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2024/11/04

フリーのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!

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【第52回】おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ

ブルース・ロックを基調としたイギリスのロック・バンド、フリーのおすすめアルバムをご紹介!

【おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ】の第52回です。

 

今回は、ブルース・ロックを基調としたイギリスのロック・バンド、フリー(Free)のおすすめアルバムを5枚選んでご紹介します。

 

フリーについて

フリーは、1968年にイギリスで結成されたロック・バンドで、ブルース・ロックを基調としたサウンドとエネルギッシュな演奏で知られています。

 

このバンドは、ボーカリストのポール・ロジャース、ギタリストのポール・コゾフ、ベーシストのアンディ・フレイザー、ドラマーのサイモン・カークというメンバーで構成され、彼らの独特な音楽性は当時のロック・シーンに大きな影響を与えました。

 

フリーの代表曲である”オール・ライト・ナウ(All Right Now)“は1970年にリリースされ、瞬く間に世界的なヒットとなりました。

 

この楽曲は、シングル・チャートで上位にランクインし、今なおロックアンセムとして愛されています。

 

特に、ライブ・パフォーマンスでの迫力ある演奏は、多くのファンを魅了し、バンドの音楽性を象徴するものとなっています。

 

フリーは、ブルースロックの伝統を受け継ぎながらも、ヘヴィで力強いリフとソウルフルなボーカルを融合させ、独自のスタイルを確立しました。

 

特にギタリストのポール・コゾフの感情豊かなギタープレイは、多くのギタリストに影響を与え、彼の早すぎる死後も、その才能は伝説として語り継がれています。

 

バンドは、デビューアルバム『トンズ・オブ・ソブズ』から徐々に注目を集め、1970年のアルバム『ファイアー・アンド・ウォーター』で商業的にも大成功を収めました。

 

このアルバムには、前述の”オール・ライト・ナウ”を含む多くの名曲が収録されており、彼らの代表作として語り継がれています。

 

また、ポール・ロジャースの力強いボーカル・スタイルは、後に彼がクイーンのツアー・ボーカリストを務めることにも繋がり、彼自身のキャリアにも大きな影響を与えました。

 

バンドのメンバー間の化学反応は、シンプルでありながらも深みのある楽曲を生み出し、多くのロックバンドに影響を与えています。

 

フリーの活動は短期間であったものの、その音楽的遺産は今日に至るまで色褪せることなく、ロック史において重要な位置を占めています。

 

彼らのサウンドは、ブルース、ロック、ソウルが融合したスタイルで、多くのバンドやアーティストにインスピレーションを与え続けています。

 

“オール・ライト・ナウ”は、現在でもライブや映画、テレビ番組で使用されることが多く、フリーの名を世界に広める重要な楽曲として君臨しています。

 

それでは今回はフリーのオリジナル・アルバムから僕が好きな作品を5枚選んでランキング形式でご紹介します。

 

ベスト盤やコンピレーション・アルバムにライブ盤は除外しています。

 

それでは第5位からです。

 

フリーのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!

第5位:Free – 『Highway』

第5位は、1970年にリリースされた4作目のアルバム『Highway』です。

 

フリーの音楽的成熟が感じられる一枚です。

 

前作『Fire and Water』の大ヒットに続き、より内省的で落ち着いたサウンドが特徴となっています。

 

ブルース・ロックをベースにしつつも、メロディアスで洗練された楽曲が揃っており、ポール・ロジャースの力強いボーカルと、ポール・コゾフの感情豊かなギターワークが際立っています。

 

特におすすめなのは、シングル・カットされた”The Stealer”です。

 

力強いリフとエネルギッシュな展開が魅力で、フリーらしいブルージーな雰囲気が存分に味わえます。

 

派手さこそないものの後半に盛り上がる展開は熱いです!

 

また、”Be My Friend”などのスローなナンバーでは、メンバーの音楽性の幅広さとバンドとしての一体感が堪能できます。

 

この曲はフリーの全楽曲の中でも最も素晴らしいバラード曲です。

 

『Highway』は、商業的には前作ほどの成功を収めなかったものの、ファンの間では高く評価されているアルバムです。

 

どうしても大人し目の曲が多いアルバムのため今回のランキングでは第5位となりましたが…落ち着いた空気感の中に、フリーの持つ深みと独特のエネルギーが息づいており、隠れた名盤といえます。

 

ちなみに日本のロック・バンドGRAYが1999年にリリースした5作目のアルバム『HEAVY GAUGE』で本作のアートワークをモロにパクry…いや、影響を受けているのはご愛敬ってことで…。

 

第4位:Free – 『Heartbreaker』

第4位は、1973年にリリースされたラストアルバム『Heartbreaker』です。

 

本作はフリーの集大成とも言える内容で、解散を前にしたメンバーの緊張感と音楽的成熟が感じられます。

 

ポール・ロジャースの深みのあるボーカルと、ポール・コゾフの魂を揺さぶるギタープレイが特に際立ち、ファンにとっては必聴のアルバムです。

 

アルバムの中でも特に注目したいのは、シングル化もされた”Wishing Well”です。

 

この楽曲は、フリーの代表曲の一つであり、コゾフのギターリフとロジャースの力強い歌声が見事に調和しています。

 

感情豊かでありながらも力強い演奏が、この曲を時代を超えて愛される名曲にしています。

 

また、タイトル・トラックの”Heartbreaker”や渋いバラード曲の”Come Together in the Morning”など、感情的な深みを持った楽曲が多く、バンドの円熟味が感じられます。

 

メンバー間の困難な状況にもかかわらず、音楽的なクオリティは非常に高く、フリーの音楽的遺産を象徴するアルバムとなっています。

 

アルバムとしては今回のランキングでは第4位となりましたが、個人的にはフリーの全楽曲の中でも特に好きな曲”Come Together in the Morning”が収録されているためよく聴く作品です。

 

第3位:Free – 『Tons of Sobs』

第3位は、1969年にリリースされたデビュー・アルバム『Tons of Sobs』です。

 

本作はフリーの全作品の中で最も勢いがあるブルース・ロックが多数収録された傑作です。こ

 

本作は当時わずか10代だったメンバーが作り上げたとは思えないほどの完成度と熱量を持ち、荒削りでありながらも力強いサウンドが特徴です。

 

ポール・ロジャースのソウルフルなボーカルと、ポール・コゾフの感情豊かなギタープレイが光ります。

 

ブルースとロックを融合させた彼らのスタイルは、後のキャリアにおいてもフリーの基盤となりました。

 

本作には、オリジナル曲だけでなく、アルバート・キングのカバー曲”The Hunter”も収録されています。

 

この曲は、アルバムの中でも特にブルージーでヘヴィな演奏が際立っており、バンドの即興的なプレイスタイルが存分に発揮されています。

 

ロジャースの迫力あるボーカルと、コゾフのギターが絡み合うことで、原曲に新たな命が吹き込まれ、フリー独自のサウンドに仕上がっています。

 

フリーの全楽曲の中でも最も熱いギターソロが聴ける1曲です。

 

他にもブルース・ピアニストのセント・ルイス・ジミーが書いた曲”Goin’ Down Slow”でもコゾフのギターソロが呻りを上げます!

 

こういったブルース系の曲でこそコゾフのソロが一番輝きます!

 

アルバム全体を通して、若さゆえのエネルギーと荒々しさがありながらも、メンバーの技術的な成熟度が感じられます。

 

“I’m a Mover”やデビュー・シングル曲の”Walk in My Shadow”などの楽曲では、彼らのブルース・ロックに対する深い理解と愛情が表現されています。

 

『Tons of Sobs』は、商業的な成功を収めたわけではありませんが、その後のフリーの音楽的成長に大きな影響を与えた重要な作品です。

 

デビュー作ならではの生々しいサウンドと、アルバート・キングのカバーを含む選曲の妙が、このアルバムをロック史に残る名盤としています。

 

本作が最もコゾフがギターを弾きまくっているアルバムです。

 

第2位:Free – 『Free』

第2位は、1969年にリリースされた2枚目のアルバム『Free』です。

 

前作『Tons of Sobs』よりも更にフリーの音楽性が成熟したことを感じさせるアルバムです。

 

デビュー・アルバム『Tons of Sobs』の荒々しいブルースロックから一歩進み、より洗練されたサウンドと深みのある楽曲が揃っています。

 

ポール・ロジャースのボーカルはさらに力強く、ポール・コゾフのギタープレイも感情豊かで、バンドのケミストリーが高まっていることが伺えます。

 

このアルバムには、コゾフが珍しくワウペダルを使うシングル曲”I’ll Be Creepin'”や”Woman”といった代表曲が収録されており、フリー独自のブルースロックスタイルが存分に発揮されています。

 

また、アンディ・フレイザーのベースラインとサイモン・カークのドラムのコンビネーションも、バンドのグルーヴ感を際立たせ、楽曲全体に力強さを与えています。

 

本作ではコゾフが珍しくワウペダルを使っていたり、”Lying in the Sunshine”では美しいアコースティック・ギターの音色を奏でていたり、その後の作品では聴けないような多彩な演奏を聴くことが出来る作品です。

 

シングル・ヒット曲こそないものの、2作目にしてバンド名をアルバム・タイトルに選んだのは、バンドとして「これこそフリーの音楽だ!」という自身もあったのでしょう。

 

『Free』は、バンドの音楽的方向性が明確になったアルバムであり、ブルースを基盤としつつも、より幅広い音楽性を追求しています。

 

この後、シングル・ヒットするようなキャッチーな曲が収録されたアルバムが続くのですが、本作こそがフリーがどういったバンドなのかを一番正確に表した作品だと言えます。

 

第1位:Free – 『Fire and Water』

第1位は、1970年にリリースされた3枚目のスタジオ・アルバム『Fire and Water』です。

 

大ヒット曲を含む本作は、バンドを一躍スターダムに押し上げた作品です。

 

シンプルでありながらも力強いブルース・ロックのスタイルを確立し、彼らの代表作として広く評価されています。

 

特に、世界的なヒットを記録した”All Right Now” が収録されていることで知られ、フリーの名をロック史に刻みました。

 

“All Right Now” は、キャッチーなリフとエネルギッシュな演奏で、多くのファンに愛され続けるロック・アンセムです。

 

ポール・ロジャースの力強いボーカルとポール・コゾフの感情豊かなギターが、この楽曲を永遠の名曲に押し上げました。

 

しかし、『Fire and Water』には”All Right Now” だけでなく、他にも注目すべき楽曲が多く含まれています。

 

その中でも特におすすめしたいのが”Mr. Big”です。

 

この楽曲は、アンディ・フレイザーのベースが中心に据えられ、彼の卓越した技術が存分に発揮されています。

 

フリーの音楽の根底にあるブルースの影響が色濃く反映された曲でありながら、バンドのアンサンブルがより進化した形で表現されています。

 

シンプルな構成ながらも、演奏のテンションが高く、ライブでの迫力が伝わるようなパフォーマンスが特徴です。

 

もちろんこの曲は、アメリカの技巧派バンド、MR.BIGのバンド名の元となった曲名です。

 

MR.BIGを結成する際に、ビリー・シーンがフリーのような渋いブルース・ロック・バンドを目指していたのは有名な話です。

 

 

『Fire and Water』全体を通して、ポール・コゾフの独特なギタートーン、アンディ・フレイザーの複雑なベースライン、そしてサイモン・カークのタイトなドラムが一体となり、バンドの絶頂期を感じさせます。

 

このアルバムは、フリーが持つ音楽的なポテンシャルを最大限に引き出した作品であり、ブルース・ロック・ファンにとっては必聴の一枚です。

 

ヒット曲の”All Right Now” が収録されているだけでなく、渋いブルース・ロック曲”Fire and Water”や”Mr. Big”、更にはスローなバラード曲”Don’t Say You Love Me”といった名曲も収録されており、フリーの全アルバムの中で最も聴きやすい作品です。

 

そういった理由からも本作を第1位に選びました。

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以上、【フリーのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!】でした。

 

残念ながらフリーは、1973年に解散しており、その後1976年にポール・コゾフが亡くなりました。

 

その後、ポール・ロジャースとサイモン・カークはバッド・カンパニーを結成することになります。

 

バッド・カンパニー解散後もポール・ロジャースはソロ活動を続けており、クィーンに参加したりと忙しく活動を続けています。

 

バッド・カンパニーは何度か再結成をしているのですが、ポール・コゾフがいないためフリーの再結成は不可能な状態です。

 

今後もおそらく再結成することはなさそうです…。

 

フリーの魅力は、コゾフの弾くブルージーなギターと英国ブルース・ロック界随一の歌唱力を誇るポール・ロジャースが揃ってこそでしょうからね。

 

再結成の可能性は限りなくゼロに近いのですが、とても素晴らしいブルース・ロック・バンドです。

 

今回初めてフリーを知ったという方は、ぜひこのランキングを参考に各アルバムを聴いてみて下さい。

 

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