなので、ここでブラック・クロウズにハマりました。
それから『Amorica』→『The Southern Harmony and Musical Companion』→『Shake Your Money Maker』と遡って過去作も聴いていきました。
その中でもやはり今回第1位に選びました『The Southern Harmony and Musical Companion』には、大いにハマりました!
ちょうどその頃には、オールマン・ブラザーズ・バンドやレーナード・スキナードも聴いていたので、「現代版サザン・ロック」としてでブラック・クロウズを聴いていました。
その後、何度か解散をしたり、一時期はロビンソン兄弟が「もう二度と一緒に演奏することはない!」みたいなことを語ってはいましたが、今となっては無事に再結成してくれて、更には2010年の『Croweology』以来となる14年振りの新作『Happiness Bastards』を今年3月にリリースしてくれました。
どこぞのギャラガー兄弟も来年には再結成ツアーをしてくれることが決まったのですが、ここにきて兄弟バンドが勢いを増しているのが素晴らしいことです。
ちなみに前回この【おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ】でご紹介していたレッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジをゲストに迎えてツェッペリンの曲をカヴァーしたライブ盤『Live at the Greek』というのも2000年にリリースされています。
グランジやシューゲイザーにブリットポップなどが流行っていた90年代に、オールマン・ブラザーズ・バンドやレーナード・スキナードを彷彿させるサザン・ロックを復活させたのは、ブラック・クロウズの最も素晴らしいロック界への貢献でした。
デビュー・アルバム『Shake Your Money Maker』のリリースから34年が経ちますが、今なおブラック・クロウズの人気は根強く、これからの活躍にも期待できるバンドです。
今回初めてブラック・クロウズを知ったという方は、ぜひこのブログ記事を参考に各アルバムを聴いてみて下さい。
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