カテゴリー:Music

2018/12/26

テキサス・ブルースマンのひとり、ボブ・カークパトリックのデビュー作『Feeling the Blues』を聴こう♪

 
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テキサス・ブルースマンのひとり、ボブ・カークパトリックのデビュー作『Feeling the Blues』

ルイジアナ州出身のテキサス・ブルースマン!

今回ご紹介するのは、ルイジアナ州ヘインズヴィルに生まれ、その後テキサスで活動を行ったブルースマンのボブ・カークパトリックです。

 

その点は、以前ご紹介していたロング・ジョン・ハンターとも似ていますね。

年齢の方は、テキサス・ブルースマンの代表のひとりでもあるフレディ・キングと同じ1934年生まれです。

 

現在84歳になりますが、今も存命中ではありますが、2000年にリリースしたアルバム『Drive Across Texas』を最後に演奏活動の方は行っていないようです。

 

 

 

ボブ・カークパトリックというブルースマン!

1934年にルイジアナ州ヘインズヴィルに生まれたボブ・カークパトリックは、幼少の頃から楽器演奏に興味を持っていたようです。

 

その頃は、まずピアノから習い始めました。

 

その後ギターも演奏するようになります。

 

1953年に朝鮮戦争に従軍することになりますが、1955年に除隊し、その後はルイジアナ州にあるグラムリング州立大学に入学します。

 

その時期にR&Bシンガーのアイヴォリー・ジョー・ハンターのバンドで演奏していたようです。

 

しかし1958年にB.B.キングの演奏をライヴで観たことで、ブルースに目覚めました。

 

それからはブルース・ギタリストとして、その道を追求していくことになります。

 

1961年にテキサス州のダラスに移住し、アルバイトをしながらパートタイム・ミュージシャンとして地元のクラブで演奏活動を行っています。

 

その後、1970年に初めてニューポート・ジャズ・フェスティバルに出演しました。

 

ちなみにニューポート・ジャズ・フェスティバルにには、合計で3回出演しているようです。

 

そして1973年に今回ご紹介するデビュー作『Feeling the Blues』をリリースすることになります。

 

39歳にして、ついにアルバムデビューを果たしました!

 

それではアルバムのご紹介をしたいと思います。

 

 

Bob Kirkpatrick – 『Feeling the Blues』

01.Watergate Blues
02.I Don’t Know Why
03.Everyday
04.I Need Your Love So Bad
05.I Been Down So Long
06.I Got Love
07.Sweet Little Angel
08.Old Friend of Mine
09.Big Feet
10.When the Sun Rose This Morning
11.Stormy Monday

 

Personnel:
Bob Kirkpatrick – Guitar & Vocals
Ron Burton – Piano
Jothan Callins – Bass
Harold White – Drums

 

アルバムの内容

1曲目の”Watergate Blues”は、当時のアメリカの情勢を表したかのような曲名です。

 

これはもちろん1972年に起きたアメリカ史上最大の政治スキャンダルとなった『ウォーターゲート事件』を歌った曲です。

 

政治に関して歌うブルースマンは、そこまで多くはないと思うのですが……まるでJ.B.ルノアのようですね。

 

ちなみに『ウォーターゲート事件』とは、

 

1972年の大統領選挙戦中に、首都ワシントンの多目的ビル「ウォーターゲート・ビル」内の民主党全国委員会本部に「大統領再選委員会」(実質的にはホワイトハウス)の指令を受けた共和党側の7人が押し入って情報を盗もうとした有名な事件のことです。

 

これに対するリチャード・ニクソン大統領、大統領補佐、政府高官、共和党幹部、CIA、FBIなどの関与を覆い隠そうとしたことが大きな問題となりました。

 

その解明の過程で、政府高官の収賄、脱税なども発覚し、最終的には一連の事件の最高責任者でもあるニクソン大統領が任期中の1974年8月9日に引責辞任しました。

 

ちょうどこの『Feeling the Blues』がリリースされた1973年は、侵入犯被告7人が大陪審にかけられていた頃です。

 

スピロ・T・アグニュー副大統領が辞任すると、次はニクソン大統領が弾劾裁判にかけられる可能性が大きくなりました。

 

国民の不満が一番募っていた時期だと思います。

 

ボブ・カークパトリックは、歌を通してこの事件に対する糾弾をしようとしたのでしょう。

 

とまぁ、歴史の授業みたいな話になりましたが……今回はブルースのご紹介です。(笑)

 

しかし10代の頃からこれまでに20年以上ブルースを聴いてきた僕にとっては、ブルースの歴史を紐解く際にアメリカの歴史は欠かせないものだと感じています。

 

当時のアメリカの状況を知ることで、よりブルースを楽しめるようになるのではないかな……とも思います。

 

さて、そんな”Watergate Blues”なのですがミドルテンポのブルース曲です。

 

ソロ終わりの終盤にマディ・ウォーターズの”Hoochie Coochie Man”のようなブレイクが入ります。

 

わりとオーソドックスなモダン・ブルースの曲です。

 

2曲目”I Don’t Know Why”は、「なぜそんなひどい仕打ちをするんだい?」と問いかける軽快なブルースの曲です。

 

普通に考えると、男女関係のもつれを歌った曲だと思うのですが……しかし”Watergate Blues”の次に収録されていることで、まるで当時のニクソン大統領の心情を皮肉ったようにも感じられて面白いですね。(笑)

 

3曲目”Everyday”は、まるでパーシー・スレッジが歌いだしそうなR&B調のギターイントロで始まるバラード曲です。

 

次の4曲目”I Need Your Love So Bad”は、B.B.キングやリトル・ミルトンにアーマ・トーマスが歌ったリトル・ウィリー・ジョンのバラード曲……ではなくって、軽快なシャフル・ブルースです。

 

そしてB.B.キング風のギターイントロで始まる5曲目のスロー・ブルース”I Been Down So Long”と6曲目の軽快なシャッフル・ナンバーの”I Got Love”を挟み、7曲目にB.B.キングの得意曲”Sweet Little Angel”が始まります。

 

先の” Been Down So Long”もほぼ同じフレーズのイントロなので、少しややこしいですね。(笑)

 

ボブ・カークパトリックも本作で”Sweet Little Angel”は、B.B.キング風のモダン・ブルース調で演奏していますが、元は女性ブルースシンガーのルシール・ボーガンが”Sweet Black Angel”として歌った性的に際どい表現を含むホーカム・ブルースの曲です。

 

恋人を天使に例えた歌詞がなんとも可愛らしく感じますが……よ~く考えると「羽を広げた天使が大好きなんだよ。」というのは「足を広げた彼女が大好きなんだよ。」ってことなんです。

 

さわやかに聞こえるB.B.キングの歌も実は卑猥なものが多かったりするのがブルースという音楽です。

 

B.B.キングもお若い頃はおさかんだったんですよ。(笑)

 

15人の女性の間に15人の子供をもうけているぐらいですからね!

 

サンハウスもこう言ってましたからね。

 

「”ブルース”ってのは簡単なことさ。それは”男と女”、ただそれだけだよ!」ってね。

 

8曲目”Old Friend of Mine”は、まるでオーティス・レディングの”These Arms Of Mine”のようなソウル・バラードです。

 

9曲目”Big Feet”は、バディ・ガイ風のファンキーなブルース曲です。

 

そして10曲目の”When the Sun Rose This Morning”と11曲目の”Stormy Monday”は続けてT-ボーン・ウォーカーの曲です。

 

やはりテキサスで活動していただけあってか、T-ボーン・ウォーカーの影響下にあるんですね。

 

僕もT-ボーン・ウォーカー大好きなので、憧れる気持ち……とても共感できます。

 

 

Ryo@Dixiefunk Lab.の白アイコン
Ryo
おすすめ曲は、#1 #2 #4 #7 #11

 

以上、全11曲収録の【ボブ・カークパトリックの1973年のデビュー作『Feeling the Blues』】のご紹介でした。

 

少しアルバート・キングのようなスモーキーな歌声に、B.B.キングから大きく影響を受けたギタープレイ……悪くはないんだけれども、オリジナリティーには欠ける、そういった印象のボブ・カークパトリックです。

 

どうしても先人たちのように、個性的で強烈なブルースを演奏することは出来ませんが、その分あっさりとしているので気軽にBGM感覚で聴ける感じはあります。

 

例えば、マジック・サムやオーティス・ラッシュにバディ・ガイを聴く際は、他のことに手が回らなくなるぐらい集中して聴きたくなりますからね。(笑)

 

その点、ボブ・カークパトリックはもっと気楽に聴けるので、ちょっと軽くブルース気分を味わいたいな~って時におすすめです♪

 

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