
2026/02/25
エリック・クラプトンの『Money and Cigarettes』徹底解説!収録曲・背景・名曲を1曲ずつ紹介【ブルースロックの隠れた名盤】

エリック・クラプトンの1983年作『Money and Cigarettes』を徹底紹介!ブルースロックの隠れた名盤を1曲ずつ解説します。
エリック・クラプトンといえば、ギターレジェンドとして世界中で愛されるアーティストです。
1983年にリリースされたソロアルバム『Money and Cigarettes』は、彼のキャリアにおける重要な転機となった作品です。
アルコール依存症からのリハビリを終えたばかりのクラプトンが、新たな意欲を持って臨んだこのアルバムは、ブルースの伝統を基調とした力強いサウンドでファンを魅了しました。
「お金とタバコしか残っていない」という率直な心境から名付けられたこの作品は、エリック・クラプトンのブルース魂とロックのエネルギーが融合した力作として、今も多くのファンに愛されています。
本記事では、エリック・クラプトン『Money and Cigarettes』の制作背景から、収録全10曲の詳細な解説までをわかりやすくお届けします。
ライ・クーダー(Ry Cooder)とのギターデュエットや名曲カバーも満載のこのアルバムを、エリック・クラプトンのファンだけでなくロックやブルース好きの方はもちろん、ギターサウンドに興味がある方にもおすすめの内容です。
ぜひ最後までご覧ください。
『Money and Cigarettes』の背景と制作秘話
『Money and Cigarettes』は、1983年2月1日にリリースされたエリック・クラプトンの8枚目のソロスタジオアルバムです。
クラプトンは前年にアルコール依存症のリハビリを終え、「お金とタバコ以外に残っているものが何もない」という心境からこのタイトルを付けました。
制作はバハマのコンパス・ポイント・スタジオで行われ、プロデューサーはクラプトン自身と名匠トム・ダウドが担当しています。
初めは旧来のバンドで録音を進めましたが、ダウドの厳しい助言によりメンバーを大幅に変更。
残したのはアルバート・リーのみで、新たにライ・クーダー(ギター)、ドナルド・ダック・ダン(ベース)、ロジャー・ホーキンス(ドラム)といった超一流セッションミュージシャンを迎えました。
このアルバムは、エリック・クラプトンのDuckレーベルからの初リリースでもあり、ブルースロックの真髄を感じさせる力作に仕上がっています。
チャートでは全米16位、全英13位を記録し、日本でも9位と好成績を収めました。
シングルカットされた”I’ve Got a Rock ‘n’ Roll Heart”や”The Shape You’re In”もヒットし、エリック・クラプトンの復活を印象づけました。
『Money and Cigarettes』の収録曲を1曲ずつ詳しく解説
全10曲を収録した本作は、カバー曲とオリジナル曲がバランスよく配置され、エリック・クラプトンのギターが存分に光る内容です。
ここからはその収録曲を1曲ずつ聴きどころを解説します。
1. “Everybody Oughta Make a Change”
伝説のカントリー・ブルースマンことスリーピー・ジョン・エスティス(Sleepy John Estes)によるブルースのカバー曲です。
人生の変化を促す内容が、リハビリを終えたクラプトンの心境と重なり、アルバムの幕開けにぴったり。
スライドギターの味わい深いフレーズと、力強いボーカルが印象的で、エリック・クラプトンのブルース魂を最初に感じられるナンバーです。
2. “The Shape You’re In”
エリック・クラプトン自身のオリジナル曲。アップテンポのロックナンバーで、ライ・クーダーとのギターデュエットが最大の聴きどころです。
互いのソロが重なり合う興奮の展開は、ライブ感あふれる演奏としてファンから高く評価されています。
エリック・クラプトンの極上のギターサウンドが炸裂する一曲です。
3. “Ain’t Going Down”
クラプトン作のオリジナルです。
人生の困難に「絶対に負けない」という決意を歌った力強い曲です。
リズムセクションの安定感とクラプトンのソウルフルなボーカルが融合し、アルバム全体のテーマである「再生」を象徴しています。
クラプトン流ブルースロックのダイナミズムを堪能できます。
4. “I’ve Got a Rock ‘n’ Roll Heart”
シンガーソングライターのトロイ・シールズらによる作曲で、アルバム最大のヒットシングルとなった曲です。
ロックンロールの楽しさをストレートに表現した軽快なナンバーです。
エリック・クラプトンの明るいボーカルとキャッチーなメロディーが、ラジオで広く親しまれました。
エリック・クラプトンらしいポップサイドも楽しめる名曲です。
5. “Man Overboard”
クラプトン作のオリジナル曲です。
関係の破綻を船が沈むことに例えたメタファーが印象的です。
ミッドテンポのブルースロックで、情感豊かなギターソロが心に響きます。
エリック・クラプトンの歌詞の巧みさと演奏の深みが光る一曲です。
6. “Pretty Girl”
こちらもクラプトン作のオリジナル曲です。
アルバム中最長の5分29秒を誇るスローなブルースバラードです。
美しい女性への想いを歌いながら、クラプトンのエモーショナルなギターがじっくりと展開していきます。
リラックスした雰囲気の中で、エリック・クラプトンの表現力が存分に発揮されています。
7. “Man In Love”
クラプトン作の短め(2分46秒)のオリジナルのブルース曲です。
恋に落ちた男の喜びを軽やかに描いたシャッフルビートの曲です。
シンプルながら心地よいリズムとクラプトンの明るいボーカルが魅力です。
アルバムの息抜き的な役割を果たす楽しいナンバーです。
8. “Crosscut Saw”
ブルースの名曲”Crosscut Saw”は、アルバート・キングやオーティス・ラッシュなどのブルースレジェンドもカバーしたスタンダードナンバーですが、そのオリジナルはデルタ・ブルース界でロバート・ジョンソンと並ぶ重要アーティストであるトミー・マクレナンによる作品です。
クラプトン版は、伝統的なブルースリフを現代的にアレンジし、力強いスライドギターで再現しています。
エリック・クラプトンのブルース愛が詰まった必聴のカバーです。
9. “Slow Down Linda”
クラプトン作のオリジナル曲です。
ロック調の疾走感あふれる曲です。
キャッチーなギターリフが特徴でエリック・クラプトンのエネルギッシュな側面を象徴するナンバーです。
10. “Crazy Country Hop”
ジョニー・オーティス(Johnny Otis)の1958年の曲をカバーしています。
ジャンプブルース風の楽しいホップナンバーで、アルバムを明るく締めくくります。
クラプトンの軽快な演奏とバンドのグルーヴが心地よく、エリック・クラプトンのルーツ音楽への敬意を感じられる一曲です。
クラプトンは過去にもジョニー・オーティスの”Willie and the Hand Jive”をカバーしていたこともあります。
『Money and Cigarettes』におけるエリック・クラプトンのギターとゲストミュージシャンの魅力
本作『Money and Cigarettes』の最大の魅力は、エリック・クラプトンのエレクトリックギターとスライドギターです。
スライドギターの名手でもあるライ・クーダーとの共演により、ソロが絡み合うスリリングな演奏が随所に登場します。
また、ドナルド・ダック・ダンのタイトなベースやロジャー・ホーキンスの安定したドラムが、ブルースロックの土台をしっかりと支えています。
この新体制により、エリック・クラプトンはこれまでの作品とは一味違う、フレッシュでパワフルなサウンドを実現しました。
『Money and Cigarettes』をおすすめする理由
エリック・クラプトン『Money and Cigarettes』は、困難を乗り越えたアーティストの「再生」と「情熱」が詰まった珠玉のブルースロックアルバムです。
スリーピー・ジョン・エスティスのカバーから始まり、ライ・クーダーとの熱いギター共演、伝統ブルース”Crosscut Saw”の力強い再解釈、そしてヒット曲”I’ve Got a Rock ‘n’ Roll Heart”まで、多彩な魅力が光ります。
リハビリ後のエリック・クラプトンが放つ、飾らない本物のサウンドは今聴いても色褪せません。
エリック・クラプトンのディスコグラフィーの中でも見落とせない一枚として、ぜひ一度体感してみてください。
エリック・クラプトン のブルース愛とギターテクニックを再発見できるのがこの隠れた名作『Money and Cigarettes』です。
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