
2025/05/29
ジャニス・ジョプリンのおすすめアルバム6選:ブルースロックの女王の名盤を徹底解説

ジャニス・ジョプリンの魅力とおすすめアルバムを紐解く
ジャニス・ジョプリン(Janis Joplin)は、ブルースとロックを融合させた魂の歌声で、1960年代の音楽シーンに革命をもたらした伝説のミュージシャンです。
彼女のハスキーで情感豊かなボーカルは、「ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー(Big Brother and the Holding Company)」時代からソロ活動に至るまで、多くの名盤を生み出しました。
『Cheap Thrills』や『Pearl』、そして”Piece of My Heart”や”Me and Bobby McGee”といった名曲は、今なおリスナーの心を掴んで離しません。
この記事では、ジャニス・ジョプリンのおすすめアルバム6枚を厳選し、彼女の音楽的遺産を徹底解説します。
ブルースロックの女王の魅力を知りたい初心者から、彼女のディスコグラフィーを深掘りしたいファンまで必見の内容です!
ジャニス・ジョプリン:ブルースとロックの伝説、その経歴と影響力
ジャニス・ジョプリン(Janis Joplin)は、アメリカ合衆国を代表する伝説的なミュージシャンであり、1960年代のロックとブルースのシーンに革命をもたらした存在です。
彼女の独特なハスキーボイスと情熱的なパフォーマンスは、ヒッピー文化やサイケデリック・ロックの象徴として今なお語り継がれています。
この記事では、ジャニス・ジョプリンの経歴や彼女が在籍したバンド「ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー(Big Brother and the Holding Company)」、そして彼女の代表的なアルバムや楽曲を紹介します。
ジャニス・ジョプリンの魅力を知りたい方や、彼女の音楽史における影響力を探る方は必見です。
ジャニス・ジョプリンの経歴:テキサスから世界へ
ジャニス・ジョプリンは1943年1月19日、アメリカ・テキサス州ポートアーサーで生まれました。
幼少期からブルースやゴスペルに魅了され、ビッグ・ママ・ソーントンやオデッタといったアーティストから強い影響を受けました。
1960年代初頭、彼女はテキサス大学で学びながら地元の音楽シーンで活動を開始します。
やがてサンフランシスコへと移り、そこで彼女のキャリアが本格的に開花します。
1966年、ジャニスは「ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー」にボーカリストとして加入します。
このバンドとともに、サイケデリック・ロックの波に乗って一気にスターダムを駆け上がりました。
彼女の荒々しくも魂のこもった歌声は、ジャニス・ジョプリンを“ロック界の女王”として確立させたのです。
ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーとの成功
「ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー」は、サンフランシスコのサイケデリック・ロックシーンで注目を集めたバンドです。
ジャニスが加入したことでバンドの人気は急上昇し、1967年にリリースされたデビューアルバム『Big Brother and the Holding Company』は批評家からも高い評価を受けました。
しかし、彼女の名を一躍有名にしたのは、1968年のアルバム『Cheap Thrills』です。
このアルバムに収録された”Summertime”や”Piece of My Heart”は、ジャニス・ジョプリンの感情溢れる歌唱が際立つ名曲として知られ、全米チャートでも大ヒットを記録しました。
『Cheap Thrills』の成功後、ジャニスはソロ活動を追求するためバンドを脱退します。
彼女の個性と才能は、グループの一員を超えてさらに輝きを放つことになります。
ソロキャリアと不朽の名作
ソロアーティストとしてのジャニス・ジョプリンは、1969年にアルバム『I Got Dem Ol’ Kozmic Blues Again Mama!』をリリースします。
ブルースとソウルを融合させたこの作品で、彼女は新たな音楽的領域を開拓しました。
続く1971年のアルバム『Pearl』は、ジャニス・ジョプリンの最高傑作とも称され、”Me and Bobby McGee”や”Mercedes Benz”といった楽曲が収録されています。
特に”Me and Bobby McGee”は、全米シングルチャート1位を獲得し、彼女の死後にリリースされたにもかかわらずその人気を証明しました。
ビッグ・ママ・ソーントンの影響:ジャニス・ジョプリンのブルースのルーツ
ジャニス・ジョプリンの音楽を語る上で、ビッグ・ママ・ソーントン(Big Mama Thornton)の影響は見逃せません。
テキサス州出身のブルース歌手であるビッグ・ママ・ソーントンは、力強くソウルフルな歌声で知られ、ジャニスに深いインスピレーションを与えました。
特に、ビッグ・ママが1953年に録音した”Hound Dog”(後にエルビス・プレスリーがカバーして大ヒット)は、ジャニスがブルースの荒々しさと感情表現を学ぶきっかけとなりました。
ジャニス自身、インタビューでビッグ・ママの影響を公言し、彼女のスタイルを自身の歌唱に取り入れています。
この影響は、ジャニスが「ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー」と共に制作したアルバム『Cheap Thrills』の”Ball and Chain”に顕著に表れています。
この曲はビッグ・ママが1968年のライブで歌ったバージョンを基にしており、ジャニスが彼女の感情的な深さと力強さを再解釈した名演として知られています。
また、ソロアルバム『Pearl』の”Cry Baby”にも、ビッグ・ママのようなブルースの魂が息づいており、ジャニスが単なるロック歌手ではなく、ブルースの継承者でもあったことを示しています。
ビッグ・ママ・ソーントンの影響を受けたジャニス・ジョプリンの音楽は、ブルースロックの枠を超えてリスナーに深い感動を与えます。
彼女のアルバムを聴くなら、このルーツを知ることでさらにその魅力が際立つでしょう。
ジャニス・ジョプリン おすすめアルバムを探すなら、ビッグ・ママのスピリットが感じられるこれらの楽曲にも注目してください。
ビッグ・ママ・ソーントンのおすすめアルバムとして、ギターにバディ・ガイが参加したライブ盤『イン・ヨーロッパ』が特におすすめです。
“Hound Dog”や、ハウリン・ウルフも歌ったウィリー・ディクソン作の”Little Red Rooster”に、B.B.キングが歌ったルシール・ボーガンの曲”Sweet Little Angel”のカバーなどブルース好きに馴染みのある定番曲が収録されているのもありますが、何よりもジャニスと同時期に活躍したジミヘンにも影響を与えたバディ・ガイのギターは必聴です!
ジャニス・ジョプリンの遺産と悲劇的な最期
残念ながら、ジャニス・ジョプリンのキャリアは短命に終わりました。
1970年10月4日、彼女は27歳の若さでヘロインの過剰摂取によりこの世を去ります。
この早すぎる死は、“27クラブ”として知られる若くして亡くなったミュージシャンたちの一人として彼女を歴史に刻みました。
しかし、ジャニス・ジョプリンの音楽は時代を超えて愛され続け、ブルースロックや女性ボーカリストの先駆者としての地位を確立しています。
※“27クラブ”とは、古くはデルタブルースの伝説ロバート・ジョンソンから始まり、ジミ・ヘンドリックスにローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズやザ・ドアーズのジム・モリソンにニルヴァーナのカート・コバーンなどがみな27歳で亡くなっていることから「才能あるミュージシャンは27歳で亡くなる」という迷信に繋がりました。この迷信が信じられていたため、27歳当時に酒に溺れていたエリック・クラプトンはこの迷信を非常に恐れていたという説もあります。
ロック史にその名を刻むジャニス・ジョプリンの魂の歌声は、現代のミュージシャンにも影響を与え続けています。
それではここからは、ジャニス・ジョプリンが残した名作を6作品ご紹介します。
ご紹介にあたって、今回はジャニスのソロアルバム2作品のみならず、ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー時代のアルバムと、必聴のライブ盤も2作品選んでいます。
まずはビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー時代の名作からどうぞ。
ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー時代のアルバム2作品
Big Brother and the Holding Company – 『Big Brother & the Holding Company』
1967年にリリースされたビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーのデビューアルバムにしてサイケデリック・ロックの名盤として知られる『Big Brother & the Holding Company』は、ジャニス・ジョプリンが参加したことで注目を集めたアルバムです。
ブルースやロックの影響を色濃く受けたサウンドが特徴です。
本作には”Bye, Bye Baby”や”Call On Me”といったエネルギッシュな楽曲が収録されており、バンドの個性が存分に発揮されています。
特に”Down on Me”は、ジャニス・ジョプリンの力強いボーカルが際立つ一曲で、ライブパフォーマンスでも人気を博しました。
キレの良いギターのカッティングが心地良い楽曲でもあります。
他にも、”Blindman”やマディ・ブルースの”Mannish Boy”のリフパターンのテンポを上げたような”Women Is Losers”といった楽曲は、ブルース色が強く、バンドの演奏力の高さが光ります。
また”Light Is Faster Than Sound”は、サイケデリックなファズギターが魅力で、1967年という最もサイケデリック・ロックが盛り上がったフラワームーブメント時代を感じさせる楽曲です。
“Caterpillar”や”All Is Loneliness”では、実験的なアプローチも見られ、サイケデリックな雰囲気を楽しめます。
このアルバムは、ジャニス・ジョプリンが本格的にブレイクする前の貴重な作品であり、彼女の初期のボーカルスタイルを知ることができます。
ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーの荒削りながらもパワフルな演奏と、ジャニスの唯一無二の歌声が融合した本作は、60年代ロックを語る上で外せない一枚です。
LP時代のオリジナル盤には未収録ながらも、この時期にリリースされたシングル盤”Coo Coo”もジャニスを知る上で欠かせない楽曲です。
今ではCD盤に追加収録されているので、気軽に聴くことが出来ます。
Big Brother and the Holding Company – 『Cheap Thrills』
ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーの代表作であり、ジャニス・ジョプリンの名を世に知らしめたアルバムがこの『Cheap Thrills』です。
1968年にリリースされた本作は、ブルースロックとサイケデリック・ロックの要素が融合し、当時のロックシーンに大きな影響を与えました。
ジャニスの魂のこもったボーカルとバンドのダイナミックな演奏が詰まった、まさに名盤と呼ぶにふさわしい作品です。
アルバムの中でも特に有名なのがアーマ・フランクリンのカバー曲”Piece of My Heart”です。
この楽曲はエモーショナルなボーカルと力強いバンドサウンドが特徴で、ジャニスの圧倒的な歌唱力を堪能できます。
シングルとしても大ヒットし、今なおロック史に残る名曲として愛されています。
後にカントリー歌手のフェイス・ヒルがカバーしたバージョンも有名です。
エアロスミスのリードシンガーのスティーヴン・タイラーが2016年にリリースした初のソロアルバム『We’re All Somebody From Somewhere』の国内盤にも”Piece of My Heart”のカバーがボーナストラックとして追加収録されていました。
スティーヴンは昔からジャニスのファンで、自身の歌唱法にも影響を受けたことも公言しています。
そのためこれはエアロスミスのファンとしては当然の選曲に思えました。
スティーヴンはかの有名なウッドストックのロックフェスでジャニスの演奏を観たとまで行っていましたからね。
ちなみにジミヘンと一緒に何人かのグルーピー達と共にジェットコースターに乗ったとも話していますが、その場の全員がイケナイお薬でラリっていたので、記憶が定かでないという面白い話もあります。
他にも”Summertime”は、ガーシュウィンのジャズ・スタンダードを大胆にロックアレンジした楽曲で、ジャニスの繊細かつパワフルな歌声が際立ちます。
これは思い出話なのですが、僕が以前組んでいたジャズ・ギター・デュオでライブ出演したある時のライブで”Summertime”を演奏しました。
その時の対バン相手が、レゲエ系のバンドとロカビリーバンドと僕らジャズ・ギター・デュオというジャンルレスなバンドが出演するイベントでした。
お客さんのほとんどはロック好きの方々ばかりだったので、僕らが演奏するジャズ・スタンダード曲にはあまり反応がよくなかったのですが、”Summertime”を演奏すると「この曲知ってる!聴いたことがある!」と言われました。
おそらくジャニスが”Summertime”を歌っていたこともあってロック系の音楽好きでもこの”Summertime”を知っていたのでしょうね。
話を戻しますと…”Ball and Chain”では、彼女の魂を揺さぶるような歌唱が炸裂し、ライブパフォーマンスでも圧倒的な存在感を放ちました。
この曲はビッグ・ママ・ソーントンの曲で、ここでもジャニスがいかにビッグ・ママの影響を受けていたのかがわかります。
また、”Combination of the Two”は、アルバムの幕開けにふさわしいファズギターが暴れ回るエネルギッシュなナンバーで、バンドのグルーヴ感を存分に味わえます。
他にも、”I Need a Man to Love”では、ジャニスの情熱的な歌声と深いスプリングリバーブが掛かったギターの絡みが印象的です。
“Turtle Blues”は、ピアノを基調としたブルース色の強い楽曲で、彼女の表現力の豊かさが際立ちます。
“Oh, Sweet Mary”は、サイケデリックな雰囲気を持つユニークな一曲で、バンドの多様な音楽性を感じられます。
『Cheap Thrills』は、ジャニス・ジョプリンが持つ唯一無二の歌声と、ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーの演奏が融合した傑作アルバムです。
60年代ロックのエネルギーを体感できる一枚として、今なお多くの音楽ファンに支持されています。
ロバート・クラムが描いたコミカルなアートワークも魅力的な名盤でもあります。
ロバート・クラムは、古い時代のブルースマンやジャズマンのイラストをたくさん描いており、そのコミカルなタッチやどこか毒のあるコミックなんかも人気の漫画家です。
まぁ10代の若い頃の僕もそうだったのですが…ロバート・クラムは「サブカル初心者」が入門としてハマる登竜門のようなものですね。
まずこの『Cheap Thrills』でロバート・クラムを知って、毒のあるイラストを好きになるパターンですよね。
僕の場合は、若い頃からデルタブルースが好きだったので、そういったブルースマンのイラストにもハマりました。
もしかしたらこのブログを昔から読んでくださっている方の中でお気づきになってくれる人もいるかも知れませんが…このブログで度々僕が描いている古い時代のブルースマンのイラストシリーズ「ブルース偉人シリーズ」は、ロバート・クラムの影響です。
ジャニス・ジョプリンのソロアルバム2作品
Janis Joplin -『I Got Dem Ol’ Kozmic Blues Again Mama!』
ジャニス・ジョプリンがビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーを離れ、新たなバンドを率いて発表したソロ名義のアルバムが『I Got Dem Ol’ Kozmic Blues Again Mama!』です。
1969年にリリースされた本作は、日本では『コズミック・ブルースを歌う』の邦題でも知られています。
ニューヨークでレコーディングされた本作は、ホーンセクションを取り入れた洗練された都会的なアレンジが特徴で、ジャニスのエモーショナルな歌声をさらに際立たせています。
アルバムのオープニングを飾る”Try (Just a Little Bit Harder)”は、力強いボーカルとソウルフルな演奏が印象的なナンバーです。
続く”Maybe”では、切なさと情熱が交錯する歌唱が聴きどころとなっています。
“One Good Man”は、ブルース色の濃い楽曲で、ジャニスの表現力の幅広さを感じることができます。
“Kozmic Blues”は、本作を象徴するタイトル曲であり、メランコリックなメロディと深みのあるボーカルが心に響く一曲です。
チェット・ベイカーやドンバルド・バードといったジャズ・トランペッターも演奏した”Little Girl Blue”は、ジャズのスタンダード曲をカバーしたもので、彼女の繊細な一面が際立ちます。
また、”As Good as You’ve Been to This World”は、グルーヴ感のある演奏が魅力の楽曲で、バンドの一体感が感じられます。
“To Love Somebody”はビー・ジーズのカバー曲で、ジャニスならではの情熱的な解釈が光ります。
“Work Me, Lord”は、アルバムのラストを飾る壮大なバラードで、祈るようなジャニスの歌声が感動を呼びます。
『I Got Dem Ol’ Kozmic Blues Again Mama!』は、ジャニス・ジョプリンが新たな音楽性に挑戦した意欲作です。
ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー時代のサイケデリック・ロックな曲調から洗練された都会的な楽曲が増えましたが、こちらのサウンドプロダクションもジャニスの歌声に合っています。
Janis Joplin – 『Pearl』
『Pearl』は、ジャニス・ジョプリンの代表作であり、彼女の遺作となったアルバムです。
1971年にリリースされた本作は、ジャニスの最高傑作とも評され、ブルースやソウルの影響を色濃く受けた完成度の高い作品となっています。
バッキングバンドにはフル・ティルト・ブギー・バンドが参加し、彼女の歌声をより洗練されたサウンドで支えています。
アルバムの中でも特に有名なのが”Me and Bobby McGee”です。
この楽曲は、カントリーシンガーのクリス・クリストファーソンが作曲した曲で、ジャニスが情感豊かに歌い上げることで世界的なヒットとなりました。
後にグレイトフル・デッドもこの曲をライブで頻繁に演奏するようになりました。
“Cry Baby”では、彼女の魂を揺さぶるようなボーカルが炸裂し、ブルースロックの名曲として語り継がれています。
アルバムのオープニングナンバーの”Move Over”は、力強いロックナンバーで、彼女の情熱的なエネルギーが存分に発揮されています。
“A Woman Left Lonely”は、切ない歌詞とメロディが印象的なバラードで、彼女の感情表現の豊かさが光る一曲です。
“Half Moon”は、グルーヴ感のあるリズムが特徴的な楽曲で、アルバムの中でも特にエネルギッシュなナンバーの一つです。
“Mercedes Benz”は、ジャニスが即興で歌ったアカペラ曲で、ユーモアと風刺が効いたユニークな作品です。
“Get It While You Can”は、ゴスペルとソウルの要素が融合した感動的なバラードで、彼女の歌唱力の高さを実感できる楽曲です。
さらに”Trust Me”は、オーティス・レディングの影響を感じさせる温かみのあるナンバーで、ジャニスの優しい一面が際立ちます。
『Pearl』は、ジャニス・ジョプリンの短い生涯の集大成ともいえる作品であり、彼女の歌声の魅力を余すことなく堪能できるアルバムです。
ブルース、ロック、ソウルのエッセンスが凝縮されたこの一枚は、今なお多くの音楽ファンに愛され続けています。
CD化に際してボーナストラックとして追加収録された”Tell Mama”のライブ音源も必聴です。
“Tell Mama”は女性ブルースシンガーのエタ・ジェイムズの代表曲のひとつなのですが、先の”Summertime”と同じようにロック界ではジャニスのバージョンで有名です。
ジャニス・ジョプリンを深く知るためのライブアルバム2作品
Big Brother and the Holding Company -『Live at Winterland ’68』
ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーのライブ・アルバム『Live at Winterland ’68』は、ジャニス・ジョプリンの圧倒的なパフォーマンスを体感できる貴重な作品です。
1968年にサンフランシスコのウィンターランド・ボールルームで行われたライブを収録しており、彼女のソウルフルな歌声とバンドのエネルギッシュな演奏がリアルに記録されています。
アルバムには”Down on Me”や”Piece of My Heart”といった代表曲が収録されており、スタジオ録音とは異なる荒々しさと熱気を感じられます。
“Summertime”では、ジャニスの感情のこもった歌唱が際立ち、聴く者の心を揺さぶります。
“Ball and Chain”では、圧倒的なボーカル表現力が炸裂し、ライブならではのダイナミズムが存分に味わえます。
“Bye, Bye Baby”や”Catch Me Daddy”など、バンドのオリジナル楽曲もライブならではのアレンジで披露されており、彼らの演奏力の高さを実感できます。
『Cheap Thrills』のアウトテイクだった”Flower in the Sun”も名演のひとつです。
『Cheap Thrills』のCD盤にはこの”Flower in the Sun”のスタジオバージョンがボーナストラックとして追加されていますが、こちらのライブ盤の方がかっこよさでは上です。
『Live at Winterland ’68』は、ジャニス・ジョプリンの輝きを感じることができるライブ盤で、60年代ロックの熱狂を追体験できる必聴のアルバムです。
Janis Joplin – 『In Concert』
ジャニス・ジョプリンのライブ・アルバム『In Concert』は、彼女の熱狂的なライブパフォーマンスを堪能できる貴重な作品です。
1972年にリリースされた本作は、ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー時代と、彼女がソロとして活動したフル・ティルト・ブギー・バンド時代のライブ音源を収録しています。
アルバム前半には”Down on Me”や”Bye, Bye Baby”といった初期の代表曲が並び、ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーの荒々しい演奏とジャニスのエネルギッシュな歌声が存分に楽しめます。
“Piece of My Heart”や”Flower in the Sun”では、彼女の魂のこもったパフォーマンスが圧巻です。
後半には、フル・ティルト・ブギー・バンドとのライブ音源が収められており、”Move Over”や”Get It While You Can”など、より洗練されたバンドサウンドとジャニスの成熟した歌唱が聴けます。
“Summertime”や “Kozmic Blues”では、彼女の感情表現の深さが際立ち、圧倒的な存在感を感じることができます。
『In Concert』は、ジャニス・ジョプリンのライブの魅力を余すことなく収めた名盤で、彼女の圧倒的な歌声と熱気を追体験できる作品です。
ジャニス・ジョプリンの名盤でブルースロックの魂を感じよう
ジャニス・ジョプリンのおすすめアルバム6選、いかがでしたか?
『Cheap Thrills』でのビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーとのエネルギッシュな共演から、『Pearl』で見せたソロとしての成熟まで、彼女の音楽は時代を超えて響き続けます。
“Piece of My Heart”や”Me and Bobby McGee”といった名曲を通じて、ブルースロックの魂を感じることができるでしょう。
これらのアルバムを手に取れば、ジャニス・ジョプリンがなぜ“ロック界の女王”と呼ばれるのか、その理由がきっと分かります。
ぜひプレイリストに加えて、彼女の情熱的な世界に浸ってみてください!
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