
2022/05/26
2022年5月23日(月)ビルボードライブ大阪にてコリー・ヘンリーの来日公演を観てきました。
2022年5月23日(月)ビルボードライブ大阪で行われたコリー・ヘンリーの来日公演を観てきました。
先日2022年5月23日(月)にコリー・ヘンリーの来日公演を観てきました。
コリー・ヘンリーってどんな人?
コリー・ヘンリーは1987年生まれの現在35歳の若手オルガン奏者です。
NYブルックリン生まれで母親の影響で3歳からオルガンを始め、6歳になる頃にはゴスペル界の大御所、ティモシー・ライトやヘゼカイア・ウォーカーと共演する程の神童でした。
10代になる頃には教会を飛び出しマンハッタンのライブハウスで夜な夜な繰り広げられるR&B系のセッションに参加するようになります。
その後ケニー・ギャレットやドニー・マクラーキンといったジャズやソウル系の大物との共演を重ね、スナーキー・パピーにも2018年まで参加していた凄腕ミュージシャンです。
近年は自身のソロアルバムを中心にオルガンとボーカルを披露しています。
オルガンのみならずKORGのKRONOSやモーグ・シンセサイザー等の様々なキーボード/シンセサイザーも弾きこなしています。
今NYで最も注目すべき鍵盤奏者ではないでしょうか。
そんなコリー・ヘンリーが今年来日公演を行うこととなりました。
僕は先日の5月23日(月)の2ndステージを観に行きました。
それでは今回はその来日公演を観に行ったライブレポを簡単にですが書いてみたいと思います。
コリー・ヘンリーの来日公演のライブレポ
今回の来日公演のメンバー
今回の来日公演でのコリー・ヘンリー以外のメンバーは、ベースのジョシュ・イーズリーとドラムのタロン・ロケットの2人です。
ギターこそ入ってはいませんが、グルーヴをより重視したオルガントリオ編成でのライブとなりました。
さすがに前回観に行ったロバート・グラスパー程はお客さんは入っていませんでしたが、しかしそれでも満席に近い客入りでした。
まだまだコロナ禍の状況が続く中でのライブですが、それでも観に来ていたお客さんの数は多い方だと思います。
ロバート・グラスパーの時と違う点は、若者が多かったことです。
ロバート・グラスパーは一応はジャズピアニストにカテゴライズされるためか年配のジャズ好きな方々もライブに観に来ているようでした。
ロバート・グラスパーを観た時は、たまたま帰りに僕の前を歩いていた年配のご夫婦がこんな会話をしていました。
奥さん「なんか前の来日の時の方がもっとジャズやっててよかったよね…。」
ご主人「そうだな~。あの時みたいにウッドベースだったらよかったのにな~…。」
といった感じです。
おそらくジャズピアニストとしてのロバート・グラスパーに期待していたのでしょうが、こないだのライブではDJを含んだネオ・ソウル系の演奏が主でした。
どうしてもロバート・グラスパーにはジャズを期待するお客さんが一定数はいらっしゃると思うのですが、今回のコリー・ヘンリーに関してはむしろゴスペルを基調としたソウルミュージックを期待する人の方が多かったのではないでしょうか。
そういった面もあってか観に来ているお客さんは僕よりも若い世代が多かったぐらいです。
そもそもコリー・ヘンリーはソロアルバムでも歌いますからね。
やはり歌があると聴きやすいのでR&Bやポップな音楽が好きなお客さんも多かったと思います。
ゴスペルからの影響濃いコリーの歌もまた魅力の一つですからね。
逆にロバート・グラスパーはアルバム内ではケイシー・ベンジャミンが歌っていたり、レイラ・ハサウェイやエスペランサ・スポルディングのように歌の上手い歌手がゲストで参加していることがほとんどです。
なので今回の来日時にそういったメンバーが参加していなかったので、僕もてっきり「インスト曲中心でライブをするのかな?それともDJがボーカル部分だけサンプリングするのかな?」と思っていたのですが、まさかのロバート・グラスパー本人が歌っていたのでこれにはさすがに驚きました。
お世辞にも歌唱力のあるミュージシャンではないですからね…。
そういった点でも歌唱力の高さにも期待できるコリー・ヘンリーの方がインスト中心のジャズよりも聴きやすいのでお客さんの世代も若かったのかな?と思います。
もちろん僕も今回はコリーの歌にも期待してライブを観に行きました。
ライブ開始
こないだのロバート・グラスパーは夜9時ちょうどにライブが始まりましたが(といっても冒頭11分はDJのみの登場でしたが…)、今回のコリー・ヘンリーのライブは7分近く遅れて始まりました。
まぁ、どちらかっていうと日本のミュージシャンと違って海外のミュージシャンは時間にルーズな人たちが多い印象なのでこれも想定内といったところでしょうか…。
しかし上機嫌でステージに登場した3人のメンバーのやる気はすぐに伝わってきました。
コリーはピアニカのような物を持っており”My brand new toy!(新しいおもちゃ[機材]だよ!)“と紹介しました。
そしてその楽器を演奏しながら1曲目は小粋なインストのスウィングジャズで始まります。
その後メンバー紹介を経てスティーヴィー・ワンダーの”Isn’t She Lovely”のメロディーをワンコーラス分弾いた後は怒涛のインスト曲が4~5曲続きました。
オルガンを弾く時はまるでジミー・スミスのように…
エレピを弾く時はまるでハービー・ハンコックのように…
鍵盤をバシャバシャと弾くコリーが勇ましかったです。
またベーシストのジョシュ・イーズリーも凄く、まるでギターを弾いているかのような重厚なリフでグルーヴを醸し出していました。
前半の40分程はインスト曲中心でしたが、後半の約40分はコリーが歌う歌モノ曲が中心のライブでした。
さすがにゴスペルから影響を受けたコリーの歌は素晴らしく、会場は大いに盛り上がりました!
残念ながらアンコールはありませんでしたが、若いお客さんも多かったためか会場の熱は最高潮に上がっていました!
どうしても前回のロバート・グラスパーの「野外フェス前の慣らし」のような軽さが感じられたライブを引きずったままで今回も観に行ったのですが、ソロアーティストとして売り出し中のコリー・ヘンリーは全力でライブをやってくれました!
オルガンも思う存分弾いてくれたので文句なしに熱いライブでした。
これはまた観に行きたくなる内容です!
以上、【2022年5月23日(月)ビルボードライブ大阪にてコリー・ヘンリーの来日公演を観てきました。】でした。
どちらかっていうとアルバム単位ではロバート・グラスパーの方が普段聴きしているのですが、あのライブを観た後では今回のコリー・ヘンリーの方が良かったと言わざるを得ません。
またコリー・ヘンリーが日本でライブをすることがあれば観に行きたいと思います♪
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